193 ―星崩祭の手紙―
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ごくろーさまでーす。
[形だけ隊章を見せ、開門を願う。 第Dゲートは比較的古く、規模も小さなものだ。 顔を覗かせた初老の男性は、もはや顔馴染み。 守衛とは名ばかりで、来訪者など滅多に訪れないここでは、椅子を温めるしか役目が無いというのが口癖だった。]
「おう、お疲れさん。」
[2重式ゲートの内側に入ると、脱気処理が始まり、周囲に水が満ちる。 内ゲートが開くのを待たずして、私はメットを取った。 空気を掻いて泳ぐのも嫌いではないが、やはり地に足の着く水中のほうが、落ち着くというのは性なのだろう。 着替えは、しない。 どうせまたすぐ出ることになるのだ。]
[そうして帰ってきたドーム内は、数時間前とは一変していた。]
(26) 2016/07/17(Sun) 00時頃
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[無数の流船が、町中に上がっている。 立ち並ぶ露店は煌びやかに飾り立てられ、普段の何倍もの活気で溢れかえっていた。]
「よう、環維隊のねーちゃん!今日もお勤めかい?」
あー、コンバンハ、フローレス。 あんたらはいいねぇ、浮かれていられて。
「はっは!ねーちゃんもこれから思う存分浮かれりゃいいんだよ。 光籠流し、今年の担当はアンタなんだろう?」
そーだけど、仕事の一環じゃないの。 もっとくつろげる時間が欲しいわぁ。
「おっ!そんならこいつはどうだい? ねーちゃんの殺風景な部屋に1本!」
……殺風景は余計だっつの。
(32) 2016/07/17(Sun) 00時半頃
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[営業に余念のない花屋にひらひらと手を振って、歩を進める。
光籠流し──それは、創世祭に先立ち、数日間に渡り光籠と呼ばれる透明な草で編まれた籠を、宙へと飛ばす行事。 その際に、願いや祈りをしたためた札を共に入れると、神様に届き御言葉を下さる……と、言われていた。 科学の進んだ現代では、その原理は既に解明されているのだけれど。 他所の星では文流しと言うのだったか。 他星言語の解読ができなかった昔の人々は、それを神の御言葉とあれこれ勝手な解釈をして、有難がっていたというだけの話だ。]
[宇宙プランクトンがどうの……という話は、あまり馴染みはない。 だが、どういうわけなのかこの星の創世祭は、***年に一度と言われる星崩祭と、まるきり同じ時期に重なるのだった。]
(35) 2016/07/17(Sun) 00時半頃
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……ただいま。
[そう声をかけると、方々から賑やかな声が上がった。 通称ホーム、身寄りのない子供たちが暮らしていくための、早い話が孤児院である。 彼女の家も、そこだった。 幼子特有の高い声を適当に躱しながら、彼女は1人の少女へと近付いた。]
ただいまステラ。 帰ったよ。
「……お姉ちゃん、お帰り。」
[ステラ。 その少女との間に血縁はない。 けれど間違いなく、少女は彼女の妹だった。 ぺたんと床に座り込んだままの、ステラの瞳を捉えんと、彼女も腰を落とす。]
(36) 2016/07/17(Sun) 00時半頃
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[虚無。 ステラの目は、彼女を見ない。 代わりに映し出すのは、どこか遠い宇宙の景色。 真っ暗な黒の中に、極々小さな光を宿すその眼に、光を感知する能力は無かった。]
書くことは決まった?
「うん。どこか、遠くの誰かに届くんだよね。」
["光籠に入れる御札に、お手紙を書きたい" こくりと頷くステラの、それがお願い事だった。 どこで仕入れてきたのやら、創世祭……と共に訪れる、星崩祭で行われている行事。 文流しと呼ばれるそれを、自らもやってみたいとせがまれたのだ。]
紙とペン、持ってくるからちょっと待ってて。
[そう告げて、彼女は白墨を取る。 そして、紡がれる小さな言葉に、耳を傾けた。]
(37) 2016/07/17(Sun) 00時半頃
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