人狼議事


82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―

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視点:


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 00時頃


メモを貼った。


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心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 00時頃


【人】 心意六合拳 攻芸

[>>3:577不思議そうなチアキの顔を見下ろし、
 訝しそうに首を傾げさせたが。]

  ……今日は出かけない。

[そう告げて、耳元に唇を寄せる。]

(3) 2013/05/17(Fri) 00時頃

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心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 00時半頃


─ 霊界 ─

[ケヴィンと、しっかり手を繋いだまま。
 やがて、人の世に関与できない世界へ辿り着く。

 懐かしさはあまり感じなかった。
 なにせ、前回は半年足らずしかいなかったのだから。]


メモを貼った。


― 霊界 ―

[3年ぶりだが、ここにいた時間の方がその倍くらい長かった。
目を開けて、しばし。]

 ……おはよう。

[目覚めの挨拶から、が正しいだろうか。]


─ 霊界 ─

[こんな所で迷ったら洒落にならないから、
と言い訳をつけることにより、兄と手を繋ぐ事に成功中。]

………ん。

[人の世から魂は離れたが、
気がつけばグァイナの村の中に立っていた。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[>>5表情こそ和らいで居るものの、
 色々なことがあったからだろう。

 疲れた調子の声音に、ただ柔らかく髪を撫でるだけ。]


   ―――…・・

[寝室の窓から見る色は、群青になっていた。
          ああ、今日も星がよく見え―――――…]

(10) 2013/05/17(Fri) 00時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[輔星の位置に、何も見えない。






―――あの星が見えなくなった者は、近いうちに命を落とす、と。]

(11) 2013/05/17(Fri) 00時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  ……・・・。

[自然に、チアキの髪を撫でる指が、強ばる。]


  ………チアキ、

[ややあって、視線をチアキに落とす。
 再び、柔らかく髪の毛を撫でて、薄く微笑んだ。

 己の腕に触れる手に、抗うことなく――。**]

(12) 2013/05/17(Fri) 00時半頃

― 霊界 ―


 ぁ。 あ    おはよ う … ?


[気怠く心地良い眠気の残る体を起こし、
重い瞼を瞬かせながら。

ほんの短い時間失っていただけで、
随分久しぶりに感じる自らの声を聞く。

ここは何処だろうか…と思い悩む、一瞬。

記憶は、寝室で握った
ドリベルの手を覚えているのが最期。

辺りをゆっくりと見回す。
すると、そこは、やはり、
グァイナ村に在る愛しき我が家の寝室だった。]


[更に歩けば、グァイナの村の中にいた。
 魔物はもうすべて退治されたのか、思ったよりも静かだった。]

 さ、帰ろうか。

[手を引き、自宅へ向かおうとする。]


メモを貼った。


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[周囲をきょろきょろと見回している。
ここは本当に自分たちの村なのだろうか。
全く同じに見えて違ったりしないか。
或いは、誰かが居やしないかと。]

あ、うん。……帰ろう。

[手を引かれ、子供に戻ったように兄についていく。]


メモを貼った。


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[窓の外は、どうやら、
夜から朝にかけてが移り変わる頃合い。

肉体の全てが黒玉病に犯され、
最期、心臓が停止した時間より少し後だった。


佇み見下ろした寝台の上には
まだぼんやりとした曙を受けて
虚ろに煌めく黒石の破片。

部分的にはまるで
砂のよう粉のように細かく砕けてしまっているが、
それは確かに男の肉体であった物の、残骸。]


 ……おはようございます。エル。

[まだ半分寝ているサミュエルの顔は肌色に戻っていて。
数日ぶりに耳で聞いた声は、もう二度と
聞けないと思っていたもので。

思わずぎゅう、と抱きついた。]


[やけにキョロキョロする弟の姿に、おかしいような、微笑ましいような気持ちになり、口元に拳をあて、少しだけ噴きだした。]

 何探してるのかな。

[時折、弟と同じ方を見てみながら。

 やがて自宅まで辿り着けば、玄関を───すり抜けることになるのだろうか。]

 ただいま。

[誰もいるはずがないのだが、つい、クセのように呟いた。]


 ドリー …… !


[ふ、と。気付けば。
傍らにはドリベルの姿。

咄嗟に両腕を伸ばして彼を引き寄せ
強く確かに抱きしめた。

その体から硬さは失せ、
生身の人の体のように柔らかく温かい。]


 ドリー。ドリー。
 すごいね。
 
 また こうして 名前を呼べる。


[嬉しくて。何度も、彼の名を呼び。]


あー……いやいや。

[挙動不審になっているのが見つかって、誤魔化しながらも、たまに村の中の様子を伺っている。

自宅についても、玄関の扉は開けられなかったから、兄の後ろをすり抜ける形になって…]

……おかえり。

[背後から、つぶやきに返事を返す。]


メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

[チアキの耳元で、ぽつりと囁いた。
 怪我をしている彼への唐突な申し出を、どう感じるだろう。]



  ………良いだろうか?


[地獄の火炎に焼かれても、此処にある天国を思い出せば、

 きっと、いつかまた会える日が、来るはずだから。


 だから、その日まで―――――忘れぬように、身に刻みたい。


           チアキのことを、迎えに来る日を夢見て。**]

(19) 2013/05/17(Fri) 01時頃

 ん?

[背後からの返事に振り返り]

 ならケヴィンも……おかえり。

[チュッと、小さな音を立ててキスをした。

 テーブルを見れば、パンはまだそこにあった。
 そういえばチアキはだいぶ負傷していたようだったので、きっと、少し休んでから来るのだろうと。]


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心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 01時頃


[最後に触れた時。
少し癖のついた髪も固くなってしまっていたけれど。
今は動くたびに揺れるのが見える。]


 ……はい…はい!

[名前を呼ばれる幸せと、
再び触れ合える喜びに震えて。]


 
 ……よか、った。

[死してからも、共にいられることに。
少しだけ、泣いた。]


…………ただいま。

[不意打ちに言葉を失いつつ、呟いた。]

……こうして見ると、何も変わっていないな。

[最後に作ったパンも、残された料理も。
自分たちが出かけた時のままだ。
少し離れただけなのに、何故か懐かしい気がする。
台所に、食卓に、寝室……まで思い至って。]

……ホレーショー。
そういえば、ベッド、つなげたまま……

[遺品整理に来られて見つけられてしまったらば。
……バレてしまわないだろうか。不安そうな顔。]


 ここでも、ずっと一緒に居られる ?


[この世界の事は解らない。
なんたって死ぬのは初めての経験だ。

抱きしめたドリベルの背を撫で、
涙をこぼす目元へと唇を寄せて。
ちゃんと動く、温かな舌先で少し、舐めた。

幽霊に体温があるのかどうか…と
少し疑問が頭を過ぎったが。確かに感じられる。]


 散歩の約束。ちゃんと守れるね。
 よかった。


[視線を向ける、現に遺してきた板。
そこにはまだ約束の言葉が残っている。]


[おそらくまだ1日程しか経っていないだろうに、やけに懐かしさを覚える室内に、ゆっくり視線を巡らせていると]

 え?

[ベッド。
 そういえば……と、口を開いたまま、赤くなる。]

 いや、そこは……。
 おまえの腕が動かなかったから、看病の為に、って……

 …………。

[誰にそう言い訳をするのかと。
 聞こえないじゃないかと。
 左手はまだしっかり繋いだまま、右手で顔を覆った。]


……………………。
なるほど な。

[看病の為だったと、誰かが思ってくれるだろう。
そうだ、きっとそうに違いない。

出かける前にはちゃんと片付けておかなければならないんだな、という教訓は得たが、次に生かせる機会はあるのか。ないだろう。

そしてじたばたしても、ベッドの位置は直せない。
触れようと試してみても、すり抜ける。]

………諦めよう。

[騒いでも仕方がないので、悟った目になっている。
手は繋いだままで。]


メモを貼った。


……離れるつもりはありません。

[一度目の時はどうだったろう。
気にもとめていなかったからはっきりとしないが。
例え離されそうになったとしても、
言う通りにするつもりはない。]


……散歩…楽しみにしてたんです…
…ちゃんと案内して…くださいね。

[直に触れることはできないけれど、
目に見える形で残されている約束に胸が温かくなる。

舐められたのに驚いて、
涙はひっこんでしまっていたけれど。]


 ………まぁ、その時は、その時で。

[ケヴィンの、何か悟ったような目に、諦めが肝心だなと嘆息し、笑う。
 死を前にして、朦朧とした意識のまま、攻芸達の目の前でケヴィンに口付けてしまったことは、残念なことに覚えていないようだ。]

 …………。

[繋いだままの手を、緩く引く。]


メモを貼った。


[ぽんぽんと軽くベッドを叩いてみる。
毛布がめくれあがることはないが、上には乗れそうだ。]

……よし、寝てしまおうか。

[ベッドに横になって。
兄にも来い、と手招き。**]


メモを貼った。


 あっ!

[言い訳を並べているうちに、弟は寝室へ行ってしまった。]

 あーぁ……。

[また、顔を手で覆って、そちらへと向かう。
 無意識に扉を閉めようとしたが、手が空振った。

 しかし、どうせ見えないのだから、開いていても閉まっていても変わりないかと、小さく笑って**]


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【人】 心意六合拳 攻芸

  ……ん、起き上がれるか?

[寝台に座り、自分の肩に凭れ掛からせる。

 よもやパンダもどきが件の病原菌を持っていて
 この左肩が、長爪から病原菌を受けたなど、知らない。

 恐らく明日の夕刻には、此処から変色してゆくだろう。
 それは未だ、男には解らないこと。

 考えて居るのは、
 明日の夕刻に用事を済ませるつもりである事。
 

 ――腐っても相手は、
 親父殿の教えを古くから身に刻んだ、元ライマーの長兄。

 場合によっては――
 生きている内ですら…、帰れないかもしれない。]

(43) 2013/05/17(Fri) 09時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[後ろから無言で抱きしめる。

 この温度が、この鼓動が、
 太陽のような笑顔を見せる、あなたが。
 眩しくて、目を細める。


 チアキの隣で見る世界は、
          いつも、とても。――愛しい。**]

(44) 2013/05/17(Fri) 09時半頃

[思い出すのは数年前の日々。
何とかドリベルを得ようと苦心した日々。
あれも、今にして思うと幸せな日々だった。

舐めた涙の味にそっと微笑い。


抱いた腕に力を込めて。
躊躇なく重ねた唇から伝う
ドリベルの熱を愛する。

今度は、新たな存在になった彼を欲しがり。
更に深い繋がりを求めて…―*]


メモを貼った。


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 10時頃


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 10時半頃


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 10時半頃


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 11時頃


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 11時半頃


[寝室を出たのは太陽がすっかり昇った後。
棚にしまわれたままの腸詰めや佃煮に、
もったいなかったなぁと棚のあたりで手を透かさせて。]


……出かけましょうか。

[手を差し出して。
いつもと同じ。手を握ってから出かけたい。]


メモを貼った。


[握った手の甲を指先で擦る。いつもと同じ。

この感触を失うのだと、失ったのだと、
一度は絶望したからこそ、
それがとても尊いものだと心底から思える。
これまでとは違う繋がりを得たからこそ、
もう二度と離すまいという強い意思も生まれていた。]


 少し歩こう。天気も良いし。


[戸口でドアノブとの物理的接触が出来ないと
すこし目を瞬かせながら悩んだが、
通り抜けてしまえば良いのだと気付いて。

並んで屋外へ。陽の下へ。
そぞろ歩きで向かう先は、仲睦まじい兄弟の家。]


メモを貼った。


―紹介に預かった仲睦まじい兄弟の家―

んー。

[寝台に転がってから、どれくらいの時間が経っていた頃か。

死人は、自宅の庭先で腕を回したり伸ばしたり、準備体操的な物をしている。]

腕動くって実にありがたいことだな。

[しみじみと、お天道さまに向かって呟いたりしていた。]


メモを貼った。


― 仲睦まじい兄弟の家 庭先 ―

[ドリベルと並んで歩いている道の先、
庭先で動いている人影を見つけた。
大柄なその姿は、彼らの他には思い当たらず。

早朝、血の匂いのする中で聞いた、
ホレーショーの叫び声を思い出した。]


 え。幽霊とか。なにそれ。こわい。


[自分のことは棚に上げまくって呟き、
ドリベルの傍を離れて慎重な忍び足にて近付く。
気配を殺して。]


 … わ !


