88 めざせリア充村3
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[何か誤解されている気もするが、 そんなものも一切合切気にしない事にした。
ヤニクが差し出してくるナユタの頭を ぐりぐりと掌で撫で回しながら、 睨み顔の似合わない彼の童顔を見下ろす。 身長差分、見下ろす格好になるのは致し方ない。]
陸で溺死はちょっと避けたいな。
[そこへ妹がちょうど声をかけてくれて。(>>1:486) 有難く、紅茶をもらって、それを飲む。]
ありがと、リッキィ。
(1) 2013/06/25(Tue) 00時頃
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おぅ。ありがとうな。
[妹に裾を引かれ、彼女の顔へ視線を落とす。 クッキーは一瞥しただけで、 おもむろに妹の頬へと指先で軽く触れようと。
そこに傷はまだ残っているのだろうか。
故郷の家に居た頃は、 小さな怪我なんか気にはしなかった。 自分の傷も、兄弟たちや幼馴染の傷も。 外を遊びまわれば当たり前に傷だらけになったし そうやって遊ぶことが楽しかったからだ。
研究所へ来てからだ。 妹の怪我や体調に過敏に反応するようなったのは。]
(13) 2013/06/25(Tue) 00時半頃
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[厨房にて、クッキーと紅茶でお茶の続きを。 その間、その場に居合わせる面々と言葉を交わし、 ひとしきり休憩を取ったら、 この場を離れて何処かへと向かうだろう。
去り際、皆に「また。」と片手を上げて見せて。 妹の髪を撫でて。 ナユタのこめかみ辺りをを小突いて。 ヤニクの肩を叩き、意味深な笑みを残して。
食堂を後に、廊下を行く。**]
(16) 2013/06/25(Tue) 00時半頃
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― 食堂を出る前。厨房 ―
[触れた柔らかな頬は滑らかで綺麗だった。 指先で妹の頬で少しふにふにとして遊んでから、 離れていく彼女を目で追う。(>>21)
怪我をした事は解らなかったが、 なんとなく妹の背中に内緒事の気配。
それは、食堂を出る間際に見た顔にも。 頭を撫でたついでに顔を覗き込み。 何か追求するでもないが、 代わりに一瞬、強い眼差しでその顔を見つめた。
心配くらいはさせてくれ。 俺はお前の兄ちゃんなんだから。そんな心地で。**]
(95) 2013/06/25(Tue) 11時半頃
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― 実験室 ―
[和やかで楽しい掃除とお茶の時間の後は、 予定通りに無機質な実験室に篭る午後を過ごす。
右の前腕に計測器の針を無遠慮に刺され、 まずは先の投薬の成果を測定される。
放出の最大値を引き上げ、 持て余す力のコントロールを覚え、 更に薬によって最大値を引き上げられる。 基本はその繰り返しだ。
――実験動物を兵器にでも変えようと言うのか。 こいつらは。
研究員たちをひどく冷たい目で眺めていたら、 口腔へ液状の流し込まれた。]
(98) 2013/06/25(Tue) 12時半頃
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[苦い。
せっかく、紅茶の香りをまだ覚えていたのに。 甘くて香ばしいクッキーの美味さも。 ちょっと個性的な珈琲…らしき飲み物も。
思い出し、微かに笑う。
薬の苦味に先の幸せの名残を掻き消され、 早速の副作用で、脳の奥がじりじりと痛み始めれば そんな笑顔も消え失せて。]
(99) 2013/06/25(Tue) 12時半頃
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[ゴム製の拘束具が全身に巻かれる。
放出を許されない自身の力に心身を焼かれ 熱い、痛い、苦しい、熱い……。
俺の苦痛に応じて計測器の針は大きく振れる。 研究員はそれを見て喜ぶ。
助けてくれ、と叫ぶ前に口を塞がれた。 生理的な涙が溢れる手前で目を塞がれた。
その後は、熱くて暗い苦しみの中で ただただ身を捩るだけの地獄の時間が夕方まで。**]
(100) 2013/06/25(Tue) 12時半頃
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― 談話室 ― [実験から解放される事には陽が落ちていた。
人に会わない時間帯を狙って入浴を済ませ、 疲労した身体を少し休めて 焼き切れた衣服を処分した。
風呂から上がると着替えが用意されていたから 風呂場まで監視されているのだろうと改めて思い ひっそりと溜息を落とす。
入浴後、食事の時間までは談話室のソファを陣取り だらりと寝そべって過ごすつもりで。]
(125) 2013/06/25(Tue) 21時頃
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[窓の外を眺めていたところ、 廊下側から聞こえた声に身体を起こし。 ソフィアに、よぉ、と片手を上げて見せた。 実験の名残である憔悴も疲労も隠して。]
本格的に寝ちゃって、 夕飯食いそびれたら泣けるじゃん。 だから、ごろごろ。
ソフィーは…散歩?
