278 冷たい校舎村8
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── 教室 ──
[ 礼一郎が開けた扉を、郁斗は閉めた。 いつも通りの校舎の中だったら、 開けっ放しにしていたかもしれなかった。
ただ、廊下は教室よりも寒かったので 冷気が入り込むことのないよう閉めてしまった。
閉めなければ、こんなことは起こらなかった ……だろうか。郁斗には分からない。 ]
(275) 2020/06/14(Sun) 13時半頃
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[ やたらと見たことのあるメンバーの顔と 教壇あたりに立つ礼一郎を眺めていたら チャイムが鳴った。学校だし、当たり前だ。
チャイムには大して気にしなかったけど、 がしゃん、べしゃ、という音がして 流石にそれは気になった。>>2 ]
うわあっ!?ビックリしたぁ! ハア?えぇ、何の音?
[ あまり聞いたことのない類の音である。 肩が跳ね、数歩前の扉を振り返る。 颯真>>120と同じようなことを言いながら方向には なんてことない扉がある。はずだ。 ]
(283) 2020/06/14(Sun) 13時半頃
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[ それで、それ以前かそれ以降なのか スマートフォンが震えていたのは分かったので 依存症の人間は、それに手を伸ばす。
当然の動作だった。 ]
……。
[ 「死にます。ごめんなさい。」 自殺、という文字が頭に浮かぶ。 自殺って、つまり、死ぬってことだ。 ]
(284) 2020/06/14(Sun) 13時半頃
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[ あーあー(笑)何でこうなるかな(笑) ]
(285) 2020/06/14(Sun) 13時半頃
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[ 端的に言って、喜多仲郁斗は具合が悪い。
何人かが慌ただしく出て行ったのも見ず メール画面を見て静止していた。 何度見ても文字列が変わることはない。 何分読んでも意味は変わりそうにない。
窓辺でクラスメイトがなにか騒いでいるのを背に つーかもう、帰ろう。と思う。 質の悪いメールについて、盛り上がる気は無い。
千夏が教室を出るのは見えていたので>>178 たぶん、勝手に帰ってもいいんだな。 と、聴覚が正常に働いていない郁斗は思う。 ]
(286) 2020/06/14(Sun) 13時半頃
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[ でも視覚は正常に働いてた。 いっそ働いていないほうがマシだった。
教室を出たら、文化祭が開かれていた。 比喩じゃない。学校が飾られている。>>#1 呆気に取られて、足が止まった。 ] うーわあ……なにこれ。 つーかなに、マジで。
[ 学校は楽しかったけれど、それはそれとして 起きたまま夢を見ているみたいで、気分は最悪だった。
最悪だったから、無理矢理笑う。 ]*
(287) 2020/06/14(Sun) 13時半頃
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── 回想:打ち上げ ──
[ 文化祭の跡片付けは何だか悲しいから 打ち上げがあって良かった、と思っていた。 いっちー、若ちゃん、ありがとう。
喜多仲郁斗はスマートフォン片手に 全員とツーショットを撮るって目標のため 皆と写真撮ったり、笑ったり、忙しい。 ]
ナツミ〜お前と写真撮ったっけえ? 撮って無くね?ウェイ。いぇーい!
……あっはは!ナツミ半目なんだけど! ちょーブスじゃん!!
(349) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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[ 文化祭は成功でした。 成功して、終わってしまいました。
幕は閉じた。 カーテンコールもアンコールも終わり。 この打ち上げだって何時間後には終わる。
全部終わる。 終わったら何が残るんだろう。 その先で一体何が始まるんだろう。
……受験か(笑) ]
(350) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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ねーマジでブスすぎんだけどぉ! これアイコンにしてい〜?
いったあ!殴るこたぁ無くなアい!?
[ 「うっさい、へらへらすんな!」って夏美が怒る。 怒られても郁斗は笑ってる。
本当は取れるはずのフリフリを>>0:1461 ふざけて付けたままにしたりして笑う。 無遠慮な『みんな』のうちの一人です。>>326 楽しいから笑ってる。 ]
(352) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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[ 「あーくんっていつも楽しそうだよねーっ」
酔ったワタリさんが言う。 歩道の淵、石のブロックを平均台みたいに歩いてる。 危ない足取りを、少し後ろから見ている。
いつもより大きな声だった。 それが酔っていたからなのか、 郁斗と話していたからなのかは分からない。
あーくん、っていうのは郁斗のことだった。 「*」アスタリスク、の「ア」であーくん。 ネット上でいつの間についた呼び名だった。 ちょっと違うんだよなあ。って少し可笑しい。 ]
(354) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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[ 高揚したまま夜の街を歩く。 ワタリさんの前ではお酒は飲めないけれど、 色々な店に連れて行ってもらえる。
繁華街のカラフルなネオンの光から 駅に近づくにつれ親しみのある街頭が増えていく。
物寂しいような、安心するような、 そんな錯覚に陥りながらワタリさんと話す。 ]
(356) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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[ 「楽しく過ごすコツってあるの?」 「え〜そんなん無いって!おれいっつも楽しい〜」 「アハハ!すごいね〜」 「もぉ、バカにしてっしょ!ワタリさんってば」 「バカにしてないよ?正気じゃないなあって思っただけ」 「バカにしてんじゃん!超酷いんですけど!」 ]
(359) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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[ どーせおれは正気じゃないよ(笑) ]
(360) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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[ 正気に戻りたくないよ。 ]*
(361) 2020/06/14(Sun) 15時半頃
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── 現在:廊下 ──
……ねー紫織さん。 これなんだろう、CGぃ?
