270 「 」に至る病
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全
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[朝の、まどろみの中にいた]
(17) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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[こういうときは必ず、ママの夢を見るの]
(18) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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―― 寝室 ――
[唇と唇が触れ合いそうになるほど近い距離で、 確かに愛しい人の声がした。>>8 私はパチリと目を開けて、じっとあなたを見つめたわ]
……違うわ。 私は、ミルフィじゃない。 あの子は眠ってる。
[いつもより大人びた口調で言うものだから、 きっとあなたは驚いてしまったでしょうね]
(19) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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セイルズ。 あなたは私がいないと幸せになれない。
[いつでも傍にいるわ。 忘れないで、と甘い声で囁いた]
ねえ、ちゃんと私の名を呼んで。 ――クラリッサって。
[妖艶に微笑んで――……]
(20) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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[ 暗 転 ]
(21) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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……パパ。あと、5分。
[寝ぼけ眼であたしはそうパパに返すんだ。 でも、いつもより何か肌寒くて、 おかしいなってあたしは目を開ける。
そこにはきっと、 ちょっといつもと様子が違うパパがいて。 あたしはまともに服も着ていない はしたない格好で、ベッドに寝転んでいる。
真っ白だったはずのシーツは血に汚れていて。 いつも本の香りが漂っているはずの寝室は、 濃厚な精の匂いに満ちている]
(22) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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え、え、え。
[首筋をさすれば、牙で貫かれた数ヶ所の噛み痕。 秘所に走る微かな違和感に、あたしはパパを見つめる]
夢じゃ、なかったの。 あたし昨日。本当に。パパと……。
[ふるふると身体を震わせて]
(23) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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パパ!
[まともに服も纏わないままに。 思い切り、パパに抱きついてやるんだ]
ええと、その。すごくよかった。 また、今度、やろ。
[羞恥心に蓋をして、 たどたどしい口調でおねだりをする]
(24) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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[ああ、もう! 恥ずかしくって、 まともにパパの顔も見られないわ!]*
(25) gurik0 2019/10/14(Mon) 22時頃
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[わしゃわしゃと、 子犬のように頭を撫でられた。>>40 完全に、子ども扱いだ。
情事の最中みたいに、丁寧に髪を 撫で梳いてもらえるはずもなく。
昨日の男らしいパパは いったいどこにいっちゃったんだろうなって、 あたしは心の中で何度も何度も 昨夜のパパの姿を思い返していた]
(43) gurik0 2019/10/14(Mon) 23時半頃
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[あたしの知らなかった、パパの顔。
きっとああやって ママのこともたくさんたくさん愛したんだろうな。
いつもの理知的で温厚なパパからは 想像もつかないような、激しさと雄々しさ。
ねえ、パパ。 今まで知らなかったパパの一面を知って、 あたしはもっともっと パパのことを好きになっていく]
(44) gurik0 2019/10/14(Mon) 23時半頃
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[あたしはパパの家族。 娘であり、伴侶。 だから、ずっといっしょ]
(45) gurik0 2019/10/14(Mon) 23時半頃
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……パパも、きもちよかった、でしょ?
[つん、と額をつつかれれば 大変だったと言うパパに こてりと首を傾げた。
だって、昨夜はあんなにもパパも興奮していた。
そうして返される「また今度」の言葉>>41に あたしはぱあっと顔を輝かせて]
うん、たのしみにしてる。
[今度の機会を想像しながら、パパに頬をすり寄せた]
(46) gurik0 2019/10/14(Mon) 23時半頃
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……きゃ、 もう、パパってば!
[ひょいとそのまま抱き上げられて 風呂場へと連行される。
なんだか昔に戻ったみたいで、あたしは上機嫌だ。 ただ子供の頃と違うのは、 昔は額にされていたキスの場所が、 唇になったっていうこと]
(47) gurik0 2019/10/14(Mon) 23時半頃
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寝ぼけて……? なんの話?