[座り直しながら声を返し、 開けた隣のスペースの座面をトンと叩いて示す。 お暇ならどうぞ、と冗談めいた言葉添えて。]
(129) 2013/06/25(Tue) 21時半頃
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だろ? 空腹で眠れない夜中ってのは苦しいからなぁ。
[豪華夕飯を得る野望はもちろん果たしたい。 そう思えば、夕飯の時間がより楽しみに思えて。 疲れて落ちていた気分が前向きに変化していくから、 隣に座るソフィアに笑いかけて。]
あ。ほんとだ。 ほっぺたに、シーツの皺のあと付いてる。
[首を傾がせるソフィアの顔を眺め、 頬をツンと指先で突いて、しれっと嘘をついてみる。 ちょっとした意地悪。
それは、質問を誤魔化すような悪ふざけで。]
(135) 2013/06/25(Tue) 22時頃
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[ふ、と浮かんだ、 コツコツと時刻む秒針の音を聞きながら 空腹に耐えて朝を待つ夜の、思い出。幼い頃の。
ソフィアが頬や口元を気にする様子を 細めた目で眺める。
途中で、堪えきれずに笑い出すんだが。]
悪い悪い。ちゃんと綺麗な顔してる。 かわいいよ。
[一撃食らうも、笑いは止まらず。 膨らむ頬に微笑いながら、嘘だったと白状する。]
(139) 2013/06/25(Tue) 22時半頃
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騙したんじゃなくて、
…………騙しました、ごめんなさい。
[言い訳を探そうと少し考え込んだけれど、 うまい言葉は思いつかず。 たっぷり数秒の沈黙の後に、素直に謝罪を。
拗ねるソフィアがそっぽ向くので、 今度はちゃんと真顔で頭を下げて見せる。]
許してくれる?
[さて、ソフィアのご機嫌はどうだろうか、と 頭を下げたまま上目に彼女の顔を見上げる。]
(144) 2013/06/25(Tue) 23時頃
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……っ ちょ、コラ っはは ッ !
[にこりと笑う表情の変化を眺めているうちに、 気付けば手袋に覆われたソフィアの手で くすぐられる事になっていて。
腰を引いて逃げるものの ソファの背に阻まれて追い詰められて。
抵抗する程でも無いので、 笑いながらソフィアの気が済むまでくすぐられる。
途中、反撃とばかりに、 ソフィアの頭をくしゃりと撫でるけれども。]
(153) 2013/06/25(Tue) 23時頃
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[笑って乱れた息を整えながら 改めてソファの背に深く凭れて座り直す。 ソフィアの隣。視線は彼女の手袋へと落としつつ。
次いで聞いた突然の質問に、 ぁー……、と小さく声を零して。]
叱る事はあるけど、 あんま、無いかなぁ…怒るってのは。
[実際のところ 怒りや悲観といった感情そのものが薄く、 日常の些細な事のほとんどは笑っていれば やり過ごせるわけだが。
どうして? とソフィアに問い返して。 緩く首を傾がせた。]
(163) 2013/06/25(Tue) 23時半頃
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なんだろうなぁ… 悪意が無い物事についてを怒ってもさ、 そんなつもりじゃなかったのに…って 悲しい気持ちになるだろ?
あんま、好きじゃないんだよなぁ… 悲しい気持ちになってる子、見てるの。
[くすぐられる程度なら実害はゼロだし。 もちろん、ナユタやヤニクにされたら、 おもしろがって仕返しもしただろうが。
少し、考えこんで。 窓の外へと一度視線を投げてから、呟きを。]
あと、やっぱ… がっかりされたく無いんだろうな。
[誰に、何を、とは言わないが。 失望されるのは何よりの恐怖。なんて、思う。]
(176) 2013/06/26(Wed) 00時頃
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[瞬くソフィアの頭をまた少し撫でて、 弱く少し笑って肯いて見せる。]
泣いて、面倒くさいと思われたくないとか 甘えて、鬱陶しいと思われたくないとか そういうのって、無い?