[ 呆気にとられたすこし先に、 クラスメイトの姿が見えた。>>119
この光景に、郁斗と同じく 度肝を抜かれている。ように見える。
だから近づいて、声を掛けた。 あー紫織さんはCGじゃないよね?(笑) ]
(387) 2020/06/14(Sun) 17時頃
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[ たしか、CG研。に所属していたはず。 よく分からないけれど。という認識で、 ネット上のあの人とは一致していない。 ]
うわっ触れるんだけどぉ!フツーに! なにこれキモっ! え、さっきまで普通の廊下だったよね? チョー意味不明じゃん!
[ 隣のクラスの装飾の風船を、 つんつんと触りながら首を傾げる。 ]}*
(388) 2020/06/14(Sun) 17時頃
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もどき、ってゆーかさあ。 フツーに文化祭…だよね? おれが知らねーだけで、 実は今日も文化祭だったりするぅ?
[ ぼんやりと、呟かれた千夏の言葉に>>357 郁斗はそう笑ったりもするけれど、
上の階に上がる気は起きなかった。ので、 二人がそちらに行くというのであれば>>358 たぶん、置いていかれるだけだ。 ]*
(389) 2020/06/14(Sun) 17時頃
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── 回想:現在 ──
あ〜?バーチャルリアリティーってなんだっけ? 仮想現実だっけぇ?ゲームのやつ?
[ おれ達が全員、ゴーグルみたいなのをつけて この景色を見ているっていうのなら もうすこしまともに笑えたかもしれない。 と、思う。
それにしたって、来たメールを考えれば もうすこしも笑えないかもしれないけれど。 ]
(453) 2020/06/14(Sun) 20時頃
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[ 指先に伝わる感覚は正常だ。 少なくとも、今の郁斗にはそう思える。
夢の中で“これは夢じゃないよな”と思って 気づかないことは多いけれど。 ]
あっははァ、 んだったらチョーすげーじゃん。 何人がかりでやったんだろ〜?
[ 隠れていた人がやったなんて絶対にありえない。 そう、紫織も分かっているんだろうけれど>>401 その仮定を話すくらいしか、 今の郁斗達には出来そうになかった。 ]
(454) 2020/06/14(Sun) 20時頃
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えっライオン?
[ 素だった。素で振り返った。 ガオーって声も獣の足音も聞こえなかったから ビビってない。完全に素だ。
当然、振り返った先に肉食動物は居なかった。 ]
いっねーじゃん! も〜なんなん紫織さん! こんな時に揶揄うなってェ!!
アレかなア、CGやってる人ってさあ そーゆー発想になんのかなあ?
(455) 2020/06/14(Sun) 20時頃
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[ そういえば、って思い出して がさごそとスマートフォンを取り出す。
電波は通じていないみたいだけれど、 写真を見ることは……出来るみたいだ。 ]
えーとあ〜?どこぉ?あったあった! ね〜紫織さん、これ見て! 自撮り上げたらさ、ある日知らねー人から チョー唐突に送られてきたんだよね!
[ 画面には『Hanon』が初めに送ってきた ライオンに襲われているファンアートがある。 ]
(456) 2020/06/14(Sun) 20時頃
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フツーにすげーけど、マジビビったわ。 てかマジさっきの話とぴったりじゃね? ウケね?
