266 冷たい校舎村7
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[ チャイムが鳴った。]
(15) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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──8時50分:3年7組──
[ 結局、奇妙な状況は変わらないまま、 僕は自分の席でココア缶を弄んでいた。
もう、暖の取れないココア。 教室の3分の1くらいしか埋まっていない机。 不思議だ。と思いながら、少し前の席で、 何かをぶつぶつと呟いてる相原さん>>0を見てた。
そのとき、教室中のそこかしこから、 何かを受け取ったスマートフォンの鳴き声がして、 僕はそれを、当然周囲の誰かのものであって、 僕のものが立てた音じゃあないと思っていた。]
(16) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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[ 結果として、それは皆のもので、 皆の中に、僕も含まれていたようで、]
(17) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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[ 僕はあまり予感というものを信じないし、 そもそも、何かを”予感した”という記憶が、 この18年間、ちっともさっぱりないのだけど、
……迷惑メールだとは、思わなかった。
ただ、その意味をかみ砕くのに、 少し、時間がかかっていて、ええと──、
その間に、動き出している人もいて。 物音>>7や、声>>12がして、僕は顔を上げて、]
(18) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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[ 席を立った。隣の宮古さんの脇をすり抜けて、 何人かが注目している、廊下側へと進む。
窓越しに見えるのは、たぶん、 養拓海の言ったのが正解の光景だけど、 それってやっぱり不思議な話なので、
僕は、扉に手をかけてそうっと開く。]
(19) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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────文化祭だね。
(20) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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[ 結果としては、扉を開けても同じ、 窓越しに見るのと同じ、不思議な光景が。
音と、香りと、光と、そのほか諸々を、 より濃厚にして教室内に運んできただけだった。
僕は、どういう表情をするべきか考える間もなく、 刻み込んだような笑みを浮かべたままで、 廊下のほうに、ぐいと身体を乗り出した。
首を出して、左右を確認する。 ……ええと、隣のクラスからいいにおいがする。]
(21) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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……僕、少し様子を見てくる。
[ そう言って、僕はふらりと足を踏み出した。
スマートフォンは机の上に置き去り。よくあることだ。 僕は確認し損ねていたけれど、どうせ圏外なのだし。
様子を見ると言って、どこへ向かうのか、 自分でもよく分からないまま、足を運ぶ。
自分が何をしているのか、何をしたいのか。 分からないことって、ないかな。僕はよくある。
熱にでも浮かされたような調子で、僕は歩いた。**]
(22) 2019/06/08(Sat) 01時頃
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文化祭は楽しかった。
(77) 2019/06/08(Sat) 13時頃
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──現在:廊下──
[ 教室に集まった数少ないクラスメートたち。 戸惑いや不安がざわめきに乗って、 僕の耳や脳の中を素通りしていった。
気味が悪い。>>50 ……そうかな。 礼儀正しい挨拶だったと思う。
教室の外に出たら、すごく賑やかだ。 人の気配はしないのに、空気が。 色が、においが、音が、とても賑やかで、
……確かに、僕はそういう場所で、 みんなとはぐれて迷子になるのが得意だけど、]
(78) 2019/06/08(Sat) 13時頃
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……拓海くん。 全部まるっと、文化祭みたいだね。
[ ふふふと僕は笑った。
歩いてっても、お祭りの終わりは見えなくて、 それが、なんていうか……校舎丸ごと文化祭だなあ。 それだけのことだけど、なんだかおもしろくて。
……それだけのこと、というか。 とんでもないこと。なんだろうけれども。
職員室を見に行くとか、ほかの人を探すとか、 速やかに下校しようとかいう、 意味のある考えは、僕にはなかった。]
(79) 2019/06/08(Sat) 13時頃
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僕らの展示も、残ってるのかな。
[ ふと浮かんだのはそんな言葉だった。
多くの高校生にとってきっとそうであるように、 僕にとって文化祭とは、自分のクラスと部活。 この二つでほとんど完結しているものだったし。
美術室は階下にある。
だから、僕の足は階段のほうへと向かって、 急ぎ足にはならないまま、下ろうとして、 ふと、立ち止まった。養拓海を振り返る。]
(80) 2019/06/08(Sat) 13時頃
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……ここの階段、こんなだっけ。
[ 3階建ての校舎。屋上へ続く階段。 ……のはずだけれど、どうしてかな。
違和感に一瞬、立ち止まって、 首をかしげて少し考える。
上るべきか下るべきか。 それが問題であったわけだけど、]
──どうする?
