人狼議事


190 【身内村】宇宙奇病村

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『ね。経つ前に結婚しない?』

[枕に横向きに頭を預けた女性が、隣で仰向けになっているワレンチナにそう零した。
ワレンチナは横目で彼女を見る。緩慢に視線を中に漂わせたのち、起き上がり、前髪を掻き上げた。二人とも、衣服は身につけていない。]

『急だね』
『だって。最低でも数ヶ月、下手したら2年くらい会えなくなるでしょ』
『慣れてるでしょ?僕が長く戻らないのは』
『そうだけど……んー』

[女性がシーツの中で身じろぎする。]


『子どもほしいの。ティナの精細胞作って人工授精させる』


[瞬間、ワレンチナの動きがぴたりと止まった。
額に当てていた手がシーツの上に降りる。]


[今や同性婚は珍しいものではなく、地域階級種族を問わず自由に行うことができる。しかし遺伝子操作によって同性同士の子どもを作る場合、婚姻届はもとより、他にもそれなりの認証や準備が必要だった。]

『だから……急だね』
『うーん。そろそろかな?みたいな。ずっと考えてたけど』
『……』
『やなの?帰ってきた時、子どもが産まれてたら』

[寝転がったままの女性が、いたずらっぽくくすくす笑う。

ワレンチナは彼女を肩越しに見ようとして、しかし視線をどこか遠くに置いたまま。振り返ることなく、ベッドの上で長く細く息を吐いた。]


『嫌だな。寒気がする』


[普段のワレンチナからはあまり想像のつかない、恐ろしく冷たい声音だった。]


[女性は一瞬ぽかんとしたのち、目にいっぱいの涙を溜めたかと思うと、子どものようにわあわあと泣いてワレンチナをなじった。しかし何を言われても、ワレンチナの態度は変わらなかった。自分の子を女性が孕む。それを想像した瞬間、今まで経験したことのないような、途轍もない不快感がワレンチナを支配したために。

そうしてそのまま、ワレンチナは母星を発った。
未開のPavr=opety星へ、学者としての経歴に華々しい色を添える為に。]



(思えば理由は単純だった)

[ぼんやりと意識の海に漂いながら、ワレンチナは薄く目を開く。]

(それは、僕が、僕自身が……)

[涙が溢れる。粘性の高いPavr=opetyの海において、涙はすぐさまそこに溶けるということはない。水中に油の球が浮かぶように、少しの間、ワレンチナの涙は桃色の水の中をゆるやかに泳いだ。]

(『産みたい』と。
 『女で在りたい』と、感じていたからだ)

[自身の身体。環境。周囲からの視線。反応。
それらはそれぞれに、薄い薄い膜だった。しかしそれが幾重も幾重も重なって、やがて強固な層となり、ワレンチナの本質を封じていた。
しかし否応にも反応する――それが本能であるがゆえに。]




『こう在りたい、と望み続ければ』
『生物はそのように――進化する?』

(さあ、判らない)
(けれども――Remdaが助けてくれるかもしれない)
(だから、僕は……)


[ふと。水の揺れる、重い感触。
視線を巡らせる――不思議なことに、天地左右、どこにも水面が見受けられた――その中に、]


(シルク)


[『彼』がいた。]


[水にたゆたいながら、ワレンチナはただぼんやりとシルクの姿を見つめていた。薄桃色の水の中にあって、その姿は柔らかくほの白く光って見えた。

水のゆらめくたびに光を弾く絹のような髪、えも言われぬ透明感、男とも女ともつかぬ、一糸纏わぬその姿……]

(きれいだ)

[ワレンチナは何かひどく懐かしいような、寂しいような、嬉しいような気持ちになって、ぼんやりとした表情のまま、涙をこぼした。ふと気がついてみると、ワレンチナもまた何も身には纏っていない。しかし気恥ずかしさはどこにもなかった。]


【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[ミツボシの質問には、静かに首を横に振る]

いや、その必要なんざなかったぜ。ガチの証拠を先生が見つけちまったからな。あの惑星に、知的生命体がいたってことのよ。後はもう無事に帰れば、それで俺の『機能』は達成。パイロットとして先生を送迎して、証拠品に便乗する。楽な仕事のはずだった。