[ 紫織へ画面を見せるようにして 郁斗はけらけらと笑う。 ]*
(457) 2020/06/14(Sun) 20時頃
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[ ←─ 幕間 ←─ ]
(495) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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── いっくんとあーちゃん1幕 ──
いっくんとあーちゃんはとても仲良しです。 毎日会って、毎日遊びます。
「いっくん、きょうなにしよう?」
あーちゃんは聞きます。 いっくんは答えます。
「かけっこがいい」
あーちゃんはムッとします。
「ふたりでかけっこつまんないよ。 すなあそびしたい!」 「やだ!かけっこがいい!」
(496) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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お互いにイヤっていうから、 ふたりともプンプンです。困りました。
「じゃんけんできめよう!」 「いいよ!」 「じゃんけん」「ポン!」
「やったー!かったー!」
勝ったのはいっくん。 あーちゃんは泣き出してしまいました。
(497) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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「すなばであそびたっかったのに!」
泣き出したあーちゃんに、いっくんは言いました。
「あしたはすなあそびをしよう? すなあそびじゃなくっても、 あーちゃんがきめていいよ」 「ほんとう?」 「ほんと!」
あーちゃんは小指をいっくんに向けます。 いっくんとあーちゃんは指切りをします。
「やくそくだよ」
(498) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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暗くなって、寒くなるまで、二人は遊びます。 ずっとかけっこは疲れるので、 結局砂遊びもしました。
砂遊びをして、公園の水道でついた砂を洗って、 それが乾くまで走ったりしました。
「またあしたね」 「うん、またあした」
時計の短い針が7を指してしまえば、バイバイの時間。 8を指すくらいになると、 いっくんのパパとママが心配してしまうからです。
二人の家の、ちょうど真ん中くらい。 大きな橋の上で、大きく手を振ります。
また明日も会えるから、寂しくありません。
(502) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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友達がいるって、嬉しいな。
(504) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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めでたし、めでたし
(505) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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[ ─→ 閑話休題 ─→ ]
(506) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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── 回想:謝罪と疑問 ──
[ ちょっと待て。>>0:1388 と言われたので、ちょっと待つ。
誠香は悩んでいるみたいだった。 別に悩む必要なくね?謝ればよくね? って、思うのは誠香の脳内を知らないからだ。
ようやく絞り出された言葉は謝罪じゃない。>>0:1389 謝らない。という宣言と、 謝らなくていい。という言葉。
を、聞いて、郁斗のちょっと待つ、は解除された。 ]
ハア!? おれもう謝っちゃったんだけどお!
(507) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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てかバーカ言ったの聞こえてたんだ? ウケんね、聞こえてないかと思った!
あ、ちょ、フツーに全部取ったし! おれにも今の謝罪分貰う権利あるじゃん! てかさア、その飴ちょー高くねぇ?
[ それからはもう、いつもの調子だった。 誠香は怒っていないようだったし、 折り合いがついたということで 礼一郎としても納得してくれるだろう。 ]
(508) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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[ 飴の袋に手を伸ばしながら、 何で作家業について触れられるのかな、と思う。 でも、思うだけだった。
作家としての福住誠香を知らない。 そして本人も触れられたくない。なら、 突っ込んで聞く理由なんて、一つもない。 ]*
(509) 2020/06/14(Sun) 21時頃
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── 現在:廊下 ──
あっは!ゆーてヤバくねぇ!? 校舎にライオンとかエグすぎじゃん! 紫織さんオニかよ〜!!
[ 昇降口や一階の窓が閉められていることは 郁斗はまだ知らない。けれど、 学校という空間にライオンが解き放たれれば どうなるかってことは想像できる。
配置する座標によっては ──例えば先ほど言われた背後であれば── 何が起こったのかもわからずに死ぬことになる。
現実離れした阿鼻叫喚を想像して、郁斗は笑った。 ]
(559) 2020/06/14(Sun) 22時頃
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あ、紫織さんも知ってんだあ? ユーメーな人なの? つか友達ぃ? てかホントにウケてんの?
[ やや棒読みな声色に疑問を抱くけれど、>>515 本人がウソをついているっていうよりは ウケてないから。って可能性が浮かんだ。
見当違いな方向に、疑いの目。 ]
(560) 2020/06/14(Sun) 22時頃
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にぎやか?かなあ? 自撮り上げてるときのやつは、 一人だし雰囲気重視だしい? よくわかんねー。
[ アートスティックな人だけに伝わる何かがある ……のかもしれない。
脚本を一回書いてみただけで 芸術家には程遠い郁斗は首を傾げる。 ]
(561) 2020/06/14(Sun) 22時頃
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[ いつも見てます。って、本当にいつも? ]
(562) 2020/06/14(Sun) 22時頃
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[ おれの夢を見られるのはおれだけだよ(笑) ]
(563) 2020/06/14(Sun) 22時頃
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おれちょっと下見てこようかなあ。 紫織さんも一緒に行く?
[ 千夏は上の方へ向かったけれど、 下は一体どうなっているのだろうか。
下の階までこの文化祭の装飾が続いているのなら 一瞬で飾り付けた、っていう話は いよいよ無理な仮定となる。と、思う。 ]*
(564) 2020/06/14(Sun) 22時頃
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── 回想:役者の問題について ──
ハア!? たつみんが笑うの下手すぎるぅ!?
