人狼議事


255 【ヤンストP村】private eye+Violine

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視点:


[握りしめてくる手をそっと握り返してやり、
 大丈夫と微笑みかける。
 縋れるモノはただ自分だけ。
 心の枷は次第に作られ、枷から伸びる鎖が繋がったよ。

 体を貫き穿つモノは楔となり、
 薬により溺れる身を深き洞へと沈みこませるかのように]


 ノッカ、初めてで気持ちいいなんて……
 きっと自分と、相性がいいのですよ
 これはねーー


[囁くように、呟くように、蝕むように。
 偏執的な愛を囁いて、反対の手もしかりと捕らえて逃げられぬように手を結べば、
 また一つ鎖が繋がりがんじがらめ]


 もっと気持ちよくし差し上げますよ
 ずっと、ずっとね?

[そうして自分はノッカ穿つケダモノを動かしてい。
 その動きは遅く、焦らすように内側から支配するように、
 まずは僅か腰を引いては突き入れて、
 突き入れては奥でケダモノを振り回して媚肉を擦りつけ、
 己の住処を変えていく**]


メモを貼った。


メモを貼った。


― 陽だまりパン工房 ―
[血だまりの中、いやいやと首を振って。
 嘘だ嘘だって。
 でも、誰かが私を呼ぶ声が聞こえる。

 懐かしい、その呼び名。
 懐かしい――あの人がいた頃の、呼び名]


 セイルズ、さん……


[呆然として焦点の合わなかった目が合わさる。
 セイルズさんを視界に入れて。
 縋るように見上げた]



 お願い、嘘だって言ってください……、
 あの人は、生きてるって……、
 ねえ……、


[うわ言のようにそう言って。
 でも、誰もそれに答えてくれない。

 私の望む言葉を、誰もかけられない。
 沈黙がそのまま肯定に変わり、押し寄せ。
 私の希望を殺していく]


[言葉の代わりに肩に手を置かれて、
 包帯の巻かれた指を握ってくれて。

 それがとても、温かくて、温かくて。
 泣きはらした目からまた涙がぼろぼろと零れ落ちる]


 うっ、ひぅっ…、
 セイルズさん…、セイルズさん…


[セイルズさんの胸に飛び込んで顔を埋めて。
 シャツの胸元に皺を作って、
 そうして私、セイルズさんの温もりに縋っていたの。
 ふるふると体が震えて。
 現実が、温かさと共に胸に染み込んでいく。

 もう、あの人はいないんだって――。**]


メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [フローラが少し様子が変だったこと
 美味いけれど山羊とは思えない肉を食したこと 
 母親の幻覚を見たせいで良い歳こいて
 子供のようなことを――子供のような願いを
 思わず、口にしてしまった事。

 それらは、記憶として曖昧になった。
 フローラの手にしていた皿が割れたのと
 二階に居る筈の人物の叫び声で――
 何もかも、醒めはしても。
 断片しか今のアポロの記憶には、無い。

 幻覚と幻聴から立ち直らせた起因の一つが
 、、、、、
 ブティックで声をかけていた男のものであるとは
 フローラの呼び止めようとする声を聞いても>>19
 構わず出て行ったアポロが察知づく余裕など無かった]

(30) 2018/12/08(Sat) 12時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [消火作業は深夜から早朝にかけて続いた。

 崩れた建物の残骸を検証した結果
 今のところは店主の遺体は見つからない。
 崩壊した天井や柱の下を
 全ては確認出来ていない為
 確実なことは言えないが――――

 留守だったのかもしれないと
 自警団員は口にする。]
 
  そうか……引き続き検証を頼む。

 [もう自警団ではない上
 両足がなくて役に立たない男は、
 彼らの仕事に加わることは許されない。]

(31) 2018/12/08(Sat) 12時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  頼む、出てこないでくれ……。

 [骨や、――生焼けた身体が。
 そうでなければこうも考えられる。

 今日は店を休んでいて。
 パピヨンは写真家の男の家に泊まっており
 自分の店が火事になった事を気づいていないと。

 けれど。
 携帯に何度も着信を残せど留守番電話になるのは
 随分と“お楽しみ”が過ぎる。
 祈るように拳を握り、パピヨンの無事を祈っていた。]

(32) 2018/12/08(Sat) 12時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [その時だった。
 フローラからのメールが届いたのは。>>25>>26

 ―――アポロの不安を取り除いてくれる唯一の、
 パピヨンからのメールだと思うも
 フローラの名前が受信メール欄の
 受信元に表示されており、落胆の息をつく。]

  なんだ………、

[
 が。

 内容を開いてみてから、ぎょっとする。]

(33) 2018/12/08(Sat) 12時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [なんだこれは――
 
 なんだこれは。

 まさか不法侵入した人物が花屋にまで?]

(34) 2018/12/08(Sat) 12時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [その場で調査を続ける自警団にでも
 協力を依頼しかけて、――出来ない。

 今は火事の調査や近隣住人が野次馬して
 それらの対応に当たっているからだ。]

  くっ……。

 [せめて屯所に電話をかけながら、
 車椅子を動かし、花屋へ向かう最中に
 通報を入れたところ。]

(35) 2018/12/08(Sat) 12時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [ミナモトよりも上の。
 現在の団長にあたる人物に電話を取り次がれた。]

  あの、……実は、

 [しかし、花屋でフローラが何者かに
 襲われそうになっていると告げようとして。
 遮られてしまった。

 公園の像に欠陥があったと。>>25 
 頑丈な材質だから本来早々壊れるものではなく
 製作者のミスではないかと通報があったと。>>26]

(36) 2018/12/08(Sat) 12時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [此方の伝えたい事>>25>>26は伝えられず
 像の損傷について>>28>>29審議にかける為、
 話を聞かねばならないと。

 任意同行――ではなく。
 拘留措置。

 キングスの像だからこそデリケートな問題で、
 自警団はキングス政府の狗の意味があり
 召集に掛かりにくいのは>>0:507
 キングスにとって区画を律するのに都合が良いからだ。

 だからこそ、調書を取り。
 召集の日まで身柄を拘束させて貰うと。]

(37) 2018/12/08(Sat) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

     [それは―――――]


  嫌、です。

  確かに俺ぁ、製作協力のひとりではあるし
  若い頃からあんたに、…
  自警団に世話になって恩もあるけれど。
  
 [きっと、いくらでも喜んだ。
 自警団に拘束されていれば、
 出立までフローラの嘆きを聞かなくて済むから] 

  俺は、せめて最後くらい
    フローラの傍に居てやりたい――

 [彼女の身に危険が迫っている内容のメールもある。
 ただ、きっとそれだけじゃない。 
 家族の“ようなもの”、家族“みたいなもの”
 そうやって区別していた少女は、]

(38) 2018/12/08(Sat) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  ……妹の傍に……

 [アポロの望む家族じゃなくても>>18
 母親に報告しなければと思ったから。>>4:217


 母親を裏切った男ではあるけれど。
 父親はどこまでも自分の父親で、
 よその女は他人であるしどこまでも他人だが
 愛情が結びついて生まれたこどもだから>>1:6

 だから、
  フローラだけは、

 ようなもの、みたいなものではなく、
     家族だったのだ。
 その答えに辿り着くのが今なんて 
   ――遅すぎるけれど]

(39) 2018/12/08(Sat) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  『それを聞いても、ヌヴィル。
   私は部下らを守る為にも
   君を手配にかけなければならない』

 [分かっていた答えが返ってくる。

 もう、自警団を頼ることは出来ない。
 それどころか、身を隠さねばいけない。

 もしも、捕まってしまったら、
 あと数日で到着する“ふね”の召集まで
 拘留所に閉じ込められることで
 ―――此処での余生を潰される。]

(40) 2018/12/08(Sat) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [通話を切る。
 花屋はもう、目の前だ]

  ミナモトと飲めなくなっちまったな…。

 [メールでやりとりしていた約束の日は
 今日の夜であったが、もう連絡は取れない。
 後輩は自警団員で、副団長。
 団長の決定に逆らうことは出来ないし>>40
 会えば、捕縛されてしまうことになるから。]

(41) 2018/12/08(Sat) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [花屋に到着し、施錠は無かったゆえに中へ入る。]

  あれ…?
 
 [来たときと何かが違う気がした。
 鉢植えの有無の差。
 あの鉢に蝶の頭部が沈んでいるなんて、 
 到底、気が付く事は出来ないまま。

 二階とは聞いていたがこの足で上がるのは困難で
 一旦台所に向かえば。
 床で倒れている夫妻を揺り動かす。>>27]

  すみません、起きてください…!
  っ……いつまで寝てやがる、
  とっとと起きろよ……!!

 [ううんと唸るばかりで二人は直ぐに目覚めない。
 苛立ちを籠めて店主の頬を張った事で
 一応は覚醒したようだが動きは鈍く。]

(42) 2018/12/08(Sat) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [―――待っていられない。

 二階に続く階段の前まで車椅子で向かい、
 腹部と椅子を留めているハーネスベルトを外し、
 両腕を伸ばして階段に飛びつく。]

  っは……くそ……。

 [膝から下が無いのだ。
 両腕と上半身の筋力のみで上がるしか方法がない。
 絵や造形に没頭する三年間ではあったけれど
 上半身はせめて団に居た頃のように
 鍛えておこうとダンベルで運動くらいはしていたが。

 まさか、こんな所で登攀するのに役立つとは。]

(43) 2018/12/08(Sat) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [一段一段片腕ずつ伸ばして、階段を掴む。
 手の力だけでは困難で。
 それに、汗で滑ってしまう。
 何度も失敗して上に上がれずに居たが]

  落ち着け……しっかりしろ。
  
 [冷静を己の身体に言い聞かせ、
 肩や腕の筋力を使うのを試みて
 一段、また一段と上り、]

  っう……!?

 [コツを少しずつ掴んで上階に近くなり
 あともう少し―――という所で。
 下半身から滑ってしまいそうになり。
 板に爪を立て、必死にしがみつく
 中指の爪が罅割れて激痛が走ったが耐えた。]

(44) 2018/12/08(Sat) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [汗が伝い、呼吸も乱れる。
 ほら、だから足がないと――――。

 階段の上り下りさえまともにひとりでは出来ない
 でも、フローラを助けらるのは、
 今は、自分しかいない。
 足がなくても>>3:235助けられるのは今は、自分だけで]

  はぁっ…はぁ……っふぅ……

 [階段を越えて――
 
 上半身だけの力ではなくて
 腰に力を入れて、大腿に力を入れ、
 膝から上を這いずらせる。
 赤ん坊のハイハイ程度ではあるけれど]

(45) 2018/12/08(Sat) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  どこだ、……どこだフローラ!