と言いてぇところだがな。そうもいかねぇんだ。
俺の機能不全はな、ミツボシ。彗星がくる前から始まってんだよ。『機能』ってヤツが、俺の自由意思と不適合を起こしちまった。エラーばっか溜まって、胸のなかがどんどん苦しくなるのさ。いっそ、帰らねぇでこのままどこまでも飛んで行こうかと思ったぜ。

(46) 2016/05/21(Sat) 02時頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[ミツボシの発した言葉に、心の奥底が震えた。思わず、背後からミツボシの肩に腕を回し、抱きしめる]

……っかやろう。仮初だぁ?
なら……こんな痛みなんざ、感じねぇってんだ。
ちくしょう……。

[声が震えた。目元と鼻先が、しだいに熱を帯びていく]

へっ、機能不全。なんてこたぁねぇ。
俺が変わっちまったんだ。機能をうけつけねぇ仕様になっちまった。
変えちまったのは……シルクだ。

遠くの星しか見てねぇ俺が、足元の『月』を見つけちまった。
くそったれ……気づかなけりゃ、そのまま踏みつぶして飛べたってのによ。

[繭の外を知らないというシルク。手紙を交わすなか、外の世界を伝えようと、身近な物に目を向けるうちに、ワクラバは、それまで見過ごしていた世界を目の当たりにした。この船内でシルクと出会い、言葉を直に交わす間にも、その変化は大きくなった]

[スピーカーから流れる、穏やかで力強い旋律。文通を始めるまで、ワクラバは"音楽"というものが存在していることすら、知らなかった]

(51) 2016/05/21(Sat) 03時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

(>>50)
……言わねぇ。ああ、もう言わねぇさ。腹括ったぜ。
ミツボシ、お前と、この船のクルー、あいつらのためならなぁ、
俺ぁ、La=Sta=Demonicのクソ共を敵に回したって怖かねぇ。
なにがなんでも、お前たちを護る……そう決めたんだ。

だから、なぁ……ミツボシ。
苦しんでるお前を見てると、俺ぁ……どうしようもねぇんだ。
俺みてぇに、誰かに背負わされた『機能』でのたうってるんじゃねぇかと思うと、よぉ……

(52) 2016/05/21(Sat) 03時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[船内工具と規格の合わないパーツ。思い出せない出会いの記憶。微かな違和感が陽炎のように頭の片隅で揺れはじめる]

聞かせてくれねぇか?その『機能』のこと。お前のこと。
情けねぇが、俺ぁ、お前のこと……なにもわかってられてねぇ。
そんな気がして、しょうがねぇんだ。**

(53) 2016/05/21(Sat) 04時半頃

鉱滓地区 ワクラバは、メモを貼った。

2016/05/21(Sat) 04時半頃


【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[曲の合間に入り、スピーカーからの音が消えた。一時の静寂が二人の間に流れる。

寄生体。創造者。嘘。誤認。ミツボシの機能。孤独。告白の言葉が、ワクラバの中で激しく交差し、感情を強く叩いた。その中でも、一際大きく心を揺さぶったのは、あるひとつの、ノイズ交じりの掠れた光景]

(61) 2016/05/21(Sat) 20時頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

······っかやろう!

[感情はすぐさまシンプルな形に収束した]

ばっかやろう、ミツボシ!水くせぇぞ!
言ったら、見捨てられるとでも思ったか!
させねぇよ!
途中乗車だろうが、もうお前は立派な俺のクルーだ!
独りになんざ、絶対させねぇ!

[ミツボシを抱きしめ、励ますように背中を強く叩いた]

(62) 2016/05/21(Sat) 20時頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[すると、倉庫の半自動ドアが開き、隙間からアシモフが滑り込んでくる。]

おう、アシモフ!ナイスタイミングだ!
寄生体。そうだ、そいつをぶっつぶさねぇとな!

よぉ、ミツボシ!なんもできねぇなんてあるか!
お前がみんなを救えるかもわかんねぇだぞ!?
なんでもいい!教えてくれ!
その寄生体ってやつのこと!
いまどこにいる!?どうすれば覚める!?