[ って、問題が浮上したのはいつだろう。 たぶん、稽古が開始してからすぐだったろう。
困り顔の夏美が連れてきた幸俊の顔を見る。 確かに。……確かに仏頂面ではあるけれど、 笑えないことなんてない。はずだ。
爆笑している記憶はない。 でもクラスメイトと話しているときは それなりに楽しそうにしていた……記憶の補正か? ]
(594) 2020/06/14(Sun) 22時半頃
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……やーマジで言ってんなら、 多少キャラ変えて……あー、
あのシーンとかはこう、客に背向ける感じでぇ? 舞台いる人たちにだけ笑顔見せて〜 それにリアクションすっとか……出来る、けど。
[ シャープペンシルをくるりと一回転させて 芯のついていない方で台本をなぞる。
けど、考えるのダリーな。が正直なところ。 ]
(595) 2020/06/14(Sun) 22時半頃
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とりあえず、たつみん! ほら、笑ってみて!スマ〜イル!!
[ お手本だ。と言わんばかりに 人差し指でほほを引っ張り上げながら郁斗は笑う。 ]*
(596) 2020/06/14(Sun) 22時半頃
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── 現在:廊下→ ──
えーヤダ! おれハードモードきち〜から無理派!
[ 即座に逃走しないとゲームオーバーとかクソゲー。 って、思ってしまう。>>606 ゲームの話じゃないです。 ]
ホントかよぉ? 別にウケなくてもい〜けどさあ!
[ ややぎこちない反応を見て 郁斗は拗ねたように唇を尖らせる。 訂正。拗ねている。 ]
(684) 2020/06/14(Sun) 23時半頃
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[ 同じ夢を見るには? ]
(685) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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[ うーん今とか?……え、なるんじゃないの?(笑)>>609 ]
(686) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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[ ま〜楽しい夢とは限らないよね(笑) ]
(687) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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[ 探索は分担したほうが良い。一理ある。>>610 つーか、一理以上あるかもしれない。 ]
おっけ〜! じゃあとで報告会な!
[ って、喜多仲郁斗は手を振った。 ライオンに襲われることなく、二人は別れる。 ]*
(688) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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── 回想:こちらこそありがとうございました ──
文句あるだろー!!超!
[ 人を指さしてはいけません。 という人はそこには居なかったので、 幸俊に向かって思いっきり指をさした。
文句あるのか。あります。>>622 つーか夏美が連れてきている時点で、 たぶん独断で。っていう訳ではないだろう。
幸俊が笑うシーンになるたびに 微妙な空気になる稽古現場を想像して 郁斗は若干胃が痛い気持ちだ。気持ちだけだけど。 ]
(714) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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[ 笑って、と言ってみた。
それが出来ずに困っているのだから、 無理難題を押し付けている自覚はある。 でも程度を知らなければ対策のしようもない。 ]
ハア?頬っぺたくらい上がるだろフツー! 発音に顔の筋肉使うじゃん? それとおんなじだし!
[ まあ、そういう、気軽な発言だったのだけど。 ]
(715) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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ふ、へっ……あっはっはっは!!!
[ 目の前に繰り出される顔は笑顔から程遠い。 苦痛。という言葉が似合う表情だった。>>625 あるいは拷問。とか? ]
ええ!?ヤバ、そんなことあるぅ? だ、大丈夫?っふ、はは! あっはは!あーっ無理! ヤバい、マジヤバすぎる、っはーっはー……。
[ 呼吸困難になりかけて、肩で息をする。
気軽に言うべきじゃなかった。 危うく死ぬところだった。と、後に郁斗は語る。 ]
(717) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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あ〜おもしろ。 うん……わかった。練習な、これから。
むずそうだったら、適当に変えるわ。 おもしれーから、逆にネタになるじゃん?
[ 文句を言っていた表情なんて何処かへ行って、 楽し気な郁斗だけが残る。
そりゃあゲラではあるのだけれど、 それにしたって、面白かったので。 ]
(723) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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[ 笑いの余韻がひと段落して落ち着いたとき、 ]
……ちなみにさあ、たつみんはこのキャラ なんでずっと笑ってると思う?
[ って、思い出したみたいに尋ねるだろう。 ]*
(724) 2020/06/15(Mon) 00時頃
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[ ←─ 幕間 ←─ ]
(817) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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── いっくんとあーちゃん2幕 ──
その日、いっくんは右手にお金を握りしめていました。 左手にはあーちゃんの手を握りしめていました。
近所の駄菓子屋さんへラムネを買いに行くためです。 あーちゃんが飲んだことない、と言うので いっくんは貯金箱の中からお金を取り出しました。
二人の待ち合わせ場所である橋から、 目的地の駄菓子屋へはすこし距離があります。
「つかれたよ」 「もうすこしだから、がんばろう?」
信号のない道路を恐る恐る走って渡って、 道の横に咲いたヒマワリの影で休憩して、 つないだ手が汗ばむころ、駄菓子屋へ着きました。
(818) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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店には、しわくちゃな顔をしたおばあさんが居ました。 いっくんは、ちょっと怖いなって後ずさりしてしまいます。
でも、あーちゃんはへとへとだし、 ここまで来たのだから絶対にラムネを買いたいな。 そう思って、駄菓子屋の中に入ります。
駄菓子屋はぴろぴろのついた扇風機が回っていて すっかり日陰になっているので、 いっくんはなんだか肩の力が抜けました。
(819) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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「これください」
ラムネを指さして、いっくんは言います。
「はい、どうぞ」
思ったより優しい顔で、駄菓子屋さんは笑いました。 思っていたよりも、ずっとずっとです。
なんだか恥ずかしくなって、 あーちゃんの手を引いて逃げるように駄菓子屋を出ました。
(820) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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ちょっとだけ歩いた場所にバス停があって、 いっくんとあーちゃんは、そこでラムネを飲むことにしました。
そーれ、えいっ! って、いっくんは思いっきり蓋を押しました。 あれれ、でも……
「あかない……」「えーっ!」
二人とも困り果ててしまいました。 せっかく苦労して手に入れたのに!