[ と、迷子がちな僕は、判断を委ねた。*]
(81) 2019/06/08(Sat) 13時頃
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──回想:実験>>0:1057──
──……、もど、戻せるよ。
[ 戻れるの? と灰谷彩華>>0:1057は言った。 僕はたぶん、お得意の迷子みたいな目を、
空中と、自分の指先と、養拓海の顔と、 高本悟の腕と、灰谷彩華の口許あたりと、 ……何巡か巡らせて、小さい声で言った。]
……落ちないようなものは、使ってないし、 皮膚が弱いところは、付けまつ毛用の糊で──、 ああ、でも、あんまり長く付けてると、 肌には、よくない。
[ ……彼女には分かり切ったことだっただろう。 事実として。明白なことばかりを並べ立て、 それを問いかけへの答えと、したかった。]
(89) 2019/06/08(Sat) 13時半頃
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[ 最後だからはしゃいでいる。
という灰谷彩華の言葉は、なんだか、 免罪符みたいにも僕には思えた。
最後だから、僕ははしゃいでいる。 視線を自分の指先に落とし、息を吐き、 傍らではしゃいでいる様子>>0:1070の、 高本悟を見た。彼も、はしゃいでいる。
最後だから。
……だから、大丈夫。 楽しそうな級友の称賛やじゃれ合いに微笑み、 崩れそうな頬が、切り刻まれた手が、 せわしなく動くのを、僕は笑って見ている。]
(90) 2019/06/08(Sat) 13時半頃
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……うん。また、練習させてね。 *
(91) 2019/06/08(Sat) 13時半頃
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戻れなかった。
(92) 2019/06/08(Sat) 13時半頃
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──回想:美術部の彼女>>62──
受井アイリさん。
[ 病院の受付ばりに、僕はフルネームで答えた。
美術部の悲劇>>82のその後の話である。 悲しいかな、助けを求める相手はおらず、 とはいえ、その瞬間が過ぎ去った後で、 友人に泣きつくほどのことでもなかった。
僕にとっては。要は伝達なんだから。
そして、伝達を終えて、 名前を聞かれたので、僕は答えた。]
(93) 2019/06/08(Sat) 13時半頃
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[ さらに情報を求められたなら、 前髪が眉の下で切りそろえてあるとか、 薄化粧だとか、そういうことなら言えたけど、
人間性の部分に関しては、 薄っぺらな”いい子だと思う”というのが、 僕にできる最大の情報提供である。
キューピッド役は晴れて免除された。 代わりに巻き込まれた養拓海>>84が、 名前も知らないのに。というのを、 そういえば確かになあと他人事のように思い、]
(94) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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……でも、ほら。 受井さんはうれしいんじゃないかな。
[ と、僕は投げやりに見えて大真面目に、 都合のいい予想を紐づけようとする。*]
(95) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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──現在:3階>>85──
[ あの日のままで並んでいるかもしれない。 そう言われて>>85、階下へ行こうとしたのだ。
あの日のまま、そこにあるのかもしれない。 僕らの高校生活の集大成。何かの終わり。 あるいは────、
……この不思議な状況をひも解くのと、 なんら関係のない理由で、行動しようとして、
のぼってみる?>>87 と、言うが早いか、彼は階段を上っていた。]
(96) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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[ うわっ と、子供みたいな声がする。]
(97) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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怖いものなんてなかった。
(98) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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ぎゅうぎゅうに密集した花の種も、 ひっくり返って蠢く虫の足も、 夜よりも深く、闇を運ぶ夕暮れも。 さようならまた明日。と別れるのは、 先にたどり着いたほうの家の前で、 つまり、白い壁と窓に背を向けているか、 広いガレージを前にして、僕は手を振る。
(99) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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怖くないよ。
(100) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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[ ……また少し、ぼうっとしていた。
僕は顔を上げて、階段の先を見上げた。 窓のない、踊り場。どこか薄汚れて、 その先で、懐かしい声>>88がする。
僕は黙って、その背を追った。 1段飛ばしで上った階段の先で、 機嫌のよい笑みを浮かべて、頷く。
──探検する? いいよ。
養拓海の向こうに見える廊下に、 無造作に転がっている手がある。 薄暗い空間に漂う空気は、 冷たいような気も、生ぬるい気もした。]
(101) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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3階なら、僕らの教室もあるのかな。
[ 僕はまた、さっきと似たようなことを言った。 あるのかな。あるなら行ってみる? どうかな。
明らかに現実とは思えない状況。 レスキュー隊が駆け付けるんじゃない方の異常。
そう頭では理解しているというのに、 僕は困ったことに、いつもの調子のままだ。
どうしてだろう。どうしてだと思う? 自分の考えさえもよくわからないこと。ない? 僕にはよくある。だから、今もこうして、 君の後を歩き、微笑んでいるつもりをしてる。*]
(102) 2019/06/08(Sat) 14時頃
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──現在:4階 3年7組──
[ 導くように手を引かれた>>110。
行き先を理解して、足を踏み出す。 薄暗く、様子がおかしいところは多いけれど、 つくり自体は、校舎のほかの階と同じだ。
……ふと見上げたクラス表示が塗り潰されてて、 数えていなかった僕には何組かが分からない。
3階の、僕らがさっきまでいた教室は、 いつも通りの装いのままだったのに、 その場所は正しく文化祭をしていた。
お化け屋敷だ。>>110]
(113) 2019/06/08(Sat) 16時頃
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[ 紙切れを拾い上げた養拓海の背後から、 その手元を覗き込む。彼が首を傾いだからだ。]
──── 、
[ その文面を覚えていた僕は、 だから何というわけでもなく、 ぽつりと落とすようにそう囁こうとした。 そうだよね? と当然のことを言うふうに。
……もしかするとそれは、 室内を満たすさまざまな音>>111に掻き消えたかも。
それから、よくできているなあとか、 とりとめのないことを考えてもいたから、]
(114) 2019/06/08(Sat) 16時頃
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その手紙の主も、切れない繋がり、 可哀そうな存在、呪い、そんなもの、 …………に、囚われていたのかもしれない。
(115) 2019/06/08(Sat) 16時頃
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……転ばないよ。知ってるから。
[ 子供にするような注意>>111に反論を投げて、 少し離れてしまった背中を、また追った。
……教室につくられたいくつかのエリア。 お化け役のいないお化け屋敷。を進む。 ……中で、ほかに異変があったかどうか。
当然、いずれ行き着くのは出口で、 きっと、あの日と明らかに違うのは、 その病院を抜け出したところで、 先に待っているのは光の射さない廊下。 日常ではない。ということだろう。]
(116) 2019/06/08(Sat) 16時頃
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……よくできてたね。
[ 僕たちの作り上げたものは。 あるいは、再現としてのこの空間が。
どちらともいわず、僕はそう称して、 もう一度、その教室を振り返った。]
下の教室に戻って、誰かに伝えるべき?
