172 ― 恋文 ―
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[喫茶店で見かけたレターセット。 いっぱい色があって、でも全部優しい色で、可愛いな、いいなって買おうと思っていたのに。 結局買いに行く機会はなくなってしまった。]
(うちの売店でも取り扱ってくれたらいいのになー)
[要望出してみようかな。 そんなことを思いながら、最近のお気に入り曲が入ったiPodを起動する。イヤホンから流れてくるのは、今流行りのアップテンポでリズムを楽しむタイプではなく。
ピアノの音と優しい歌声に、目を瞑る。
頭に浮かんできた文字を、紙の上に滑らせ始めれば。]
(11) matsuko 2015/10/25(Sun) 01時半頃
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できた!
[お返事には全て自分の住所を載せた。 お店に行かなくても、この繋がりを絶たなくて済むように。
もしかしたら、最後のお手紙をもらった日からだいぶたってしまったから、相手にとってみれば迷惑な手紙になってしまうかもしれないけれど。 でも。
せっかくもらった言葉を、想いを、 返さずにはいられなかったから。
スティックのりで丁寧に切手を貼ったら、 急いで荷物をまとめて教室を飛び出して。
正門前のポストに、祈るような気持ちで投函した。**]
(12) matsuko 2015/10/25(Sun) 03時頃
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―― とある冬の夜 ―― [塾の帰り。 すっかり冷たくなった風を、さっきまで屋内にいたため火照った頬に受けながら夜道を歩く。己の身長よりもはるかに長いマフラーの、口許をぎゅっと手で握って、小さな身体をさらに小さく縮めて。
左手には単語帳。 ぶつぶつ、呟きながら前をみていなかったのがいけなかった。
気付いたら自動販売機の前に座り込んでいた男の人の足にけつまづいて。 あっ、と思ったときには既に囲まれていた。 だいぶ上にある男の人の顔は、なんか、にやにやしてて、でも眉間に物凄く皺を寄せてて。]
ご、ごめんなさ…!
[慌てて謝ったけど、謝ればケーサツいらねぇんだよおじょーちゃんとか言われちゃった。冷えていく体温。なのに背中には嫌な汗が伝う。
どうしよう、わたし、痛いのはやだな。]
(23) matsuko 2015/10/26(Mon) 01時頃
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[せめて、取り返しのつかないくらい痛いこととか、人生辞めたくなるようなことをされなきゃいいな、と、暢気とも言えるようなことを考えながら、ぎゅっと目を瞑って俯いたら。]
「たしかに警察はいらねぇな。ちゃんと謝ってんだから許してくれんだろ?」
[って、また知らない男の人の声。>>30 仲間割れ?今がチャンス?と、恐る恐る目を開けて顔を上げれば]
(だあれ?)
[見えたのは深緑のパーカーと制服みたいな大きな背中。癖の強い、黒髪。]
(…おうじさまだあ…)
[そんなにロマンチストだったかな、わたし。 ぽんと浮かんだ感想に内心苦笑しながら、目の前の袖をちま、と握った。]
(助けてください)
[めいっぱい念を送りながら。**]
(47) matsuko 2015/10/26(Mon) 15時頃
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―― 幕間:ある日の午後 ―― [そういえば。 ラブ・レターでの縁が、実際に出会うという形で実を結んだ例が一つあった。
ルーズリーフのお手紙のお返事を書こうと、何度も読み返していたら、とあることに気付いたのだ。]
これ、うちの売店で売ってるやつだ
[購買部で買えるルーズリーフには二種類あって、どこででも売ってそうな青い罫線のものと、黒い罫線にうっすら隅に校章が透かしこんであるものがある。 このルーズリーフは後者だった。
つまりこの手紙の送り主は]
…うちの学校の生徒?
[すごい!わたし名探偵になれるかも! と、発見したときは大いにはしゃいだのだけれど]
(48) matsuko 2015/10/26(Mon) 21時頃
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でもうちの学校、900人いるよ…?
[可能性の多さに震えた。 どうしようどうしよう。悩みに悩んで。 結局うまい方法など見つからなかった。
そうして、せめてもと塾へ向かう前に、ラブ・レターの前を通っていたら。]
あ!!!
[うちの制服を着た女の子が、ポニーテールを揺らして入っていくのが見えた。あの子の顔は、知ってる。知ってるぞ!…なんでだろ??]
(54) matsuko 2015/10/26(Mon) 21時頃
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そうだ!!ジュリエットちゃんだ!!
[演劇部の再演で見た、ヒロインの生徒会長役の! えーとえーと名前はたしか]
ハルカちゃん!
[思い返せばいつかの恋子ちゃんが紹介していた「恋を知らないジュリエット」も。あれも、もしかしたらハルカちゃんだったのだろうか。そこまで言ったらできすぎかな?
今すぐお話したいけど、塾に行かねばならない。 だから]
明日、学校で…!