 [メールにあった男が傍にいるのならば
 声を上げるべきでは無いと判断しかけたが
 階段を登る物音は既に立ててしまった、意味がない。

 物置部屋の付近で、>>27流石に疲れが出る。
 腹ばいのままであるのは変わらないが
 腕縦伏せのような状態で身体を支え引きずっていたが
 床についていた手のひらが、
 更に前進しようとした時、汗で滑り。
 惨めにうつぶせになってしまった。]

  ッう……

 [階段の下には車椅子は置き去り。
 身体はかなり疲れていて、でも。]

(46) 2018/12/08(Sat) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  フロー…ラ……

 [顔が――見たい]

(47) 2018/12/08(Sat) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [アトリエや自宅には、家宅捜索が入っている。
 自警団が手配を掛け、
 アポロ=ヌヴィルを探しているのだ。
 
 商店街へ聞き込みに回ることも
 あるのかもしれない。
 閉店している花屋は優先度が後となるも]*

(48) 2018/12/08(Sat) 13時半頃

奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/08(Sat) 13時半頃


奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/08(Sat) 13時半頃


メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [もう一度上体を立てねばと腕に力を入れかけて 
 疲労した身体は、それ以上動かなかった。
 その間――無視をしていたが着信が入っている。
 パピヨンからの折り返しであれば良いけれど
 おそらく、そうではないのだろう。

 
 自警団。
 大学。
 事情聴取に応じた商店街の住人。

 あちらこちらから電話が掛かっているのだ。
 煩い――うるさい。
 今は、それどころではないのだ。

 その時、携帯の着信音に紛れて、
 背後から鍵の開く音がして、>>51 
 妹の声が聞こえ――肘をつき、振り返る。
 髪は乱れて>>50けれど無事な姿。>>53]

(55) 2018/12/08(Sat) 16時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  ッ、フローラ、無事だったか……!

 [何処かに連れ去られては、居なかった。
 肉塊に変わり果てては、居なかった。
 焼かれても居なかった。
 案じた彼女は――――
           “何故か彼女だけが無事”

 だが、違和感に首を傾げはしない。
 無事であったのが奇跡だというのなら
 奇跡を呪うことなど、あろうか。]

(56) 2018/12/08(Sat) 16時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  良かった……。
 
 [手の爪は罅割れた中指以外も折れかけていて

 それに――見えない部分も痛い。]

  ぅ、ぐ………。  

 [階段の段差を乗り越えるのに
 何度もぶつけた両脚の太腿も膝も痣だらけ。

 安堵を契機に痛みを認識し、
 抱擁する彼女をよそに、顔を顰め苦痛に唸る。]

(57) 2018/12/08(Sat) 16時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [泣いている間も携帯は鳴り続けている。>>54
 いいや、フローラの携帯も鳴るだろう。
 自警団からの情報提供を求める電話が。]
  
  フローラ……

  その、な…。
  自警団に追われていて……、
  公園の像に、故意の欠陥をつけられたと
  反キングスの容疑が、

 [どう話を纏めれば良いものか。
 悩みながら、泣いている彼女の手を握り
 今、己の置かれている状況を妹に伝えようと。
 
 パピヨンの店が燃えてしまい、
 無事であるかも解らないだけに
 冷静ではいられず、唇が震える。]

(58) 2018/12/08(Sat) 16時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [肩を捻り、上着のポケットに押し込んだ携帯を見る。

 着信は丁度途切れており、着信履歴をみれば
 自警団の番号や、
 幾つかの商店――
 アトリエに近い方から履歴がある。]

  此処もおそらく、時間の問題だし。
  花屋に入るところを見てる住人が居たら……

 [此処の二階で匿って貰うことも考えはした。
 けれど、変に助力して
 営業停止を食おうとする商売人もおるまい。
 それに、悪質行為をしていた何者かが
 花屋に妹を預けた事を突き止めているのなら。
 長居することを得策とは、思えなくて。]

(59) 2018/12/08(Sat) 16時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  でも、何処に隠れたらいいのか分からねえ。
  パピヨンなら、力になってくれたかもしれねえが…。

 [頼みの彼女の店は焼け落ちてしまった。
 それどころか、五体満足かも解らない。
 アポロが、呪ってしまったせいで―――、

 人道的な仕業であると目を醒ませそうなものだが
 怪奇現象に近い出来事の数々が思考力を狂わせる。]

  それでもせめて捕まる前に、
  こうして無事を確かめられて良かった…。

 [恐らくはもう、逃げ道がない。
 そう踏んで、達観したように苦く笑った。

 しかし、アポロが拘留されてしまったら
 誰がフローラの身を守ってくれるのだろうと
 自警団に頼れなくなった今、光明は見えず。
 顔色は仄暗く、希望が見出せない]*

(60) 2018/12/08(Sat) 16時半頃

奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/08(Sat) 17時頃


[蜘蛛の糸が、
 あたしを絡めとっていく。

 逃げ出せない。抜け出せない。

 握った手も離せない。
 縋れるものが、そーさんしか居ないから。
 あたしが縋れるのは、もう]


   ぁ ………… 、


[囁かれた言葉に。
 ああ、そうだったんだって。
 あたしの惚けた瞳が、瞬いた]


[だから、気持ちいいんだ。
 初めてのはずなのに、身体がおかしいんだ。

 ぐずぐずに蕩けてしまった思考は、
 それを肯定することしか、できない]

  
   ぁう、 あっ……、 ふぁ、 っ


[あたしのナカでそれが動けば、
 もう、言葉を紡ぐことも難しく。
 口から飛び出すのは、嬌声ばかり]



   ひあぁ、 やっ、

[あたしの悦いところが、
 ゆるやかに擦られていく。

 ぐちぐちと鳴る水音が、
 さらに大きく聞こえる気がするのは。
 あたしがもう、
 その行為にしか思考を割いていないから]

   そー、 さん、

[焦らすような、ゆるやかな動き。
 『なにか』を求めるあたしの身体は、
 それじゃあ、満足してくれない]




            もっとぉ…………っ

 


[熱い息を、吐き出して。

 泣きそうな声で、甘えるような声で、
 あたしはそーさんを求めた**]


メモを貼った。


 そうです……ノッカ、分かってくださったのですね。
 嬉しいですよ。

[縋り、求めて、気づいた時には囚われのお姫様は逃げられぬようになっていた。
 惚けた瞳が瞬くと、ノッカの中もまた変わったかのように自分の熱を包み込んでくる。
 肯定しかできない思考は、それを「正しい」というように快楽の波を次々に感じてしまい最早間違いがないと思えるほどにしてしまおうか。

 ノッカの中を動く熱は不規則に媚肉を掻き乱し、
 悦いところを認めるとそこを中心に擦っていく]


 もっと、ですか
 自分もです、自分も、もっと、愛しますよ?

[身を乗り出し、唇を重ね合わせて腰を引く。
 熱の先端が蜜壺から抜けきる程に引き抜かれ、
 次の瞬間には先よりも重厚な水音を奏でて一息に奥まで突き入れてしまう]


 ノッカ、ココもいいですよね?

  嗚呼、ココもだ

[媚薬とケダモノの熱に犯され、
 運命の相手と信じ込まされた相手の愛を受け入れさせられて、
 先刻まで乙女であった身では感じ難いはずのナカでさえ「キモチイイ」の連鎖が止まらぬだろう。

 そうしてノッカが感じていれば自分もまたキモチイイ。
 熱く締め付ける中の具合も、
 蜜が滴り湿り、滑る媚肉との協奏も、
 浮かべる表情も、その声色も。

 嗚呼――]


 ノッカ、ノッカッ、
  いっぱい感じてますか?
   ほら、わかりますか?
    自分のが、大きくなってますよ

[ノッカの腰に自分の腰を打ち付けるようにケダモノを操り、
 その熱は蜜をとろりと蕩けさせてしまい、
 思考すらもその毒牙でもうじゅくじゅくと消えていく頃合いか。

 自分のケダモノが膨らむのは、種付けるためだ。
 雄が雌を、身重にするための行為。
 身を擦り寄せ、問いかけよう――]


 ほら、孕んでしまいましょね?*


[ココアは名を呼べば振り返り、こちらへ焦点を合わせてくれた。認識されたということが少しばかり胸を温める──酷い姿だったのだ。自警団員たちのように、呼びかけても聞いてくれない可能性だって、十分にあった]

[傍にゆっくりと近付いて、間近で彼女の瞳を見下ろす。
 ──けれど、彼女に求められても黙ったまま。
 首を横に振りはしなかったけれど、頷いてみせもしない]


[数字と事実を扱ってきたセイルズは、元より推測も嘘も口にする方ではなかった。これまでだって招集者の死を肯定せず、それはつまり、招集者の生を肯定できないという事でもある]


[彼女への回答は、沈黙が肩代わりしてくれていた。
 ぽろりと涙が零れ、胸元で彼女を受け止めた時、彼女を労る言葉の代わりになったのは背を撫でた腕。動きにはココアへの感情が自然と乗って、今度は彼女を宥める様に発露する]

[優しく、ゆっくりと。細かな震えを感じながら。
 彼女が現実に追いつく時間を、傍で待つ]


[とはいえ十分な時間を置いたところで、周囲の状況を見れば、落ち着いたかとも大丈夫かとも口に出来るはずがなくて]


 ……一旦、ここから離れないか。


[こんな時でもやはり、前置きの全てがするりと落ちる]



   ―――― ッ!!


[あたしの嬌声は、
 そーさんの口に塞がれて消える。

 ギリギリまで引き抜かれたそれに、
 名残惜しさを感じるよりも前に。
 一気に貫かれたあたしの腰が、跳ねた。


 ―― 息が、詰まる。


 頭では処理できない、初めて知った刺激は、
 あまりにも甘く、熱く]


 

 自警団は今動けない、から
 私の家に来ればいい。

 少し眠るにしても
 ここでは、心が休まらないだろう


[二階に累が及んでいなくとも、出入り口はこの1階。ベッドに籠もっている間は離れられようと、例えば水を飲むというだけのことで、再びここを訪れ、何度もこの、踏み躙られた居場所と砕けた希望を、直視する事になる]

[順当に行けばまずは自警団の事務所を頼るべきだろうが、彼らは今、火事によって出払っている]



 あっ、あっ、
   そこ……、 そこぉ……っ!!

[そーさんの優しい問いかけ。

 あたしの理性を飛ばしてしまう程に
 気持ち良いものだから、
 何度も何度も、頷いてしまう。

 息を吐く間も無い、
 絶え間なく与えられる刺激。

 あたしの肉壁は、
 そーさんのそれを手放したくないと言うように、
 何度もきつく締め付ける]


[低く囁いた声は、音量の割に良く聞こえた。
 辺りに人も、動くものもない為に。
 無理もないだろう。時間が時間だし、他者が見に行くのであれば、遠くからでも火の手が見える火事の側で──勿論、自警団と同じくココアが頼るべきである義妹も、この場にはいない]


[抱きしめていたから、彼女の反応は見えなかった。
 また顔を赤くしているのかもしれない。
 けれど今度は、そのまま引き下がるつもりもなかった]*




 やっ、 やあっ、 ぁ、 ひぃ っ、
   そーさんのっ、おっきぃ、 ……っ!!