[上手く背後に忍び寄れたら。
満を持して大きな声をかける。
たびたび繰り返し行なってきた定番の悪戯。]


さて、これから何するかな……
見守るくらいしか出来ないが……

[幽霊は魔物に襲われる心配もない。
つまり、周囲を警戒する必要はなく、殺された気配に気づく要素は全くなかったわけで。

だからこそ、背後に立たれた瞬間、何気なく振り返った。]


メモを貼った。


………うわ!?

[そのうち誰かと会うかとは思っていたが、
あくまでもそのうちだった。

しかし構えなくあまりに唐突に訪れたその瞬間。
めったに見られぬ非常に驚いた顔になった。]


 …… わ !


[こちらに気付いた風では無かった。
うまくやれたと思った。

しかし声を書ける瞬間に振り返られ。
咄嗟に面と向かって大きな声をかける事に。
悪戯は失敗だった。

しかし驚いた顔のケヴィンに、
同じく珍しく素のままに驚いた顔を向け、
つられて二度目の大声を上げ。

しぱしぱと目を瞬かせながら
数秒、見つめ合う事になる。]


………サミュエル?

[最後に見たのは、黒玉病に冒されていっている彼の姿。
自分に声をかけてきたのは、同じ存在だということだろう。

まあ、そんなことはさておき。

驚いている彼をむんずと掴み、首に片腕を回して。

ぐりぐりぐりぐり。
手加減はしているが、サミュエルのこめかみに拳を当てて、おしおきの時間。本当に驚いたんだから。不覚な表情見せてしまったんだから。]

……なるほど、さわれるな。


 ちょ。え。あ。
 いたい いたい。頭割れる。


[驚いている隙に、
気付けばケヴィンの片腕につかまり
頭を逞しい拳でぐりぐりされて喚いていた。

未だ実感の薄い状態ではあるが、
今の自分は現の肉体を離れた存在らしいと
おおよそ察していた。

そして、触れ合う事が叶う彼もまた、やはり。]


笑うな兄さん。……気づいてたな?

[同じく庭先にいた兄をジト目で見やる。
あちらはサミュエルのイタズラに気づきながらも、
看過していたようだ。

このくらいの力では割れん、と思いながらも解放してやり。]

ちゃんと会うのは数日ぶりだが……
変わってないようだな全く。

[数日で劇的変化はそうは起こらないだろうが、普段通りのサミュエルにどこか安心を覚える。

体を無くしたことについては鑑定に入れてない。]


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 うん。生前より元気。
 …… って言うのも変な話だね。


[解放されて頭を擦りながら、
いっそそこに痛みを感じた事に安堵した。
この体は石ではないのだ…と。

それからケヴィンとホレーショーの様子を見つめ。
自らの頭部を擦った手をケヴィンの右腕へ向ける。]


 ケヴィンさんも、
 今日も変わらず熊より怖い。安心したよ。


[動かなくなったと聞いていた彼の右腕を
少しだけ撫でてみる。
安堵に息を吐きながら。]


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 15時半頃


それはつまり、だるだるしているのが抜けて、
人並みになったということか。良いことだな。

[うん、と頷いた。
生前=修行をさぼっていたあの頃、と解釈したようだ。
故意でかそうでないかはともかくとして。

……ほう。

[すぅ…と目が細まるが、右腕は硬い感触をサミュエルには与えない。ぐ・ぱ・ちょきと、手を動かしてみせ。]

ドリベルも、お疲れさま。
やっぱり、共鳴、したか。

[ドリベルにも声をかける。
彼らはそれだけ心を通わせていたということであり。
ラーマとライマーとして良いコンビだということなのに。
それが感染に繋がるだなんて、皮肉な話だ。]


 確かに。こうなると。
 もっと … 、
 先生にいろいろ教わっておけば 良かったって。

 思う。


[想うのは師の姿。声。厳しさ。
怠惰に過ごした日々を悔いるわけではないが、
もう二度と得られないのだと思えば
淡々と変わりない口調に、
微かな悲しみが混じる。

そして、これが死ぬという事か…と実感した。

ドリベルへと向けられたケヴィンの声に、
細く息を吐き、ゆっくりと瞬きを。]


 一人じゃ寂しいから、連れてきちゃった。


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……………、

[口調の中に微かな悲しみを感じとって、
今のは失言だったかと思うけれど。]

わかった。

じゃあ、こっちでは俺が鍛えよう。なるべく厳しく。
大丈夫だ。
熊よりは怖いかもしれないが、キリさんよりは怖くない。

[励ましのつもり。]

…まぁ、そうだな。
一人は寂しいから、な。
……仲良さそうで、何よりだ。

[一瞬だけ、兄の方に視線をやりつつも。
穏やかな笑みを、二人に向けた。**]


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

――翌朝>>102――
[あの後、一睡も出来なかった。
 眠ろうと思って、何度か目を閉じたが眠れない。
 瞑想部屋で筋力トレーニングをしてから、水浴びを済ませ。]

  おはよう。

[チアキにサミュエル宅玄関の掃除を任命されて、頷く。
 箒とちりとりを持って、玄関を掃除する。]

  …………。

[戻る際、壊れて戸を失った自宅の玄関を見る。
 この戸を、父親と。 長男と。
 そしてチアキと一緒に、出入りした。]

  ………。

[感慨深く思い出した後、ちりとりの中のものを
 庭の土の中に埋め、大きく息を吐く。]

(104) 2013/05/17(Fri) 19時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

――食卓――

[チアキの用意した食事を食べながら、口を開き。]

  今日、ジェームスに手合わせを頼もうと思う。
  ……弁当の準備を、頼めるだろうか。

[ひどく唐突だと思う。

 村が半壊状態の今、人々の生活は鍛錬どころでは無い。
 人手を失い、生活水準も一気に下がった。
 それでもなんとかやっていかねばならないから、
 誰もが不安を抱えながら、明日のことを考えて居る。]

   頼む。

[二度目の言葉は、重く響く。]

(106) 2013/05/17(Fri) 19時半頃

[扉を開けずに外に出るというのは不思議なもので。
それもそのうち慣れるのだろう。

向かったのは、よく香ばしい匂いを
漂わせていた一軒家。

その庭先に影を見つけたサミュエルが
そろり向かうのを確認して。
邪魔しないように足音を殺してゆっくりと歩く。

一足先にホレーショーが気づいたようなら、
人差し指を口元に当てて内緒の仕草。]


─ 仲睦まじい兄弟の家 ─

[こんなにもゆっくりと眠ったのは、いつぐらい振りだろう。

 漸く目を覚ましたのは、傍らにあった温もりが、動き始めるのを感じたから。
 それがなければ、下手をしたら陽が西に傾くまで、微睡み続けていたかもしれない。
 サミュエルでもあるまいし。]


 ……、ふぁ……。

[身支度を整えて庭に出ると、伸びをする。
 ついでに、大きな欠伸が出た。]

 ん……たしかに……。

[腕を回しながらしみじみ呟く弟に、同意しつつもつい苦笑してしまうのには、あれそれと理由があるわけで。]


― キリシマが訪れた頃 我が家の寝室 ―

[戸口から聞こえたノックには気付いたものの。

「やあ。先生。いらっしゃい」などと出迎える事も
「今日は天気が悪い。休もう」などと逃げる事も
もちろん、駆け寄って歩行を支える事も出来ない。

無力な霊体として、
砕けた黒石と成った実態を見つけてくれた
師の姿を見つめる。]


 先生。 先生、 …… 。


[彼の言葉を聞き、その背を見つめて声をかける。
届くはずのない声を。]


[顔が歪む。膝をついて泣きたくなる。

「お前はずっと私の弟子だ。」
その言葉に、胸がギシギシと軋んで痛い。
師が誇れる弟子にはなれなかった。最後まで。

せめて泣かずにその場に強く立ち。

向き直り去りゆく師に向けて両腕を広げた。
朧な霊体となった体では
抱き締める事は叶わないが。

彼がこの身を通過する一瞬、
ありがとう先生 ありがとう、と心の中で呟いた。*]


メモを貼った。


[悪戯が失敗して二人が戯れているところへと、
ゆっくりとした速度で到着。]


……お元気そうでなによりです。

[最後に見た二人の様子とは打って変わって、
どちらも健常そのものだ。
それはこちらにも当てはまるが、それはさておく。]


……はい。ついてきちゃいました。

[向けられた言葉をに、笑みの形で。
これが逆の形であったなら、
悔いても悔やみ切れなかったのだろうが。]


 これから……どうしようねぇ?

[もう、魔物と対峙することもない。
 病に罹ることもない。
 一度目の死の時は、とにかく早く戻ることばかりを考えていたのだけれど、戻る必要がないとなれば、さてどうしたものか。]

 まぁ、ゆっくり考え…… 

[ぼんやりと向けた視線の先に、サミュエルと、ドリベルが見えた。
 あぁ、彼らも自分達と同じ姿になっているのだなと、すぐに分かった。
 緩く手を挙げ、呼ぼうとしたが……]

 …………。

[ドリベルが、人差し指を唇に当てていることに気付いたので、何も見ていないふりをした。]


メモを貼った。


メモを貼った。


 …………。

[サミュエルは、順調にケヴィンの背後に近付いていた。
 一方こちらはといえば、何も見ぬふり知らぬふりで、ゆっくりと、柔軟など行っている。

 時折、ドリベルの方をちらりと見ては、笑いそうになるのを堪えて。

 そして………]


【人】 心意六合拳 攻芸

  ああ、そうだな。
  いつでもこうして、頼めば良かった。

[>>107チアキに何かを頼むということをしたのは、
 今まで何回あったのだろう。

 きっと、片手の指で足りる程度。
 だって、男はラーマであり、主に物を頼める存在では無い、

 だけど、チアキは男が何も言わなくても、
 いつだって尽くしてくれた。

 どっちが主なのか、傍目には解らないほどに。
 何も言えない男を、気遣って助けてくれた。]

  ………美味しい。

[チアキに味を聞かれる前に、そう呟いた。
 それは、初めてのこと。]

(111) 2013/05/17(Fri) 20時頃

 ……… うん。

 鍛えて、地獄の鬼でも狩りに行こうか。


[先生は、先生ひとりだけ。

しかしケヴィンの明るく力強い声に励まされる。
傍に居ると、姿を見ていると、
不思議と気分が前向きになる不思議な兄弟だと
ずっと感じていた。それは、死して尚変わらない。

新たな師匠を何と呼ぼうか。
そんな事を考えながら、少しだけ笑って肯いた。]


 お二人も。
 仲良さそうで何よりだよ。


 ……ッ、ぶっ……!!

[ケヴィンが気配に気が付くか。
 サミュエルがまんまと出し抜くか。

 さてどちらかと思ったら、まさかの相打ち状態だった。]

 ……ッっ!

[おかしくて、噴き出して。
 屈み込んだ。]


 ……っ、はは……っ。

 ごめ……ッ!

[弟の視線がこちらへ向けば、笑いながら立ち上がる。]

 うん、でも、サミュエルもドリベルも、元気そうでなにより……
 ……元気っていうのは、違うか。

[けれど、じゃれ合うケヴィンとサミュエルの様子は、やはり「元気」という言葉がよく似合う気がした。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[だから男は怠惰だったのだ。
 何も言わずとも尽くされることを疑問にこそ思っても、
 それをありがたいと思わずに、過ごしてしまった。
 もっと早く気づけて居れば。

 森で迷った時、チアキが迎えた時に
 涙をたくさん溢れさせていた意味を。

 もっと早く、理解できれば良かった。
 理解しようと、努力すれば良かった。]

  ………外で食べる食事は、うまいだろうな。

[一度もそんなことを感じたことはないし、
 外で食べた所で、弁当の味が変わる事は無い。
 だけどチアキと過ごす間は、―――]

  ……………楽しみだ。

[できるだけ、ヒトのように感情を伝えた。]

(113) 2013/05/17(Fri) 20時頃

心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 20時頃


 そうか、ふたりは”共鳴”で……

[だとしたら、はじめに発症したのは、自分と同じく副作用のあらわれなかったドリベルの方かとも思ったが、どうも違うようで、緩く首を傾げた。
 今となっては、どちらでも変わりはないかもしれないので、敢えて聞くことがしなかったが。]

 ん、なに?