諦めたくありません。二人で何度も挑戦します。 でも、開きません。うーんうーん。
そんな時、いっくんのお兄ちゃんが通りかかります。
(821) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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自転車に乗ったお兄ちゃんは、 いっくんとあーちゃんのことをちらっと見ると そのまま走り去ろうとしていました。
「まって、にいちゃん!」
いっくんが大声を出すと、自転車は止まりました。
「ねえ、これ、あけられなくって。 にいちゃんなら、あけられるよね?」
いっくんのお兄ちゃんはラムネの瓶を受け取ると、 それを思い切り道路に叩きつけました。
(822) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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「鬱陶しいんだよ」
いっくんのお兄ちゃんはそう言って、 また自転車に乗ってどこかに行ってしまいました。
砕け散ったラムネの瓶は照ったアスファルトを濡らし、 巣から出たばかりのアリを溺れさせ、 夏の日差しを受けてキラキラと輝いています。
「いっくん」
ラムネの瓶の冷たさが残るいっくんの右手を あーちゃんのじめじめした手がぎゅっと握りました。
「だいじょうぶだよ、いっくん」
そうです。 あーちゃんが居るので、いっくんは大丈夫です。
(823) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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いつかはラムネの瓶、開けられるようになりたいな。
(824) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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めでたし、めでたし
(825) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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[ ─→ 閑話休題 ─→ ]
(826) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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── 現在:階段 ──
あれっソーマ? なにやって、…あっははは! ヤベえ!ちょーウケんだけど!
[ 下の階に降りようとしたら、 絶体絶命なクラスメイトが居た。>>796
カシャ。と無慈悲な音が響く。 ふらふらとした足取りの颯真を写真に収めた音。 電波はつながらないけど写真は撮れて良かった。 と、携帯依存症の郁斗は思う。 ]
(827) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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がんばれがんばれー! 此処まで来たら持ってやるよぉ?
[ って、踊り場で携帯を構えたまま笑った。
それにしたって、そんな大量の飲食物を 一体どうして運んでいるのだろう。 ]
てかなにソーマ。 めちゃめちゃ腹減ってんの? 量多過ぎねえ?ヤバくね? お前そんなに大食いだったっけえ?
(828) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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[ イマイチ、状況を理解していない。
閉じ込められてしまっていることも、 これが誰かの創り出した場所かも知れないってことも、 その誰かはメールの送り主かもしれないってことも、
分からないまま笑っている。 でも、分かってても、笑っているだろう。 喜多仲郁斗は、そういう男である。 ]*
(829) 2020/06/15(Mon) 03時頃
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[ ←─ 幕間 ←─ ]
(931) 2020/06/15(Mon) 19時半頃
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── いっくんとあーちゃん3章 ──
トントントン。 包丁を動かすママの背中に、いっくんは話しかけます。
「あーちゃん、だいじょうぶかな」
ママは何も言いません。 聞こえなかったかな?もう一度話しかけてみます。
「あーちゃん、ケガしてるんだよ。だいじょうぶかな」
ママは何も言いません。 いっくんは、ママのエプロンの端を掴みました。 ママはようやく口を開きました。
(932) 2020/06/15(Mon) 19時半頃
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「あの子と遊んじゃダメってママ言わなかった?」 「でもね」 「ママ頭痛いからちょっと休むね」
そう言って奥の部屋に引っ込んでしまいました。
少し経ってからパパが帰ってきました。 パパは、ママのいないキッチンを見て、 切っている途中で放置されたキュウリを見て、 疲れた顔をして溜息を吐きました。
深い深い溜息だったので、いっくんはその時 とても悪いことをしてしまったのだと気付きました。
(933) 2020/06/15(Mon) 19時半頃
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「ちょっと向こう行ってろ」
いっくんは、ちらちらとパパの方を見ながら その言葉に従うしかありません。
途中、お兄ちゃんとすれ違って パパとママと同じような目でいっくんを見ました。
いっくんは何も言えませんでした。
(934) 2020/06/15(Mon) 19時半頃
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次の日です。
「とおくにいきたい」
と、あーちゃんが言いました。いっくんも大賛成です!