[興奮冷めやらぬまま。鼻息荒く駆け出した。]
(55) matsuko 2015/10/26(Mon) 21時頃
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―― 幕間:それから ―― [わたしはひとつ、お願いをした。 親が子供に勉強への意欲を沸かせるため、もしくは、子供が親にどうしても叶えたい願いを要求するために使うよくある手段。
そのお願いとは。 「最後の模擬でA判定取れたら、塾をお休みする日を作りたい」というもの。
一日だけでいいの。土日もずっと勉強するから。 お願い、平日一日だけ。塾の数を減らしたいの。
両親はわたしの願いを渋い顔で聞いてたけど、最終的には結果が出せたなら、と承諾してくれた。
そうして勝ち取った、A判定。 もう誰にも文句は言わせない。]
(58) matsuko 2015/10/26(Mon) 21時頃
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[それからわたしは、演劇部の有望株「ハルカちゃん」となんとか接触することに成功し。
お手紙のお礼と、お店ですれ違ったことがあったかもしれないこと、ラブ・レターのおすすめメニューなんかをきゃあきゃあ言いながら、不思議な縁に感動しあった。
そうして。]
準優勝、おめでとうだよー! あ、マスターさん、こんにちはっ
[惜しかったねえ惜しかったねえと頷きながら、喫茶店へと入る。外からハルカちゃんの姿が見えたので、これは!と勢い込んで入店したのだ。 なにせ、今日は塾がお休みの日!
彼女が待ち人を待っていることなどつゆ知らず。 向かい、いい?と聞いてニコニコ。*]
(63) matsuko 2015/10/26(Mon) 21時半頃
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[どうぞどうぞと言われれば、ありがとーうときゃっきゃはしゃいで。
今日はね、わたし珈琲にチャレンジするの!とこのお店のブレンドを初めて注文してみた。チョコレートは無いみたいだから、チョコケーキを一緒に。]
あのね、文通で知り合ったアーティストの「ナナさん」がね、教えてくれたんだよ! こうやって飲むと、苦い珈琲も美味しく飲めるって。
おうちでもやってみたんだけど、 おうちのコーヒー美味しくないの。
だからきっと、ここのなら好きになれる気がするの!
[わあわあ自論を展開したら、ふと、彼女のあたりに漂うオレンジの香りを嗅ぎつけて。]
いい匂いだねえ?
[珈琲?なんていうの?と、問うた。*]
(67) matsuko 2015/10/26(Mon) 21時半頃
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―― 冬のできごと ―― [わたしが袖なんか掴むからいけなかったのかな。 こちらを振り向いた男の人の頬を、悪い男の人の一人が思いっきり殴ってきた。]
ひぁ…!!!!!
[ぼこっていうか、どこっていうか、なんかそんな感じの鈍い音がして。とっても痛そうで。痛いって言ってて。慌てて手を放して、オロオロと男の人に触れようとしたら、返ってきたのは彼の鞄。
しっかりキャッチして、彼の言うことをコクコク、と何度も頷きながら、トトっとその場から少し離れる。 彼の邪魔にならないように。]
(ていうか、誰か呼んだほうがいいのかなっ!!)
[ぎゅうっと胸に抱えた鞄を握りしめて、必死で考える。そうだ。そのほうがあの男の人もきっと怪我しなくて済む!]
(68) matsuko 2015/10/26(Mon) 22時頃
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かっ 火事だあぁー…!!
[自分の出来得る最大音量でそう叫んだら、窓から誰か顔を出すだろうか。何せここは閑静な住宅街!*]
(69) matsuko 2015/10/26(Mon) 22時頃
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―― 続・冬のできごと ―― [喧嘩は、わたしがぐるぐる考えてる間に終わっていたみたい。悪い男の人たちが弱かったのか、それとも助けてくれた男の人が強かったのか。
窓からちらちら外を見る人はいたけど、結果的に誰も助けには現れず。都会って冷たいねってちょっと悲しくなった。顔も見えない、素性もわからない文通では、あんなに暖かなやり取りができるのに。不思議。
とにかく。 悪党をやっつけた男の人は、鞄を受け取りにこちらへずんずんやってきた。 わたしは、ハイって、助けてくれてありがとうございましたって、そう言って鞄を渡そうとしたのだけど。]
ひわっ
[がっと力強く両肩を掴まれて。]
「火事はどこだ!」
…?
[鳩が豆鉄砲を食ったような顔、してると思う。]
(90) matsuko 2015/10/26(Mon) 23時半頃
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あ、
[しばらく沈黙が続いて]
えと
[黒猫が通り過ぎた。]
火事、ない、です わたし 嘘つきました
[助け、たくて…と。 全く役に立たなかったことがとっても恥ずかしくて、熱くなった顔を隠すようにマフラーに埋めた。*]
(91) matsuko 2015/10/26(Mon) 23時半頃
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―― 喫茶「ラブ・レター」 ――
こあんとろーこーひー… お酒がはいってるの?すごいね!大人な珈琲だね!