[弟の視線が、一瞬だけこちらへ向いた気がして、小さく笑みを浮かべ、問いかけた。]

 …………。

[おそらく、ドリベルとサミュエルへ向ける視線には、どことなく、羨ましげなものが滲んでいたかもしれない。

 置いて逝くことも、置いて逝かれることもなかったが。
 もし、弟が、魔物に襲われてなかったならば。
 はたして”共鳴”したろうか。
 ひどく身勝手とは知りつつ、そうであって欲しいと思わずにいられない。]


 ホレさんも、元気そうだね。


[柔和で穏やかな様子も生前とは違わず。
朗らかに笑う声に、微かな笑みを返した。

ケヴィンと遊んだ後。
ホレーショーへも歩み寄り、
握手をしようと、手を差し伸べる。]


 また会えて嬉しい。

 ………… けど、ちょっと悲しい。

 
[彼らへの挨拶の後に続いたのは、
ほろりと漏れた、本音だった。]


【人】 心意六合拳 攻芸

  ああ、相棒だ。

[>>115その響きを口にして、小さく笑う。
 多分、こういう時は笑えばいいのだと思う。
 相変わらず、チアキの真似でしかないけれど。

 太陽のような笑顔に少しでも近づこうと、同じように笑む。

 美味しいと自分から言ってみたら、驚かれた。
 なれない事はするもんじゃないのか、と考えたけれど
 チアキが笑ってくれるなら、それで良い。]

  いつも、俺の為に飯を作ってくれてありがとう。

[やけに畏まった口調で告げた後、
 皿を重ねて片付けの準備をし始める。]

(117) 2013/05/17(Fri) 20時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  あまり無茶はするなよ……?
  病み上がりだしな。

[>>116張り切るチアキを横目で見て、食器を下げる。
 洗い物を済ませた後、台所から離れる。
 村長の所へ行き傷の手当をしてもらおうかと思ったが、
 一人で辿り着ける気がしないので、
 自室でドリベルから貰った薬草の練り薬を傷口に塗りこむ。]

  ………痛みがあるのは、良い事だ。

[ヒトであると、錯覚できるから。

 弁当の支度が整うまで、父親の部屋へと向かう事にした。]

(118) 2013/05/17(Fri) 20時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

――父親の部屋――

[父親が亡くなった時、一応片付けはしておいた。
 部屋の中は定期的に片付けてあり、
 もしラーマとして転生を遂げても、使えるようにしてある。

 おそらく、転生する事は望まないとは思うけど。]

  親父殿。
      ひとつ解らないことがある。

[何故、あの時親不孝>>0:291と謂われたのかが解らない。]

  貴方は俺に、何を望んでいたのか。

[それが、解らない**]

(119) 2013/05/17(Fri) 20時半頃

心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 20時半頃


 ん、元気。
 久し振り……

[差し伸べられた、サミュエルの手を取ろうとして]

 ……でも、ないか。

[少し言い直してから、強く握る。]

 私も、会えて嬉しいよ。


   …………  うん。

[けれど、続いた言葉の理由は、自分でもよく分かった。]


メモを貼った。


ああ、行ける行ける。
目指せ10人斬り。ファイト。

[サミュエルの返事に、愉快そうに笑う。
少しだけでも、笑みを見せてくれたのが嬉しい。]

……ま、この歳になれば、
ケンカするネタもあまりないしな。

[こっちも相変わらずだな、と笑って。]


………?

[兄の、ドリベルとサミュエルに向ける視線がどこか羨ましげに見える気がしたが、その胸中はわからない。

しかし、もしもその疑問を聞いたならば、
『何をいまさら』と呆れてしまうだろう。
あんなことまでしておいて、と。

予防薬で防がれたかもしれないが、もし予防していなければ、確認するまでもなく共鳴していたに違いないのだ。


 うん。
 10人でも100人でも1000人でも。
 ドリーと一緒なら。


[きっと。
もうドリベルを武器として掴む事は無い。
それでも、並んで進むなら、と。

その後に握ったホレーショーの手も
温かく、逞しく、生前と何も変わらなかった。]


 生まれてからずっと一緒なら
 ネタが尽きるのも肯ける。

 羨ましい。


[サミュエルの声が聞こえれば、困ったように笑って。

いや、ドジってしまったけどな、
右腕がちゃんと動いて、兄さんを扱えていれば、
絶対あんなのにやられる事はなかったと思うんだ。

片手で、しかも左手で強めの魔物に難儀している所に、
奇襲かけてきやがった。

どこまでも不運だったな。
少しだけしか悪い事してないのに、ひどい目にあったもんだ。

[言い訳を始め、最後に冗談で〆る。]


 ……ご協力…ありがとうございました。

[気付いていてもケヴィンに伝えなかった
ホレーショーに共犯者の称号を。]



 ……ネタがつきるほど…
 …喧嘩しているのを見た覚えがないですね…

[ホレーショーがライマー時代にも
こんな感じで仲睦まじかったような。
子供の頃にネタを使い果たしたのであれば、
さぞや…と想像してみたが。

やっぱり仲のいい二人しか想像できなかった。]


メモを貼った。


メモを貼った。


 ケヴィンさんの強さは、知ってるよ。
 先生の次くらいに。


[師の前では絶対に言わないが。
知らないところでは
ちょくちょくデレる弟子なのだった。

合間、小声でのやり取りには、
ここでは深く頷く仕草だけを返し。

もう少し落ち着いたら、
改めて話を聞こうと思った。]


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 21時半頃


【人】 心意六合拳 攻芸

[>>121先ほどのチアキの元気な声を思い出す。
 ああ、そうであればどんなに良い事か。]

  やはり、薬を無理やりにでも飲ませるべきだったか。

[息を吐く。


       今更後悔をしてどうする。

      己のラーマだった男――
      次兄とは知らぬまま扱った男の声。
 
                    幻聴が聞こえた気がした。]

(129) 2013/05/17(Fri) 21時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[こつん。]

  ………。

[窓を叩く小石の音。
 窓を開け、目下に視線を落とす。
 一人のラーマがそこに居た。]

  『手はずは整っております。』

  ……承知。本日夕刻に発つ。
  案内を任せてすまぬな。

[馬車の手配をした旨を聞き、一度拳を握る。
 切れた掌にも薬を塗り、包帯を巻いておいた*]

(130) 2013/05/17(Fri) 21時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  ……む?

[>>133名前を呼ばれ、父親の部屋から出る。
 師の家へ行くと聞けば、こくりと頷き同行を示す。]

  トレイル様の所へも立ち寄ろう。
  いきなり押しかけて今すぐ手合わせを頼んだら、
  迷惑になってしまうかも知れぬからな。

[もう弁当まで準備してると聞いたら、
 ジェームスは断れないと思ってしまうけれど。
 チアキはもう弁当を持参して向かうつもりでいるらしい。]

  ………まあ、少し我が儘を言っても許されるか。

[急ではあるが、なんとか願いを聞いて貰おう。
 チアキに続き、扉の無い玄関から出てケヴィン宅へと。]

(134) 2013/05/17(Fri) 22時頃

メモを貼った。


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/17(Fri) 22時半頃


【人】 心意六合拳 攻芸

――ケヴィン宅――

  ………。

[チアキの様子が少しおかしい。
 ちらりと首筋>>121を見る。―――…あれは―――。]

  ……棒を持っていく。

[流石に真剣でやり合うわけにはいかない。
 無言で小屋へ回ってから稽古用の長棒を手にする。
 静かにチアキの後を歩き。

 おそらく、話さないという事は気づかれたくないのだろうと。
 男からチアキの首筋の其れの事には触れずにおく。]

(140) 2013/05/17(Fri) 22時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  ……して、パンはどこにあるのだろうか。

[何度か訪れ、上がらせて貰った事のある、
 ケヴィン宅の前に立った所で、ふと風の気配を感じ。]

  …、いい風だな。

[男はホレーショーと違い風の変化を感じることはなかったが、
 肌に心地良い、風だとだけ思った。]

(141) 2013/05/17(Fri) 22時半頃

 どうだろう。
 ドリベルが知らないだけかもしれないよ?

しれっと返す。
 ただ少なくとも、ラーマとなってからは、大喧嘩は記憶にない。]


まぁ……そうだなあ。

[喧嘩した記憶を辿り、子供の頃を思い出して…
くすりと笑った。
ドリベルの見解通り、喧嘩の記憶は…思い出せない。

小さい頃は、大人しくて泣き虫で、兄の後ろから他の子の様子を伺っているような、内気な少年だったなんて、きっと今のケヴィンからは誰も想像できないだろう。]


 んー?

[こっそりデレるサミュエルに、にっこりと微笑んで]

 サミュエール。
 私の前で、そういうこと、言う?

[キリシマの強さは、勿論、知らぬわけではないけれど。
 やはり、弟が一番だと言い張りたい。]


【人】 心意六合拳 攻芸

  ……大丈夫だ、チアキの傍に居てくれると思うぞ。

[>>145チアキの様子を見て、呟く。
 そう、大丈夫。チアキの帰る場所として、待っていてくれる筈。

 棒を玄関に立てかけ、一礼をして中へ入る。]

  ………俺が取ってこよう。

[もしかしたら、病の進行が早いのかもしれない。
 チアキにはあまり動くなと手で制す。
 示された方へと進み、これだろうと思わしきものを取る。

 此処にはケヴィンはいないかもしれない。
 けれど、声が届くのなら、届いてくれという気持ちで。]

(147) 2013/05/17(Fri) 22時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸


   …………チアキを、宜しくお願いします。
   俺が、迎えにいくときまで。


   必ず戻り、見つけ出します、から。

[誰の姿も無い空間に、そっと言葉をかけた。*]

(148) 2013/05/17(Fri) 22時半頃

 したこと、ある? ケンカなんて。

 少なくとも。
 ボクが知ってるケヴィンさんは
 ホレさんが大好きでたまらないって
 いつだって ダダ漏れてたし。

 
[兄弟の仲睦まじさは、
ここ数年眺めている分にも明確だった。
と、思う。

ライマーとラーマとしての仲の良さは
村のあちこちで見てきたが。
彼らはそれとは違う、それ以上の、
強い絆に繋がれているように見えていた。


そんな記憶を思い返しつつの揶揄だ。]


………あ。

[そうこうしているうちに、攻芸とチアキが家にやってくるのが見えた。恐らく、自分の遺言通り、最後に作ったパンを取りにきたのだろう。

他に残っている料理があれば、どうせ自分たちには食べることはできないのだから、全部持って行ってもらいたいくらいだ。

…最期の記憶にある弟子の顔は、泣きながらも笑っていた。
今すぐでなくとも。泣きながらでも。
笑って、生きていってほしいと、願う。

それがもう、叶わぬ願いになっているとは知らずに。]


[病を抱えて歩く弟をただ見つめる。
黒い結晶へと変わっていく姿に、やるせない思いは募る。
しかしまた共に在れる可能性に喜びを覚えた。]


……弟の死を喜ぶなんて兄失格だな。

[苦笑いを浮かべ。
ただ、もう一度触れ合うことができるなら。
その時は、名前を呼んで思い切り抱きしめてやろうと。
歩いていく弟を見送る。]


……は?

いやそんなことは、全然、ないけど?

[声に動揺が現れている。
隠せていた、と本人は思っていたわけで。
かまかけだとしても、どことなく挙動不審。]


………。

何張り合ってるんだか。

[動揺したまま、それだけ返すのがやっと。


 …それを言ったら……ホレーショーさんも。

[サミュエルに追従するように。
半年での転生は指折りの早さだ。
その理由が弟に会いたかったからだとは、
その後の二人を見ていれば分かるというもの。]


【人】 心意六合拳 攻芸

  これで良いのだろうか?

