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見たくないなら、見なくていいんだからな。
[ケイトがそこにいれば、そう話しかける。
モニターに映る場面はどれも哀しい。]
……これは現実じゃない。
俺たちがお前たちに見せた悪い夢だ。
飯でも食って、寝ててもいい。
……しばらくは実験もないだろうからな。
[自身が精神面に異常なしと診断を下すまで
または彼らが実験結果の解析を終えるまで。
通常の実験は行われないことになっていた。
その程度が精一杯だった。**]
メモを貼った。
[ポツリ、ポツリ、雨を降らせる。
彼女の涙の音を消してしまえるように。
全て洗い流せればいいのに―――。
雨を、降らせる。
次第に雨は土砂降りに。
ザァ…ザァ……と、悲しい音を消してしまえるように。
いつも、戦いの後に降らせていた、
自分にとっては、優しい雨。
悲しいその心を癒す、切ない雫。
晴れない雨はないと、願う音。
大切な人に、この雨が届きますように―――。**]
[勝手にしたことだと、ナユタは言うけど。
ケイトも、自分が守れと命じた兵士たちも、ナユタも、
自分を守ろうとした人たちは、みんな、死んでしまった。
夢の中でのことであろうと、それは確かに起きたことで
泣いてしまうと、誰かをやはり困らせる。
笑わなければと思う。笑わなきゃ。
だけど、口元に何とか浮かべた笑みは、酷く歪で、
とても見せられない。大きく深呼吸。落ち着かないと]
……え?
[笑顔を浮かべようとしてると、雨が降り始めて
その音の優しさに……悲しみで揺らめいていた心が
凪いで行くのを感じていた。**]
メモを貼った。
【人】 店番 ソフィア…チアキやリッキィを置いてまで、 (113) 2013/07/02(Tue) 16時半頃 |
【人】 店番 ソフィア[苦笑でもなんでも、最後に見るのは笑みがいい。 (119) 2013/07/02(Tue) 18時半頃 |
【人】 店番 ソフィア……あたしは気づいてなかったよ。 (120) 2013/07/02(Tue) 18時半頃 |
【人】 店番 ソフィア…そだね。 (121) 2013/07/02(Tue) 18時半頃 |
私は、最期まで、見させて欲しいです。
[実験室から出る人がいる中で、そう返答する
見たいと思う訳ではない、むしろ、見たいわけではないけれど。
自分の「責任」として、見なければならないのだ、と思ったのだった。]
…これは私たちにとっては、さっきまで確かに「現実」でした。
そこにまだ残る人がいる以上、出来るだけ、離れたいとは思いません。
メモを貼った。
[蹲ってしばし、画面の中ではどれだけ時間が流れていただろう。
顔を上げると、灰がさらさらと骨がころころと、チアキの手によって袋に収められて
ヤニクの身体も燃えて骨と灰になるのだと、頭のどこかで鈍い安心を抱きながらチアキがきちんと一欠けらまでも袋に収めてくれたのを見守る。]
……弔ってくれた、のか。
[ようやく、彼らが揃いの黒い装束をまとっていた理由を知った。
あれはヤニクの葬儀だったのだ。
こんな戦地の真ん中で、他にも多くのハローシィ国の兵士は死んでいたのに。
残っていたのは首だけだったのに、功績をあげてきたわけでもないのに、三人でそっと弔ってくれた。
わざわざ弔ってくれたということは、ヒトとして見てもらえていたのだろうか。
そうだとしたら――望んでいいのだろうか。
この望みを、望むままに口に出していいのだろうか。]
メモを貼った。
[篠突く雨の音。
悲しい音も、苦しい音も、すべて掻き消していく。
激しいのに、優しいその音色に耳を澄ませば
また彼が濡れていないだろうかと
気にするくらいには、落ち着いてきた。
雨音が止めば、]
……ナユタ、さん、ありがとう
[扉にそっと手を添えて、囁いた。
ベッドの傍に落ちている紅い着物に袖を通して、
簡単に留めると、そのまま、少しだけ扉を開く。
隙間から顔を覗かせて]
……大丈夫、ですか?