[止まらない刺激の中では、
 カタチを感じることは出来ないけれど。
 あたしを貫いているそれが大きいことだけは、
 蕩けた頭でも、わかってしまう。

 それが更に質量を増したことも。
 そして、あたしが期待してしまってることも。

 もう、認めることしか、できないから]


メモを貼った。



 ひ、あぁ……、

   あかちゃん、 できちゃう……っ
              そーさんの、 っ


[これが『子供をつくる行為』ってこと、
 あたしは知ってる。

 あたしの、身体は。
 そーさんの種を受け入れる準備が、
 出来ているんだって。

 荒い息を、吐き出した*]


メモを貼った。



 そう、そうですよ……

  自分とノッカの愛の結晶です――実に素晴らしい

[自分のケダモノにより翻弄されきり感じ続けてしまっているノッカ。
 その奥すらもいつしか物欲しそうに熱に吸い付こうとしてくるようになっていた。
 受け入れる準備は整い期待するモノが自分の中から競りあがってくるのを感じていた]


 くっ、はは、孕んだらエル・ドラードを目指しましょうね

  踏破する手立てはありますから

   そこで、そう――ッく……

    あの絵のように暮らしましょう


[あの絵、ヌヴィル先輩の絵にあるように、皆で。

 そうした未来を作るために、目指すために。
 自分はケダモノをそれこそ獣のように奮い立たせノッカと共に高みへと昇っていく]


 嗚呼、ッ、中に、だしますよ

[ぎうと手を強く握りしめ、
 身体で覆いかぶさり逃げられぬようにベッドへと縫い付けて、
 自分のケダモノをノッカの一番奥まで穿った。

 そうして奥の小部屋の入り口へと熱の噴出口を押し付けると留めていた栓を抜き――

 自分でも感じたことのない吐精感を味わいながら、
 熱い白濁を解き放った。
 幾度も幾度も熱は震え、震える度に白濁は吐き出されていった*]


[じっと、セイルズさんの瞳を見上げる。


   ――ああ、この人は嘘は言わない。

 真っ直ぐな目は何よりも雄弁。
 あの人は、もう、生きてはいないのでしょう]


 う、うぅ……、ひっく…、


[セイルズさんの胸元で泣いて、泣いて。
 宥める手が温かい。
 受け止めてくれる優しさが頼もしい。

 だから私、子供のようにたくさん泣いたわ。
 三年間堪えていた涙を出し切るようにして]


[そうして、涙も枯れて、疲れ果てて。
 もう、何も出ないほど泣きつくした後で。]


 セイルズ、さん……、
 ……は、い…、


[ここを離れないかって言われて促されるまま頷くの。
 ぼうっとした頭で、
 耳から入る言葉は何処か遠く聞こえて。

 とにかくここを離れたいって。
 セイルズさんの家に連れて行ってくれるって。
 それだけを、なんとか理解する]


メモを貼った。


[低く囁く声が、耳に心地いい。

 大丈夫、セイルズさんについて行けばいいんだって。
 もう、怖い事はないんだって。

 ――そう、信じ込ませてくれる、今、この時だけは]


 ついて、いきます……、


[抱き締めてくれる腕の温もりに今は縋って。
 周囲の火事も、夫の死さえどこか遠く。

 夢の中を歩いているようなぼうっとした顔で。
 ただ、頼れる貴方に付き従うの。*]


メモを貼った。


[エル・ドラード。
 父さんが言っていた、母さんが描いた、
 あの、おとぎ話。

 『ある』って信じたくて、
 けれど、『あるはずもない』って
 期待を抱かないようにしていた、それ。

 本当に、あるのなら。
 かつてのように、幸せに ]

  あ、 あっ、 きちゃうっ、
  きもちいの、 きちゃうのぉっ!

[ぐずぐずと、蕩けてしまうほどの熱。
 奥深くまで潜ったそれを、
 あたしの肉壁は、逃すまいと]



    ひ、 ――――――!!!


[ぴんと、つま先が伸びる。

 また、あたしの頭の中で、
 何かが弾けるような感覚が。
 すぐに、頭の中が、真っ白になって。


 ―― しあわせな、あの日が。


 嬌声を漏らすあたしの頭の中に、過る]


メモを貼った。



  ぁ、 あ………………、

[腹の奥に、吐き出された熱。
 一滴も取りこぼすまいと、
 肉壁が、きゅう、と収縮する。

 今日、何度目かの初めての感覚。
 流し込まれた熱量に、
 あたしの身体は悦びに震えた]



   そー、さん…………、


[惚けた声で、そーさんの名前を呼ぶ。

 思い出したかのように、
 握りしめられた手をまた、やさしく握り返して。

 あたしに覆いかぶさるそーさんの肩に、
 甘えるように擦りついた*]


メモを貼った。


 ふふ……ノッカ、随分と気持ちよくイケたみたいですね?

[高らかに細く白い喉が鳴らした嬌声は天使が歌う讃美歌のようであり、
 内包する蜜壺は地獄の坩堝の様に精を貪ってくれる。

 達しきり悦びに震える身に自分の身体をすりつけて、
 手は握りしめたままに人肌の温もりを与えあう。

 動きは動から静へ。
 安らかなる平穏の中ベッドの上で自分は甘えてくるノッカをあやすように目元や頬に唇で触れていく]


 ノッカは自分のイヴです。
 意味は、わかりますね?

[もし分からなければ、また教えてあげなければならない。
 もし分かっていたらイヴの役割をしてもらおうか。

 そう――いずれにせよ『エル・ドラード』を目指すその時まで、
 ノッカは自分から片時も離れることはできないのだ*]


── 自宅 ──

[着いてすぐ彼女を導いたのは、リビングルームのソファだった。
 傍に立ち、彼女を深く腰掛けさせる]


 茶を入れよう。少し待っていてくれ。


[セイルズはそのまま床に膝を付くと、彼女の瞳を覗き込んだ]

[ひとときの動揺ではなく、何年も掛けて胸中に積もっていたものを、すべて流しているのかと思う程、彼女の涙は長い間続いていて──それ故に体力も削られてしまったのだろう。家に行こうと促したときも、歩いている最中も、どこか茫洋としていた


[だから、安心して良いと、すぐに戻って来ると、きっちり伝わるようにじっと見つめる]


[そうして台所に向かうと、極力手早く用意をした。
 湯を沸かしている間に茶葉とポットを出し、二人分の茶葉を量っておく。また薬入れを探し出し、取り出したのは睡眠薬。片方のカップだけにころりと入れた]

[──普通に飲んで貰っても良かったのだけれど。
 力ない今の彼女に、来て直ぐ薬を飲めと言うのは憚られた]


[沸いたお湯をポットに注ぎ、蒸らすこと数分。やや濃く淹れたミントティーをカップに注ぎ、砂糖入れを添えて持っていく]




 砂糖は多めに入れた方がいいだろう、
 きっと落ち着くから。


[リビングテーブルにカップを並べると、敢えて彼女の隣に腰掛けた]*


[深く息を吸って、吐き出して。
 浅かった息も、なんとか落ち着いて行く。

 今までずっと燻ぶっていた熱は、
 気付けばあたしの中から発散されていて。

 ただ、まだ。
 あたしのナカに吐き出されたものは、
 熱いまま]


  …… イヴ、


[そーさんの言葉を繰り返す。
 あやされているあたしは、目を、細めて]



  ………… そーさん、は、

[ふと、浮かんだ疑問。
 行為の後だからこそ、
 浮かぶ疑問であったのかもしれない]


     だれでも、よかった?


[あたしじゃなくても、
 『イヴ』になれたのか、って。
 伏し目がちに問いかけた**]


メモを貼った。


メモを貼った。


[ノッカが落ち着いていけば自分は改めて腰を引き、
 中に埋めていた雄の証を引き抜いた。
 蜜と精に塗れたソレをノッカのお腹に当て擦り、
 問いかけに首を傾げて見せた]


 誰でも?
 それはありえませんね

[細めた目元へと唇を触れ、そのまま耳たぶに唇を寄せた]


 だから誰でもではありませんね。
 自分の股間がノッカをモノにしろと言ったのです

 初めてのことですよ、こんなこと

[視線を伏せてしまっているならば耳を声で犯してしまおう。
 誰でもなんて反応するわけではないのだ。
 幾つもの条件が重なった結果、自分のイヴにしようとしたのはノッカだけだ]


 その答えでは不服ですか?
 不服なら、分かるまで伝えようと思いますが……。

[そう――理解してもらえるまで話し合うのは大切なことだ。
 ちゃんと伝わるまで伝えよう。
 耳元から顔をあげると、微笑んで見せた。

 ノッカがどちらと答えるのか。
 それはそれで楽しみで**]


メモを貼った。


[ほうっとした顔のまま貴方に付き従って。
 着いたお家は一人暮らしにしては大きかった。
 導かれるままソファに深く腰掛けて]


 あ……、


[――私を置いてどこかに行くの?って、
 いかないでって、
 そんな思いが過って泣きそうな目をするの。
 でも、跪くみたいにして膝を折って瞳を覗き込んでくれる瞳に、嘘はない。

 どこまでも誠実に、私を守ってくれる人。
 それが、じっと見つめられて分かるから]


[泣き腫らした赤い目元、それでも柔らかく微笑んで]


 は、い……、


[ぎゅっと両手を握りしめて頷くの。
 そうして、待っている間にお部屋をぐるりと見渡して。

 ――穏やかな、世界。
 ここには恐ろしいものなんて何もない。
 怖い便箋も、夥しい血も、脅迫者の魔の手すら。
 ここには存在しないって、そう思えて]


 ……、……っ


[思い出したように、また涙が一筋、零れた。
 怖い事を、辛い事をたくさん思い出して]


[そうしていれば、ふわりと良いミントの香り。
 私、慌てて目元をハンカチで拭うの。
 イルマさんに借りたハンカチ、後で洗わなきゃって、そう思いながら]


 ……ありがとう、ございます。


[カップを受け取って、砂糖を4杯。
 多めに、多めに言われるままに入れましょう。
 さらさらと。
 悲しみも苦痛も全てすべて溶かし込むように。
 くるくるくるくる、かき混ぜる。

 そうして一口飲み込んで――]



 
 ……あたたかい。


[甘さが、優しさが、温かさが胸に染み込んでいく。
 味わうようにもう一口。
 こくりこくりと飲み干して。
 空になったカップを膝の上に置いてほうと一息]


 ありがとう、ございます……、
 私、わた、し……、


[何か話そうとすればまた涙が溢れそうで。
 隣に腰かける貴方に申し訳なく呟いて、
 俯いた間、静寂が過る]


[窓から差し込むレースのカーテン越しの朝日が美しい。
 静かで、穏やかな時間。
 そっと触れる手に、びくりと震えて]


 ほんとう、ですか……?