[>>150パンの入った包みを持ってチアキのもとへと。]

  手合わせの後、約束通り半日暇をもらう。

[帰ってこれないかもしれない。
 それは口に出さず、まったく反する言を告げる。]

  何があっても、ちゃんと戻ってくるからな。

[パンをチアキに手渡し、玄関に出ると棒を手に取り歩く。
 病の気配は――未だ自分には訪れてない。

 それをありがたく思う。
 ジェームスとの最期の手合せ、遠慮などさせるつもりは無し。]

(156) 2013/05/17(Fri) 23時頃

……ちょっと、様子みてくる。
パン見つけられるかわからないし。

[空気が微妙になったのもあり、そそくさとチアキたちの後を追っていく。見つけられなかったとて、知らせる方法がないはずなのにも関わらず。

つまり、この場を離れる言い訳なのがバレバレである。]


 もちろん、言うよ。
 実際にはそうでなくてもね。


[自信に満ちた声で深く肯く。
父を誇る息子のように。
その言葉には、いつまでも、
そうあって欲しいという願いも含まれている。

ドリベルの同意()を得て、
ほら とばかりに得意げに兄弟を見る。]

 
 うん。チィに … よろしく。


[先程見かけたチアキを追うケヴィンは
大人しく、その場から見送った。]


―自宅の中―

…………?

[よろしくしたくても、もう届かない。
だから、黙ってチアキ達のやりとりを眺めたりしていた。
パンの場所はわかるだろうかと、奥に行った後の攻芸についていけば、囁かれた言葉が聞こえて、不思議そうに首を傾げる。

意味をとらえることが、できなくて。


[弟をからかうサミュエルを見て。
 そして、弟の反応を見て、嬉しそうに笑う。]

 んー、私?

 それは勿論。

[こちらはといえば、さも当然といった口ぶりで、ドリベルの追従を肯定した。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[>>160探しに行くと脅されて肩を竦める。]

  安心しろ、馬車でいくから迷う事は無い。
  少し片付けておかねばならぬ事があってな。

  ………忘れ物をしたから、それを。

[この世に、あの忘れ物をおいていく気など更々無い。
 チアキに対してのそれとは全く異なる意味で。

 ―――長兄の今までの行いは、破門で済むものでは無い。

 今は山賊の真似事をして、人里に迷惑をかけていると聞く。

 あれは、地獄に落ちるべき、一族の恥だ。
 きちんと回収して、制裁を加えるべきだと思っている。]

(161) 2013/05/17(Fri) 23時頃

[チアキと攻芸の姿が見えたのは、そんな会話を交わしながら、クスクスと笑っていた時か。]

 あ。

 ……逃げたね。

[様子を見てくると、そそくさとこの場を離れてゆく弟の背を見て、ぽつりと一言零し、またクスクスと肩を揺らした。]


―自宅の中―

[二人のやりとりを聞いて。
攻芸がどこか遠くへ行くのだろうかと思った。

半日の暇という割には、先程の口ぶりはいつ帰ってくるかわからない物に聞こえたのが気になったが…死者には知るすべもない。]

おーい……
二人とも、無茶はするんじゃないぞ。

[届かないとわかっていても忠告しておく。]


…………。

[現れたチアキと攻芸が家へ中へ入るのを見て。
後をついていくケヴィンを見送る。

あの中で見えるのは、師匠と弟子の絆のやりとり。
少し前、キリシマとサミュエルの間で行われたような。


その光景は、胸が締め付けられる。
彼も見られたくはないだろうと。だから。]


 ……逃げましたか。
 
[ホレーショーの笑いに返す。]


メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

[チアキに背中を押されれば、こくりと首を縦に振る。
 ちゃんと戻ってくる。例えどんな状態で戻ろうと。]

  そうだな。
  ……どれだけ弁当を用意するんだ?

  あまり量が多すぎても、食いきれないと思うぞ。

[>>164家屋にお辞儀をするチアキの横に並び、
 ぺこりと頭を下げて。]

  ……よろしくお願いします。

[何故か奇妙な挨拶を告げ、足はトレイル宅へと。]

(166) 2013/05/17(Fri) 23時半頃

 逃げた逃げた。
 まったく、ひどいなぁ。

 ねぇ?

[わざとらしく肩を竦め、同意を求めるようにサミュエルとドリベルを見て]

 さて、それじゃあ私は、弟子に大切な弟がとられてしまわないように、後を追ってみようかな。
 ふたりはどうする?

[そんな、冗談なのか本気なのか分からない言葉を残し、家の中へ。
 彼らが、ともにチアキ達の様子を見たいというならば、勿論歓迎するつもり。]


【人】 心意六合拳 攻芸

  ……ああ、そうか。  豆を煮てたのはそれでか。

[台所から漂った匂い。
 そこから連想したのは、サミュエルの横顔。

 キリシマに模擬刀でしごかれていた姿を思い出す。
 そして、それを心配するドリベルの様子。

 きっと死を迎える瞬間も、仲睦まじく過ごしたのだろう。]

  キリシマ様に稽古をつけて頂く約束は叶いそうにない…か。

[副作用で肺を患ったという事を思い出し、眉を寄せる。
 発つ前に、相談を聞いてくれた礼だけでも告げようと思いつつ。

 あの時、彼に話を聞いてもらって良かったと思う。
 その選択によっては違う形になったかもしれないが、
 おそらく、これから向かう道は、間違ってはいない筈だ。

 道を正してくれた言葉こそ、稽古の代わりに得たもの。]

(169) 2013/05/17(Fri) 23時半頃

 ……仲がいいことを…
 …恥ずかしがる必要もないですよね……?

[兄はあっさり認めているのだから、
弟も諦めればいいだろうに。
二人の関係の本当のところについては知らぬまま。]



 ……ここで…待ってます。

[ホレーショーも同様に見送って。
チアキ達の様子が気になるのもたしかだが、
それはここからでも窺うことはできる。
室内については彼ら師弟ペアのみの空間にしておこうと。]


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 00時頃


【人】 心意六合拳 攻芸

――道中>>167>>171>>172>>173>>174――

[白いフードの青年の姿が目に入る。
 薬が効かず死んでしまった者もいる。

 迫害に遭っているかもしれないと一度考えたが、
 チアキの方へ歩む姿を見て、言葉は慎む。]

  ………?

[差し出された栞を、訝しげに見る。
 簡単な文字は読めるものの、男は本を読まない。

 正確に言えば、『読めない』というべきか。
 本来子供が習うべき事を、習う事が無かった。]

  ……何故これを俺に?

(178) 2013/05/18(Sat) 00時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  …………。

[暫し栞とチアキの顔を交互に見る。
 男たるもの、学を習って本のひとつでも読めるようになれと、
 そういう意味なのだろうか。

 大きく履き違えた侭、栞を受け取る。]

  ―――精進しよう。

[せいぜい日常に必要そうな言語しか書けないが、
 頑張れば、絵本くらいは読めるかもしれないと。

 受け取った栞を、そっと懐に忍ばせておいた。
 それにお守りの意味があるという事は、知らぬままに*]

(180) 2013/05/18(Sat) 00時頃

心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 00時頃


【人】 心意六合拳 攻芸

――トレイル宅――

  たのも……、

[道場破りのような掛け声をしかけて、改める。]

  朝早くに失礼、おりますか。

[ノックを戸に響かせ、来訪を伝える。
 中に気配は感じるが、棒を持った侭返事を待ち。]

(181) 2013/05/18(Sat) 00時頃

心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 00時頃


【人】 心意六合拳 攻芸

  おはようございますトレイル様。

[>>185ジェームスの姿も見えれば、そちらにも会釈を。]

  少々急ではあるのですが、
  ジェームスとの手合わせをお願いしたく。

[端的に用事を話し、ちらりとトレイルの視線の向き先を見る。
 チアキの変化には、幸い言に出す様子が無い。
 本人は隠したがっている様子だし、少しの安堵を覚える。]

(188) 2013/05/18(Sat) 00時半頃

 逃げたね。
 まったく。可愛いね。


[屋内へと向かうケヴィンには聞こえないよう、
ホレーショーと密かに笑いあうように。

彼もまたチアキの傍へ行くと言うなら、
その場から見送るつもりで
ゆっくりと頭を振った。

死して師と逢った際の切なさは
まだ記憶に鮮明。

邪魔はしない。

ドリベルもどうやらそう考えているようで。
ドリベルの手を取り、握った。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[>>190少し真面目な顔つきで、ジェームスに言葉を告げる。
 ただし、声のトーンはかなり落とした。]

  かすり傷しか無い、問題なし。

[長棒を手にしたまま、首を横に振る。]

  ありがとうございます。
  弁当の用意も、チアキにさせておりますので。

[>>191奥へと戻るトレイルに感謝の意を籠めて頭を下げる。]

(193) 2013/05/18(Sat) 00時半頃

 ん、ない。

[ドリベルに笑みを返し、頷いて、扉をすり抜け家の中へ入ってゆく。

 おそらく、攻芸が、どこか不自然な願いを、誰もいない空間に告げた後くらいだったろう。]


 遺言。
 聞いてくれたね。

 素直だし、頑張り屋だしさ、チアキは本当にいい子だよ。
 ……おっちょこちょいだけど。


【人】 心意六合拳 攻芸

  では、朝食の後にでも。
  武士はくわねどつまようじというのだろう。

[>>192ジェームスの返答を聞き、ほっとしたように肩を落とす。
 食事が済んでいるか否かは察せないが、
 未だのようであれば、それを待つ算段でいる。]

  裏の空き地で問題なければ、そこにしよう。

[互いに長物を振り回しても、問題の無い場所だ。]

(196) 2013/05/18(Sat) 00時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  ………。

[>>194>>195やってしまった例のシャツが出てくれば、
 少しだけ気まずそうに、その様子を眺める。
 おそらく――これ以上物を壊すことは無いだろうから、
 被害に遭うシャツは、きっとそれが最期。]

(199) 2013/05/18(Sat) 00時半頃

―自宅の中―

………ああ。

[ホレーショーの言葉に、同意する。

俺、あの子に何か、残せたかな……
もっと、何かしてやれてたら、ってつい思ってしまう。

[ぽつりと呟いた。]

……最期の時に、笑わせたくらいだな。


 ……どうだろう。
 私は、ケヴィンはとてもいい師だったと思うけど。

[自分など、チアキと出会ってすぐに病に倒れ、次に会った時には既にライマーではなくラーマだったのだから。]

 残せたかどうか……
 何を得たか、何を残してもらったか……それは、ケヴィンが考えるんじゃなくて、チアキ自身が考えることなんじゃないかな。

 教えられるばっかりじゃなく、自分で考えて、さ。
 そうやって、成長して……

 …………。

[笑わせた、と聞けば、少しだけ噴きだして]

 あれはね。
 うん、とってもケヴィンらしかったよ。


【人】 心意六合拳 攻芸

  承知した。
  弁当の残りがあるので、昼食の頃合に空き地で。
 
  得物は模造であればなんでも結構。
  俺は、これで。

[>>200傍らにある木製の長棒を見せ、
 彼の使うものは、彼の得意なものをと暗に示し。
 踵を返す後ろ姿に、眉根を一度寄せた。]

  ええ、では後ほどまた。

[>>203チアキの頭を撫でるトレイルにも一礼。
 此方も背を向け、一度チアキに続いて帰路につく。]

(205) 2013/05/18(Sat) 01時頃

 …………。

[ケヴィンとホレーショーは、中でチアキ達を前に、
どんな言葉をかわしているだろう。

つながれた手を握り返して、
こつりと肩口に首を預け。
言葉はなく、ただ寄り添う。]


【人】 心意六合拳 攻芸

――家(作業場)――

[>>204チアキと共に家に戻り、台所へ向かう後ろ姿を見送る。
 男は作業場へと向かい、昨日作りかけた竹籠を編む。

 もうこれを作ることもあるまい。
 餞別として、彼らに贈ろうとしよう。

 消耗品であれば、ある分に困るような代物では無いし。

 殆ど昨日完成しかけていたので、
 作り終えることには、そう時間はかからずに済んだ。]

  …………。

[挨拶と共に、キリシマ宅にも後ほど持っていく算段。
 卵入れは先日持っていったので、他に使えそうなサイズを。]

(211) 2013/05/18(Sat) 01時頃

それは、兄の欲目が入ってるかもだな。
……まあでも、受け取っておく。

[いい師だと言われて、悪い気はしない。
そして、それはチアキ自身が考えることだ、という己のつぶやきに対する答えを、黙って聞いていた。]

…やや過保護気味の傾向は、あったかもしれん…
と、我ながら、思う。

[チアキ自身が考えること。
成長のことまで思い至っていなかった。
自分は過保護だったのかもしれないと。が、
初めての弟子が、仔犬みたいなのが悪い、と責任転嫁。]