[感情を露呈する事への躊躇。 頭では他人はきっとそんな風には思わない、と 解ってはいても自分の中にある躊躇い。]
……悪い。変な話したよなぁ。 飯、行こうか?
[ニィと明るく笑って立ち上がって。 食堂へ行こうか、と。ソフィアを誘う。]
(203) 2013/06/26(Wed) 00時半頃
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[そうでもない、か。と呟いて。 ソフィアの髪を緩く撫でて微笑うのは、 彼女の返答に、なんだか安心したから。
黙りこむ様子にゆっくり頭を横に振り、 ごめん、と小さく付け加える。]
飯。何だろうなぁ。楽しみ。
[そしてふたり並んで食堂を目指す。
食堂に着いたら、まず、配膳台にて職員を相手に、 「掃除頑張ったからハンバーグふたつにしてくれ」と 真剣に交渉に挑む事になる。]
(215) 2013/06/26(Wed) 01時頃
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― 食堂 ―
[いかに掃除が大変だったかをやや脚色をつけて語り、 職員を説得してみた結果、 ハンバーグは半分だけ増量された。 僅かとは言え重みの増した皿を盆に乗せてもらい、 満足げに席に着くだろう。
残りの半分は、チアキの皿に乗せてくれるらしい。
既にそこに居た志乃の明るい声を聞き、 挨拶を返して、近くの席へとソフィアと並び座る。
食前と食後はいつも丁寧に手を合わせる志乃に倣い、 いただきます、と両手を合わせてから、 食事に取り掛かった。
盆には、食後に飲むようにと、 錠剤の薬も置かれたが、それはポケットにしまって。 今は忘れたふりをする。]
(226) 2013/06/26(Wed) 01時半頃
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頑張ったもんな。 チアキが、かなり助けてくれたんだけど。
[食事をしながらの話題は、 各々の掃除場所とその様子についてなど。 うさぎリンゴを獲得したソフィアを労い、 チアキの魔法による功績を志乃に話した。
人が増え、賑わう食堂でのひとときを過ごし。
食堂を出る間際、厨房へ立ち寄り、 職員からコップ一杯分の水をもらい、 夜の投薬だと渡されていた薬を飲んだ。
廊下へと踏み出す足で向かうのは、診察室。]
(255) 2013/06/26(Wed) 11時頃
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― 診察室 ―
[とくに用があるわけでも無く、 治療を必要とするような傷も無い。 それでも、1日の終わりにはこの部屋を訪れる。 日課のようなものだった。
話はせずに先生が仕事をする傍で、 ぼんやりと本を読んでいるだけの夜もある。]
先生、居る? 入っていい?
[扉を数度叩いた後に適当な声をかける。 入室は、返事を聞いてから。**]
(256) 2013/06/26(Wed) 11時頃
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― 診察室へ行く前 ―
[厨房へ立ち寄ったついでに、 職員に頼んで、リンゴを一つ貰った。
「ちょっとした“実験”のために、 ミナカタ先生が持ってくるようにって。」
嘘の説得に応じてくれた職員に感謝。 実際のところは、夜食にするつもり。
リンゴを弄びながら歩く廊下で、 夜の実験へと向かうケイト(>>244)の姿を見かける。]
(262) 2013/06/26(Wed) 12時半頃
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[ケイトに軽く夜の挨拶をして、 少しだけ会話をしてから 再び、目的地へと向かって歩き出す。
途中、 一度だけ振り返り、 薄暗い廊下の先に消えるケイトの背を見た。*]
(263) 2013/06/26(Wed) 12時半頃
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いいだろ。 先生にはあげないけど。
[診察室に入ると いつものようにベッドの一つに腰掛けて、 仕事をするミナカタ先生を眺める。
会話はその合間だろうか。
自慢げに掲げてみせる左手で持つリンゴは、 綺麗にカットされて、半分になっていた。]
あのさ、先生、 薬の事なんだけど…――、
[と。少し言いにくそうに。潜めた声で。 歯切れ悪く、相談を持ちかける。]
(280) 2013/06/26(Wed) 21時頃
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― 少し前。食堂にて。 ―
[食事の時間は相変わらず賑やかだった。
ヤニクとチアキが揃って現れると、 仲良いなぁ、と軽く揶揄しつつも 適当な近い席で一緒に食事をするだろう。
チアキの1.5倍ハンバーグを羨むヤニクに、 俺の皿も豪華仕様になっている事は 見つからないように増量分はさっさと食べた。
チアキが結局ハンバーグを分ける様子には、 思わず少し笑って。]
良かったなぁ、ヤニク。 いい兄貴分じゃん。チアキ。
[さらにもう少し、彼らを揶揄するのだった。*]