[ 正常な判断を下すなら、そんな気がする。
異常事態に浮かされた僕たち。僕。 相変わらず、建設的な考えの薄いまま、 ほの暗い廊下に視線を泳がせていた。*]
(117) 2019/06/08(Sat) 16時半頃
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本当は、この世界以外なんてないんだよ。
(124) 2019/06/08(Sat) 17時半頃
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──現在:4階──
その言い分だと、 僕らみんな病人みたいだ。
[ 病人を収容する施設が似合い>>120とは、 僕には不思議とそういう風にしか聞こえず、 くすくすと笑いながら、僕は歩いた。
白い布をかぶせられた人形>>120。 その下は、どんなだっけ。 どんな顔をして、どんな装飾をされて、 ……そもそも、顔なんてあったかな。
少し気を取られながらも、一瞥して進む。]
(125) 2019/06/08(Sat) 17時半頃
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[ コピーだった。>>121 と、養拓海が言うので、 僕もそういうことにして笑う。]
懐かしいね。そんなに昔のことじゃないのに。
[ そんなに昔のことじゃないのに、 あの日はうんと遠く感じる。果てしなく遠く。
伝えるべきかどうか。 僕らは少しのんびりとしすぎていたけど、 それなりに真面目に検討していたはずだ。]
知らずに、見ずにまっすぐ帰れば、 驚かずに済むと思うけど──、どうだろうね。
[ この状況でまっすぐ帰れると思うほど、 僕だって呑気じゃなかったのだ。辛うじて、だけど。]
(126) 2019/06/08(Sat) 17時半頃
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[ 養拓海は安全策を取ることに決める>>122。 僕にも異議はない。ただ、スマートフォンもない。
任せるつもりでいたけれど、 取りやめた様子に「駄目なんだ」と呟いた。
また薄暗い廊下を歩く。 廊下の隅で何かがざざっと蠢いた気がして、 けれどよく見たらそこには何もなかった。
1階下には、異常のない教室があるはずで、 僕らはそこへ向かっているはずだった。
ふと、本当にふと、という風に、 思いもよらない問いを投げかけられて、]
(127) 2019/06/08(Sat) 17時半頃
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姉にとっては、確かな場所だったのかもしれないけど。
(128) 2019/06/08(Sat) 17時半頃
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………… 僕はあげてないよ。
[ 一拍の後、僕は静かにそう答えた。 嘘ではないから、声にも出せた。
にこりと微笑んでみせる。 階段に差し掛かった。一段ずつ下れば、 少しずつ、視界が明るくなっていく。
何人くらい、教室に残っているかな。 そういうことを、はぐらかすように、 自分の思考さえもはぐらかすように考える。*]
(129) 2019/06/08(Sat) 17時半頃
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僕は知っている。この世に生きるしかないのだ。
(130) 2019/06/08(Sat) 17時半頃
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──現在:3年7組へ──
そっか。そう言われると。 みんな何かしらの病人かもしれないね。
[ 冗談みたいな口ぶり>>146だったから、 僕も軽い調子でそう言った。
できない病じゃなくって、 したくない病というなら反論の余地もない。
僕はといえば? 勉強したくない病じゃないのは確かだ。 苦にはならないルーティンワーク。 それ以上の何でもないんだから。]
(162) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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[ けれどきっと何かがある。 考えてしまえば当てはまる何かが。
……けれど、薬がもらえるの? 少なくとも目の前の彼に完治の気配はない。
それなら考えたってやりきれないだろう。 病的な僕らはそれでも穏やかに過ごせるのだし。
……摩訶不思議な現状を、 映画に喩えられるくらいには>>147。]
(163) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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[ 階段を下りていく。 光の密度の高い方へ。 その背中を追いかけるように。
昔から変わらないね。と言えるくらいには、 僕たちは長い付き合いである。
だから、付き合いの長い君ならば、 探偵ばりの名推理>>148を受けて、 微笑むばかりの僕から肯定だって汲めるだろ。]
(164) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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……嫌じゃないよ。 大したことでもないし。 あんなことで気が休まるのなら、 好きにすればいいと思う。
[ ……それは、いつだったか、 高本悟に憤慨しないと告げたのと、 きっと同じ調子だったけど、君は知らない。
言葉を紡ぐ様子>>149がぎこちなかった。 シリアスなのは好まないくせ、 にこりともしてくれないのはどうしてだろう。
僕は微笑んでいた。 多分、養拓海が小さく零した呟き>>149は、 友人に向けるものとして、究極的に優しかった。]
(165) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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嫌でもおかしくないことだって、知ってる。 でも、僕にはどうだってよかったんだ。