ま、そんな中で、パンの味だけは、自信があったからな。


【人】 心意六合拳 攻芸

――空き地にて――

[チアキの弁当の出来た頃合、空き地へと向かった。

 ああ、いい風が吹いているな、と思う。]


  ………無様な姿は見せられぬ。
  あの時のような――――、言葉は言わせぬ。

[気合を込めて、彼らが訪れるのを静かに待つ。
 チアキが茣蓙を敷き、その上に昼食の準備をしている。
 その端には、餞別として持ち寄った竹籠。]

   …………―――――。

[8年前のあの日を、静かに頭へ過ぎらせていた**]

(213) 2013/05/18(Sat) 01時頃

心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 01時頃


 ……かも、しれない。

[欲目は、確かにあったろう。
 けれどそれを抜きとしても、真っ直ぐに弟子を導く良い師だったと思っている。

 ……あまり、酔うほど酒を飲むことはないのだが、いつだったか、つい飲み過ぎた時に、散々自慢した記憶がうっすらとある。
 多分、師としての弟以外についても、あれこれ自慢しただろうけれど。
 あの時は、そういえば誰がいたか……そこまでは覚えていない。]

 そりゃ、あんな仔犬みたいにキャンキャン懐かれたら、そうそう厳しくなんて接せないよ。

[まさか弟が、同じようなことを考え、心中で責任転嫁を謀っているなどとは思わずに。]

 ん、確かに。
 パン だ け は ケヴィンの方がずっと上だったね。
 パンだけは。

[他はお察しということで。]


[その酒の席には、弟も同席しており。
酔った兄に自慢されまくって、肩身の狭い思いをしたものだ。
嬉しいのだが、基本的に恥ずかしがりなので。
その後、からかわれることを考えれば複雑な表情になっていた。

やかましい。

[パン「だけ」と強調されて、一蹴する。]

……出来れば、さ。
一人前になる所、生きてる内に見たかった。

[少しだけ、寂しげな目になって。
けれど、首を振って、仕方のない事だと微笑んだ。]


 ねえ。
 ドリーは …… 

 …… どうしてラーマになったの ?


[静けさの中で寄り添い、
短い言葉で尋ねてみる。

何処でもない遠くへと眼差しを向けたまま。]


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 01時半頃


 …………。

[ただ静かな時をすごす間。
かけられた問いに目を瞬かせ。]

 ……それが…覚えてないんです…
 ………とても…後悔していたことだけしか。


[苦笑と共に落とした言葉に偽りはなく。
ライマーとして命を落とした周辺の記憶は抜けたまま。
どうしてラーマへと転生を願ったのかも、
二度目の死を経験して尚思い出せなかった。

ただ、ぽっかりと空いた記憶の中。
押し寄せる後悔と、響く声だけが、あの頃は残っていた。]


[一蹴されてもけらけらと笑い]

 いいじゃないか。
 私は、とても好きだったよ。
 ケヴィンのパン。

[大好きなベーコンやチーズ、ナッツ類をパンに混ぜる時、やさしい弟が、いつも少し、自分のところに多く混ぜてくれていたことは、よく知っていた。
 だから自分も、シチューを盛る時など、弟の皿に肉を多めに入れたりしていたのだけれど。]

 ……ん。

 きっと、攻芸とふたり、いいライマーとラーマになってくれるよ。

[生きているうちに見たかったという思いは同じ。
 けれど、弟のそれの方が、きっとより強かったろうと。
 寂しげな表情を浮かべながらも微笑む弟の肩を、そっと叩いた。]


 ラーマとして生きて … 死んで、


[言いかけた言葉が、
躊躇うように一度そこで途切れた。

後悔。

ドリベルの言葉を頭の中で繰り返す。
深く息を吸い、吐いて。
再び口を開く時には視線はドリベルへと落とした。]


 …… 後悔は、無い?


………、そうか。
……………。

ま。ホレーショーの料理も、美味かった。

[恐らくこの身では食べられそうにないのが、結構辛い。
味付けも、肉の量も、実は大変気に入っていたというのに。]

……ああ。
なるだろう、な。

[親はなくとも子は育つというものだ。


[やがて、自分たちの家を去っていくチアキと攻芸の後ろで、
霊体は見えないのに手を振っていた。]

また、来てくれ、な。

[誰も訪ねて来ない家は、少し寂しいから。]


[向けられた視線の中で
揺れる感情をしばらく見つめて。]

 
 …僕は…エルのラーマとして……生きて。死んで。
  
  ……幸せでしたし…幸せです。今も。これからも、きっと。



[だから後悔なんてない、と。
しっかりと手を握った。]


 そう?
 ありがとう。

[褒められると、素直に喜び、笑みを向けるが]

 ……もう、作れないし……食べられもしない、んだろうな……。

[ケヴィンのパンは勿論のこと。
 腸詰めも、鹿肉の佃煮も、マーマレードだってまだ残っていた。
 そういえば最近、ジェームスの美味しいケーキを食べていなかった。
 攻芸の淹れてくれたお茶も……]

 ……。

[考えれば考えるだけ、心残りが増えそうで、やめた。]


[やがて攻芸とチアキが去ってゆけば、ケヴィンの隣に立ち、手を振った。
 もう片手は、おそらく、ケヴィンの腕を掴んでいたろう。]

 ……いつでも、歓迎するよ。

 あ。
 お土産も待ってるから。

[お土産があったところで、触れることすらできないのだが、何となく、楽しげな声色でそんなことを付け加えた。]


 そう。 … よかった。

 ボクたちは、どこまで一緒に行こう。
 ドリー。


[どれだけ繰り返し確認しても、
ドリベルに赦されても。

愛しい人を自らの不運に引き込み
死出の旅路にまで伴ってしまった自分を
心の底から赦せる日は来ないだろう。

悔いる気持ちは無い。それでも。


ドリベルの手の強さに、胸が熱くなる。
泣きたいくらいに。**]


メモを貼った。


[応えには、頷きを。]


 ……ずっといます。一緒に。

[取った手の甲に誓うように口付けを落として。

チアキ達が出てこれば、
元気でね、と言い添えて。
彼らが立ち去るまで見送っただろう。**]


メモを貼った。


………。

[掴まれた腕を解いて、握り直す。
手を繋いだ形になって。
自宅は再び、二人だけの空間へと戻った。]

……兄さん。

[力を込めて、兄の手を握る。]


 あ。

[腕を解かれると、一瞬だけ眉が下がったが、すぐ手を握り直され、今度は笑みの形となる。]

 ……なに?

[静かな、他に誰もいない空間に響く弟の声に、問いかける。]


………俺、さ。

[言い難そうに、少し俯いて。]

………ラーマになろうと、思ってるよ。

[それが何を意味するのか…
わかっていながらも、呟いた。

握る手の力は、強く、強く**]


メモを貼った。


 …………。

[弟の告白を、静かに聞く。]


 ……そう。


 それが、おまえの選んだ道なら……。


[握られた手、こちらからも強く、握り返す。
 それが弟の選択ならば……止める権利など、あるはずがない。
 彼ならきっと、素晴らしいラーマとなることができる。]

 ……………。

[暫しの沈黙の後、無言のまま、微かに頷く。

 ただ、弟の顔を見ることは、まだ少しできなかった**]


メモを貼った。


[どこまでも一緒に。

この曖昧模糊とした永遠の世界では
それが言葉の通り、
途方も無い時間の共有を刺すことは明白。

誓いのキスに、肯いて。
同じように、ドリベルの手の甲へキスを。


屋内から出てくる隣家の二人へと視線を向け、
にわかに湧いた忌まわしい予感から目を背け、
ただただ彼らの健やかなる日々を願う。

うん。どうか元気で。

ドリベルの声に重ねるよう、言葉添えて。]


[ホレーショーとケヴィンが外へ出てきたようなら、
そろそろ一度戻るということを告げるつもりだが。
長く出てこないようなら取り込み中だろうと、
中をわざわざ覗きはしなかったろう。

まだ死んで間もないし、
あまり長居をするのも申し訳ない。
それに、また会えるのだから。]


……トレイルさん?

[ホレーショーの家から戻る途中。
一人で歩く姿を見つけ。
その手に持たれたシーツに、向かう先を知った。]


― 自宅へと戻って。 ―

[ふらり、と再開した逍遥。
自然と足が向くのは、住み慣れた我が家。

トレイルが戸口を潜るのを見つけて()
その後を静かに追って歩いた。

門前を通りがかった斜向かいの男が
この家の住人たちの死を
トレイルに伝える様子も見た。]


 寝てるだけだって書いたのに。
 バレたか。


[隠しおおせるとは微塵も思っていなかったが。
気恥ずかしそうに、肩を竦ませて。]


[静まり返った部屋に響く、
トレイルの相変わらずな明るく柔らかな声。

同じ頃に村を訪れ、修行に励み、
年の近さもあって何かと接点は多かった。
なんとなく、負けたくない相手でもあった。

それでも、男の人生において、
躊躇いなく友と呼べるのは、トレイル一人。
もし。もしも誰かに背を預ける日が来るなら、
その相手はトレイルしか居なかっただろうと
今なら、思える。

嘘つきだと罵り涙する友の背を見つめ、
試しに、彼と背中合わせにして立ってみる。

背後の他人の気配は煩わしくて嫌いだったが
こうしてみると、心強さを感じる。
生きているうちにこうしてみれば良かった、と。
思えば少し、悲しくなった。]


メモを貼った。


メモを貼った。


……シーツ、届けにきてくれたんですね。

[結局取りに行けなかった。
わざわざ持ってきてくれたトレイルに、
お礼を言わないといけない。]


……わざわざ来て下さって…
…ありがとうございます。

[中へと入るトレイルへかけるのは、
聞こえないとわかっていても、
出迎えと感謝の言葉。]


[兄の表情を伺う。
横顔が、寂しそうに見えた。
当然だ、俺だって寂しい。だけど。]

……病に皆、苦しんで、悲しんで。
ライマーもラーマも減っただろう。
なのに、黒玉病のせいで、ラーマになれない者もいる。

[そしてこれからも減るのだろうという予感がある。ラーマが足りなくなるであろう未来が見えた。]

……兄さんと離れたくは、ないよ。

でも、皆が辛い思いをしてるのに…
まだ、俺に出来ることがあるのに。
それを放棄して、安穏と眠るのは。

例えアメノマが許しても、俺が俺を、許せない。


[そこまで言って、ふっと表情が弱くなる。]

……死んでみて、どうやら永遠の別れじゃないと思えたから、決められたこと。だから……俺のわがままだけど。兄さんには、見守りながら、待っててほしいんだ。

手のかかる弟で申し訳ないが。

[離すのが、惜しい手。
否と返事があれば、きっと、離せなくなる。]

多分、長くは待たせない。
美術館にでも飾られない限りはな。

[そして兄の返事を待って、その表情を伺った**]


メモを貼った。


……なかなか様になってますね…。

[背中合わせに立つ二人を見て呟く。
これで互いのラーマを手にして…と、
そんな光景が実現することはないけれど。
あったかもしれない未来の光景を、
目に焼き付けるように。



それから、俯き涙を零すトレイルに
近づいて髪をそっと撫でる。
実際は透けてしまうので、気持ちだけ。
撫でられたことは幾度もあったけれど、
こうして撫でるのは初めてだったなと。

どんな反応を返してくれただろうか。
一度やっておけばよかったかもしれない。]


メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

――空き地へ向かう前>>216>>217>>226>>227――

  おはようございます。

[籠を頭に乗せ、棒を片手に携えて
 チアキに続き、挨拶を。
 パンを渡すチアキを横目に頭の上から籠を取り。]

  少し荷物になるやもしれませんが、
  籠も消耗品ですし良ければ、どうぞ。

[竹籠のことをキリシマに伝え、
 トルドヴィンが受け取ってくれそうなら預けようと。
 もし荷物が多いからと断られたら、
 軒先に置いていこうかと思いつつ、
 キリシマの方に歩み寄り、小声で話しかける。]

(232) 2013/05/18(Sat) 11時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  では。

[謎の臭いに首を傾げさせるが、
 チアキが離れると同時にその場から退散した。*]

(233) 2013/05/18(Sat) 11時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

――空き地にて>>224>>230――

[ジェームスとトレイルが到着すれば、軽く目礼し。
 ジェームスの手にした長木を見て、目を細める。

 涼しげな表情に、彼の身には特に異変が無いことに
 安堵を覚えながら、木の棒を横と正面で数度回す。

 ひゅんひゅんひゅん。――風を切る音が、心地良い。
 手首を慣らしてから、腰を低くして構える。]

  ………、若輩者ですが宜しくお願いします。

[先輩に対するような物言いは、普段はラーマに取らぬもの。
 構えた棒を滑らせ、低い態勢から突きを入れるべく前へ。
 密やかに病へ侵食してゆく左肩の内部の状態には
 未だ気付くことはなく、気づけたとて意識はジェームスへと**]

(234) 2013/05/18(Sat) 11時半頃

心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 11時半頃


[トレイルを見送って、
しばらくは静かな時を過ごす。
窓をすり抜けて窺う陽気は穏やかで。]


 ……そういえば、とっておきの場所。
 …連れていってくれるん……ですよね?