二人で電車に乗ることにしました。 いっくんは自分で切手を買うのははじめてだし、 あーちゃんは電車に乗るのがはじめてです。
まず、バス停までたどり着かなければいけません。 バス停まで二人で歩いたところで もう二人は、結構疲れていました。
あーちゃんなんて、へとへとで、眠そうです。
(935) 2020/06/15(Mon) 19時半頃
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着いた電車の駅は、人で溢れかえっていました。 忙しなく動く人の波が押し寄せて、 いっくんは動けなくなってしまいました。
あーちゃんは今にも眠ってしまいそうです。
「……かえる?」
あーちゃんは頷きました。 でもきっと、いっくんが何と言っても あーちゃんは頷いたと思います。
(936) 2020/06/15(Mon) 19時半頃
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帰りのバスの中。うとうととしていたあーちゃんは ついに眠ってしまいました。
「あーちゃん」
返事はありません。ぐっすり眠っているのでしょう。 いっくんもあーちゃんに寄りかかりました。
あーちゃんは今日、ずっとひょこひょこ歩きでした。 多分、足が痛いんです。足も痛くしたんです。 あーちゃんが身動きすれば袖がずりおちて あーちゃんの、まだら色の肌が露になります。 それを見るたび、いっくんは泣きたくなります。
あーちゃんの家には悪魔が居ます。 悪魔の居る家に、今からいっくんは あーちゃんのことを送り出さなければいけません。
(937) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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悪魔とあーちゃんは 簡単にバイバイすることは出来ません。
いっくんも一つ一つ年を取って、 この世界の仕組みが分かってきました。 握りしめていたお金じゃ電車に乗れないことも 本当は、分かっていました。
(938) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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いっくんは、あーちゃんの手のひらが 何かを握りしめていることに気づきます。
そうっと手を開かせると、 あの日砕け散ったラムネの瓶から拾い上げた ビー玉があーちゃんの手のひらに収まっていました。
いっくんはまたあーちゃんに寄りかかって 夢を見るみたいに、目を閉じました。
「だいじょうぶだよ、あーちゃん」
そうです。 いっくんが居るので、あーちゃんは大丈夫です。
(939) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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いつか、ずっと遠くに行きたいね。
(940) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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めでたし、めでたし
(941) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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[ ─→ 閑話休題 ─→ ]
(942) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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── 現在:階段 ──
ごっめーん! おれこれ以上階段降りたら 死ぬ病に罹ってんだよなあ!
[ どんな病だよ。って、言われたのならば 甘んじてそのツッコミは受け止めるのだけれど。
もし颯真の心の声が聞こえたら、 実はちょー大食いだったとか?って言うだろう。 眼鏡の度は合ってます。>>831 ]
(943) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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えーヤバ、ちょ〜がんばってんじゃん? ゴチになりまぁす?
[ 奢りではない。と、分かってないので、 郁斗はどこまでも見当違いな言葉を発する。
それもまあ、状況説明されてしまえば>>833 もう言うことなんてなくなるけれど。 ]
ハア?外に出れない? なに言ってんのソーマ?
(944) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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[ どう考えても、ウソじゃない。 って雰囲気を醸し出しているのだから 郁斗はそれ以上、疑えなくなる。 ]
マ?……え?ヤバくねえ? 何始まんの?デスバトル? ガチでライオン解放される感じ?
[ 文化祭の装飾が突然現れて、 その上学校に閉じ込められた。 ってなると、漫画みたいな展開だって笑った。 ]
(945) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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うわわチョー重いんだけどお!? え、てかこれ一人で持ってたのお前! フツーにゴリラじゃん!
[ とは言え袋の半分を押し付けられたのなら 暢気に笑っていられなくもなる。
食べ物はともかく、飲み物がキツイ。 空想のデスバトルよりも 目の前の荷物運びの方が重要だ。 ]
(946) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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[ 重い、重い、と騒ぎながら階段を上る。 たぶん、ペットボトルを2、3本取り出して 颯真の袋に入れようとしたりした。
そういうバカ騒ぎは教室まで響くらしい。>>872 廊下までくれば、ひょい、と飛び出る顔。 ]
ズーミン!チョーちょーど良いとこに! 死ぬほど重いんだけどぉ! 腕ちぎれる!持って!
[ 手は……振れないので、 とりあえず大声でお願いしてみよう。 ]*
(947) 2020/06/15(Mon) 20時頃
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── 回想:笑顔の気持ち ──
[ “無理矢理笑うたつみん”って玩具があるなら>>929 たぶん、郁斗は喜んで買う。 そして爆笑で息が出来なくなる。と思う。
もちろん、そんな玩具は発売されないし 今だって玩具にしている訳ではない。 真剣です。本当です。 ]
え〜〜〜?