[訳の分からない話に、呆けたように返す。
風呂場に行く途中、 写真立てに飾られたママの写真が目に入った。 あたしはいつもの日課を行うために]
おはよう、ママ。
[元気に朝の挨拶をする]
(48) gurik0 2019/10/14(Mon) 23時半頃
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……ね。パパ。 今日はいっしょにお風呂に入ってくれるの? 昔みたいに。
[最後にふたりでお風呂に入ったのは、 いったい何年前だっただろう。
セイルズのあたたかな腕の中で、 あたしは上機嫌に問いかけた]*
(49) gurik0 2019/10/14(Mon) 23時半頃
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うん、パパ。 しっかり背中あわあわしてね。
[あまりにもパパがあたしを子供扱いするものだから 思わず微笑んで、昔のように幼児語で返した。>>52
――気恥ずかしいのだろう。あたしも、彼も。
そんなセイルズの変化が、 あたしはいっとうに愛おしい]
(58) gurik0 2019/10/15(Tue) 02時頃
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―― 朝餉 ――
[湯気を立てるティーカップに 角砂糖を入れながら、 あたしはじっとパパを見つめた]
……ママの、命日。
[小さく、鸚鵡返しに呟いた。
ママがどうやって死んだのかも ママの墓地がどこにあるのかも あたしはまったく知らされていなくって]
(61) gurik0 2019/10/17(Thu) 02時頃
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[ママが生きていた頃の話ならともかく。 吸血鬼と眷属の話題に次いで、 ママが亡くなったことは触れにくい話題だったから。
あたしは恐る恐るパパの様子を窺って]
その……あたしはついていっちゃ、だめ?
[すこし不安げに、聞いてみたんだ]
(62) gurik0 2019/10/17(Thu) 02時頃
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[パパとママが、 どういうお別れをしたかは知らないけれど]
あたしも、家族だから。 ちゃんと手を合わせてあげたい。
[勇気を振り絞って、じっとパパを見つめた]**
(63) gurik0 2019/10/17(Thu) 02時頃
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やさしい……のかな。
[あたしは曖昧に微笑んだ。>>65
会ったことのないあたしのママ。 ずっとずっとママみたいな人にならなきゃいけないって 化粧を真似して、髪形を真似して。 きっと今は“本当に血の繋がった母娘”みたいに、 あたしたちは似ていると思う]
(68) gurik0 2019/10/17(Thu) 10時半頃
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[今でも、あたしはママの夢を見る。
ママはさみしそうにあたしを見つめて、 あたしの首筋に手を掛けるの。 大好きなあたしのママ。 どうしてあたしの首を締めるんだろう。
苦しいって思った瞬間に、 すうっとママの身体は溶けていって あたしの中に消えてゆく。
きっと、ママも寂しいんだ。 パパがママを失ってさみしいように]
(69) gurik0 2019/10/17(Thu) 10時半頃
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[ママの気持ちを考える。 大切な人を残していく無念を思う。
ママのことを考えて、考えて、考えて、 あたしはママにならなきゃって思うんだ。
パパのさみしさを埋めてあげられるように]
(70) gurik0 2019/10/17(Thu) 10時半頃
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("I am you, and you are me.")
