171 獣[せんせい]と少女
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[微笑ましく、思いながら。 不自然に膨らんだ、温かい、その、場所を。 ゆっくりと、撫でる。]
………―――――
[唇から漏れたのは、歌とも言えない。 歌詞のない、微かなメロディ…。
それでも。 ローブの中に、くるまって、眠るヒナコに。 ヒナコの、夢が。 少しでも…穏やかなもので、あるように…。
三度。 窓の外が、白に染まり…。 見つめた、暗雲の、向こう…。
暗い空に、見覚えのある金色の獣を…見た、気がして…。>>-281>>130]
(149) souya 2015/10/19(Mon) 00時半頃
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………………。
[別れてから、随分、経つはず…なのに。 変わらない彼らに…小さく、笑みをこぼす。
眠ったヒナコを、確かめる…ように。 静かにローブを、めくれば。 すやすやと…寝息を立てる、ヒナコが、いて。
襟元から覗く…。 いくらか薄く、なった…。 余命を示す、羽根のような、痣の、存在を。
隠すように…そっと。 乱れた襟元を整えた。*]
(150) souya 2015/10/19(Mon) 00時半頃
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−ある旅の空−
[あの夜……。 ヒナコが、初めて雷を見た、夜から…。
雷雲や虹、光の精霊…を。 創造することに…夢中になった。>>139
街で黄金の四脚獣と、その背にまたがる、少女の噂を聞いたから。 特に…だろう…。 気のせいか…。 ヒナコの創る、光の精霊…は。 コリンにとても、よく、似ていた…。
まなびやのあった、裾野の町から…離れる、ほど。 人の中から、私達獣の存在が、感じられなく…なる。
彼らにとって、獣とは…。 物語や、伝説の中の…存在となりつつ、ある…のだろう…。]
(175) souya 2015/10/19(Mon) 20時頃
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[だから…だろうか。 立ち寄った、村の子供に。 ヒナコが見せた、七色の光や、幻想の花畑を…。
どうして消えるのかと、尋ねたのだ。>>140
それは…。 私からすれば、当たり前の…こと…。 持って生まれた、そういう力…なのだと…。 生まれたばかりの動物が、自然と立つ、ように。 無力な赤子が、産声とともに、呼吸を始める…ように。 はじめから、そうあるものと。 そういう、ものであると…。
それと、同時に…。 なぜ創造したものを、留めておけないのかと言ったヒナコの問い。 それを。 今まで、何人の少女たちが…尋ねただろう…。]
(176) souya 2015/10/19(Mon) 20時頃
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[ヴェラのように、岩や土を、操り…。 大地に眠る、輝石を呼び起こす、ことも…。
風化の力を、持つ。オズワルドのように…。 生まれたばかりの原石を、磨くことも…。
パティシアのように、植物を育む…ことも…。 エフのように…、誰かの傷を、癒すことも…。
どれも、私にはできない…ことだ…。
誰も、見たことのない、ような…。 大粒の赤色金剛石に、金の装飾を施した首飾りを。 創造する…、ことは、できる。
石畳の街を、緑の若木で覆い、尽くし。 花の雨を降らせる…ことも、できる。
餓えた者に、パンを。病に苦しむ人に、癒しを。 与えることも…できる。]
(177) souya 2015/10/19(Mon) 20時頃
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[ただしそれは、全てまやかし…。]
(178) souya 2015/10/19(Mon) 20時頃
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[ひと時の幻想。 虚構の現実。 辿り着くことの、適わない、蜃気楼…。
私の力は…、何も、なにも、残さない…。 目を、背けただけで消えて…しまう…。]
………ヒナコは…。
[私は今、どのような顔を…、しているの、だろうか…? なんの、表情も浮かべていない、のなら…。 主である少女を、悲しませるような顔を、しているのなら…。
いっそ。 感情のない、白い頭骨のままで…。
居たほうが、よかった…。]
(179) souya 2015/10/19(Mon) 20時頃
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ヒナコは…、私の力が…。
いとわしい………か………?