[ここは荒らされない、安全な場所だと顔を上げて。
 でも、迷惑じゃないかしらと過って。
 でも、でも――]


 ごめん、なさい……、ありがとう、ございます。


[弱い私を守ってくれて、頼りきりになってしまって。
 そう思うけど、今の私には貴方しかいないの。

 お世話になりますって、そうか細く呟いて――]




 ごめん、なさい……、


[ずっと傍にいたいと思ってしまって、ごめんなさい。
 私、私……そう、思って。

 貴方の肩に身を寄せて。
 やがてうとうと眠気が襲ってきて目を、閉じるの。*]


メモを貼った。


[手を柔らかく撫でてくれる感触が心地いい。
 どこまでも穏やかで、優しい世界。


 (そう言えば、聞き忘れていたわ。
  どうしてここまで優しくしてくれるのって――。)


 聞きたいけれど、知りたいけれど。
 でも、今は眠くて、ねむくて。
 貴方の温もりにただ身を委ねる、だけ。*]


メモを貼った。


[ココアは緩やかに眠りへと落ちて、静かに傍にいてくれる。
 触れ合う身体が温かい]

[頬に落ちた彼女の髪は、細い絹糸のようだった。髪と遊び、頬へ触れる──そこは預けられた身体より尚柔らかく滑らかだった。
 そうしていても瞼は開かれない。薬の効果が主因ではあろうけれど、警戒をされていないからこそ、すっと眠ってもくれたのだろう]


[暫くそうした後、離れ難さを堪えながら──彼女をそっと抱き上げた]


[運ぶ先は、叔父が使っていた寝室。
 柔らかいベッドに彼女を寝かせ、布団を掛ける。差し込む日差しはカーテンで遮った。サイドテーブルには先程淹れたミントティーを持って来る。ボトルに入れ替えたその中身には、再び睡眠薬が溶けている]


 “少し仕事に出掛けてくる。
  昼前には戻る。
  部屋からは出ないで、カーテンもそのままで。
  危険があってはいけない“


[区役所の仕事だけであれば、今の薬が効いている内に済むだろうが、万が一彼女が目覚めた時のために、部屋にあったメモ帳を使い置き手紙をした。
 そうして、部屋の扉にも、玄関の扉にも鍵を掛けていく]


[再び鍵が開かれるのは、区役所から戻ったセイルズが、食事の支度を終えたとき]


[鍋の中にはオートミール、フライパンには鶏胸肉の香草焼。
 ココアがいつ起きてもいいように、コンロの上で待っていた]**


メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

  そんな大したもんじゃねえ。
  描かなきゃならないもんも…無駄になったしな。

 [イアンに届ける意味があれば描いただろう。
 だが、モデルであるパピヨンが
 今も生きているか分からず
 イアンも“本物”であれば
 いつか、帰ってくるかもしれない。

 昨日のぞっとする時間を思い出せば
 生きているとは思い難くとも。

 急いで絵を仕上げるなら治療は施す方がいい。
 けれど、どうせ食用になる身体だ。
 労働用でも無いし、五体満足である必要は
 きっと、何処にもないから。
 
 それに――行けない理由がある。>>89]

(144) 2018/12/09(Sun) 03時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  多分……。
  誰かが故意に壊したんだろうよ。

  完成してから二十年も経っていないし、
  定期的な補修作業はしてたんだ。

 [欠けたりしないように石膏を塗り固めた。
 余程強い衝撃を与えない限り大丈夫だろうが]

  けれど、証拠がない。

 [勝手に壊れたと証言されてしまっては、
 管理不届きや製作時の欠陥を見逃したと
 レッテルを貼られても仕方がない。
 
 フローラの言うおかしいは、
 別の意図を孕むとは気が付けない。>>91]

(145) 2018/12/09(Sun) 04時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  現状では、どうにも。
  像の状態を見れば外的要因なのか
  中から崩れたかの違いは解る。
  
  ただ、確かめるにも公園に行かなきゃなんねぇ

 [現在はバリケードが張られており、
 立ち入り禁止状態で自警団が見張っているだろう。
 指名手配を掛けるくらい大事にするからには]

  一時的な拘留と事情聴取になるだろうが
  一時的ってのは数日は掛かるって事だ。
  
 [製作者としての検証や見解を述べたところで
 その間身柄を拘束されるのは間違いない。
 まさか、あの冗談が本当になるなんて>>0:575
 どれだけ不運が続いているのやら。]

(146) 2018/12/09(Sun) 04時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [自警団に連れて行かれる事を嫌がるのは
 身内としては当然だろうけれど。
 妹と残された時間を過ごしたいという願望と
 このまま逃亡を続ければ
 一体、どうなるかを天秤に掛ける。]
 
  俺だって行きたくねえし、
  出来るならお前の傍に居てやりたい。

  だが、拒み続けたら――

 [いや、現時点でも既にその可能性はあるが]

(147) 2018/12/09(Sun) 04時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  お前が召集に掛かりやすくなる。
  反キングス思想の人間は
  当人や身内が召集に掛かりやすいって噂はあるんだ。

 [アポロは誰かのように研究を重ねたり
 統計を取ったりはしていないものの
 あそこの住民はどうだとか出版物が云々、
 事実、一家全員が召集に掛かるケースもある。 
     ―――ノッカの家のように。]

  それは……困る。

  お前が、宮廷行きになって
  くたくたになるまで働かされるのも
  母さ、……化物の孕腹にされるのも。

  俺ぁ、いやだ。

 [妹が義母の血筋により、 
 迫られている現実を知らず。]

(148) 2018/12/09(Sun) 04時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  ……?

 [だから、自警団に出頭するのが最善かもしれない。
 そう考えていると方法があると妹は告げる。
  
 曰く、義母の家筋を頼れると。
 富豪の出自だとは聞いていたものの]

  お前、知ってたのか……?

 [その話題は一切出さないという話だった。
 複雑そうな表情を浮かべ、黙り込む。]

(149) 2018/12/09(Sun) 04時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  ……内容にもよる。
  俺を匿うことでお前に関わるなら
  どんな好条件でも頼れない。

 [フローラの置かれている状況を知らないが
 アポロはのうのうと妹の倍を生きてはいない。

 区内で指名手配をかけられた政治犯を
 俗縁のよしみといっても
 喜んで一時預かりを引き受けるなんて
 正直なところ、思えないからだ。

 まして、家柄や確執を重んじる名士なら
 尚の事普通は嫌がるものだろう。
 何のリスクもなく見返りだけ与える―――
 その様なうまい話はあると思えない。
 
 アポロが義母の実子ではないだけ、余計に。]
  

(150) 2018/12/09(Sun) 04時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [壁に凭れさせる介助には肖るも>>95
 流石に足二つ無いからといっても 
 妹とアポロでは体格や体重に差がある。

 階段を降りる介助は流石に男でなければ
 不可能だろうから、
 店主が起き出してから背負って貰う以外
 今のところ、考えつかない。]

  ……大丈夫だ、いいから。
  
 [ハンカチを巻いてくれる事には素直に応じるも>>94
 薬が必要だと口にする妹に首を横に振る。
 花屋の常備薬で事足りるなら兎も角、
 そうでないのなら、足が付く可能性も高く。]

(151) 2018/12/09(Sun) 04時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  フローラ。
  行かないでいい!
  
 [下手な事をするとフローラまで手配が掛かる。
 重要参考人として。
 薬屋に行くと言い出す妹を制そうとするも
 言葉以外で引き止めることも出来ない。

 階段を一人で下るのは困難を窮めて、
 結局、呼び止める声よりも
 妹の心配や責任感が勝ったか
 妹は――行ってしまった。

 それに緊張や寝ていない事、
 無理な階段上りをした事で
 普段使わない筋肉が悲鳴をあげているのか
 倦怠感と眠気に襲われ、意識が遠ざかる。]

(152) 2018/12/09(Sun) 04時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [うつらうつらとしていると、携帯が鳴る。 
 着信が今後も続きそうだが電源は落とせない。
 パピヨンからの連絡があるかも知れないのだから。

  ―――もう、ないのに。]

  ……、っん

 [届いたメールに気をやれば、妹からで。]

  …あれば、いいのにな…

 [返信を打つには爪が痛い。
 ただ、黙って読むのみに留め。]

(153) 2018/12/09(Sun) 04時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [そういえば――、
 花屋の店主の弟はどうしているのだろう。
 昨日の夕食にも姿を現さなかったようだが。

 そう思っていた時。

 背後でドアが開く物音を聞いた気がした]**

(154) 2018/12/09(Sun) 04時半頃

奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/09(Sun) 04時半頃


メモを貼った。


―飛行艇―

[キングスの知らない言葉、持ち得ない感覚のひとつに、『哀れみ』がある。

籠の少年のように、綺麗に歌う子の目をわざと潰し、哀れみを乞い、金を得るというもの。
傷付ける事の影響を知らない訳でもなかろうに。

召集までの生き道は自由に認めているとはいえ、腑に落ちない点でもあった。]**


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [壁に靠れながら――考える。
 制止を振り切って出かけた妹が不意に零した話を。 

 自身が意識不明の間に義母方の親戚が
 訪れていたなんて知らなかった。>>163

 ただ、何を狙っているかという事は
 今一要領を得なかった。

 自警団の英雄は副あの時現場指揮を取り
 その功績で副団長に昇格するミナモトだが
 前妻の息子であるアポロが何かを狙われる理由は 
 正直なところ、何も思い当たらない。
 強いて言えば命になるのだろうけれど……
 
 義母がヌヴィル家に嫁いだ為、
 良家の資産相続権は存在しないと言って良い。
 フローラは序列が低い権利もあるかもしれないが
 それでも良家の家名を継ぐ者らが
 全員死ぬか召集に掛かる以外に有り得ない。]

(167) 2018/12/09(Sun) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


 [だから、フローラ自身が狙われた、
 と受け取るも、それなら何故今なのだとも思う。

 アトリエを持つようになってからは
 実家に帰らない事が多かった為に
 アポロの留守を狙う事は難しくなく
 フローラを脅かす機会など幾らでもあったろうに
 
 その前提がそもそも狂っており
 義母が何かしらを零す相手だと>>0:151
 ――― 思いつく事が出来ない。]

(168) 2018/12/09(Sun) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [もう一度考えてみる。

 それでも相続権の絡む話にアポロの出る幕はなく
 キングスの酸を浴びて
 健常な身体機能の一部を失われたとて。
 不幸なことだ、で終わる話だった。

 実子でもなければ良家の恥として
 “親戚”に忌まれることもなく
 家督も財産も彼方が遥か上なのだから
 唯一価値があるとする命を奪う―― 
 始末する理由にはならない。

 聞いた話だけでは親戚であるのか
 従者であるのかすら理解及ばなかった事もある。

 そして、やはり手配者を匿う理由が見つけられず。
 妹は嫌がっていたが>>162掴みどころの無い話には
 乗るべきではないというのがアポロの見解で。]

(169) 2018/12/09(Sun) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [だって、金持ちほど損得に敏感だ。
 少し貧乏なくらいが分け合う心をもっている。

 だからアポロは金持ちの女が嫁いでくるのは
 反発を覚え、警戒心を働かせた。



 そして、事実そうだった。>>166
 何かしらの利益を求めて人は動く。
 単にそれが――

 家の名誉や家督と無関係であった、という話。]

(170) 2018/12/09(Sun) 13時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  ……なっ、

 [花屋の店主の弟――にしては年齢が合わない。
 まして、服装も家人にそぐわなかった。
 そうと思えば侵入者だと思うのが道理。

 この男が妹を襲い、
 これまで悪質行為をしていたのだろうか
 そう考えるも、
 
 アポロはこの人物に“会ったことがない”。
 清掃業者に変装していた人物と直面はしていないが
 少なくとも配達業者に紛していた男とも
 生徒らに混じり声を掛けてきた男とも別人だと解る。
 年齢、声、雰囲気、どれも一致しない。]

(172) 2018/12/09(Sun) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  なんだあんた……?