[一度は果たせなかった約束は、
まだ枕元に残っている。]


メモを貼った。


[顔は上げられぬまま、弟の話を、ただ黙って聞いていた。
 繋いだ手の指先には、白むほどに力が篭もる。

 漸く、口を開けるまで、どれくらいの時間を要したろう。]


 ……恥ずかしい話だけど。

 私は、おまえが死んだ時。
 ともに逝けることを嬉しく思ってしまった。
 けれどおまえは、黒玉病で逝ったわけではなかったから……もしかしたら、ラーマとなってしまうのではと思って……。
 それが、すごく……いやだった。
 何故、共鳴で死んでくれなかったのかと……考えた。

[自嘲を浮かべながら、ぽつぽつと語る。
 指先は、微かに震えていたかもしれない。]

 ……ひどい、身勝手な兄だと思うかな……。


 ……けれどね。
 おまえの口から、さっき、その言葉を聞いた時、何故か不思議なくらい、すんなりと受け止めることができた。

 勿論、辛い、寂しい……。
 離れたくなんか、ない、けれど……。

 けれど、おまえの話を聞いて、よく分かった。
 そうだな、おまえが、この状況を放っておけるわけがない。
 おまは昔から、やさしくて……。
 いつの間にか、私より大きくなってしまっても……それでもずっと、真っ直ぐなままで……。

[声が震え、涙が零れそうになる。
 脳裏に思い描くのは、幼い頃の、内気だった弟の姿。
 いつも自分の後をついて回っていた、泣き虫な少年。

 今ではすっかり、逞しい男となったその顔を、愛おしげに見つめ。
 頬にそっと、手を伸ばす。]


 だから私は、おまえを好きになったんだ。

[真っ直ぐに見つめ、笑う。
 笑った拍子に、溜まっていた涙がぼろりと零れてしまったけれど。]

 おまえはいつまでも、私の自慢の弟で……。
 誰より愛しい……恋人だ。

[ほんの少しだけ高い、弟の肩。
 そこに、ゆっくりと凭れかかり]

 ………行っておいで。

 私は、ここで待っている。
 次に会える時まで、ここで、ずっとおまえを見守っている。

 それにおまえなら、私の姿が見えなくても……きっと、感じ取ってはくれるだろう?


 …………。

 少しだけ、時間が有限になってしまったな……。

[弟がラーマとして転生するのは、半年後か、一年後か……もっと早いか、遅いのか。
 そこは、弟の意志と、アメノマの恩恵に依るのだろうけれど。
 猶予は、まだ残されている。

 だからせめて、それまでは……**]


メモを貼った。


[丁寧に整えられた寝台。

目立たない縫い跡の残るシーツ。
きっと寝心地は最高だろう。

部屋を去るトレイルに笑顔で応える。]


 ありがとう。トレイル。
 … ありがとう。
 

[彼が撫でた箇所をなぞるように
皺ひとつなく敷かれたシーツを撫でる。

そこは少し、温かい気がした。]


[それぞれにトレイルとの別れの時間を過ごし、
静寂の中を並んで佇んでいただろう。


穏やかな陽射しの中に在る我が家は
昨日までと何一つ変わらないのに、
そこはもう自分たちの空間ではないのだと
どこか余所余所しく感じた。
実際、黒石と成り果て砕けた二人分の肉体は
既にこの家には無い。

寂寥を振り払い、向き直す。外へと向かって。]


 うん。他にも、ドリーの行きたい場所があれば。
 どこへでも行ける。


[ドリベルの手を握り、行こう。
途中、村の中で生者の面々と擦れ違いながら。]


 …エルもちゃんと考えてください……ね。

[自分も考えるように、と釘をさし。


村の中を歩けば、
獣との争いで壊れた場所を修繕する姿も見られ。
生者達の逞しさを知る。

…住む者がいなくなったあの家も、
いつか壊されるか、別の者が住むのかもしれない。]


 ……エルはその場所…いつ見つけたんですか?

[ふらりと出かける水浴びも、そこで行っていたのなら。
自分がサミュエルのラーマになった時には
すでに見つけていた計算。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[>>235ジェームスから時折垣間見える
 昔の面影のことはなるべく今は忘れようと集中する。
 しかし、懐かしいと形容されて言葉を失った]


  …………俺もだ。

[今は彼にも余計な雑念を与えまいと、
 しかし同じように懐かしさを感じている事だけ
 頷くことで伝え、突きは長木>>236によって
 勢いを削がれ、手首に振動を与える。]  

(242) 2013/05/18(Sat) 14時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  ――――嘿!

[数度、打を打ち交わし前傾姿勢で詰め寄ってゆく。
 身長と同じ長さの棒を両腕で巧みに使い。

 また腕だけではなく腰の回転や足の踏み込みを用いて、
 前へ、前へと前進し。

 押し返されればその動きに合わせ、
 演舞の歩を取るように、数歩下がる。]

  ……やはり、強いな。

[親父殿の見込んだ手前は、記憶をなくしても健在だ。
 その評を聞く度に、僅かな劣等感を感じていた。
 総合的な経験値や、実力を見ての言葉であったとしても、
 少しでも、その高みに届きたくて―――…。]

(243) 2013/05/18(Sat) 14時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[手合わせとはいえど心は真剣勝負。
 一瞬たりとも雑念を紛らわせない。

 チアキとトレイルの様子が少しだけおかしいように思えた。
 応援の声や弁当を前にはしゃぐ姿も見受けられない。

 ある意味目の前のジェームスに集中できるが、
 それの意味するところは――――…。]

  どうした?トレイル様が気になるのか?

[煽るほどまで声は荒げずに、打ち交わす間ジェームスに尋ね。
 同時に、己にも今はチアキを気にしてはいけないと叱咤する。
 きっと、それは主の望むところではない。**]

(244) 2013/05/18(Sat) 14時頃

心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 14時頃


[兄の言葉に、ゆっくりと首を横に振る。

生きられないなら、せめて共に逝けるのは幸福だと、
自分も思ってしまったから。

さすがに、死因が違うことに対する不満までは思い至っていなかったけれど、その話を聞いても、兄を責める気にはなれない。逆の立場なら、もしかしたら考えていたかもしれないのだから。]

…………。

[兄の言葉を、黙って聞く。

いつの間にか、背も年齢も追い抜いてしまった自分。
年齢が少し下がっているのは、元の年齢差に戻りたいと、兄に甘えられる弟でありたいと、無意識に思っていたから。]


ごめんな……ありがとう。

[手を伸ばし返し、零れ落ちた涙を指の腹で拭う。

辛い思いを押し殺して、それでも笑ってくれる兄。
我儘を言っても、最後には許してくれる兄。
そんな優しい兄が、昔からずっと、好きだった。]

……必ず会える。
永遠は、ここにしかないのだから。

姿が見えなくても、声が聞こえなくても。
心は、常に、傍にある。


……腕一本と、腹だからな。
時間はかかるだろう。

[損傷箇所は少なくない。
長く過ごすのは、手が離せなくなって困りそうな。
かといって、短く過ごすのは、寂しい。

だから猶予は天にまかせる事にして。]

戻るまでは、ずっと、一緒に。

[顔を寄せて囁き、誓いの約束をするように、
口づけを落とす**]


 ボクは、ドリーと一緒なら
 どこでどうしたって幸せだからね。


[すれ違う人達の顔を何気なく眺め、
彼らの表情に悼みが見えると目を逸らした。

ほんの数日で、ずいぶん変わった。
仕事や戦闘で命を落とす者が出た時は、
その勇敢さを讃えて見送れるだけの
戦う者たちの覚悟と強さがあったと思う。

不意打ちに訪れた厄災に蹂躙されて
無力に奪い去られる時は、
どんなに強い者も打ち拉がれるのか。

これも死してはじめて知ったこと。]


 この村に来てすぐ後。
 森が好きで。 … ひとりでよく散歩した。


[村人たちとの穏やかな日々の営みに慣れず、
修行の合間に森に入っていた頃。

そんな話を、ぽつぽつと。]


メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

  ………! !

[>>246強くなった。
 その言葉の重みと、感激に瞳を大きく見開く。
 他人の耳いとってはなんでも無いような言葉であっても
 男にとっては特別な賛辞だった。

 8年前から死を迎えるまで、彼の存在を頭に残しながら
 優秀なライマーを失わせた後悔と、
 いつか再会の日があれば、少しでも見返せたらと――

 そういう気持ちが鍛錬に励む男の中に
 少なからず存在していた。]

  ……ふ、ッ

[棒を縦に構え、踏み込みと同時に入る一撃を、
 棒を用いて受ければ、その刹那に火花散る。
 や、と掛け声を伴い、後方へと退く。]

(250) 2013/05/18(Sat) 15時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  ………。

[>>247懐かしい一打だ。
 今その手に握られるは木の棒といえど、
 グールの頭部を一撃で粉砕した強い一打を彷彿とさせる。

 そして同時に、親父殿と手合わせをしている気分を得る。
 そうだ、太刀筋がやはり似ている。

 同じ師を仰いだ仲であるのだから。
 その経験が彼の中に未だ残っていることを、嬉しく思う。]

(251) 2013/05/18(Sat) 15時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[冷静な瞳を向けた侭に、一度棒を前で回す。]

  トレイル様に心配をかけぬようにせねばと?
  ………俺に壊されるような貴方では無いはずだ。

     ―――さあ、

[>>248後方に引いた分の間合いが詰まる。
 此方も防戦一方で流すだけには留まらない。
 重い一撃を受け続けて居ても、疲労が積もるだけ。]

  ―――哼ッ

[棒で一度受けた後、上体を下げる。
 打撃を受けずに弾くのを狙い、前方へと男も詰める。

 意識は武器だけではなく、ジェームスの腹部へと向ける。

 気合に声と共に、片膝を繰り出そうとする**]

(252) 2013/05/18(Sat) 15時半頃

 ……それ…僕も同じように返したら…どうするんです。

[その時はその時で、
目的もなしに歩いて行くのも楽しいのだろうが。


少しずつ村の中心から離れながら、
耳にするのはまだ出会う前の話。

サミュエルがどこから来たかも知らない。
すべてをもらったと言ったけれど、
過去まで踏み込んでいいものかと逡巡し。
返す相槌は曖昧なものとなったろう。]


 どうしよう。 考えてなかった。


[とは言え目的のない旅に出るのも
悪くないかもしれないと考える。
ずっとこの村を見つめるのも良いけれど、
広い世界を見て回るのも楽しそうだ。

村外れを流れる川を、
源流に向かって遡って歩く。
踏み均された道と呼べるものが消えて、
木々の隙間の苔生した地面が広がる。
その上を、のんびりと。


昔話はこちらも曖昧に頷き、終わる。
もうすっかりただの過去だ。現に残した過去。
とは言え、訊かれなければ語らない。
それはきっとずっと変わらない。]


[指で涙を拭われた
 それは昔、泣き虫だった弟に、自分がよくしていた仕草とどこか似ていて、懐かしいような照れくさいような気持ちになって、小さく笑った。]

 ん……。

 これからも、常に、傍に。

[晴れた日は朗らかに。
 雨の日はひそやかに。
 愛しいものへ、唄を届け続けよう。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[ラーマとしての復活を遂げたジェームスに
 父親は息子を助けた礼をしたかったらしい。

 けれどジェームスに対し攻芸が隠している節を見抜いた。
 なのでジェームスに対して丁重に扱うようにするだけに留め
 感謝の心を伝えるのは、耐えたようだ。

 弟子を見るような視線を向ける時も、あったかも知れない。]

   ………少しでも、貴方に近づけたなら、

[きっと、父親も喜ぶのではないか、と。

 惜しむべくは、何故もっと早くに言えなかったのか。
 父は直接彼に告げたかっただろうに。

 それもまた、選んだ選択による結果なので仕方がないこと。]

(256) 2013/05/18(Sat) 17時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[膝の一撃を防御で受けられ、長木に数打叩き込む。
 その連打を弾く形で返され、長木は地を突く。

 ジェームスの上体の動きから脚部を狙っているのが解る。
 しかし、一瞬感づくのが遅かった。]

    ―――!!