(166) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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でも、多分。 もう終わりだから。
(167) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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[ それは、ほとんど意識の外から、 ぽとりと落っことした呟きだった。
一瞬、何を言ったのか自分でも驚いたのに、
どうしてそう言ったのかとか、 どうして終わりなのかとか、
そういうすべての疑問は、 声に出した瞬間に僕の中から消えていった。]
(168) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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…………ありがとう。
(169) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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[ 心配をしてくれて。という意味で、 僕はお礼を言って、まだ笑みを浮かべていた。]
……それにしても、よく気づいたね。
[ きっとそんなやり取りを交わしているうちに、 目下異常事態と向き合っている教室へたどり着く。
どう説明するべきか。ということを、 説明の苦手な僕は、見てもらうのが早いんじゃないかな。 と、始める前から半ば諦めかけていて、
それでも、教室の戸が見えたら、それに手をかけた。*]
(170) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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少なくとも、それは僕の役割で、 喜ぶ人がいたのだ。それでよかった。 そんな、くだらないことで、 誰かの幸福の糧になれるなら、それで、
(171) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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……こんな世界に生きる理由になる。 *
(172) 2019/06/08(Sat) 21時頃
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──現在:3年7組へ──
[ 靄がかったように闇の広がる、 奇妙な廊下、階段でのことだった。
解釈や理解を自信を持ってできないのは、 お互い、そのせいにしておこう。
いつだって、別れ際の闇は思うより深くて、 ほんの窓ガラスの向こう側やガレージの奥も、 うまく見えやしないんだ。……ああ、別の話。]
(209) 2019/06/08(Sat) 22時半頃
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……拓海くんも。 教えてね。なんでもいい。 気が付いたり、気になることがあれば。 君のことでも、僕のことでも。
[ 彼が瞬きをするとき>>184、僕は言った。 彼の言葉>>183に、重ねるように。]
(210) 2019/06/08(Sat) 22時半頃
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[ 知らないことも、分からないことも、 僕らの間には山ほどあるんだろう。
例えば、養拓海にSNSを見る趣味があるとか。 ……高校生なら見ている人が多いのかな。]
僕が、SNSをやらないから、 見つかると思ってなかったんだ。 拓海くんも、そういうのするんだね。
……輪郭をシャープにするためのツールで、 頬にふくらみを足したり、……大変そうだったよ。
[ よく見ているなあと僕は素直に感心し、 目の前で行われていた下らない作業を、 一部ネタばらししたりしながら、扉へ。]
(211) 2019/06/08(Sat) 22時半頃
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──現在:3年7組──
[ 差し出されたチョーク>>187を受け取った。 黒板の隅に、白いチョークを立てて、 あの不思議な空間について綴っていく。
” 3階の上に4階出現。 構造は3階と同じ? 薄暗い。 4階 3年7組にお化け屋敷有。 ”
書き上げた文字をしばし見つめ、]
……これ、信じてもらえるかな?
[ 誰ともなしに呟いたけど、事実だ。 チョークを起き、手についた粉を払った。*]
(212) 2019/06/08(Sat) 22時半頃
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──回想:文化祭準備>>198──
……だって、醜いんだから、 先手必勝でいかなきゃ、痛い目を見るよ。
何かに縛られてる──、 ……いきなり轟木くん家に、 知らない人間が上がり込んで来たら、 君は警察を呼ぶか対抗するんじゃないかな。
気に入らない? でも、このお化け屋敷の設定だと、 勝手に人間が乗り込んでくるわけだから、 ゾンビのホーム戦ってことに……ならないかな。
(231) 2019/06/08(Sat) 23時頃
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[ それはすっかり典型的な無駄話になっていた。 轟木颯太の演技の参考>>199になるかは怪しい。
はじめ、何かが噛み合わないと、 その原因が分からず僕も首を傾げて、 思考力の3%くらいはその疑問に費やしていた。
会話をしていて人とやや食い違うのは、 別に珍しいことではないんだけれど、
このときばかりは、不意に、 根本的な認識の違いというものが見えて>>200、]