[ 楽しいから笑う。>>930って、言われて 不満そうな声が口から伸びていく。 ]
(1003) 2020/06/15(Mon) 22時頃
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楽しいから笑う。んだったらさァ、 いっつも笑わないたつみんは いっつも楽しくないの?って話になるくなぁい?
[ なるくなくっても、なる。 って前提で郁斗は言葉を続ける。 ]
おれ、ケッコーたつみん楽しそうに見えるよ。 いっちーと話してるときとか、 レイくんと話してるときとかア? 笑ってなくてもさあ、フツーに。
(1004) 2020/06/15(Mon) 22時頃
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逆に楽しくなくってもさ〜、 マジで人って笑うんだよ?超逆にね。
悲しくても笑ったりー、 ムカついてても笑ったりぃ? あと辛い時に無理やり笑ってみたりするよ。
たつみん、知らなかったあ?
[ (笑)。って語尾に付けて 喜多仲郁斗は幸俊の顔をのぞき込む。 ]
(1005) 2020/06/15(Mon) 22時頃
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ま!そ〜ゆ〜ことも含めてさァ、 考えてみてよ。たつみんも!
ずっと笑顔でいる人の、気持ち?ってか? コイツが今何考えるんだろうな〜とか?
[ こいつ、って指さすのは台本の中 微笑みを絶やさない案内人の名前。 ]
そしたら案外笑えるかもしんねーじゃん?
(1006) 2020/06/15(Mon) 22時頃
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[ 脚本なりのアドバイス?をしたところで、 あ。と思い出したように付け足す。 ]
ちなみに「何考えてるか」に対して 答えはありませ〜ん!おつ!!
[ 要は「おれ考えてないから、明確な答えが欲しいなら たつみんが考えてね!」ってことである。 ]*
(1007) 2020/06/15(Mon) 22時頃
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── 現在:教室 ──
あ〜助かるちょ〜助かる。 ズーミン神じゃん。最高。 てかズーミン神って居そう逆に。 その辺の地方で奉ってそ〜!!
[ 袋が一つ手元からなくなっていって>>951 それに釣られるように口も軽くなる。
ズーミン最高。ズーミンを崇めよ。 え?喧嘩?>>925んなことしたっけ(笑) ]
(1036) 2020/06/15(Mon) 22時半頃
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[ 感謝していたら、何やら申し訳なさそうな ……というか、言いにくそうな顔をして 誠香は黒板を指さしたので、見る。>>953
“ごはん、家庭科室に置いておきます”。>>864 ]
ハア!?ちょっとオマエ、ソーマぁ!?
[ 瞬間キレた郁斗は悪くない。と思う。 そして多分、颯真も悪くない。 ちなみに家庭科室組も悪くない。はずだ。 ]
(1037) 2020/06/15(Mon) 22時半頃
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[ 盛大にどついてやろうと思ったけれど、 その場で崩れ落ちられたので叶わない。>>998
ので。崩れ落ちた颯真の上に座る。 袋の中のペットボトルを勝手に飲みながら。 ]
哀れだわー。チョー哀れだわ。 同情してチョー泣ける。
[ あ、全体重は預けてない。流石に。 おれ、優しいからね。 ]
(1038) 2020/06/15(Mon) 22時半頃
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あっ、はーいはーい! 今の発言は不適切だと思いまぁす!
いつ出られるか分かんないとかさァ、 チョー不穏過ぎねぇ?レイくん。 不穏だと思いま〜す!
[ そのままか、颯真に起き上がられたか。 まあどっちにしたって怜の発言>>1002に手を挙げた。 ]
(1039) 2020/06/15(Mon) 22時半頃
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[ よく分からない校舎の中でも このクラスメイトは女装を続けてるみたいだ。 いつも通り。変わらずに。
流石に始めて見たときはびっくりした。 「ハア!?レイくん、どうした! チョー可愛いじゃん!おっぱいねーけど!」 ゲラゲラゲラ……(以下略)。ってね。
内心どう思ってたかって、ウケる(笑)だよ。 超絶イケメンが女装男子になるんだから、 それ以外なくね?って、郁斗は思う。 ]
(1040) 2020/06/15(Mon) 22時半頃
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[ 教室前あたりでわちゃわちゃやってたら 今度は毛布が運ばれてくる。>>1019 ]
あ〜マジでお泊り会じゃん! ヤバくね?楽しくなってきた!