  見ず知らずの相手に介護される謂れはない。
  
 [フローラが寄越したならメールにそうと添えるだろう。
 嫌がらせをして来た男とは別人としても
 不審者には変わりなく、背負おうと促す腕を拒む。
 この状況で警戒しないほうがおかしい。
 
 それにしたって此方は両足が無い。
 まして体力も底を尽きかけてろくな抵抗は出来ないが
 そうして手酷い“搬送”となろうとも
 拒絶の姿勢を変えはしない。]

(173) 2018/12/09(Sun) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  ……お嬢様?

 [囁かれた事情の説明に首を捻る。
 父親にお世話になったお嬢様――となると]

  クロリスさんの事か?

 [義母を母親と呼べない理由は二つある。
 
 彼女が自身と年齢が5つくらいしか
 変わらなかったこと。
 そして、心から母親とは認められなかったからだ。]

(174) 2018/12/09(Sun) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [しかし、次の一声で全ての点が一本に繋がる。
 疑心に強ばっていた顔は、
 確信に変わり敵意に満ちる。
 

  この男が告げているのは礼ではない。
  ――― 少なくとも感謝の意を籠めた礼では。
 
 業者に扮して不法侵入や大掛かりな盗難をするのも
 一個人の手筈で出来るものなのかと勘繰っていたが

 ――――この男が手を回していたのではないか。

 義母方の関係者であれば財力もある。
 人を雇うのも困りはしないだろう。

 そして。]

(175) 2018/12/09(Sun) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  あんただな、倉庫室を開けたのは。
 
 [仮面を持ち出したのは“別の誰か”とは気がつかず、

 けれど。
 死んでから――なんて勿体ぶった言い回しは
 “お嬢様”を呪う痕跡を見たからこそだろうと。]

  何を疑ってるかしらねえが、
  あんたのお嬢様は病死だ。
  
 [そう、ほんとうに―――病死だった。]

(176) 2018/12/09(Sun) 13時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [“あれ”を見れば―――
  日々少量の毒を飲まして殺したのだとされても
  弁解できるのはアポロの舌のみだ。
 

  潔白を示す物証は医者の判断しかないが
  金を包んで口を封じる事ができないとは“いえない”



  真実を知る遺体はとっくに
  墓の中で骨だけ残し、分解されているのだから]*

(177) 2018/12/09(Sun) 14時頃


 ぁ、

[あたしを穿っていたものが、
 ずるりと引き抜かれた。
 内側を擦っていく感覚に、息を吐いて。

 問いへの、こたえ。
 耳元に囁かれる低い声に、身体が揺れる

 ぼうっとする、あたしの頭。
 疲れてるんだろうなって思う。

 ―― けれど、]


   じゃあ …………、


[不安が、胸の中を渦巻いているから]



 あたしは子供を産むための、道具?

[召集されたあたしは、
 子を産むための道具になる筈だった。

 なら――、 今は?

 護るって、言っていたけれど。
 そーさんが本当に欲しいのは、
 子を産むための腹なんじゃ、ないかって。

 そんな、不安が。寂しさが。恐怖が。
 あたしの胸の内に、ある]


[面倒くさいって、思われてるかもしれない。

 でも。
 あたしを愛してる、って
 言ってくれたとしても。

 求められているのは身体だけで、
 心がはおまけだったとしたら。
 あたしの心は、どこで生きれば良いのだろう。
 ―― って、思ってしまって。

 この場所から逃げられないのなら。
 せめて、せめて。
 『道具』じゃない、あたしになりたいから]

  ………… ひとりは、さみしいの。

[心がひとりぼっちなのは、嫌だって。
 ちいさな本音を、発露した**]


メモを貼った。


奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/09(Sun) 14時半頃


【人】 奴隷運び ヌヴィル

  なんだ、いい歳こいて夢見がちな男だな。
  金勘定する方が得意そうな面構えをしているが
  案外、空想論主義者か?
  冒涜なんて死んだ人間に届く訳がない 

  そんなに土いじりの得意な男に盗られるのが嫌なら
  鎖でも付けておけば良かったんだ。

  あんたは“お嬢様”を飼い猫か何かと
  勘違いしてるんだろう?

 [父親の肩を持つつもりは一切ないけれども、 
 父親と後妻の間に恋愛感情が強く存在したのは
 間違いなく、確かなことだ。

 父親が誑かして一方的に連れて行かれた――
 シャム猫を盗んだような話にも聞こえ
 怒りを顕にした男に油を注ぐよう皮肉を浴びせる。]
 

(190) 2018/12/09(Sun) 15時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  散々脅かしてくれやがったな。
  危うくちびるところだったぜ、糞野郎め。

 [呪い―――などでは無かった。
 あのアトリエの何処かに盗聴器やカメラでも
 仕掛けてあったのかもしれないし。
 此方の位置を特定して嫌がらせをしていただけあり
 車椅子にも何かが仕掛けてあると想像は出来る。
 
 ただ――
 一つ気がかりで、一つ、不穏がある。

 足同然に傍にあった車椅子に仕掛けをする。

       、、、、、
 そんな機会が全くの他人にあるのだろうか。]  
 

(191) 2018/12/09(Sun) 15時半頃

[謝る度に、構わないと言ってくれて撫でてくれる。
 優しい人、温かい人。
 私、すっかり甘えて身を委ねてしまうの。

 夢見心地に感じる指先。
 触れられるとそれだけで落ち着いて、
 ゆったりと眠りに落ちていくの。


 そうして全て忘れて眠って――、
 夢も見ないほどの深い眠り。
 覚ましたのは、鍵の開く音。]


[ぼうっと目を覚まして、
 いつもの自室の天井じゃないって思って。
 セイルズさんのお家に来たんだって、思い出して。

 辛い事もたくさん、思い出して]


 …………。


[私、動く気力もなくぼうっと天井を見上げていたの。
 でも、顔を横に向ければサイドテーブルにメモを見つけて、手を伸ばす。

 私の事を心配してくれる気遣いが嬉しくて。
 そのメモを胸の上に置いて、目を閉じるの]


[でも、セイルズさんが帰ってきたなら挨拶しなきゃって。
 ベッドの上に身を起こすの]


 あ……、もうお昼、ですか……?
 私、わたし……、


[食事の支度がしてあると知って。
 私、昨日からまともに食事をしていないのを思い出すの。
 お腹が空いたのを思い出して]


 ありがとう、ございます。
 何から何まで……、


[ぺこりと頭を下げて。
 用意してくれた食事を頂く事にしたの。**]


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [そして。>>183
 その違和感は形になる。

 デスマスクを所持はしていない―――
 部下が保管しているという意図では無かろう。

 ならば他に欲するのは想像する限り一人で、
 妹の存在をちらつかされ>>184
 この男が妹の告げた人物

   ――オズワルドだと思い至る。]

(192) 2018/12/09(Sun) 15時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  あいつを、……唆したな。

 [おかしいと思っていたのだ。
 ただ、そのおかしさを考えたく無かっただけ。

 花屋の夫妻は怠け者に非ず
 翌朝まで泥酔するほどだらしない印象は無い。
 酔っ払っていたと告げたのは妹で、
 大事な話をするのに、普通に考えれば
 妹が共に料理をするほど傍に居たなら――
 深い飲酒は、止めるだろう。

 妹がオズワルドというこの男を頼った
     ――そうかもしれない。
 だが、こうも考えられる。
 オズワルドが私怨に妹を巻き込んだ
     ――そうであったら、
             この男を赦してはおけない]

(193) 2018/12/09(Sun) 15時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  いったい何を考えてるんだ?
  
  野良いじりの血が半分流れてたって
  半分はあんたの可愛がっていた
  シャム猫の血が流れてんだぞ。

  あいつを穢すのは、
  あいつを生んだ母親を穢すのも同然だろうが。
  
 [どうして妹を男に襲わせるのかが理解できない。
 だが、理解する前に
 駆けつける足音が階下から響き、
 見覚えのある顔が二人ほど混じっている。]

(200) 2018/12/09(Sun) 15時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  …………。
  俺はどうしたっていいんだ。
  どうせ最後には、加工工場でミンチになるんだからな。

  けれど、あいつだけはもう自由にしてやれ。

  社会の裏もしらない無知な小娘が
  溝に汚れていくのを見るのは、そんなに楽しいか?  
  俺ぁ、哀れにしか思わないね。 
  流れている血が同じ色なら、理解しろ。

 [それを合意と取ったか、―――
 通気口のある紙袋を被せられ拘束される。
 この顔が自警団に見られても問題はあるのだろう。
 
 きっと、妹が駆けつけた際には>>186
 黒いワゴン車が一台停留している。]

(202) 2018/12/09(Sun) 15時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [車椅子も運んで貰えたようではあるが。
 紙袋を被せられていたアポロには、見えなかった。

 妹の姿も―――

 これから何処に運ばれるかも、だ。]*

(203) 2018/12/09(Sun) 16時頃

[ノッカの言葉に自分は瞼を瞬かせた。
 「子どもを産むための道具」とは中々どうして的を得た言葉だ。
 『繁殖用』として招集されれば確かに道具であるし、 自分もまた『繁殖用』として選ばれた理由を探るべくという意味も含んだ行動だったからだ。
 つまり現状は正しく、心はおまけ、である。

 自分はノッカと繋いでいた手を、両手とも離してしまう。
 片方の指先で自分の顎に触れ、
 もう一方の手はノッカの脇の下辺りでベッドについて、
 身を乗り出した]


 独りは寂しくて、ノッカはどうしてほしいですか?

[自分は親指を己の唇に触れ、その親指の腹をノッカへと伸ばし先ほどまで美しい声を奏でていた唇に押し当てた。

 独りは寂しい。
 なるほど、――自分にはなかった考えだ。
 自分は寂しいと思うよりも、キングスを駆逐する未来を描いていたのだ。
 憎悪は心を動かす原動力であり、身体は心に従い動いていた。
 寂しいと思う暇などなかったのだ]


 ノッカ、心の空虚は身体の触れ合いで埋められます。
 寂しさもまた、心の空虚。
 家族を失った空虚は、さぞや寂しかったでしょう。

[唇に押し当てていた指先をずらして、頬を撫でる。
 優しく、丁寧に、ゆっくりと。
 益々と身を乗り出しては自身の股間の品をノッカの腹に擦り付けて、
 ノッカの瞳を覗きこむ]


 同時にね、身体の触れ合いは、
 心の繋がりを強くします。

[脇の下辺りについていた手を折り、肘で身体を支えて前腕をノッカの背へと回していく。
 背へと腕を回せば身体を抱き寄せて、
 頬にあてていた手は首筋をなぞり項に触れた]


 家族というのはね、そうやって繋がりを持っていくものです。
 ほら、産まれた子は母親に抱かれて育つでしょう?
 あれも触れ合いです。
 育てば、父親に頭を撫でられたり、抱っこされるでしょう?
 あれも、触れ合いです。

[『道具』であっても長年使えば愛着は湧く。
 人への愛着も、ペットへの愛着も、『道具』への愛着も。
 今回の理は変わらぬことだ]


 ノッカ、こうして触れ合い続ければね。
 自分とノッカは家族になれる。

 一月で足りなければ、一年でも。
 一年で足りなければ、三年でも。
 三年で足りなければ、数多でも千代に八千代に。

 ノッカが寂しいと感じなくなるまで、
 ずっと一緒にいてあげますよ。


 そう――



 独りにはしませんよ?