(232) 2019/06/08(Sat) 23時頃
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……可哀そうだよ。化け物なんだし。
[ 鼻で笑われた>>200ことを、 心底不思議そうに僕は言い返した。
口を閉ざすように言いつけたせいで、 すっかり途絶えてしまった会話に、 違和感を抱くこともないまま。
彼が感嘆の声を上げる>>203ことになるまで、 黙々と、手を動かし、時折楽しげに笑む。]
(233) 2019/06/08(Sat) 23時頃
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……誰よりこの社会に囚われているのも、僕なのだ。
(234) 2019/06/08(Sat) 23時頃
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[ 完成した姿に、満足げに笑みを浮かべていた。 上出来だった。グロテスクだ。誰も好ましく思わない。
目の前で、轟木颯太も笑っていた──と、思う。 やや目尻が下がり、口角が持ち上がり>>205、 ……見たことのない表情だ。とも思った。
笑い方を褒められたことより、 腕を褒められたことに意識が向いた。 何も特別な笑い方をしたつもりはなかったのだ。
ただ、これなら灰谷彩華に見せられる。 と、そのときはまだ無邪気に、 彼女の姿を探そうとして────、]
(235) 2019/06/08(Sat) 23時頃
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──あ、ああ。 今、触ると、崩れて……、
[ …………遅かった。>>203
きっと僕はその瞬間、うんと残念そうに、 きちんと悲しそうな顔をしていて、
不意に伸ばされた指先>>207にも、 何も対応することができず、肩を強張らせた。
ひたり。と触れる指先は、 荒れた肌の感触をしていなくて、 べたり。頬に何かが擦り付けられる。
……その正体を知って>>207僕は、 ごく楽しそうに、ケラケラと声を上げて笑った。*]
(236) 2019/06/08(Sat) 23時頃
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──回想:文化祭準備>>204──
そうしたら、 それが普通になるだけだよ。
[ そう言った。>>206
高本悟と養拓海がじゃれあっていて、 グロテスクな体の一部とのアンバランスさ。 奇妙な光景を、僕もまた見ていた。]
(247) 2019/06/08(Sat) 23時半頃
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──それだけだよ。
[ 僕はようやく少し落ち着いて、微笑む。 灰谷彩華のリクエスト>>208と、 差し出された腕を見て、僕はいくつか、 トライバルタトゥーの柄を思い浮かべ、]
……うん、僕でいいなら。 また事前に、相談させて。
[ その腕に、きっと目玉を埋め込もう。と思う。*]
(248) 2019/06/08(Sat) 23時半頃
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──現在:3年7組──
[ なぜか校舎が4階建てになっていて、 4階にはお化け屋敷があったよ。
──という報告が、 誰かを喜ばせることはあったんだろうか。
残念ながら早くも、 そうはならなかった例がひとつ。
帰る。という声。>>230 ……帰れるのかな。と思ったけど、 口にはしなかった。無神経な僕も、さすがに。]
(270) 2019/06/09(Sun) 00時頃
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……そうだね。 どんなに非現実的でも、 4階は存在したわけだし。
[ 驚けばいいと思う。とは思わなかった。
とはいえ、僕ものんきなもので、 ゆらりと自分の席に戻って、 スマートフォンを拾い上げた。
置きっぱなしだったココア缶も拾う。 すっかり熱を失ったそれを、 おもむろに口に含みながら、 最後に、養拓海の唐突な呟き>>246を拾った。]
(271) 2019/06/09(Sun) 00時頃
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|
──ああ、
[ なるほど。というのは胸の内で。
それは、そういう話があったね。という、 その程度の納得だったんだけれど、
もう、常識とかいう物差しに則って、 あり得るあり得ないの話をしていたって、 無意味だというのは分かっていたから、 可能性として、僕はそれを計上する。
それから、朝方受信したメールを再度開く。 再度目を通す。先ほどより、少しよく読む。]
(272) 2019/06/09(Sun) 00時頃
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|
[ そのとき、教室には誰がいたかな。
僕は焦った様子もなかったと思うし、 ただ、何やら写真を撮ってる>>246養拓海が、 確実にその情報を手に入れた。と思って、
それから、少し行きたい場所があったから、 スマートフォンとココア缶を手に、 また教室の出入り口のほうに向かいながら言う。]
……拓海くん、あのさ。 あのメールって、なんなんだろうね。
[ 掲げるように、スマートフォンを数度振って、]
(273) 2019/06/09(Sun) 00時頃
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多分、遺書だよね。
[ 何かあったから。 何か気が付いたから。言いました。
……というふうに、僕はそれだけ、 ほんの呟きみたいな言い方で、 何人がいるかもわからない教室で告げ、
それから。じゃあね。って、 また文化祭の気配に呑まれに行く。*]
(274) 2019/06/09(Sun) 00時頃
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──現在:3年7組>>286──
どうして?