[ やべーな、って言いながら たぶん郁斗は、教室に入るだろう。 ]*
(1041) 2020/06/15(Mon) 22時半頃
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[ ←─ 幕間 ←─ ]
(1116) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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── いっくんとあーちゃん最終章 ──
その日、いっくんとあーちゃんは いつも通り、一緒に遊ぶ予定でした。
前の日は、ひどく雨が降っていた日でした。 だからその日だって、ぼんやりとした天気で でも雨は降っていないので、前はよく見えます。
いっくんははやくあーちゃんに会いたかった。 毎日のことだけれど、はやく会いたかった。
いっくんのパパとママはいつも忙しいし、 帰ってきてもいっくんのお兄ちゃんに構うし、 いっくんのお兄ちゃんはお兄ちゃんで 「俺に構うのは負い目だよ」って怒るし。
あーちゃんと居るのが一番楽しいです。
(1117) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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待ち合わせ場所である橋がよく見える河川敷を いっくんがてくてく歩いていると、 待っているあーちゃんの姿が見えました。
ぽつん、と橋の真ん中に立っているのは 間違いなくあーちゃんです。 いっくんが間違える訳ありません。
「あ」
でも、その近くに、悪魔が居ました。
あーちゃんの家にいる、あーちゃんを虐める、 あーちゃんを怒って傷付けて追い詰める、 いっくんが大嫌いな悪魔が居ました。
(1118) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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悪魔があーちゃんに近づいていきます。 何回か、悪魔があーちゃんに怒っているのを いっくんは見ていたので、嫌な予感がします。
あーちゃんは悪魔に気づいていないみたいです。 とてもとても嫌な予感がします。 いっくんは走り出しました。
何かに気付いて、あーちゃんが振り返ります。 あーちゃんのもうすぐ傍に、悪魔は居ました。 悪魔が手を伸ばします。
ぽちゃん。
あーちゃんは、橋から落とされました。
(1119) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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いっくんは、叫びもしませんでした。あーちゃんも。 ただひたすら走って、あーちゃんが落ちた場所に 追いつけるように、飛び込めるように。
悪魔がふらりと、何もなかったかのように そのまま歩いていくのが見えました。
あーちゃんの姿は見えません。 一瞬で見えなくなりました。 今どこに居るのかもわかりません。
でも、走りました。あーちゃんが居るから。
(1120) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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助けに行ったら死んじゃうかもな。 って、それ位はいっくんにも分かりました。 でも助けに行かないとあーちゃんは。 あーちゃんにはいっくんしか居ません。見てません。
河川敷を転げ落ちるみたいに下って、 川に飛び込もうとした寸前です。
(1121) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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「コラっ!なにやってんの!」
いっくんの腕をつかんだのは、 全然知らないおじさんでした。
たぶん、良い人です。良い人でした。 見ず知らずの子供が川に飛び込もうとするのを 危険を承知で川の近くまで下りて行って 止めようとしたのだから、良い人でしょう。
でもそんなこと、いっくんには関係ないのです。 いっくんとあーちゃんには、関係ないのです。
止められたから、またあーちゃんが遠くなりました。 そう思うと、いっくんは涙が出ました。
(1122) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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いっくんは暴れました。とっても。 だって、あーちゃんが溺れています。 きっと今だって溺れています。
「うあああああ!!」
今すぐ助けに行きたくって、 助けに行かなきゃいけなくて、 そうじゃなきゃ死んじゃいます。
「やだあっ!あああぁ!」
全力で暴れても、大人には敵いません。 おじさんだっていっくんが死なないように びっくりしながら必死に身体を押さえます。
(1123) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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あーちゃんが、って。名前を呼べていたら おじさんも察したかもしれません。
「やあぁ!!うああああぁ!」
でも、いっくんはすっかり泣きじゃくっていて 上手に感情をコントロールできるほど、 まだ大人じゃあありませんでした。
「ああっ、うぁあ……」
って。結局意識がなくなってしまうまで、 いっくんは泣いてました。泣いてるだけでした。
(1124) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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目が覚めたら知らないおじさんが いっくんの隣に心配そうに居ました。 もうすっかり夕方で、川も落ち着いていました。
まるで、なんにもなかったみたいです。 あーちゃんが落ちた川じゃないみたいです。 あーちゃんは今日此処に来なかったみたいです。
あーちゃんなんて、居なかったみたいです。
(1125) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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家に帰ったら、今日はもうママが居ました。 ママが早く帰ってきて、いっくんは嬉しいです。
でもやっぱり、いっくんは悲しいです。 今日の出来事をママに言おうと思いました。
「ねえ、おかあさん」 「ごめんね、ママ疲れてるの。 後で聞くね?分かるでしょう?」
そう言われたので、頷くしか出来なくなりました。
もしかしたらあーちゃんなんて、 本当に居なかったのかもしれないな。 そういっくんは思って、眠りました。
(1126) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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三日後、あーちゃんは見つかりました。
(1127) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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そして、もう二度と いっくんはあーちゃんに会えませんでした。
(1128) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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おわり。
(1129) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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[ ─→ あとがき ←─ ]
(1130) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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[ な?やっぱ面白くなくねえ?(笑) ]
(1131) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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[ みんな〜! 面白くないこと、思い出すのやめよーぜ。(笑)。 ]*
(1132) 2020/06/15(Mon) 23時半頃
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