(71) gurik0 2019/10/17(Thu) 10時半頃
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[あたしはきっと、やさしくなんてないよ。
お空の国に行ったときに、 ママに家族って認めてもらえるのか 不安なだけなんだ]*
(72) gurik0 2019/10/17(Thu) 10時半頃
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―― 命日 ――
[十字架の立ち並ぶ墓地を、パパと並んで歩く。 白い薔薇の花束をたずさえて]
ここに、ママが眠ってるのね。
[パパの足が、ひとつの十字架の前で ぴたりと立ち止まる。
十字架には「Clarissa」と、ママの名前が刻まれてる。 生没年を見遣り、パパとママの歩んできた 歴史の長さを知った]
(73) gurik0 2019/10/17(Thu) 10時半頃
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……ママ。
[白い薔薇の花束を、墓地に手向ける。 乾いた風が、あたしの亜麻色の髪を揺らした]**
(74) gurik0 2019/10/17(Thu) 10時半頃
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[ざわり、と葉擦れの音がする]
(98) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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あなたは、どちらだと思うのかしら。
[振り返った私は、きっと大人びた 曖昧な笑みを浮かべていたはずだわ]
(99) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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こう言い換えましょうか。
あなたは私に どちらでいてほしいのかしら。
ねえ、セイルズ。
[墓地に湿気た風が吹き抜ける。 十字架の前に手向けられた白薔薇が さやさやと揺れた]
(100) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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私は何なのかしら。 ミルフィの罪悪感が生み出したもうひとつの人格? あるいは天に召されなかったクラリッサの魂が、 哀れな娘の身体に取りついたのかしら。
……どちらでもいいわよね。この際。
[私は愛するセイルズに近付いて、 昔のようにその唇を奪ってみせた。 舌を絡ませ、熱を混ぜる]
(101) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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[それは、初々しい娘の口付けではない。 長き時間を連れ添った夫婦のような、 こなれた接吻だった]
セイルズ。愛してるわ。ずっと一緒よ。 決してあなたを離さない。
[うっとりと、私は伴侶を見つめて]
(102) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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きっと、私は病そのものよ。 あなたにとっての依存症の具現化。
[一歩、セイルズから距離を取る]
あなたがこの前、 抱いたのはどちらなのかしらね。ふふふ。
(103) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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あなたがこの娘の生き血を啜って 依存が進行するたびに、 私はこの子の“表面”にあらわれる。
今は少ししか出てこられないけれど。
ねえ、きっとすぐに私たちは “昔のように”暮らせるわ。 愛して、セイルズ。私だけを愛して。 私 “眷属”なしには、あなたは決して幸せになれないわ。
[きっと私が浮かべる笑みは、 写真立てに飾られたあの写真のように 慈悲深く、穏やかなものだ]
(104) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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ああ、残念よ。セイルズ。 今日のところは、これでさよならね。
(105) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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[ 暗 転 ]
(106) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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……パパ?
[ざわり、と葉擦れの音がする。
湿った風が墓地を吹き抜ければ、 そこに佇むのは、不思議そうに小首を傾げる 無垢な顔をした少女がひとり]**
(107) gurik0 2019/10/17(Thu) 23時半頃
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[私は、セイルズの言葉>>122に 大きく目を見開いたわ。
――ふふ、そう。 あなたは私をそう捉えるのね。
間違っていてもいいと言うのなら 私から言うことは何もないわ。 信じたいものを信じなさい。
あなたが“私”を愛してくれるなら、それで それだけで。“あたし”は――……]
(133) gurik0 2019/10/18(Fri) 16時頃
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[情熱的なその口付けを、受け入れた]
(134) gurik0 2019/10/18(Fri) 16時頃
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[ざわり、と湿った風が墓地を吹き抜ける。 あたしは不思議そうにパパを見つめている。
なんでもない、言ううパパは>>126 いつも通りに穏やかな笑みを浮かべている。
白昼夢を見たような感覚。
疲れてるのかな、あたし。 ちょっと時間が飛んだみたいに、 前後の会話がかみ合わない。
なんだか口元が熱い気がして、 あたしは自分の唇を指先でなぞった]
(135) gurik0 2019/10/18(Fri) 16時頃
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……うん。帰ろう、パパ。
[あたしとパパは連れ立って、歩き出す。 自然と、パパと指と指を絡めた。 親子が手を繋ぐように、夫婦が手を取り合うように。 どんよりとした鉛色の空を見上げて、ひとこと]
パパと初めて会った日みたいな空だね。
[ぽつりと、呟いた]
(136) gurik0 2019/10/18(Fri) 16時頃
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お出かけ? うん、行く行く。 でもお買い物だけじゃ物足りないわ。
ええとね、たくさん行きたい場所があるの。 遊園地でしょ。水族館でしょ。 あと動物園も。それから――……
[パパと一緒に行きたい場所を、指折り数える。 まるで、休日に遠出をせがむ子供みたいに。
――これじゃあ、いくつ休日があってもたりないわ!]
(137) gurik0 2019/10/18(Fri) 16時半頃
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好きなもの? そんなの決まっているじゃない。
[ひょい、と背伸びをして パパの唇に軽く口付けた]
(138) gurik0 2019/10/18(Fri) 16時半頃
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パパ、だいすき。**
(139) gurik0 2019/10/18(Fri) 16時半頃
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パパ、本当に? 約束だからね。遊園地も水族館も動物園も ぜんぶぜんぶぜーんぶよ!