[ ”困る”>>287って、どうして? ──という意味で、僕はそう言った。
3年7組の教室を出ていくすんでのとこで。 それは本当に単純に、ぽんと浮かんだ疑問で、 そのくらい僕にはなかった感覚だった。
日頃明るい養拓海の淡々とした口調が、 やけに耳についたせいかもしれない。
ただ、その瞬間教室に漂う空気が、 なにかぼんやりとして、息がしづらくて──、]
(436) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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……いいや。
[ 行かなくちゃ。 僕もきっと何かがおかしかった。
ただ、行かなくちゃ。そう思って、 問いへの答えを待たずに教室を出る。
文化祭仕様の賑やかな廊下も、 雪にあてられて、つんと染みるように寒い。*]
(437) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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──現在:美術室へ──
[ 階段を下っていく。
しんとした空気の中を進んでいると、 ここが学校であることを忘れそうだ。
2階に向かおうとしていて、 たまにココア缶に口を付ける。
こういうのは、気づいたときに飲まなければ、 どんどんどうでもよくなって、飲む気も失せて、 そのうち、手に取るのさえ億劫になるのだから。
……冷めているせいで、余計に甘く感じる。 普段なら、こんなことしないけれど、 今なら人にぶつかる心配もないし。]
(438) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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[ 引き戸に手をかける。 鍵は掛かっていなかった。 文化祭……だから当然といえば、そう。
毎年、美術部員が作品を展示する。 当然衆目に晒すのであるから、 自信のあるものや気に入っているものを。 という部員が多い中で、
養拓海が突然はじめた日曜大工に、 最後になって新たなことをはじめた僕。
顧問の先生はさぞかし驚いて──、 あるいは、頭を抱えたことだろう。 ましてや、僕の作ったものはこうだから。]
(439) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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[ ただ、それがあるのかを確かめたかったんだ。]
(440) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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[ なんだっけ……、そう。 高校生活の集大成って言われたんだ。
それになるんだなぁ。>>0:342って言われて、 ……実のところ、そうなのかなあって。 あまり、よくわかっていなかったんだ。
ただ、僕は美術に生きるつもりもなくて、 中学高校と美術部で過ごしただけの人。 だから、本当に最後に、僕の人生で最後に、 何かを作るなら絶対にこれだと思って──、
…………僕は何に囚われているんだろう。]
(441) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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僕たち、似ている?
(442) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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人の教科書やノートをくすねることは、 君の心を少しでも軽くしてくれた?
(443) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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僕は、これを作って、 君たちの肌を痛々しい色で覆って、 楽しかった。
(444) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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……こんなこと、はじめなきゃよかった。
(445) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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[ そこに存在している。って分かったから、 僕がここに来た理由は達成されたはずだった。
僕は、それを見て、ただ見つめて、 ……どうしてこんなことをしているんだろう。 この部屋から立ち去ろうと踵を返して、ふと、
……スマートフォンは圏外だった。 ただ、僕は。もっとたくさんの景色を、 見られるかもと思っただけだったんだけど。 圏外じゃなかったとしたって、 SNSの海を溺れず泳ぎ切る技量があるかは怪しい。
とにかく、それが叶わなかったので、 また非日常の装いの廊下を歩き始める。*]
(448) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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彼が完成させた大掛かりな作品を、 僕は本当に心から気に入っていたんだ。 静かに何かを眺めて過ごすのは好きだったし、 色鮮やかな景色をひとつずつ眺めて、 ふと指さす。「──ひまわり。見に行ったよね」 知っているような気がする景色を見つけると、 僕はなんだか得意な気分になれた。
(450) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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「タイムカプセル」 ……彼がそこに何を埋めたのかは分からないけれど。*
(451) 2019/06/09(Sun) 15時頃
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──回想:文化祭準備>>403──
……うん。 依頼を受けて来たって言ってもさ、 誰も、誰かに頼まれて盗みに入る人に、 情緒酌量の余地があるとは思わないよね。
だから、思い切り噛みついてやっていいよ。
[ 反応>>403に笑いが混じっていたので、 僕は気分を良くして、作業を進める。
轟木颯太のゾンビ化計画は順調である。 退魔の呪文は君を荒れさせるんでしょう。 人間様は、そうやって逆上したところを、 滅多打ちにするのが得意だ。気を付けて。]
(457) 2019/06/09(Sun) 15時半頃
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[ ……肌が、汚れる。>>406
にゅっと伸びてきた手は容赦なく、 僕はくすぐりから逃れる子供みたく、 身をよじって抵抗しただろう。 じゃれる程度の力で、ではあるけど。
轟木颯太の提案>>407は、 僕にとっては心惹かれるものだったけど、
少し考えて、僕は小さく笑った。]
(458) 2019/06/09(Sun) 15時半頃
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……そうしようかな。
[ 冷静な判断ができる状況であれば、 僕はきっと、頷かなかったはずだ。
悲しむ人がいる気がするから。 ……見に来る、来ないにかかわらず、 なんていうか……傷つけると思う。
けれど、そのとき僕は楽しくて、 愉快で仕方なかったのだ。笑っていた。
また、後悔の種をひとつ蒔いていく。*]
(459) 2019/06/09(Sun) 15時半頃
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──現在:1階へ──
あ。高本くん。
[ 結局、帰ると言っていた人は、 あのあと一人も見かけていない。
もしかして本当に帰れたのかな。 とも思って、僕は階段をさらに降りた。 そこで高本悟の姿を見かけて>>471、声を上げた。]
……ええと、どこに?
[ 職員室に行くと言っていなかったっけ。 それから、もうずいぶん経ったとは思うけど。
飲みさしの缶の中でたぷたぷと液体が揺れるのを、 なんとなく、指先で感じている。]
(524) 2019/06/09(Sun) 19時半頃
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[ そういえば、彼はさっき教室にいなかった。 どこまで知っているんだろう。
何を誰にどのように伝えるのか。 ということを精査できていないまま口を開く。]
僕は4階を見てきたんだけど。拓海くんと。 ……ああ、4階って、つまり、できてるんだけど、 そこにまた、3階があって……それから、 3年7組はお化け屋敷だった。廊下も、暗くて。
…………僕、ちゃんと人の言葉で喋れてる?