(64) 2016/05/21(Sat) 20時半頃

[頬に温かい物が当たる。
それは緩やかな水流に乗って、届けられた。
薄桃色の流れの先へ、目線を向ける。
探していた姿が、そこにあった。
ゆっくと流れに逆らって、近づいていく]

[近づくにつれ、彼女の顔がはっきりと見えてくる。
寂しさの混じった、その表情が。
先ほど頬に当たった暖かさを思い出す。
寂しさを抱いて泣いている女の子が、目の前にいる。
だから――]

[両手を伸ばし柔らかに、抱きとめた。
まるで、彼女を包み込むかのように]


【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[ミツボシの返答(>>68)に、ただ静かに頷く。]
……そうか。悪い。
一番歯がゆいのは、お前だってのにな。

……その、奪われちまったものがなにか。
それがはっきりすりゃ、治療できるかもしれねぇ。
まずはその、寄生体探しだな。

[アシモフに視線をうつし、頷く。]
話は聞いてたぜ。そのクソAIを使って、なんとかなりそうかい?

(76) 2016/05/21(Sat) 21時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[目をそらしたアシモフに、おや、と思う]

……さすがだぜ、アシモフ。
それが、あんたじゃなけりゃいいんだがよ。

(80) 2016/05/21(Sat) 21時半頃

/* うわーみんな頑張れ! */


鉱滓地区 ワクラバは、メモを貼った。

2016/05/21(Sat) 22時頃


【人】 鉱滓地区 ワクラバ

― イースターの自室 ―

[通信を受けたワクラバが、ズカズカと足を踏み入れた。全裸で吐瀉物めがけ突っ伏しているイースターの姿にギョッとする。]

おぅおぅおぅ……過激じゃねーか。
なんだ、AIとヤったか?
それともキノコでトんじまったか?
あとでアシモフ呼んでやるよ。寝てな。

[AIモジュールをメンテナンス用端末から取り出し、懐に抱えて、部屋を出る。と、再びドアから室内に顔を覗かせた]

いいもん見たぜ。役得ありがとよ。
へっはっはっ。

(90) 2016/05/21(Sat) 22時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

― コンピュータールーム ―

よぅ、クソAI野郎。
イースターに調教されて素直になったか?
またオイタしたら、今度こそぶっ壊すからな。

[メインコンピュータ内部に受け取ったAIモジュールカードを挿す。しばらくのロード時間の後、無数にあるランプが瞬きを開始する。アシモフに通信ヴィジョンモニタを送った]

オーケー、AIモジュールをセットした。
あとは頼んだぜ、アシモフ。

[今、自分のいる場所で、ヤンファは倒れていた。今更自分だけ助かろうとは思わない。生還するのなら、全員一緒にだ。もちろんヤンファも― ]

(93) 2016/05/21(Sat) 23時頃

[ゆっくりとシルクが近付いてくる。ワレンチナの目からはふわふわと涙が溢れ続けていて、それらは近付いてくるシルクの頬や、髪や、指先を音も無く柔らかくすり抜けて、やがて海へと溶けていった。

彼の両手が自身に触れるその瞬間まで、ワレンチナの視線はシルクに真っすぐ注がれたまま――そうしてゆるやかに抱きとめられ、一瞬目を見開く。それはあまりに優しい抱擁だった。今までの何もかもを、許してくれるような――]

ふ……、う、
うわああああん。ああーーん。わあーーーん……

[ワレンチナは彼を抱き返して、大声を上げて泣いた。時にしゃくり上げ、いやいやをするように彼の肩に、胸に縋り、泣き続けた。
ワレンチナの泣き声はゆるやかな波となって広がってゆいった。その残響。反響。それらは鐘の鳴るようにどこまでも幽玄に響きあって、その場のすべてを幻のように包んだ。]


【人】 鉱滓地区 ワクラバ

― 医務室 ―

[コンピュータールームから戻る道すがら、自分にできることを考えていた。ふと、思い立ち、医務室に入る。寝台に並ぶ3つの保護膜。]

……目覚めの一発に、なんて言ってやるかな。

(100) 2016/05/21(Sat) 23時半頃

『もし、ボクが男の子になったら』

[記憶の中の声がする。ワレンチナはもう、泣き声をあげてはいなかった。それでも未だ遠く響き渡り続ける――もはや掠れに掠れ、ただ不思議なノイズのようになった――声の中で、ワレンチナはゆっくりと顔を上げる。目の前には、どこまでも無垢で透明なシルクの顔があった。ワレンチナは目を見張る。]