(290) 2013/06/26(Wed) 21時半頃
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ライジは、食堂にて。スプーンを握り締めるヤニクをにやにやと眺めていた。
2013/06/26(Wed) 22時頃
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― →廊下 ―
[静かに診察室を出て、 後ろ手に閉めた扉に凭れて深呼吸を一度。
それから、名残惜しさを振り切って、 何処へ向かうともなく歩き出した。*]
(307) 2013/06/26(Wed) 23時頃
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― 再び少し前。食堂での夕飯 ―
[チアキに得付けられる 野良犬もといヤニクの様子を楽しげに眺める。 年長者らしくふるまっているチアキの方が、 どこか幼く見える不思議さに笑いながら。]
おぅ。大きくなれよ。 チアキもヤニクも。
[チアキについては、背丈はもう伸びなくて良い。 僅かなりとも俺の方がまだでかい。 追い抜かれたらちょっとショックだ。
なんて思いは心の中にとどめておく。]
(312) 2013/06/26(Wed) 23時頃
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ライジは、スルーされてちょっとしょげたり…とかしてない。してないもん。といった様子。
2013/06/26(Wed) 23時頃
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― 現在。廊下→自室 ―
[診察室を出てからは、 真っ直ぐに自室を目指して進んだ。
寝る前に、妹に夜の挨拶を…と、 自室の前を過ぎて彼女の部屋へと思ったところ。 廊下の先に、白衣の大人と、妹の姿を見つけて。]
リッキィ…?
[実験…だろうか。 不安と心配に駆られるものの、 それを止める事は出来ないだろう、と。 そう思ってしまう無力感に溜息を落とした。
眺めるうちに、 彼女は、連れて行かれてしまったか。]
(320) 2013/06/26(Wed) 23時頃
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[俺にとっての消灯時間以降の実験は、 いつも呼ばれると陰鬱な気分になる内容だった。
それを思うと、 呼び止められなかったリッキィが心配で 自室へ戻って眠る気分にはなれない。
診察室で得た安堵が消え失せ、 ひどく落ち着かない気持ちを抱えたまま しばらくそこに立ち尽くしていた。]
(326) 2013/06/26(Wed) 23時半頃
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[ぼんやりと廊下に立ち尽くしていたところ、 背後から腕を掴まれて振り返る。
そこには、本日3度目の対面となる、 お馴染みの研究員の顔。
驚き、思わず「何…」と雑な言葉を返せば 腕を捻り上げられた。]
……夜這いなら、もうちょい丁寧にさぁ…
[なんて冗談も彼らにはまったく通じず。
実験室へと連行される事となる。]
(337) 2013/06/26(Wed) 23時半頃
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― 実験室 ―
[連れ込まれた部屋ははじめから暗かった。 こんな事は今まで無かったと訝る間も無く、 一寸先さえ見えない闇の中へと 力任せに突き飛ばされ。]
………ッ ァ ?! …ッ、
[気付けば、水の中に居た。
闇に閉ざされた視界からは 自分が置かれた状況は解らないが、 おそらくは水槽か何かに落とされたのだろう。]
(348) 2013/06/27(Thu) 00時頃
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…………ッ !!! あ゛、
[必死で浮き上がり呼吸を求めたところで、 水槽の縁から、電気を流されたようで。 全身を貫く痛みに、一瞬、呼吸が止まった。
電気に満ちた水の底へと身体が沈み、 全身に与えられる強すぎる刺激に誘発されて 薬によって高められていた力が、溢れる。
水面が青白く光る。 先の物とは比べ物にならない程の痛みを感じる。
幸か不幸か、 俺は、いくら電気を流されても死なない。]
(349) 2013/06/27(Thu) 00時頃
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[その後は、 自身が放つ雷電に身を撃たれ、呻き、溺れ、 掬い上げられてはまた同じ事を繰り返し。
夜の間ずっと。ずっと。
完全に意識を失うまで、それは繰り返された。
落ちる間際の頭に過ぎったのは、 今日あった事、会った人、聞いた声、感情、幸せ。 そういったものが掠れて消えて。
俺は、完全な闇に呑まれた。**]
(351) 2013/06/27(Thu) 00時頃
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