[自らの、影で。 ヒナコの小さな、身体を飲み、込みながら…。
見下ろす、瞳。 神木から生まれた、穢れない、少女の瞳…は。 この世のどんな鏡よりも、嘘や、偽りなく…。
私という。 獣の異常さを、映し出すから…。]
(私は…。君たちの、無垢さが…)
(この世で一番、恐ろしい…)
[人々に、伝説の世界へ追いやられる、事よりも。 死を迎え、千々に砕け、散る…よりも…。*]
(180) souya 2015/10/19(Mon) 20時頃
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「モスせんせいのいうとおりにしかこのちからを使わないもん!」>>191
[そう、叫んで…。 駆けだして行く、ヒナコの背中を…。
…引き止めようと。 声を、出すことも。手を、伸ばすことも…できない、まま。
見送り…、その場に残ったのは、私と。 ただ、苦い後悔…だけ…。]
………あぁ、そう……だな。 わかって、いる…さ…。
[立ち尽くし…。 黒い皮手袋をした両手で、顔を覆う。 視界をとざせば、この目にはもう、なにも…映らない…。
だからこそ…、聞こえる、声がある…。]
(210) souya 2015/10/20(Tue) 00時半頃
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――― スノウ ……。
[懐かしい…。 もう、二度と…。 私の鼓膜を、震わせることのない、彼女の声が響く。
夜の間に降り積もった、雪の…ように。 どこまでも、真っ白だった、彼女。 その儚い外見を、裏切る様に。 活発で、明るくて…。
共に過ごした、7年間。 私の手を引き、ながら…。数歩前を、前だけを、見て。 まっすぐに駆け抜けた、彼女の怒った顔が蘇る。]
(211) souya 2015/10/20(Tue) 00時半頃
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―― とんっ
[大人よりも小さな手が、蹲る背中をひとつ、押した。
まるで、早く行けと…。 放っておけば、この場に根を下ろして…。 そのまま、樹にでもなりかねない…私を追い、たてるかのように…。
ふたつ、みっつ…
ななつ、やっつ…
次々と…、たくさんの少女たちの手が…背中を押して。 早く、ヒナコのあとを追いかけろと。]
……………そう……だな…。 .
(212) souya 2015/10/20(Tue) 00時半頃
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分かってる……。
[顔を隠した、まま。 膝をつき、背を丸めれば、黒いローブが全身を隠す。
――― ざわり…
空気そのものが、揺れる気配。 編んだ布が毛羽立ち、長く伸びて、獣のそれに変わる。
人の姿を、失って。
なにを…選ぶのか…。
もう、見えないほど遠くへ行ってしまった… ヒナコを探し出せる鼻を。 泣いているなら、その声を拾う耳を。 どれほど遠くに居ても、すぐに駆けつけられるだけの、足を。]
(213) souya 2015/10/20(Tue) 00時半頃
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[立ち上ったのは、黒い毛並みの。 犬と呼ぶには大きすぎる、狼に似た一頭の獣。 静かに開いた瞼の奥には、変わらない蒼の瞳。
獣は、ぶるりと身震いをひとつすると。 耳をそばだて。 風の中に残る、花の残り香を追って…。
地を蹴り、まっすぐに走り出した。]
(この力を…厭わしいと思うのは、私自身だ…。)
[それでも、言うべきではなかったのだ…。 主である少女に…。
………いや。
ヒナコに、あんな言葉>>191を、言わせるぐらいなら…。]
(214) souya 2015/10/20(Tue) 00時半頃
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[名を奉げ、この身と力の、全てで以って。 ヒナコの命が尽きるその瞬間まで、仕えると。
そう、誓ったのだ…。
だからこそ。 伝えなくては、ならない。
私の力を使うことを、ヒナコが、躊躇う事は、何一つないのだと…。
例え、今はまだ、拙くとも。 ヒナコの咲かせる花を見る、ことの方が…。
今の私には、何よりも大切…なのだから…。**]
(215) souya 2015/10/20(Tue) 00時半頃