[ 自分の口から出ていくのが、 思った以上にまとまりのない言葉で、 僕も少し驚いていた。話しながら首を傾げる。]
(525) 2019/06/09(Sun) 19時半頃
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──とにかく、普通じゃないってことなんだ。
高本くん、精神世界って聞いたことがある? それじゃないかって、僕は思ってる……
[ そうなのかな。だとすれば、僕は、 君たちは、何をすればいいのかな。ここで。
僕はお化けもゾンビも信じちゃいないよ。 この世は人間様の天下で、あれはフィクション。
そのくらいの線引きは、 向き合うべき現実世界とSFくらいは、 区別できている気でいたんだけど──どうかな。
とにかく僕は一息に話した。 洪水みたいに言葉が出てくる。]
(526) 2019/06/09(Sun) 19時半頃
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[ もしかすると僕は、 突拍子のないことを言ってる? そんな気もしたけれど、それがなんだ。
ひとりで廊下を歩いている高本くんは、 少し、はぐれちゃった迷子みたいだった。 ……僕が言うのもなんだけど。
──僕は、不安なのか、落ち着かないのか、 それともまったく別の何かなのか、 自分の状況も正しく判断できないままだ。]
……帰るって言った人が見当たらないから、 一応、昇降口を見に行こうかなと思ったんだ。
でも、どうせ開かないんだろって、 そういうふうに考えてる自分もいる。
(527) 2019/06/09(Sun) 19時半頃
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……高本くんは、何をしようとしてる?
[ すっかり口の中が乾いていた。 けど、冷めきったココアでは喉は潤わない。
昇降口はもうほんの先なのに、 僕はわざわざ足を止めて、そう問いかけたのだ。*]
(528) 2019/06/09(Sun) 19時半頃
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──回想:祭りの後の>>397──
[ 陽気な声が跳ねている。>>397 紙コップにジュース。ちょっとしたケーキ。
はじめは配るのを手伝いもしたけれど、 おおかた全員に皿やコップがいきわたった頃には、 僕は教室の隅っこのほうで、ただひたすら、 自分に分け与えられた分のケーキを頬張っていた。
……そういう、人の動きが流動的で、 交流が入り乱れるような場だと、つい。 どこに立って誰と話して何をするのか、 あんまり目まぐるしいので、 最初に配られた分を食べるのに集中するんだけど、 そのせいですぐに手元が空っぽになるのか残念だ。]
(529) 2019/06/09(Sun) 20時頃
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[ 養拓海は、きっとそれが平気な人間。 軽い足取りで人の間を行ったり来たり。 写真を撮っているんだっていうから、 よく気が回るなあと僕は内心感心して、]
……何枚か撮るよ。
[ カメラマンに徹しているのか、 あるいは自撮りでパシャっとしているのか、 わからないけれど、写る側に回ったっていいだろう。
自分にカメラが向けられたなら、 いつも通り、微笑みを浮かべた後で、 僕は寄越せというふうに、彼に手を伸ばした。*]
(530) 2019/06/09(Sun) 20時頃
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──回想:祭りの後>>544──
[ カメラを向けられる>>544。 僕は当然のように微笑んで、 いつもながらポーズをつけるのを忘れる。
きっと、顔に残ったメイクがなければ、 背景の雑多な証明写真になっていただろう。
いつもと同じ表情。 いつもと違う表皮。 ……が、写真に収められていく。
えっ、と意外そうな声を上げる>>545を、 僕は笑って見ていた。空になった皿を置く。]
(564) 2019/06/09(Sun) 21時頃
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撮影役に徹するつもり? 拓海くんの写真だけなかったり、 少なかったりしたら、見返しても寂しいよ。
[ しかしまあ、一緒にというのは難しい注文だ。 僕は自撮りというものをするほうじゃないし。
思い切り腕を伸ばして、 顔の少し上のほうでカメラを構える。
隣で、彼がピースサインをしていたから、 空いたほうの手でその真似をした。]
(565) 2019/06/09(Sun) 21時頃
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──笑って、
[ 一緒にピースサイン。 いかにも高校生な写真の出来上がり。
何度かボタンを押したから、 ぶれていないのがあればいいけど。
きっと、ほかの人の元にも駆けてく彼に、 たまには撮ってもらいなよ。とは言っておく。*]
(566) 2019/06/09(Sun) 21時頃
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──現在:1階廊下>>558──
[ さっきぶり。という挨拶は、 なんだか不思議な感覚がする。 学校で1日に何度かすれ違っても、 あまりするやり取りじゃないから。 ……同じクラスならなおさらだ。
片手を挙げてみせた高本悟>>558に、 僕はぺこりと小さく会釈で返して、
彼の収穫>>559に耳を傾けていた。]
(570) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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ああ、ダメなんだ。 まあ、でも、そうだよね。 そうだよねというか……、 不思議ではないというか。
[ 適切な言葉が思い浮かばないってふうに、 僕は少し悩みながらそんな感想を述べ、
こちらがまくしたてたいくつかの言葉への、 少し愉快気な言葉>>560に息を吐いた。]
(571) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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……なんだ、そっか。 それならいいんだ。伝わってるなら……、
[ 僕の言葉が? 伝えるべき情報が? ……たぶん、どちらもだ。
ようやく息をついた僕だったけれど、 高本悟は逆に、真面目な口ぶりで話し出す。
普通じゃない。得られた肯定は、 あまり良い知らせではない気もする。]
(572) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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[ 不安そうにしているか、と彼自身に問われ、 僕は少し返答に困ってしまう。どうかな。]
……話しはじめると、そんなに。 ただ、一人で歩いてる姿が──、少し。
[ 曖昧に答えたけど、そもそも僕は、 人の心情を汲み取ったりするの、 そんなに得意というわけじゃないんだ。
だからこそ、向ける視線は、 本人に合っているかな? と問うように。]
(573) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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……ありがとう。 昇降口も開かなかったら、 僕は二度手間の天才かもしれない。
[ 僕はすごく真面目に言う。 二度手間、無駄足の天才……名誉ではない。
もう目的地はすぐそこで、 それなのに僕は立ち止まっていた。
けれど、彼が同行してくれるのなら、 歩き出そうかな。と思った矢先のことだ。]
(574) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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……見つけられる気でいるの? 死にたがりの正体を? あのメールから?