[微笑みすらも浮かべずに、
 自分はとても、とても、真顔でそう告げていた**]


メモを貼った。


[キングスに憐憫の情があるかは
 わからないけれど、
 少なからず気に入るもの
 あるだろう。

 その『お気に入り』が飽きられた時。
 その『役割』を果たせなくなった時。
 人間は、死を迎える。

 じゃあ―― あたしは?

 あたしが、子を産むという『役割』を
 果たせなくなってしまったら。
 そーさんが、あたしへの興味を失ったら。

 あたしが迎える、未来は]


[―― 何も変わらない。

 あたしを支配する者が、
 人間か化け物かの違いだけ。

 幾度も身体を重ねたとて
 そこに心が伴わないのならば。
 あたしに対する感情が、
 『愛玩道具』に対するものならば

 あたしの心が満たされることは、ない

 そーさんは愛してくれるって言うけれど。
 瞬いた瞳に。思考する様子に。
 本質のかけらを、拾い取る。

 このひとは、『あたし』を見てくれない。
 あたしが持つ『何か』を、見てるだけ]


[あたしの瞳は、そーさんをじっと見上げる。

 ひとりは、こわい。
 けれど、独りにはしないっていう、
 そーさんの言葉は。

 父さんと母さんが育んだような
 穏やかな愛は無く。
 あたしが欲しいと言ったから与える、
 そんなように思えて]
 
 ………… そーさん。
 あたし、シャワー浴びたいです。

[そーさんの言葉に返事はせず。 
 あたしは笑みを浮かべて、言葉を紡ぐ。

 その表情は、かつての―― 
             諦めを抱いた、笑顔*]


メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [オズワルドという男の目的を聞いても、
 恨みつらみはそれ以上出て来ず>>214
 何を条件に潜伏場所を提供しようとしているのか、
 全容ははっきりしなかった。>>213
 
 この三年間ともに過ごす時間を減らした妹が
 どうしてこの男の利に動いていたのか
 悪質行為の助力をしていたのかも皆目見当がつかない。

 ただ、ひとつだけ想像ができる。
 父親と義母に悪感情を持っていた事を
 きっとオズワルドという男に知らされたのだろう。
 だとすれば――皮肉なものだ。

 漸く妹だと思えるようになって
 向こうからは信頼を失っていたなどと。

 実際はもっと複雑化した情念が起因とは
   ――解るはずもない。
 娘と父親くらいに歳の差がある“女”の思考など。]

(224) 2018/12/09(Sun) 21時頃

[やれやれ、と。
 見上げてくる瞳が映すは困ったように微笑みを浮かべた自分であろう。
 「愛してあげる」とは言ったものの自分はノッカが求めた解答を知らぬようだ。
 自分の与える愛は無機質なものなのだろう。

 それもまた研究か――。
 研究に明け暮れた自分が与える愛など高が知れている]


 ……嗚呼、今、連れていこう。

[ただ――その笑顔は見たくはなかった。
 胸の奥が疼くような痛みを生み出し、
 その痛みは更なる執着を生み出してしまう。

 花のように笑ってくれたならば
 いっそ興味を失ったかもしれないけれど]


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [外に連行される間、妹の叫ぶ声を聞いていたが>>215
 それに応じられる言葉は無かった。
 
 今の妹が何を考えているのか、
 ほんとうに――本当にもう、解らなかった。
 
 オズワルドの口車に乗せられていたというのなら
 何故、慕うのだろうかという矛盾。
 もしかしたら、嫌がらせの一切は知らずに
 兄を心配する心を利用されて
 行動範囲を監視する手伝いをしただけなのかもしれない。

 そう思い立ち紙袋の中で口を開くも――

 なんと声を掛ければ良いか解らなかった。
 それに、騒ぎを起こして
 自警団に特定されるのを避けたというのもある。]

(225) 2018/12/09(Sun) 21時頃

―― シャワー室 ――

[「連れていく」の言葉通り、自分はノッカから一度身体を離すと横へと移動した。
 背中へ回す手はそのままに、膝裏へと手を入れて横抱きに抱き上げてしまう。

 自分が告げたこともあるが、
 今、ノッカを独りにするつもりはなかった。
 それはプライベートも何もあったものではないものだが。

 仮眠部屋を出るとそこは大部屋になっている。
 大部屋には何も置かれておらず、伽藍としていた。
 床を見れば何かが置いてあった痕跡がいくつもあり、
 それらが更に奥の扉へと向かった跡が見て取れるだろう。
 つまりここは、引き払う準備が済まされている部屋だった。

 ノッカを連れ込むのはその反対側。
 大部屋から続く扉の一つを開けるとシャワールームになっている。
 シャワールームは一人用でそれほど広いわけではないが二人いても少々窮屈なだけである]


[ノッカを床に下ろして、扉を閉めれば狭い空間に二人きり]


 はい、ここがシャワールームですよ。
 独りのほうがいいかもしれませんが……

[ゆるりとノッカの方へと手を伸ばす。
 その手はノッカではなくその向こう側のコックを捻るために伸びたのだが、
 ノッカにはどう見えたことだろう*]


メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [担架に乗せられ、白いシーツで上から覆われる。
 流石にこの異様な格好でそのまま、とはならない。

 紙袋がシーツの端から微かに見えているだろうが>>218
 担架で運ばれる先は、様子と話し声を聞く限りでは
 治療院であるようだった。

 診察室の一つに搬送された後、
 紙袋を取り外され、不快を明るみに睨みつける。>>219
 医者は何も言わず、爪先の消毒をしたり
 爪根まで至った傷は一部を除去し対処にあたる。]

  っい゛……!

 [鋭く染みる痛みに奥歯をき、っと噛み締め、 
 目をつぶり、顔を逸らす。
 悶絶しそうな両腕を抑えて貰わねばならない。]

(226) 2018/12/09(Sun) 21時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [腫れを防ぐ軟膏の定期塗装、
 ガーゼや包帯は雑菌が繁殖しないように
 取り替えるよう診断を受け、――それから。

 下衣を捲られ、両足の打撲箇所に
 湿布薬が張られる。

 そうする間、投げかけられた“寄り道”には 
 替えの衣服は必要だとだけ告げた。 

 何処に立ち寄るにも自警団の足が付く可能性は有り
 その可能性は出来る限り排除したい。]

(227) 2018/12/09(Sun) 21時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [大学に連絡を取る事も考えたが――
 それも避けておいた。
 
 反キングス思想と容疑がかけられているからには
 展示品の絵画も取り外されるのだろう。>>187
 発禁になった絵本同様、芸術性は社会性に殺される。]

  ……大学に、“一家”という絵を寄付した。
  そいつは、妹にやることは出来ないか?

 [今は何の意味もない絵だ。
 ありふれた何処かの家族を描いたもの。

 それが押収されることも、破られることもなく
 ギネス講師が隠してあることは知らないが。]

(228) 2018/12/09(Sun) 21時頃

[きっと、この人は。
 あたしの知る愛を、持ち合わせてない。
 知らないのか、忘れてしまったのか。
 あたしには分からないけれど。

 ラベンダー畑で笑い合うあの頃の、
 家族の愛に満ちた、些細な一日を
 穏やかな、愛を。

 それさえあれば。
 あたしの心は、生きていけるのに]


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [それから、医者の方を一度見て。]

  イルマに伝えといてくれよ。
  ピスティオに優しくしてやれって。

 [あれからピスティオに会えていないので
 仲直りが出来たのかどうか、解らないけれど。
 そう告げれば孤児院の火事の件や
 先程まで治療と指導に当たっていたという
 話を聞かされる。>>133
 
 それと――自警団に目を付けられている事も。]

(232) 2018/12/09(Sun) 21時半頃

[歩く体力だってなかったし、
 腹の中の精がまだ残っているから。
 運んでもらうことを、甘んじて受け入れる。

  ―― つかれた。

 初めての行為に、
 疲労を覚えるのは当然のことで。
 閉じそうになる瞼を必死に押し留める。

 何もない部屋。
 そこに何が置いてあったのか、
 なにを奥の部屋に移動させたのか、
 あたしには、知らないことだけど。

 寂しい部屋を通り過ぎて、
 辿り着いた先は、シャワールーム]


【人】 奴隷運び ヌヴィル


  孤児院も火事…? 同日の事件だろう  
  それなら、酒場の火事と同一犯じゃねえのか……?

 [それとなく口にしたが、
 アポロの目はオズワルドに向いていた。

 願いは叶ったと伝えた男が部下だったという事は
 少なくとも火事の件は何かしら噛んでいると見て。
 
 ただ、孤児院を狙う意図は全く見出せない上、
 違うでしょうね、と肩を竦められてしまったが。]

(233) 2018/12/09(Sun) 21時半頃


     ひとりでも、

[大丈夫なのに。

 そう呟いても、そーさんは
 あたしをひとりにする気はないようで。

 深い息を吐き出して、
 シャワーの方を向こうとした、ときに。
 こちらに手が、伸びてきたものだから。

 反射的に、ビクリと。
 身体を跳ねさせて、しまった。

 情事の前。
 怯えるあたしに伸ばされた手を、思い出して*]


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [薬屋の件やパン屋の件も聞いてみようとしたが
 それらもオズワルドのアポロに対する
 私怨との関連性がゼロであることに気づいた。

 本当に――この街はどうなっているのだろう。
 ほんの数日前と違う街になってしまったかのよう。
 
 召集者の周囲で不穏な出来事が起こる。
 例年にこのような事は無かった。
 アポロが知っている範囲には限られるけれど。]

  で、何処に連れて行かれるんだ。

 [治療が終わった後に尋ねてみたが、
 再びワゴン車に搬送する為に 
 紙袋を被せられる末路があるのみか]*

(234) 2018/12/09(Sun) 21時半頃

奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/09(Sun) 21時半頃


[鍵を開き、静かに作った隙間から覗いた先には、去る前と同じ布団の膨らみがあった。傍に置いたボトルにもまだ触れられた様子がなく、だからきっと彼女は深い眠りに落ちていたのだろう
 材料ならば他にもあったが、消化の良い物と栄養のある物それぞれを用意して、きっと正解だった]

[布団がもぞりと動いたのを見て、屋内へと足を踏み入れる。
 身を起こしたのは、かつての住民ではない。
 ──ココアが、そこにいる]


 まだ正午は過ぎていない。
 ──おはよう。よく眠れただろうか。


[薄暗い部屋の中で挨拶と共に向けていたのは、微かな微笑み]


[食事も出来ているのだと伝えれば、彼女はまた、恐縮したように礼を告げた。気にせずともよいのにと、セイルズは再び口を開く]


 どうか、気にしないで欲しい。
 ……私がしたくてしている事だ。


[全てを委ねられたって、むしろ望む所なのだ]

[食卓へと彼女を招き、二人分の食器に食事をよそう。香草焼の隣にはミニトマトを添えて、牛乳で煮込み塩で味を調えたオートミールには、胡椒を一振り。足りなければお代わりもあった]


   ひとりには、しませんからね?