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[風の中に残る、微かな花の香り。 花屋の主人から、手伝いの礼に譲り受けた、鉢植えと。 途中に寄った町で、買った。大きな球根…。
植えれば。 次の冬には、花が咲くだろうと。言われたそれは…。
《スノードロップ》 待雪草
やがて、視界に飛び込む。 残り香のような…
赤い花の、道しるべ…>>252]
(300) souya 2015/10/20(Tue) 22時半頃
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[白と、赤の。 花の気配を、追って。
辿り着いたのは…街の、図書館。
建物の中なら、犬の姿のままは…まずいと…。
人の目の、ない場所を探して。 周囲を見回すうちに……。]
――― ヒナコ ……。
[ようやく、見つけた。 建物脇の、茂みに隠れたヒナコの姿に…安堵する。>>254]
(301) souya 2015/10/20(Tue) 22時半頃
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[とっ、とっ、とっ。
四本の脚の、まま。 普段の何倍も、軽い足音で、石畳を…鳴らし。
ヒナコの前で足を、止め。 背を伸ばし、行儀よく座る。]
………… ヒナコ。
[呼びかける。 ヒナコの腕でも、伸ばせばすぐに、届く距離で。]
(302) souya 2015/10/20(Tue) 22時半頃
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……最初に、謝らせて…欲しい。
私は…。 確かにこの力を、あまり好ましくは思って…いない。
[なんだってできるが、何一つ、残すことのない…。 私の力…。]
だが…。そんな力、でも。 ヒナコがいいと、思うのなら…。 君が、望むとおりに使えば…いい。
私が厭わしく思う、ことと…。 ヒナコが力を、使うことは…。 まったく、別の問題なのだから。
[だから、私のために…。力を使う事を、止める必要は…ないのだと…。]
(303) souya 2015/10/20(Tue) 22時半頃
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………それに…。
[はたり。 黒く長い尾が、石畳を掃くように、一度揺れる。]
私は…。 ヒナコが沢山の、花を咲かせるのを…。 見るのが好きなんだ…。
ヒナコが、いくつもの幻想を、生み出すのも…。 それを見た、人間たちが笑顔に、なるのも。 彼らの輪の中で、ヒナコが笑うのも…。
だから、どうか…。 私の為に。 私からその喜びを、奪わないで、くれないか…?
[そうなれば、本当にこの、力は…。 私にとって、意味のない、疎むべきものに、なってしまうから…*]
(304) souya 2015/10/20(Tue) 22時半頃
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[犬の姿でいる、今は。 行儀よく待ての姿勢で、座っている…限り。 すっかり立ち上ったヒナコの方が、幾分背が、高い…だろうか。
考える…よりも。 先走る感情が、そのまま、言葉になっているような…。
そんな、ヒナコの言葉を。>>311 聞き漏らさない…ように…。 立てた耳を、震わせながら。 じっと聞いていた…せいか。
飛び込むように。 伸ばされた手に、反応が…遅れて。]
(330) souya 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[首元に埋まる、ミルクティー色の髪と。 胸元から香る、甘く、控えめな待雪草の香り。
縋る様に、ぎゅっと抱きしめて来る腕は。 自分と比べれば、驚くほど細く、頼りない…のに。
私の、全部がだいすきだと…。 そう言った、ヒナコの言葉に…。
自分がどのような、獣であったかさえも…。 忘れるほど長く、生きておいて…。 本当に情けない話しだが。
何かが、赦されるような、気がして…。
温もりが、離れてしまう前に…。 撫でられない前足の代わりに、頭を摺り寄せて蒼い目を細めた。]
(333) souya 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[すぐに離れて行ってしまった、温もりを惜しい…とは、思うが。>>312 恥ずかしげな表情を、浮かべるヒナコに。
春の………訪れを、感じて。 そっと、目を細める。
いつか…教える日が、来るだろうか…?