[此方へ伸びたつま先に下腿を蹴られ、軸足を崩される。
 視界は正面では無く、上へと。
 顔の真横に突き立てられている長木。

 からん―――、棒が音を立てて地面を転がった。]

(260) 2013/05/18(Sat) 18時頃

 あぁ……。

言われてみれば、自分は、肺を病んだだけだったので、早く戻りたいという強い想いと相俟って、半年足らずで戻ることができたけれど。
 ジェームスは3年、ドリベルなどたしか7年くらいかかっていなかったろうか。
 ……いやドリベルの場合、これほど時間がかかったのは、肉体的損傷からでないのは分かってはいるけれど。]

 それまでに、しっかりと笑っておまえを送り出せるようになる。

 それまでは………

[誓いの囁きに、目を細め……閉じる。
 涙はまだ乾きそうにはないけれど、それでも、きっといつか……**]


【人】 心意六合拳 攻芸

    は、   ………参りました。

[は、と小さく息をつく。
 悔しがることも、苛立つこともなく、僅かな笑みを浮かべ
 呼吸を整えながら、ジェームスを見上げる。]

  …………、

[手を貸して貰えるようなら、起き上がるタイミングで
 小声で言を告げることに。]

(262) 2013/05/18(Sat) 18時頃

メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

[瞳に滲んだ涙を拭ってから、チアキとトレイルの元へ。

 擦った瞳は赤い侭だったけれど、
 地へ倒れた事もあり、目に土埃が入ったという事にする。]

  すまんチアキ、まだまだ俺には修行が足りぬようだ。

[格好悪い所を見せた、と苦く笑って告げる。
 重箱の中身>>131>>225を見下ろし、成程豪勢だと感想を。

 ふと包帯の下の左肩に触れる。
 硬い痼のようなものがある事に気づき、表情を硬くした。
 しかしそれも一瞬のことで、すぐにいつもの無表情へ。]

  トレイル様、ジェームスとの手合わせ楽しかったです。
  無理を聞いて頂き、ありがとうございます。

[茣蓙の上に胡座をかき、弁当に手を付け始める。]

(265) 2013/05/18(Sat) 18時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  初めから……勝てる気では、居なかったがな。
  だが、本気でやれて楽しかったし、勉強になった。

[>>267チアキの労いの言葉を受け、そう告げる。
 やはり鍛錬はいい。あちらに逝ってもさぼる気はない。
 死後の世界などが存在する保証は無いけれど。]

  …………。

[右胸を抑えるチアキに、何かを言いたそうに口を動かす。
 痛むのか、大丈夫か。
 その言葉をぐっと飲み込み、パンをちぎって口へ運ぶ。]

(269) 2013/05/18(Sat) 18時半頃

メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

――少し前>>269――

[ジェームスの示した長木を見る。
 確かに其処には、ヒビが入っている。

 それを伏した侭見て、目を細めさせた。]


  …………では、次に仕合う時は、
  三本に一本は取れるよう、精進させて貰う。

[至極穏やかな口調で告げ、ジェームスを見上げる。*]

(274) 2013/05/18(Sat) 19時頃

メモを貼った。


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 19時頃


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 19時頃


【人】 心意六合拳 攻芸

  ・・・げほっ、

[>>273実戦が、という言葉に対して思わず噎せる。
 己の口にした別のことを思い出してしまったので。

 零れたパンくずを拾い、それをどうしようかと思ったものの
 ぴよぴよと小鳥が啄んでいた為、譲っておく。]

  気管にはいった、

[という事にして、水でパンを流し込む。] 

(279) 2013/05/18(Sat) 19時頃

[道のない場所は、生身であったなら
歩くのも大変だったろう。
形ない存在であれば足場について気にせず、
足元の草木を心配する必要はない。

周りの光景を楽しみながら
やがて目的の場所へと辿り着けば、
そこに広がる有りのままの自然の形に息を呑んだ。]


 ……よく…見つけましたね。

[浮き立つ声で、なるほどとっておき、と。
村に長くいるからといって、村のすべてを
知り尽くしてるわけではないようで。
長い時間の中での楽しみを見つけた気分。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[ひよこ豆を箸で掬って口に運ぶ。
 昔はうまく箸を使う事が出来なかったから、
 この豆を刺して食べるようにしていたのだけれど。

 みっともない、とチアキに隠れて
 豆608個を器から器に移すという修行を
 ばれないように、こそこそしていた事を思い出す。

 おかげで今は、ちゃんと摘める。]

  うむ、旨いな。

[相変わらず味自体はよくわからないが、
 幸せだと思うことが、美味しいということなのだろう。]

(282) 2013/05/18(Sat) 19時半頃

[生前よりも軽やかに進む、森の中。
途中に見かけた動物たちは
第六感が優れているのか、堂々と傍へ行くと、
不思議そうな目を向けて駆け去って行った。

辿り着いた滝壺に近い川原は、
いつ訪れても変わらず静かでどこか厳粛だ。]


 本当はさ、ちょっと、
 ここで死にたいなって思ってた。

 昨日の話じゃなくて …
 いつか、死ぬなら って。


[川原の岩の上に屈み、
水流に手を差し入れてみる。
触れられない水には温度も感触も無い。]


【人】 心意六合拳 攻芸

[それからどの位昼食のひと時を過ごして居たか。
 馬車の手配が出来た旨を件のラーマから受ける。]

  では、俺はこれにて。

[立ち上がり、チアキに小声で告げた後に、
 ジェームスとトレイルにも、深めに礼をする。
 そのまま用意された馬車に乗り、村から離れた*]

(283) 2013/05/18(Sat) 19時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

――馬車での移動――

[馬車に揺られながら、肩の包帯を解く。
 侵食は広まり、肩から二の腕にかけて黒い石になっている。

 左腕は、もう使えまい。]

  馬車をとめてくれ。

[ラーマに声を掛け、一度馬車を降りる。]

  これ以上広がれば、肩から首にかけて動かぬようになる。
  左腕を、切り落とす。

[それがほんの少しの時間稼ぎにでもなれば――。
 男の覚悟を聞き、刀を持ってラーマは馬車を降りる。
 左肩から腕を切り落とさせ、傷口を火で焼く。

 右肩にも異変が起こっているとは知らぬままに*]

(284) 2013/05/18(Sat) 19時半頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[馬車は森を越え、人里の近くにある山へと。]

  此処までくれば、登るのは足を使った方が早いな。

[馬車を降りてラーマの誘導を受けて、長兄の根城まで。
 右手には長刀を握り締める。
 後にこれが石化し、離れぬ事になるが、今の男は知らない。*]

(288) 2013/05/18(Sat) 20時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

――村への帰還――

[そして、全てを終えて山を下る。
 その頃には日は落ち、馬車の荷台から見える夜空を見る。
 輔星はやはり双眸で捉えられぬままで。]

  たのむ――――……間に合ってくれ、

[右腕も石化し、刀が離せない。

 これではもう、箸を持つのは難しいなと思う。
 できればチアキの用意してくれた夕食を自分の手で
 食べたいと思っていたのだが、難しいと顔を顰め。

 あの花をまた、チアキの髪にさしてやりたいと、
 そして、その手を握ってやりたいという願いさえも、
 病の手は無情に広がって、叶わぬことに。

 首から背中にも石化の手は及び、
 両足が動く事と、目が見える事を救いと思いながら。]

(292) 2013/05/18(Sat) 20時頃

[冷ややかな水を湛えた場所は雪ぎ場のようで。
水辺に膝を落としたサミュエルの背を見つめ、
聞こえた声に目を伏せる。]

 
 …………。

[それは、自分がラーマになってからもだろうか。
その時は、自分を置いていくつもりだったのだろうか。

聞きたいことはあって。
けれど言葉にはならなくて。


答えを聞くのが怖かったわけではない。
この神聖な場所に不似合いな思いを抱いてしまったから。

だからただ無言で、その背に額を預けた。]


メモを貼った。


【人】 心意六合拳 攻芸

――縁側――

  …………、

[ラーマと家の前で別れ、庭から入って縁側へと向かう。
 なんとか帰って来れたが、チアキは。


                 ―――…ぱきん、


 右腕が肘から砕け、地面に刀を持った手が転がる。

 ああ、もう。

 チアキのことを、両腕で抱きしめることが、できない。]

(294) 2013/05/18(Sat) 20時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

  ………ただいま。

[返り血を浴びて、白銀の道着は赤く濡れたまま。
 水浴びをしてくるにも、そう時間は残されてなさそうで。

 傷を受けて抉れた脇腹を、抑えることもできない。
 ああ血腥さで、折角の食事が台無しになってしまう。
 折角、最期の食事なのに。

 ごめんな。

 首から頬までを黒石に変え、動く部分を歪めた。


 きっと、――――――――それは笑顔だったのだと思う。]

(295) 2013/05/18(Sat) 20時頃

【人】 心意六合拳 攻芸

[腰を縁側に据えて、用意してくれた食事を前にし、
 空に浮かぶ月と、チアキの横顔を見ながら口を開く。 ]

  ……きれいだな。

[そうして、最期の時を穏やかに迎えた。**]

(296) 2013/05/18(Sat) 20時頃

[背中に受ける感触と僅かな重みに振り返り、
片腕でドリベルを抱き寄せた。
こめかみと目元に唇を寄せる。]


 特別な場所 … ってこと。
 他にも、たくさんあるよ。


[夜になると光る花の咲く渓谷だとか、
陽の光が雨のように降り注いで見える洞窟、
泉にはいつも綺麗な蝶が集まっている。
…そんな話を、続けて。

村の周りの森や山だけでも、
熱心に探索しないと見つけられない場所は
きっとまだまだたくさんある。]


 全部、一緒に見に行こう。


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 20時頃


心意六合拳 攻芸は、メモを貼った。

2013/05/18(Sat) 20時半頃


[サミュエルが病で死んでよかったと、
そんな最低なことを考えた。
それはラーマになるか問うた時にも抱いた想い。
抱き寄せる腕はきっとそんなことは知らないだろう。

落とされる口付けを赦しと錯覚してしまいそうで、
けれど目を瞑って享受する。]


 ……ちょっとずつの…楽しみにします。
 …一度に見たら……感動が薄れそうですから。

[挙げられるのは、想像し描くだけで煌く、
きっと本物はそれを越えるだろう場所。]


 …新しい場所も…たくさん見つけましょう。

[小さく笑んで、付け足した。]


[自分は戦で死ぬのだと思っていた頃、
強大な魔物に殺される予感を抱いていた頃、
ドリベルは死に際に手放そうと思っていた。

それはこの沢で何度か考えていた事。

自分にとって彼が唯一のラーマだと確信はあった。
しかし、彼にとって自分が唯一のライマーだと、
自らを過信する事は無かったから。

死に至る病の脅威を聞いて、
実際的な死を間近に感じるまでは。


それは、抱きしめてこんなに傍に居ても
ドリベル自身には告げていない数日前までの秘密。
それは今も色濃く残る、
死に伴ってしまったという罪の意識に繋がる思考。]


 うん。一緒に見つけていこう。
 ボクらの特別な場所を … たくさん。

 時間は無限にありそうだしね。


[笑ってくれるドリベルの目元へ
もう一度、口付けを。

楽しい想像に、胸を踊らせて。]


メモを貼った。


……うん。

[これからも、という言葉に頷いた。
涙のあとが残る兄の顔を、僅か眉毛を下げた笑みで見つめる。

しっかりと笑うと言ってくれたのだ、兄に恥じぬよう、
自分も笑えるようにならなければ。

晴れた日も、雨の日も。
胸を張って歩いて行けるように。]


[永い未来のことを少し話して。

穏やかな時間の中、
跳ねる飛沫や流れてくる木花を眺めたり、
風と森が奏でる囁きを楽しんだ。]


 ……また…季節が変わったらきましょうね。


[その時はまた、きっと別の顔を見せてくれるだろう。

太陽が傾く前には、村へと戻ろうか。]


 秋に染まる森も美しいよ。
 雪も。

 この身体なら
 冬でも、きっと寒くないだろうしね。
 

[帰路の間も軽く会話を交わして。

例えば行ってみたい場所や、
見てみたいもの、してみたい事について。
永遠の時間をふたりで過ごす計画。


森を抜けて再び村の道を歩く途中で、
弁当箱を抱えたチアキを見かけた。
包帯に面積が心なしか増えているような。]


メモを貼った。


……長居してしまったな。

[自宅の中から外に出てみれば、既に二人はいなかった。
待たせすぎてしまったから、仕方がない。]

……どこか、行こうか?