[呟きに、しかりと応えて手を伸ばした。
 ここまで大人しくしていたノッカだったが、
 伸びた手に身体を跳ねさせていた。

 自分の手はノッカを素通りしてコックを捻る。
 ぱらぱらと天蓋から降り落ちる湯は熱くもなく温くもない適温で、
 肌に触れるとその上を滑り落ちていく。

 髪事湿りゆくので乾かすのが大変であろうけれど、
 浴びれればいいと作ったものなので融通が効かないのだ]


 ノッカ、今、また抱かれると思いました?

[返す手でノッカの背に触れ、抱き寄せてしまう。
 肌と肌が触れ合えばより情事の前を近づこうか]


 もう眠そうですし、今はしませんよ

 それよりお身体洗って差し上げましょうか?
 それとも自分で洗います?

[洗うにしても間近であるから、ずっと見ているわけだけれど。
 自分は目を細めて、努めて優しく微笑みかけた*]


[セイルズの椅子はココアの向かいで、食器は見分けが付くよう色違い。元二人暮らしの家は、今も二人で使いやすいように整えられたまま。
 そうして最初は黙々と、食器を慣らしていたセイルズだが──オートミールの器が半分に減った辺りで、静かに口を開いた。
 寝室で見せた姿とは違ういつもの真顔に、どこか緊張を滲ませながら]


 この後、なのだが──
 ……貴女には、外へ出ないで、
 ここに居てほしい。

 自警団からの連絡があった場合は
 私が対応する。
 




 今日、私はこの後仕事がない。

 不安ならば傍にいるし、
 必要なものがあれば買ってこよう。
 手続きの類も代行する。


[食間にさらりと告げるにしては少々重い“親切”だった。
 それこそ、どうしてそんなに、と問われそうな程。
 けれどそれが望みであるセイルズは、表情にやや緊張こそ滲めども、さも当然のことだとばかりの言いぶりだった]*


メモを貼った。


[頭上から、温かな湯が降り注ぐ。
 ぐちゃぐちゃになったあたしの身体を、
 洗い流してくれるように]

  ………… おどろいた、だけ、

[情事の前を思い出したなんて
 言いたくもなくて視線を逸らす。

 触れ合った肌。
 聞こえる鼓動はひとのもので、
 あたしを落ち着かせてくれた]



  いい、です。自分で……。

[やる、って言いかけたけど。
 行為の後処理をどうすれば良いのか、
 少しだけ、悩む。

 掻き出せばいいのだろうかと、
 股に力を入れてみれば、
 中に残っていた精がどろりと流れ出してきた]

  …………っ、

[その感覚に慣れなくて、あたしは眉を顰めたけれど。
 流れ続けるシャワーがそれをも流してくれたから、
 良かったのかもしれない]


[その間も、そーさんはすぐ傍にいる。

 行為をしておいてなにを今更と言われそうだけど、
 やっぱり、シャワーを浴びる姿を見られるのは、
 それはそれで恥ずかしいもので。

 本当はもっとしっかり身体を洗いたいけれど、
 急いで、終わらせてしまおうと*]


 そうですか……?

[そう言うことにしておきましょうか。
 自分は一度、ぽむりとノッカの頭を撫でる。
 肌が触れ合えば情が生まれる。
 鼓動の音は安らぎだ。
 ヒトとヒトはそうやって絆を深めていくものであるし、
 ホルモンがそう思わせるように働くのだ。

 ――だから肌を重ねていればと告げたのだが、
 そういう事ではないらしいのであっさりと身を離して、
 自分の身体を洗いながらノッカの痴態を眺めていた]


 ふぅむ……今のは蠱惑的ですね。
 実に素晴らしい。

 ですが我ながらよく出したものです。

[ノッカが力み、流れていく白を見て感慨深気にそう口にして、
 急いで洗うあまりに洗えていない処が目に入りノッカのほっぺを両手で包み込んだ]


 ノッカ、いけません
 足とか洗えてないでしょう?
 嗚呼、足あげたら自分に見えてしまいますか……。
 至極いいですね、愛らしい――
 でも自分が洗ってしまいますからね?

[自分は身を静めるとノッカの前に膝立ちをなる。
 ノッカに自分の肩に手を乗せるように告げて、
 ボディソープを乗せた手でノッカの足を洗っていく。
 足指の間や足首、ふくらはぎや膝裏を――
 丁寧に丹念に指を這わせて早く終わらせたいであろうノッカを焦らすように、綺麗にしていってしまおう*]


[声の方に顔を向ければセイルズさんがいる。
 まだぎこちなくだけど、私も笑みを返すの]


 ……ええ、よく、眠れましたわ。
 こんなによくしてくださって、
 なんとお礼を言っていいのか……、


[気にしないでと言われても、気にかかる。
 戸惑うようにセイルズさんを見つめて。
 案内されるまま食卓につくの]


[食卓を見て、パンがないからほっと一息。
 今はパンを見たくなかったから。
 辛い事を思い出してしまいそうだから。

 オートミールと鶏の香草焼き。
 美味しそうにできているのを見て]


 セイルズさん、お料理も出来たんですのね。
 それに……ふふっ、
 本当に鶏肉がお好きなんですね。


[お店でよく鶏肉のパンを買ってくれるのを思い出して。
 思い、出して。 俯いて。
 静かにご飯を食べ始めるの]


[向かい合って食べる食卓、色違いの食器。
 この食器は誰のかしらって、
 セイルズさんはこのお家に一人なのかしらって、
 次々に疑問が浮かぶ、けど。
 踏み込んでいいお話なのか、分からなくて。

 結局もくもくと食器を動かしてたの。
 そうして、半分ほど食べ終えた頃]


 外、へ……?


[緊張した面持ちのセイルズさんを前にして、
 私、戸惑うように見つめるの]


[だって、飛空艇の到着予定日は明日なんですもの。
 一日だけの滞在。この街での最後の一日]


 あ、の……、イルマさんへ、
 イルマさんへ連絡してもいいです、か?
 きっと心配していると、思いますから。
 それ、に……、


[あの人の死を、伝えるべきかどうか。
 悩んで、思い出して、目を伏せて]


 せめて、居場所だけでも……、


[控え目に、そう申し出る]


[それさえ出来れば、もう何も問題はなかった。
 最後の日、お別れの日。
 でも、今は誰にも会いたくはない。

 パンを作れない私は、
 みんなを笑顔にできない私は、
 もうどこにも、居場所なんてないのだから。

 ――そう、この世のどこにも。

 だから、外に出れなくても気にならなかった。
 むしろその気遣いがありがたく感じる。


 セイルズさんは私の欲しいものをなんでもくれた。]


[黙っていてくれれば良いものを、
 そうやって触れるから。
 あたしの口が、への字になる。

 今、あたしが元気だったなら、
 デリカシーが無いって言ってたと思う。

 それを言う元気もなかったし、
 早く終わらせてしまいたかったから、
 むっとするだけに留めたのだけど]

  っ…………!!

[その顔が両手で包み込まれた、から。
 また、あたしの身体が跳ねる]



 待って、自分で洗うって……っ!

[一人用のシャワールームでは、
 逃げる場所も無い。
 シャワールームから出るための扉も、
 そーさんの背後にある。

 そんなあたしにも構わず、
 あたしの足を洗い始めるものだから。

 転げそうな身体を支えるために、
 しぶしぶと、そーさんの肩に手を置いた]



 ありがとうございます、セイルズさん。
 本当にお優しい人。

 私、あなたに出会えて、本当によかったわ。
 どうか、私がいなくなっても元気で。


[せめて最後くらいは笑顔でと。
 弱々しくでも、笑みを向けて。

 そうして、そうして――最後に願うのは]


[ぎゅっと痛む右手を握りしめて。
 使い物にならない人間の末路を思って。

 力なく目を伏せ、寂し気に笑うの]


 ……セイルズ、さん。

 どうか、頭を撫でてくださいな。
 そして「大丈夫だよ」って……、
 そう、言ってくださいまし。

 それが私の最後の、お願いです。
 そうしてくれれば、後は貴方の言う通りにしますわ。


[こんな事を頼んでしまってごめんなさい。
 でも貴方の温もりが欲しかった。
 懇願するように、セイルズさんを見つめるの。*]



    …………っ、

[ぬるりと、ボディソープを纏った手が、
 あたしの足を丹念に洗っていく。

 そこまでする必要がないってほど、
 丁寧に。執拗に。

 くすぐったいような、
 けれどどこか情事を思わせるその手つきに、
 あたしは、小さく息を呑んだ*]


メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [治療院を出た後は、少しだけ考えていた。

 あの絵が処分されたと聞いた時は>>237
 妹の為に描き遺したものであった為
 良かったような残念であるような
 複雑な感情に陥っていた。

 その頃にはもう、紙袋が被せられ>>239
 ワゴン車のシートに横たわった状態であったか。]

  ………?

 [口ぶりでは何処かに寄るつもりらしいし、
 不本意な寄り道であるようだが
 具体的に何が言いたいのか要領を得ず、
 車椅子に下ろされ、座らされて>>241 
 最後に紙袋を取り外された。]

(252) 2018/12/09(Sun) 23時頃

[ほっぺを包み込んだ時のノッカの表情から、
 なるほど、触れないほうがいいのかと学び取る。
 身体が跳ねたのは身体で抑えてやり、
 驚いただけという体を残しておいた。

 自分で洗うという言葉は却下して、
 肩に置かれた手に笑みを浮かべて上を見上げた。
 ノッカの瞳を見つめたら、視線を戻そうとして秘所で一度視線が止まってしまったのは仕方のないことである。

 洗う時は丹念に。
 綺麗になれば心もあらわれるというものだ。
 自分の指先は情事を思わせる手つきではあったものの、
 その逆で感じやすい処はなるだけ避けていっていた。
 それがかえって、「焦らし」となってしまったかもしれないが――]


 どうか、されましたか?

[息を吞んだノッカを見上げて、問いかける。
 問いかけながらも洗う足を変えて、
 そちらも指先からその間、踵から脹脛と丁寧に清めていった**]


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [懐かしい田園風景―――、
 下ろされているのは畦道で、鬱蒼と茂る芝生を見渡せた。
 周囲を覗えば、指し示された先に妹の姿>>240。 
 外で過ごす事が出来なくなってしまうから
 こうして猶予を与えた、という事だろうか。

 そういえば、言っていた。
    農園に行かないか>>1:378―――と。

 だからこれは、妹の願いだというのが解る。]

(254) 2018/12/09(Sun) 23時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  逃げた所であいつのことを
  どうにかするって言うんだろう?
  