待雪草。 またの名を、スノードロップ(snowdrop)。
その、花言葉は…]
(335) souya 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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−待雪草とロビンとアイリス−
[ヒナコとの、旅は。 結局どこにも、居つくことなく…。
ヒナコの気分を、羅針盤にして。 街から、街へ。道から、道へ。 野を、山を、海を、川を、巡り。
幼さを残す蕾、だった少女は…。 咲き誇る、乙女の年を、向かる前に。 今、ゆっくりと終わりの刻へと、向かっている…。]
………ヒナコ。 待雪草が、咲いたといっても…まだ、冬だ。 あまり窓際にいては、風邪を…ひく。
[窓際に置いた、椅子に腰かけ。 小鳥にパン屑をやる、ヒナコの、肩に。>>372 鳥の羽をイメージした、ショールをひとつ、かけて…やる。]
(459) souya 2015/10/21(Wed) 23時頃
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[あの時の…お詫びにと。 街の織物屋で買った、ミルクティー色のショールは…。 待雪草と並ぶと。 ヒナコの姿を、春を告げる一羽のロビンのように…見せる。
それはまるで。 ヒナコの襟元から飛び立とうと…。 日々薄くなる…、羽の、痣を。 少しでも長く…留めておこうと…するように…。
ヒナコが、私に気を使って…。 夏の、暑い日でも。 痣をみせないよう…、慎重に服を、選んでいることを…。 私は、知っている。 知っていて…、知らないふりを、している。
ヒナコと、私自身の…ために…。]
(460) souya 2015/10/21(Wed) 23時頃
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………なんだい?
[呼ぶ事にも、呼ばれる事にも。 すっかり慣れた…呼び声に。>>418 甘えるような気配を、感じて。
以前のように、出歩かなくなったためか…。 秋よりも、細く。白くなってしまった、ヒナコの傍に。 膝を付き、不器用に浮かべた、笑みを見上げる。
こんな時…。 ユージンや、エフ、ブローリンなら、なにか…。 気の利いたことを、言えるのだろうか…?]
(461) souya 2015/10/21(Wed) 23時頃
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………虹、では…。 食べるのが、難しそう…だ。
[虹になりたい…と>>418 そう、願ったヒナコに…。 結局、言えたのはそんな…。つまらない言葉。
終りの時を、感じた少女が。 自らの死の、その時に。 こうして欲しいと…何かを望むのは、よく、あることで…。
出来るだけそれに、応えたいと…思っても。 私はいつも…。 上手く、その思いに言葉を…伝えることができない。]
(462) souya 2015/10/21(Wed) 23時頃
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(嗚呼…けれどひとつ、確かな事…は…。)
[ヘラがイリスの頭に、振りかけた神の酒、三滴…。 熱を失い、冷たくなってゆく…ヒナコの額に…。
きっとそれは、注がれるの…だろう。
三滴とは、いわず…。 ヒナコを抱く、自分の視界が…。 紫《シ》を抱き、宵闇に染まる、アイリスの花に…埋め尽くされる…程に…。**]
(464) souya 2015/10/21(Wed) 23時頃
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−鉢植えの花が散り、小鳥が空へ飛び立つ頃−
[
満開に咲かせた青と紫のアイリスの花に埋もれるようにして、言葉もなく。
自らの姿を忘れた獣は、熱を失い、硬くなった少女の遺骸を喰らうのでしょう。 共に過ごした数年の記憶を、自分の命に刻み込むように…。
凍てつく冬を越えて。 生命が息を吹き返す春を告げるはずの、待雪草とロビン。 なのに二人は、自分から春を奪い取って、冬の中に置き去りにしてしまう。
]
(491) souya 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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[
――しかしそれは仕方のないこと。
彼が獣として生まれたように。 彼女たちはそうして生き、死ぬために産まれて来たのだから…。
ゆらり、ゆらりと、揺れる揺り籠《果実》。 風が吹けば揺り籠が揺れて。 枝が折れれば、 赤ん坊《少女》を抱いた揺り籠も落ちてしまう。
けれど大丈夫。 獣《せんせい》が下で、受け止めてあげるから…
**]
(495) souya 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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− そして獣は喰らうのだ −
………そう、か…。
[雪の溶けた春の野に、不釣り合いな黒い影。 その腕には、今にも飛び立とうとしている、一羽のヒナを抱いて。
しあわせすぎて怖いと言う少女に>>542
不器用に。躊躇いがちに。 答えたのは、たった一言。
表情の乏しかった男の顔は、今は、見守る様にひっそりとした笑みを浮かべて。 抱き付く少女の身体を、取り落とさないよう強く抱きしめ返す。]
(548) souya 2015/10/22(Thu) 00時頃
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