[兄へと話しかける。
残された時間をどう過ごそうか。]


メモを貼った。


 言っておくけど、私が恋しくなったからといって、わざと早く帰ってくるような真似だけはしてくれるな?

[からかうように笑いながら、弟と手を取り合って外に出てみれば、ドリベルとサミュエルの姿はもうなかった。]

 ……ん。
 あとから謝りに行かないと。

[申し訳なさそうに肩を竦め]

 どこへ……。
 なら、どこか風の気持ちよさそうなところ?


[見つけたチアキの行く先は、当然自分達と同じ方向で。
けれど自宅ではなく入っていくのはこちらの家。]


 …………。

[机の上に置かれたお弁当箱に、目を細める。
聞こえた言葉に、約束だったねと呟いて。
分からないという呟きと首まで広がった包帯の白に、
暗い予感が胸を占めた。

ただ、現実にならないことを祈る。
チアキには攻芸と一緒に元気に頑張っていってほしいから。]


 ……ありがとう…チアキ。いただきます。

[実際に口にすることはできないけれど。
大切に作られた、料理に込められた想いは必ず。]


……そんな事するくらいなら、
最初から戻るなんて言い出さない。

[からかわれて、苦笑する。
実際寂しくなりそうだから、良い返しが思いつかなかった。]

…ああ、いいな。行こう。

[先程の会話のせいか、外だというのに手は、離せなかった。]


― 自宅 ―

 
 あ。ひよこ豆。


[チアキが食卓に置いた弁当箱には
美味そうな料理が詰まっていた。
目ざとく豆料理を見つけて目を瞬かせた。


よく見れば、やはり増えている包帯。
包帯で覆われた下に何があるのか、
悪い想像が膨らみかけたが
首をゆるく振ってそれを払って。

頑張っている様子のチアキを見つめる。]




 美味そう。
 チィ。ありがとう。


[珍しく素直な礼の言葉をかけて、
去りゆくチアキを、見送っただろう。]


[繋がれたままの手に、嬉しそうにくすりと笑う。
 一部の村民にはもう勘付かれているだろうし、折角の時間を、あまり無駄にしたくもない。]

 どこがいいかな……。

[見上げた空は青い。]

 草原か、河原あたりなんてどうかな。


メモを貼った。


[二つ提示されて、少し考えて。

ん……じゃあ、河原、行ってみるか?

[河原の方が、草原より少し遠く。
村の中をゆっくり歩くために。]


― 自宅→ ―

[チアキが去っていった家で。
食卓に乗った料理が
否が応でも日常を思い出させて少し切ない。


昨夜、深く深く眠ったせいか、
まだ眠気も遠く。珍しく。


再び、村を歩いてみようかと。
ドリベルに声をかけてから、外へと。

宛てもなく、ゆったりと散歩を。]


 ん、行こうか。
 今日は天気がいいから、きっと川の水も気持ち良いだろうね。

[そう言ってから、ふと考えて]

 ……あぁ。
 私達は触れなかったか。

 けれど川のせせらぎを聞けるのは、嬉しいね。

[冗談めかし、少し笑う。
 歩くペースはゆっくりと、周囲の景色を楽しむように。]


[チアキの残していってくれたお弁当。
相変わらず手はすり抜けてしまうけれど、
心はいっぱいになったつもり。


誘われて三度外へと。
二人でゆったりと歩く散歩道は穏やかで。



風が少し悲しい気がするのは、
夜を迎えるからかもしれない。]


 …風邪を引いたりすることもないですし。
 ……星を見ながら眠るのも…いいかもしれませんね。

[果てのない星空を眺めながら。
思いついた言葉をそのまま口にする。]


―――――。

[その、散策の途中で。
楽しそうに食事をする一帯を見つけて。

チアキの包帯の範囲が、広がっているのを見る。
…隠しているようだ、と。

胸がざわついた。]


 いいね。
 でも、外じゃ いろいろ …
 … そういう事は、出来ないね。


[してもいいんだけど。と付け加え。

夕暮れ時から夜にかけての時間、
村のあちこちを歩いて回る。

眠るならどこが良いかと思案しながら。]


 なに?

[足を止めた弟と同じ方向へ視線を向ければ、空き地での、楽しげな食事の風景があった。]

 あぁ、チアキ達───

[楽しそう、と言おうとして、止まる。]

 …………。

[どこか、違和感がある。
 胸騒ぎがして、握った手の力が強くなる。]


[死者が生者に出来ることはなく。

そして仮に、生きていたとしても。
病が発症してしまえば、止めるすべはない。]

……楽しそうだな。

[元気そうに笑うチアキ。
発症していたとしても、していなかったとしても。
彼が、明るく過ごすと決めたなら…。

声は、思っていたより寂しげに響いたけれど。]

パン……食べてくれてる、な。

[泣きたくなる気持ちを耐えて、
強く握る手を、握り返した。


 ………    。

[ぱちり、と二度ほど目を瞬かせて。
しばらく。かなり。沈黙してから。]


 ……誰も見えないなら…いいんじゃないですか。

[俯きがちに呟いて。
慌てて打ち消すように、別の話題を振る。]


 ……ところ、で。
 …前髪切るとしたら…どうやったら切れると思います?

[鋏に触れないからどうしたものか。]


[沈黙の間は、同じように目を瞬かせながら
ドリベルの顔を見つめていた。]


 ………… いいんだ 。


[それは良いことを聞いた…とは言わないが
目を細めて唇には笑みを。
小さく呟きを返して、不穏なほどゆっくりと頷いた。]


 ホレさんを握った
 ケヴィンさんに切ってもらう … とか。


[触れられる刃物を思い浮かべてみれば
その発想にしか行き着かなかったが。

想像してみれば、実にシュールだった。]


 あぁ……。

[そういえば、チアキは攻芸ともども、薬を飲んでいないと言っていた。
 だからなのか、偶々かは分からないが、もし黒玉病なら、彼もまた、こちらへ来てしまうのだろうか。]

 うん、きっと喜んで食べてくれたよ。
 ケヴィンのパンは、とても美味しいから。
 ……。

[泣くのを堪えているらしいことが、握り合った掌から伝わってくる。
 だから]

 ふたりきりでゆっくり過ごせる時間、あまりないかもしれないね?

[つとめて明るく。
 けれどきっと、声は微かに震えていたろう。]


…………。

[俯いて、一度だけ地面を睨みつける。
兄の手を握った手が、震えた。

………なら、

……今のうちに。ゆっくり……しておこうか。

[明るい声を出してくれる兄が、居てくれたから。
同じように、明るく振舞おうと。

弟子を傍で看取りたい気持ちも、あったけれど…
耐えられない気も、したから。]


 ……確認しないでください…。


[俯いたままではあったけれど、
耳まで赤いのは夕暮れのおかげでばれなかったと思いたい。]



 ……ホレーショー…さんに…ですか。
  …………よく切れそうです、けど。
 …適切な人がきてくれるまで……おあずけですかね。


[ケヴィンの腕は信用してはいるが、
やはり色々怖かった。

綺麗な場所を沢山見つけにいくのなら
少し、視界を広げてみようと思ったのだけれど。

できればなるべく遅い方がいいと、矛盾した呟きを。]


 ドリーの目。

 こうしてちゃんと見られるのはボクだけ
 … っていうのも
 ちょっと幸せなんだけど。ね。


[赤い耳を指先でくすぐり、
そのまま目元にかかる前髪を掻きあげて。
正面から双眸を見つめる。
小さな独占欲を込めて、
彼の目元を逆の手の指先で撫でる。]


 ダメだよ。もう、誰にも会いたくない。
 こっちへは。  誰も来て欲しくない。


[適切な人と言えば誰かと
思わずちょっと想像してしまいそうになるけど。]


[大丈夫、腕は確かだ。

[と、話を聞いていたら斧を素振りしたに違いない。*]


 賑やかなのも好きだけどね。

 ……ふたりきりの時間も欲しいけど。

[手を握ったまま身を寄せて、チアキを見つめる。

 きっと、すぐ会える。
 それが、悲しいことか喜ばしいことかは分からないけれど。]

 行こうか。

[河原への道を、また歩み始めるべく、ケヴィンの手を緩く引いた。]


[どこからか自然の風でない風圧を感じた気がした。]


[弟子には夢を叶えてほしかったから、彼の生を望んでいた。
会うのだって、何十年先で良かった。

でも、願いはいつでも叶うわけではないのを、知っている。]

……ん。

[せめて最期は、心穏やかであれと願って。
兄と二人、また村の中を歩いていく。]


 ……その方が…よく見えるでしょう。
 …エルも……エルが見せてくれるものも。

[向けられた言葉と撫でる指に、
このままでもいいか…と思ってしまう。
流されすぎだと自覚はしているが。]


 ……まぁ…適切な、と考えると。
  ……僕になるんですけどね…。

[はっきりと言ったサミュエルに相槌を打ち。
考えてみると、親交のあった人達の中で、
髪を切れそうな得物というと自分くらいだった。

やっぱり前髪は当分このままになりそうだ。]


 いい子だよね、チアキは。

[おそらく、死期は悟っているだろうに。
 なのに皆の前で、あれだけ明るく振る舞える。

 せめて最期が、安らかであれと。
 去り際に、ちらりと視線を向け、微笑んだ。]


 ……そういえば。

 ケヴィンは、どんなラーマになるつもり?
 私は、おまえの元でもう一度唱いたい……そればかりだったから、あの、斧の形をとったけど。


 ずっと、こうしていてあげようか。


[前髪を片手で押さえている手で頭を撫でる。
溺愛から甘やかし過ぎている自覚は
まったく無い。
だから、ひどく真面目に提案した。]


 うん。
 … でも、もうドリーをラーマとしては
 扱うつもりも無いんだ。


[他の繋がり方を得たから。
それがとても幸福だと知ったから。
そう、真面目な声音で胸の内を吐露する。]


……俺の弟子だ、当然だろう。

[間接的に自分を褒めている。

ん。

俺は、歌下手だからな……
ホレーショーのように綺麗な斧にはなれない。

[憧れはなくはないが、雑音しか出ない未来が予想できて苦笑する。]

……バンビでも振るえるような、
なるべく扱いやすいラーマになるかな。

[ライマーを目指すバンビたちの、力になれるように。]


 っ。

[間接的に自分を褒めるケヴィンに、軽く噴き出す。]

 うん、ケヴィンは師としても一流だったと思うよ。

[けれどそれは、嘘偽りのない感想。]

 歌……。
 けれどケヴィンは、私を唱わせることは、とても上手かったと思うけど?

[バンビにも振るえるようなと聞けば、納得したように笑顔で頷き]

 そうか。
 なんだか、ケヴィンらしいよ。

[ラーマとなったケヴィンを手にしたバンビ達が、一人前のライマーとなり、巣立つ。
 そんな未来に、思いを馳せた。]


[穏やかに散策する村では、
ひとつ、またひとつ、と命が失われている。
漂う悲しみの気配を感じながら
ドリベルの手を強く握った。

どこまでも一緒に。
もう二度と離さずに。
悲しませるような事はしない。

誓いを胸に。

今夜は星を見上げて静かに過ごそう。
どんなに悲しい出来事が起きようとも
残酷なほどに夜はやさしく。
どんな日にも等しく訪れる。そして新たな日の黎明も。

それを、ドリベルとふたりで見届けよう。**]


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攻芸
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