[あたしはぱあっと顔を輝かせる。>>144 これからの休日をどう過ごすかに思いを馳せて 自然と足取りは軽いものになった]
(152) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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パパ以外?
[きょとん、とあたしは目を丸くする。 それからパパの言葉>>147に 黙って耳を傾けたんだ。
ぐ、と。 あたしの手を握るパパの指先に、力が籠る。
“愛している”>>148のひとことが あたしの中に強く強く響いた]
(153) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[しばらくあたしは 曇天の街をパパとふたり 家に向かって黙りこくって歩いていた。
だって、どういう反応をしていいか 馬鹿なあたしには分からなかったから。
どきどきしたし、嬉しかったし、しあわせだった。 だけど“愛している”を返すだけじゃ、 きっとあたしの気持ちは伝わらないと思ったから]
(154) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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……ねえ、パパ。雨が降ってきたよ。
[小さく呟いて あたしは鉛色の空を仰ぐ。
ぽつ、ぽつと雨粒が顔に当たって、 頬を流れ落ちていった。 ほら、これでもう 泣いているのがバレないでしょ。
結局、返すのはお決まりの文句だ]
(155) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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"I’m so happy being your daughter."
(156) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[血は繋がっていないけど きっとあたしは パパの家族になるために生まれてきたんだわ。
とっても愛してる。パパのことを。
娘として、伴侶として、家族として あなたを愛してる。
あたしに、愛することのしあわせを 教えてくれてありがとう。
……愛してくれて、ありがとう]*
(157) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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―― それから ――
[長い、月日が経った。
あたしの見た目の年齢は ちょうどママと同じ年嵩で止まった。
穏やかで、しあわせな日々が過ぎてゆく]
(158) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[パパとあたしは、親子であり夫婦だった。
週に幾度も身体を重ねたけれど、 結局、あたしがパパの子を授かることはなかった。
あたしが、いつ狂って死んでもいいように、 パパの子供を産んで 新しい家族を作ってあげたかった。
けど、そんなに世の中はうまくいかないみたい]
(159) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[ママの真似じゃないところが好き、って>>145 パパに言われても、あたしは変われなかった。
ママの真似をしてパパの助手になって、 大学の研究を手伝った。 ママのいなくなった穴を埋められるのは あたしだけのはずだから。
仕事でも、家庭でも、 あたしはいつでもパパの隣にいた]
(160) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[最近は段々と 記憶の辻褄が合わないことが多くなっていた。
朝食を食べていたはずが、午後になっていたり。 夕方大学にいたはずが、夜ベッドの中にいた。 あたしが、あたしでなくなっていく感触。
あたしはいつまであたしのままでいられるんだろう。 怖くて怖くて、堪らなかった]
(161) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[依存症という病は、 ママの形をとって私に現れているらしい。 正気のあたしでいられる時間は、 どんどん短くなっている。
ある日、目覚めると あたしは裸でパパのベッドの中で眠っていた。
記憶がないというのに、確かに愛された痕跡があって 首筋をなぞれば新しい噛み痕がある。 熱を持った胎を、さする]
……パパ。
[生まれたままの姿で、パパに抱きついた]
(162) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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パパ。あたし“も”愛して。お願い。
[すがるように、祈るように。 パパに身体を密着させる。 そのぬくもりに、目を細めて]
怖いの、パパ。眠れないの。 えっちしよ。 そしたら、怖いこと忘れられるから。
[読み聞かせをねだる子供のように、 情事を迫ったりも、した]
(163) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[時には、カレンダーの日付が 飛んでいる時すらあった。
パパとあたしの幸せな日常は永遠じゃない。 終わりの日が、きっといつかはやってくる。
あたしは、カレンダーに赤丸をつけて 「この日だけはあたしでいられますように」って 毎年お祈りをするの。
その日は、特別な日だから]
(164) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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―― 朝 ――
おはよう、ママ。
[写真立てに飾られた古ぼけたママの写真に、 いつも通りに朝の挨拶をする。
カレンダーを見遣って、安堵する。 ああ、あたしはあたしでいられたんだって 神様に感謝するんだ。
パパを起こさないように 足音をしのばせて台所へと向かう。
今日は大学のお仕事がお休みの日。 起こさずにゆっくり寝かせてあげたいし、 サプライズでお祝いしたかったから]
(165) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[だって。今日は、大好きなパパのお誕生日なの]
(166) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[小麦粉と卵と牛乳を目分量でボウルに入れて、 たっぷりのお砂糖と共に泡立て器で混ぜた。
型に生地を流し込んだら、オーブンの中へ。 今度は冷蔵庫の中の苺を取り出して 可愛いハート型に切ってゆく。
生クリームをボウルでいくら混ぜても パパの作ったホイップクリームのように 角が立たないけれど、 見た目じゃなくて味で勝負だからきっと問題がないわ]
(167) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[ほら完成。 いつも通りにちょっと不細工な パパのためのお誕生日ケーキ。
たくさんたくさんお砂糖を入れたから 今年もきっとパパは喜んでくれるはずだわ。
階段を下りてくる足音が響いてきたなら、 あたしは満面の笑顔でパパを出迎える]
(168) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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Daddy, Happy Birthday!