(ああ)

『ワレンチナさんは』
『交際相手もしくはそれに類するものに』

(シルク、僕は)

『してみたいと思いますか?』

[泣きながら下唇を噛んで微笑む。シルクを見つめたまま、ワレンチナはゆっくりと首を横に振った。そうして今一度、シルクを両腕で抱きしめる。瞳を閉じ、唇を開く――]


僕は。君のような――
無垢な子どもに、産まれたかった……


[抱きしめる腕に力がこもった。
海が揺れた。星空のように辺りに漂っていたRemdaのすべてが一瞬、一同に震えわななく。
世界が、白くざわめいた。]


【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[ワクラバからミツボシへ通信が入る]

よぅ、ミツボシ。
コンソールルームに来いよ。遊ぼうぜ?

(103) 2016/05/21(Sat) 23時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

― コンソールルーム ―

[メインコンソールの操作盤をタップし、マニュアルモードを立ち上げる。シートのアームレストがスライドし、コントロールスティックがせり出した。眼前に、各種計器類を示すヴィジョンモニタがポップする。]

オーケー、ワクラバ様のドライビングテクニックをご披露だ。
即で、お前に俺のスキルを叩きこんでやる。

[専用端末シールを身体の関節部に貼り、シートに腰を下ろす。ルーフから放たれる網の眼状のレーザーがワクラバを照らした。]

モーションキャプチャー。便利なもんだぜ。口で言うのも面倒くせぇことを全部データ化できる。眼と身体の動き。タイミング。速度と転舵角。ミツボシ、アンドロイドのお前なら、入力データを完璧にトレースできるはずだ。

もし俺が眠っちまったときは、お前がこの船のエースパイロットだ。AIの機能は弄った。ここぞって出番があるはずだ。こればっかりは、アシモフにもイースターも無理だろうからな。

[パイロットテクニック。密かに『父』と呼んだ男から、最初に譲り受けたもの]

安心しな。俺に身をゆだねてくれりゃあな、
次元の荒波だろうが、デブリの嵐だごうが、乗り切れるようにしてやるぜ?

(107) 2016/05/21(Sat) 23時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

― 医務室:コンソールルームに向かう前 ―

[アシモフの提案(>>106)に目を見開いた]

はぁ!?何言ってやがる!?
フォーマットだと!?

(109) 2016/05/21(Sat) 23時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

てめぇ、アシモフ!ふざけてんのか!!
そんなんじゃ意味ねぇだろ!?
ミツボシにうつして消して終わりだと!?
眠っちまった3人はどうなんだよ!?
そのまま見捨てておしまいか!?

そんなんじゃ……俺たちがいる意味ねーだろ!?
アシモフ、あんた、それでいいのかよ!?
治療法見つけてるんじゃねーのかよ!

そんなんじゃな!
俺らは、ただのチンピラと、ネズミと、キノコ女どまりってことじゃねーか!!

(111) 2016/05/21(Sat) 23時半頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

(>>106)
ミツボシにうつすってんならな!
まずは俺をモニタリングしろ!

俺からミツボシにどううつるのか!
俺から何が奪われるのか!
それを観察して、そのちっせぇ脳みそで考えてからでもいいだろがよ!

(113) 2016/05/22(Sun) 00時頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

そいつぁ……

[Ollovaの群れに目を見開いた]

へへっ、なるほどね。
こいつぁ、あのヤンファの婆さんに、礼いっとかなきゃな。
まったく、頭が上がらねぇぜ。

アシモフ。俺のタマ、おんたに預けるぜ。
好きに使ってくれ。

(116) 2016/05/22(Sun) 00時頃

【人】 鉱滓地区 ワクラバ

[アシモフの決断的な表情に頷くと、ミツボシのほうへ振り返る]

(>>112)
よぅ、ミツボシ。
まだ時間はあるみてぇだ。
つれねぇこと言わねぇで、遊ばねぇか?
教えてぇことがあるんだ。(>>107)

(120) 2016/05/22(Sun) 00時頃

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