  生理中の女みたいな面して
  得意になってるんじゃねえぞ。

 [言われなくても、どうする事も出来ない。

 レバーで自動運転の車椅子だが、
 舗装されていない路を通るのだから
 車輪の僅かな蛇行は免れない。
 ましてや、衝撃で車輪が少し歪んでいるらしいし。

 そうして――

 畦道の中程まで至り、フローラの背を見守る。
 目を凝らせば、褪せたラベンダー色が見える。
 水色のワンピースと店で使っているのであろう
 優しい色のエプロンを身につけた妹が其処に居た。]

(255) 2018/12/09(Sun) 23時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  なんだ……似合ってるじゃねえか。

 [着替えを済ませ、髪も整ってはいた。
 既にオズワルドと話はついているのだろう。
 兄の所在を必死に探していた、
 ――と、いう様には見受けられず。

 
 それ以上の言葉はつっかえて出てこない。]*

(257) 2018/12/09(Sun) 23時頃

奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/09(Sun) 23時頃



 なんでも、ない。

[ふるふると首を横に振るけれど、
 あたしの顔は、少し熱い。
 たぶん、見れば紅潮してるんだと思う。

 洗う足が変われば、
 くすぐったさに、その感覚に、
 あたしは軽く身を屈めてしまう]

 そこまで、丁寧にしなくても……、

[兎に角、この時間が早く終わってほしい。
 恥ずかしいし、
 また、熱が燻ぶってきてしまいそうで。

 あたしの口は、むっとしてへの字型*]


[告げた望みは、受け容れられた]

[戸惑いもあったのだろう、義妹の名を挙げるまでにも空白はあった。セイルズも、まだ隠した事柄によって言葉選びが歪んだことには自覚的。それ故に──ココアが最後に言い添えた条件はやっかいだったけれども、それよりも、受け容れられたことへの安堵が勝った]


 ──判った。
 けれど、貴女が義妹に連絡したことを
 他者に伝えないよう、言い添えておいて欲しい。


[それはココアの行く先を隠すための対応で、まだ捕まらぬ“犯人”がパン屋の次にココアを襲えないよう、身を護るための手段とも言える]


 [ココアがここに居てくれるための事ならば、出来る限り受け容れたかった。外への連絡には危険が伴うけれど、それでも叶えたい。ここがココアにとっての全てになるように尽くしたい。ここを居場所としてほしい、と]

[だからこそ──別れを前提とした言葉が、辛い]


 ……わたし、は


[ココアが感謝を告げた瞬間、鏡を見ずとも、自分が酷い顔をしたのが判る。苦痛に喘ぐような、拒絶を示す様な。他者に安堵を与えたいときには、絶対にそぐわないもの。
 けれど今は、嘘でだって、ココアの言葉に応じられない。一度は言えた言葉だって、セイルズはもう、口に出来なくなっている]


[彼女は弱々しくでも、笑顔を向けてくれているけれど。
 いなくなっても──だなどと、そんな]


[がたん、と椅子が鳴る。
 続く最後の願いを受けて、座ってなどいられなかった。机の反対側に回り込み、ココアの腕を引く。加減をする余裕など無い。彼女の身体を抱き竦め、後頭部へと片手を回した。寂しげな笑みも、懇願する眼差しも、己の身体で覆ってしまう]

[動悸が酷い。
 彼女の後頭部を撫でる腕は、朝と違ってぎこちない]


 ……だいじょうぶ、だ。
 貴女は……大丈夫だ、から。
 


 
[食事が冷めてしまうとしても、自分からは離れがたい。
 セイルズの心臓が落ち着くのと、彼女が何か声を上げるのと──一体どちらが早かっただろう]*
 


【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [ラベンダーは咲いていないけれども。
 この農園で過ごしたいつかの日と
 同じ色のワンピースを身につけた妹が居た。>>259

 妹がどんな気持ちで選んで欲しかったのか。
 解らない――けれど。
 好みの女性、理想の女性を宛てがわないチョイスは
 妹にとって、一つの解を提示している。


 アポロにとって、彼女は女性ではなく。
 少女でしかなくて。

 そして、妹でしか無い、という解を。]

(263) 2018/12/10(Mon) 00時半頃

メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル


  いいよ、――もう謝るな。

 [それは本心だった。
 オズワルドに踊らされていただけだとしても。
 
 そうでなく、
 彼女自身が選んだ選択であったとしても。>>261
 結局のところ、掛ける言葉は変わらない。]

  そうだな、言わなかったし
  言えなかったからな。

(264) 2018/12/10(Mon) 00時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

  正直なところ、憎くて仕方が無かった。
  お前の母親も、親父もだ。

  お前にとっては他人だが――…
  俺にとっては母親が全てだった。

  かあさんが一人不幸になって
  ――不幸をかあさんだけに押し付けて。
  そんなことは、あってはならない。

 [家族のひとりを生贄にした。

 そう言いたいのだ。]

(265) 2018/12/10(Mon) 00時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル


  俺と親父がかあさんを居ないものとして
  別の家族をつくるなんて、耐えられなかった。
  事情を知っても親父と所帯を持とうとした
  お前の母親のことも赦せなかった。

  教えはしたが、言い訳じゃない。
  理解されたいから伝えてる訳じゃない。

  お前が俺を今どう思っていても、
  それは仕方のない事だ。
  謝る必要はない。

 [だから赦してくれという話ではないと。
 ただ、事実を有りの侭に伝えているだけ。]

(266) 2018/12/10(Mon) 00時半頃

[イルマさんに連絡してもいいって言ってくれるから。
 ほっと一息つくの]


 ありがとうございます。
 なら、後で連絡する事にしますわ。


[私を護ろうとしてくれる気持ちはすごく伝わるもの。
 だから、その優しさを大切に胸に抱いて。
 そうしてお別れの挨拶をするの。
 その時の貴方の顔は、とても辛そうで。

 せめて、笑顔を送りましょう。
 これが最後になってもいいように。
 私のありったけの想いを込めて]


[最後のお願いをしたのなら。
 貴方が急に席を立ってこちらへと。
 私、びっくりして見つめて、そして――]


 あっ……、


[腕を引かれて声が上がる。
 抱きしめる強さは驚くほど強くて。
 胸元に身を寄せて、
 ぎこちなく撫でてくれる手の感触を感じて。

 私、私――]


[気付いてしまったの、セイルズさんの気持ちに。
 ここまでされて、気付かないはずがないわ。

 セイルズさんは私を、好きでいてくれたのね。

 温かい、離れがたい、愛おしい。
 目を閉じて、貴方の胸の鼓動を聞くの。]


 ……嘘のつけない人、優しい人。
 私、貴方の事が大好きでしたわ……。


[どうか、お元気で、なんて。
 今の貴方に言うのは、辛くって。
 私、そのまま貴方の温もりを感じていたの。**]


【人】 奴隷運び ヌヴィル

  ………そうか………。

 [それでも、好きだからと言い添えるのなら
 まだ、兄として見てくれているのだろうか。>>262
 彼女を妹以上の何かとは感じていないアポロは、
 その本質を見抜けてはいない。]

  うん?
  ああ、タツミの所にやっぱり行ったんだな。
  あいつが巻き込まれていなければ――良いんだが。

 [フローラが立ち寄った事を誰かが見ていたなら、
 変な疑いを掛けられても可笑しくはないから。]

(267) 2018/12/10(Mon) 01時頃

メモを貼った。


【人】 奴隷運び ヌヴィル

  包帯したまま放置していると
  黴菌や雑菌が繁殖するから
  薬は塗るように言われたし、
  包帯は定期的に変えろって。

  だから、その薬や包帯を貰えるなら、

 [包帯を巻かれた両手の十指を見下ろしてから、
 言いかけた言葉をそこで区切る。
 喋りすぎて喉が渇いた訳じゃない。

 気落ちした薄ら笑顔が、目に入ったから。]

(268) 2018/12/10(Mon) 01時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

 [困ったように笑う。]

  ……その、匿われている間。
 

  お前が、やってくれるなら。


 [ずっと――三年間何かと理由をつけて遠ざけた。
 
 だが。
  それがきっと、妹を傷つけていた。
  今のアポロにはそれが――解る。]**

(269) 2018/12/10(Mon) 01時頃

奴隷運び ヌヴィルは、メモを貼った。

2018/12/10(Mon) 01時頃


[おずおずと、貴方の背に腕をまわして抱き締めて。
 そっと目を閉じるの。

 せっかくのお料理が冷めちゃうけれど、でも。
 お別れの時はもうすぐそこまで来ているんですもの。
 だから、もう少しだけこのままで。**]


メモを貼った。


メモを貼った。


[包帯を巻かれた傷は直ぐに治るもので、セイルズはパンを焼けないココアにだって助けられていて──そもそも、怨恨を疑われる域であった封筒だけれど、あれに彼女から仕事を奪う心は込もっていなかったのだ]

[だから気付かない。
 彼女が、居場所を失ったと感じていることを。
 それ故に、“使い物にならない人間”の行く先を、見据えていたことを


[彼女はセイルズを引き離すでもなく、腕の中の温もりは、セイルズの心拍が落ち着くまでの間、ずっとそこにあった。それどころか彼女の腕がおずおずと此方の背に回されて、抱きしめ返してくれる。瞬間胸に湧いた暖かな感情が、痛みと混じって溢れ出しそうだった。抑えきれず身体が一度震えたのも、彼女にきっと伝わっただろう]

[そうして、セイルズの吐息と彼女の呼吸音が重なり、腕の中の身体と鼓動が交わるのを──一体何分聞いていただろうか]


 ……す、まない。
 冷めてしまったな……


[漸く身を離した時には、時計の針も明らかに進んでしまっていた]


[食事はその後も少し続いたけれど、折角の時間だというのにココアが最初に話し掛けてくれたような会話はあまり出来なくて、そのまま手早く済ませてしまう。彼女が黙ってしまった話以外にも、この家の話だとか、セイルズ自身の話が出来る時間ではあったのに]

[どうやって彼女を引き留めようか──そればかり考えていた]


[だから、食後に取った手段も半ば無理矢理だった。
 珈琲か紅茶かミントティーか、食後の飲み物を尋ねて、後でと言っていた義妹への連絡が済まされたのかどうか確かめないままに、小さなクッキーと共に供した飲み物へは睡眠薬を二錠入れて]


[ただ片付けるだけの時間も、待ってもらう事が不安になっていた。
 だってもし、彼女が出て行ってしまったなら。
 言う通りにしてくれると言ってはくれたけれど、地下の倉庫にいる時は、上の事が良く判らないから──セイルズが見ていないうちに、彼女が最後の支度をしに出掛けることだって、不可能ではないのだ]

[地下に置いていた工具類を上の物置へと移動させ、叔父のベッドをばらして、地下に運び入れて、地下倉庫を人が休める状態にする。半日はかかるであろうその仕事の間、そのままで目を離しているのは耐えられない]


[食器を流し台へと運んだあと、工具箱の所へ行って真っ先に探し出したのは──彼女の足を戒められる、鋼製の鎖だった]*


メモを貼った。


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