(169) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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ロウソクがいっぱいで、 ケーキが見えなくなっちゃったわ。
[パパと出会ってからの年嵩だけ増えた、 ケーキの上のロウソクたち。
クリームの付いた頬を、人差し指で掻いた]
(170) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[ねえ、大好きなあたしのパパ。 来年もあたしはパパを祝ってあげられるのかな。
もっといっしょにいさせてくださいって 毎朝、天国のママにお祈りしてるの。
きっとママはやさしいから、 あたしのお願いを聞いてくれるよね。 パパが寂しい思いをするのを ママも見たくないはずって思うから]
(171) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[ケーキの上にのったロウソクの1本1本に あたしたち家族ふたりの思い出が詰まってる。
何年前はこんなことがあったねって 小さな思い出まであたしは覚えてるよ。
パパもきっと、同じでしょう?]
(172) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[大好きなパパ。 いつまでもいつまでも元気でいてね。 しあわせでいてね。
それがあたしの願いです]**
(173) gurik0 2019/10/19(Sat) 03時頃
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[とくん、と胸が高鳴る。
いきなりパパに頬を舐められるなんて 全然思っていなかったから、 あたしは頬を押さえて固まってしまう。
ちろりと唇から覗く蠱惑的で赤い パパの舌先に、心を奪われて]
もう、パパったら。
[>>199仕方のない人ね、と笑った]
(229) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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おうちのお砂糖はぜーんぶ使っちゃった。
[甘い方がおいしいもんね、と あたしは笑顔を浮かべながらパパに答える]
買い出し? うん、行こ行こ! 砂糖も、苺も買い足さなくっちゃ。 あたしはパパの作る苺ジャムが大好きなの。
[最近は、朝に正気でいられない日も多くって パパの苺ジャムをトーストに塗って食べることが どんなに贅沢な幸せなのかって、 あたしは改めて知ることになったんだ]
(230) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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[それから ふたりだけの小さなパーティをした。
ケーキを切り分けて、クラッカーを鳴らす。 パパのお誕生日を祝いながら、 他愛もない話に花を咲かせた]
ごちそうさま。そろそろでかけましょ。
[今日は大好きなパパの誕生日。 だから、最高の1日にしなくっちゃ]
(231) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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[空はどこまでも澄み渡っていて、 きらきらとした日差しが街路樹を照らしていた。 木漏れ日の下を、パパとふたりで歩く。
パパとあたしは、街の人からどう見られてるんだろう。 きっともう親子には見えないよね。 できたら夫婦とか――家族に見えていたらいいなって そう思うんだ。
パパとあたしは、しあわせな家族。 誰になんと言われようと、それだけは確かな事実で]
(232) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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[ 暗 転 ]
(233) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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―― 夢 ――
[あたしは、遠い昔の夢を見ていたわ。
あのときのあたしは、まだ小さな6歳の子供で 朝食をパパといっしょに食べていたの。 大好きなパパの苺ジャムをたっぷりトーストに塗って ぱくりと齧りつく。
楽しい話を、たくさんたくさんして パパと顔を見合わせて何度も笑いあった。 昨日は学校でこんなことがあったんだって、 他愛もない話に花を咲かせる。
朝食を終えれば、大きなパパを見上げて シャツの袖をくいくいっと引いた]
(234) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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おでかけしよう、パパ。 ね、お願い。 今日はお仕事お休みだったよね。
[大好きなパパとおでかけがしたくって、 一生懸命におねだりをした。 こういうとき、やさしいパパは いつもあたしのおねだりを聞いてくれるんだ]
(235) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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|
あのね、今日はお買い物に行きたい。
[あの頃のあたしは、小さなスーパーですら パパと歩けば宝の山に思えた。 ちょっと前まで食べるものにも困っていたから、 詰まれたトマトの山を見るだけでもはしゃいだわ]
お砂糖とー、苺とー。