[ それは、僕にとっては本当に驚くべき話だった。
口調と目の色がちぐはぐな高本悟と裏腹に、 僕は心底不思議そうな声と目をしていたはずだ。]
どうして? 心当たりがあるの? それともこうやって一人ずつ聞いてく?
[ ……僕は少し混乱していたかもしれない。 何を言っているんだろう。と思って、 とめどなく疑問が口からこぼれる。こぽこぽと。]
(575) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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[ ずっと奥のほうを覗くような目>>562が、 僕のことを見ている。何か見えるだろうか。 僕にもわからないような、何かが。]
……僕が犯人だったら、 気が済むまでそうしてくれていいけど、 そんなこと、僕にはわからないよ。
朝起きて、支度をして、 学校に来たらこうなっていたんだ。 どこに切れ目があったかなんてわからない。 みんなそうなんじゃないの?
(576) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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高本くんは言えるの? 言えるだけの理由があるの? 死のうとしたのは自分じゃないって。
[ 高本悟の目は笑っていなかったけど、 僕の口許は笑みを刻んでいた。辛うじて。
ほんの数歩、歩きかけただけなのに、 向こうに見える昇降口に、銀色が見えた気がした。*]
(578) 2019/06/09(Sun) 21時半頃
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──現在/1階廊下──
……人が少ないから。 クラスメートしかいないから。 この中の誰かがじきに死ぬかもしれないから。
[ よくわからない。と僕もよく言うけど、 高本悟の口から聞く>>616ことなんてあったかな。
僕は、わからないというとき、 本心から答えを欲しているから、 少しでも力になれればと思って、
答えになり得そうな事柄を、 僕の思いつく限りで羅列する。
それは呟きのようなもので、 正解不正解を求めたわけじゃなかったけど。]
(636) 2019/06/09(Sun) 23時半頃
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[ 二度手間の天才。 僕は間違いなくそれであった。 先の昇降口はシャッターで封鎖されてる>>619。
手荒な真似をするつもりはなかった。 だから、目的は達成されたようなもので、
今となっては僕は高本悟がたどたどしく紡ぐ、 いくつかの言葉の束に必死になっていた。
非難するつもりなんかなかった。 ただ、わからないことが多すぎたんだ。]
(637) 2019/06/09(Sun) 23時半頃
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……道連れにしたかったのかもしれないよ。 じゃなきゃ、どうしてここに当人以外の人間が?
……違う。 そういうことを言いたいんじゃなくて、 他人を道連れにすることを非難する気もないんだ。
ただ、ただ──、 ねえ高本くん、君は言ったよね。 決して逃げられない。捨てられない。 僕たちは少し似てる。……って。だからかな。 高本くんの何が性格悪いのか分からない。
[ 冗談めかしたって面白くない。 そんなふうに言ってほしくなかったのは、 多分、ほんの側面でも、その瞬間だけでも、 重ねることのできる一面を彼に見たからだ。]
(638) 2019/06/09(Sun) 23時半頃
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死ぬのに理由なんていらないよ、高本くん。
どうしてこんな社会で生きていかなきゃいけないの? どうして僕らが生きづらい思いをしなきゃいけないの? どうしようもないことに向き合わなきゃいけないの? みんなは違うの? 君は違うの? この世に生きたいの? みんなが辛うじて、何か理由を見つけて、 生きることにしてるんじゃないと、ずるいよ……
(639) 2019/06/09(Sun) 23時半頃
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……高本くんが、メールの送り主ならいいのに。
(640) 2019/06/09(Sun) 23時半頃
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……ごめん、嘘。 ……嘘じゃないけど。ごめん。
(641) 2019/06/09(Sun) 23時半頃
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[ うまく息ができなかった。 昇降口のことはもういいよ。 頬から血の気が引いていくのが分かる。
……自分が言ったことの意味が、 少し遅れて頭の中で組み立てられていくようで、 僕は、慌ててその場を立ち去ろうとする。
くるりと背を向け、また階段に足をかける。 ……それから気付いた。理由なんてもうないのだ。*]
(642) 2019/06/09(Sun) 23時半頃
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