[まだ、紅い目だったけれど、いつもの調子を取り戻して
気遣わしげにナユタの顔を覗いた。]
メモを貼った。
【人】 店番 ソフィアリッキィが戻ってきたら淹れよっか。 (137) 2013/07/02(Tue) 21時半頃 |
[ケイトの言葉に
それが彼女の答えならば何もこちらは言うことはない。
辛くても目をそむけまいとする姿勢は
友を思う心からだろうか。]
それなら好きにしろ。
辛くなったらいつでも、眼をそむければいい。
……無理に見る必要はない。
[必要と判断されれば後から見させられるだろう。
そんなことはとても言えず。
ケイトには静かにそう言うだけ。]
[廊下で祈る気持ちで雨を降らし、どれくらいたっただろう。
扉の中から聞こえていた、悲しい音が完全にやみ、
少しして、雨も次第にやんでいく。
扉越しに、志乃の声が聴こえたかと思うと、
ほんの少し扉が開いた。]
志乃…
[紅い目をした志乃が、顔を覗かせ、
でも、その声はかなり落ち着いていた。]
良かった。
メモを貼った。
【人】 店番 ソフィア[ぴこぴこと耳を動かして喋る子を撫でながら、 (158) 2013/07/02(Tue) 23時頃 |
[良かったと言うナユタの声に、
大丈夫と言う様に緩く微笑んだ。]
……私は大丈夫、です、もう
それよりも……
[ナユタは濡れていただろうか。
大丈夫そうなら、力を使わせてしまった平気だったか。
濡れているなら、冷えていないかと、心配そうに覗き込んで
確かめるように頬へと手を伸ばした。]
[志乃の手が頬に触れれば、安堵の微笑みを。
その手は暖かく、生きていることを実感させてくれるものだった。]
大丈夫、俺は平気。
[以前、志乃が戦場でナユタを安心させようと
伸ばしてくれた手を思い出し、
同じように志乃の手に、自らの手を重ねる。]
ありがとう…。嬉しかった。
[それは、先ほどほんの僅かに聴こえた志乃の声に対する返事。]
志乃、お願いが…あるんだけど、聞いてくれる?
[重ねたての温かさに、小さな胸が微かに高鳴る。]
お礼を言うのは……
[ありがとうを返されて、お礼を言うのは自分の方だと
言いかけて、先ほどと同じようなやり取りだな。と
苦笑を漏らす。]
なんでしょう? 私にできる事なら……
[貰った温かさを少しでも返せればいいと、
頷けば、首を傾げた。]
【人】 店番 ソフィアそれは残念。 (171) 2013/07/02(Tue) 23時半頃 |
志乃の唄を・・・聴かせて欲しい。
[それは、今まで伝えられなかった言葉。
ずっと伝えたかった願い。]
ずっと、ずっと目の前で、聴いてみたかった。
[その唄は確実にナユタを支えていた音。
3年前も、戦場でも、雨の中
いつも心に流れていた唄。
その音のような、雨を降らしたいと――。]
え、……? あの、……
[唄を聞かせる。
そんな事で良いのだろうか。
不思議そうに首を傾げたが、微かに聞こえた言葉に
さっと頬を紅く染めた。]
……その、そう言って貰えて……嬉しい、です
[僅かに動揺するように瞳を揺らして、小さく返せば
扉を開いて、中へと招く。]
今……でも、?
[ここでいいのかと、振り返った。]
……あ。
[いつからか、どこからかしていた雨の音
ヤニクの心を反映していたようなタイミングで雨が止んだから、ナユタと同じ魔法を使えたような気分になって、心が慰められる。
しばし、余韻に浸ってから眼を開けた。]
[画面に映るのは大切な人達、二人。
"雷神"と"千枚刃"。
ミナカタは近くに居たのだろうか。
ケイトはきっと、一緒に画面を見ているのだろう。
彼女は眼をそらさないと言っていた
せめて。この戦いだけは。]
……っ、――
[痛い顔にキリキリと身体が痛む錯覚がする、苦しそうな表情に悲しそうな眼差しにも。
同じ所が違う所が、不死ではない心臓が痛い。
それでも、時折紺の眼を曇らせはしたが、最後の光が失せるまで
リッキィの身体が、崩れ落ちて。
ライジがふらと立ち上がるまで。]
[志乃の言葉に、頷く。
少し朱が指す頬を見て、僅かに微笑む。]
もし、志乃が平気なら。
[開かれた扉の中へと進んでいく。]
今、聞けると、嬉しい。
[初めて入る、志乃の部屋に、
本当は少し緊張しつつ、でも顔には出さない。]
メモを貼った。
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