[買い物かごに食材を入れて、とてとてと歩く。 あたしがひとりでかごを持つの、と言い張ったら パパはとても困った顔をしていたっけ。 お手伝いがしたかったのよね。あの時のあたしは]
(236) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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[買い物を終えて帰るときには、 あたしはすっかりくたくたになって 歩けなくなってた。
そんなあたしを見かねて、 パパはいつも抱っこをしてくれたよね]
パパ。
[あたしはパパの愛情をたっぷり感じながら ぎゅうっと抱きついて、 穏やかな笑みを浮かべるんだ]
(237) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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大好きだよ。パパ。
[幸せな1日だった。 とても、とても幸せで――……]
(238) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時頃
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―― 覚醒 ――
[そうして、あたしは我に返った。 気付けばあたしは家にいて、もう日が暮れている]
……ごめ、んなさい。パパ。あたし。
[何が起こったのか、瞬時に分かってしまった。
近くにいたパパに駆け寄って 泣きながら思い切り抱きついてしまう]
(239) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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せっかく、パパの誕生日だったのに。 最高の1日にしなきゃいけなかったのに。 ごめんね。あたし、駄目な娘で。ごめんね。
[正気を、保てなくなっている自分が 憎くて堪らなかった。どうして、こんな大切な日に]
たくさんたくさんお祝いしたかったのに もう夜になっちゃった……。
[悲しくて悲しくて、涙がぽろぽろ零れた]
(240) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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夢を、見てたの。 6歳の頃のあたしに戻って、 たくさんたくさんパパに甘える夢。
[涙をこすりながら、先程まで見ていた夢の話をする]
(241) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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[ふと、家の壁に貼られた 黄ばんだ古めかしい画用紙が目に入った。
ヘタクソな「パパの顔」がクレヨンで描かれている。 いつかの誕生日に、あたしがあげたプレゼント。 遠く過ぎ去ってしまった、幸せの残滓。
あたしは、お決まりの文句を囁くの]
(242) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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"I'm so happy being your daughter."
(243) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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パパの娘でいられて、あたしとても幸せよ。
だから、あたしがどこにもいかないように、 繋ぎとめて。お願い。
[最近は、そう言って 情事をせがむことが多くなっていた。
パパとまぐわっているときは、 正気を保っていられたから。
家族として“愛し合っている”って 感じることができたから]
(244) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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[本当はね。
パパとえっちをして、血を与えれば与えるほど 依存症が進んで、あたしという存在が すりつぶされていくって、分かっていたんだ。
パパといっしょにいない方が、 あたしの寿命が伸びるってことも。
でもね、あたしという存在はパパの幸せのためにあって。 パパの家族じゃないあたしは、あたしじゃないから。
いつか終わるこの幸せな日々を。1分1秒を。 大切に大切にして、あたしは生きていく]
(245) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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[ねえ、パパ。
あたしがあたしでいられるうちに たくさんたくさん、家族として愛し合おうね。
あたしはとても幸せな、あなたの娘。 伴侶にして家族]
(246) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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[死があたしたちを別つまで、 ずっとこうしてふたりで暮らしていこうね。 愛しあって、仲良く、しあわせに。
――――約束だよ]**
(247) gurik0 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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