[目をまんまるくして彼女のカップを覗き込んだ。琥珀色の液体から、ふわり湯気とともに柑橘の香りが昇る。]
へ
[急に口ごもるハルカちゃんに、何事かと視線をやれば、彼女の頬は真っ赤に染まってて。恋バナだ!と理解したときには、前のめりに聞き入っていた。]
初めて男の人を好きになったんだね。 …すごいね!
[最後まで聞いたら、こっちまで胸が締め付けられるようだった。 きっといま、ハルカちゃんはわたしが感じているよりももっともっと苦しい思いをしてるんだと思う。そう思ったら、俄然彼女を応援したくて。
震えるその手を上から包み込んだ。]
(93) matsuko 2015/10/27(Tue) 00時頃
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好きですって、素直に伝えたらいいんだよ! 誰かを好きになるのって、すごいことなんだよ? わたしは、奇跡に近いって思ってる。へへへ
たとえ振り向いてもらえなくてもさ、 その人の思い出の中でハルちゃんは、「ただの文通してた女の子」から、「自分を好きだって言ってくれた女の子」、になるんだよ?
[好きだって伝えられることが迷惑になることなんか、絶対ないもん!と、笑う。]
縁は、切れないよ。ハルちゃんが望んでるなら。 あ! それに、こあんとろーこーひーって、このお店で知ったんでしょ??なら、その人もこのお店に来るってことだよね?? そしたらいつか、絶対会えるよ!
[任せて、わたし名探偵だから!と胸を張って。 ぎゅっとその手に力を込めた。*]
(95) matsuko 2015/10/27(Tue) 00時頃
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ならないよ!絶対ならない! ハルちゃんからの告白を迷惑だなんていうひとは わたしが成敗しちゃう!
[えいえいって、シャドーボクシング(実際はねこぱんちみたいな動きだった)をしてみせて。 ふたりしてクヒヒって笑った。]
そだ!ハルちゃんにいいものを見せよう〜〜
[鞄からごそごそと茶色の封筒を取り出す。大切に大切に中を引っ張り出したら、そこには制服を着た女の子と、動物たちの絵。>>2:-38]
あのね、わたしこの画家さんのファンなの ほら、あそこでも売ってるんだよ
宝物なんだあ
[すこしでも、ハルカちゃんに笑ってほしくて。 この絵から伝わる優しさが、彼女の心をあったかくしてくれたら、そう思って。*]
(102) matsuko 2015/10/27(Tue) 00時半頃
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[カランコロン。 ドアベルがしたと思ったら、こっちに近づいてくる革靴の音。父さんと同じ音だから、わかる。
傍まで来た男の人は、眼鏡をかけた普通の人。電車の中で見かけるような、いわゆるサラリーマン。知り合いかな?とちらりと視線をやれば、会釈をされて。おずおずと返せば、ハルカちゃんへと差し出される一通の封筒。]
(ハッ このひとが!!!)
[閃いた!ぴんときた!この人がきっと、トヨタさん! そんな彼は手紙を渡したら少し離れた所へ座ってしまった。]
(わたしだ!!わたしが邪魔してるんだ!!)
[焦ったわたしは話もそこそこに席を立つ。]
ハルちゃん!こわんとろーこーひー好きな人に 悪い人はいないよね!!
[むしろいい人ばっかりだよね!!と。そんなことを早口でまくし立てて。チョコケーキの乗ったお皿と珈琲をそろっと持って、そんな二人と一番遠いところに座りなおした。
ハルカちゃんにそっとサムズアップを送りながら。*]
(113) matsuko 2015/10/27(Tue) 01時半頃
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―― いつか、のはなし ――
ひろいちくん。あのね、一緒に行きたいとこ、あるの
[ある晴れた昼下がり。 一緒に公園のベンチに座って、わたしの焼いてきたサブレ(マスター直伝レシピ)を一緒に食べながら、ぽつりと呟く。]
まゆみさんのとこにね、行きたいの 文通しかしてないのに迷惑、かもしれないけど…
[ひろいちくんと、一緒に、会いたいなあって。 病院の名前は知ってる。 病室はきっと名前を伝えたら教えてもらえるはず。 だから、と。
上目遣いに彼を見つめれば、どう答えてくれるだろうか。*]
(114) matsuko 2015/10/27(Tue) 01時半頃
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―― またいつの日か ―― [マスターさんから受け取った茶色の封筒は、もはや誰からのものなのかすぐにわかった。
きゃあきゃあ言いながら封を開ければ、中から出てきたのは手紙を持った沢山の動物たち。
ああ、この小鳥が、わたしなんだ。
涙が出ちゃうくらいやさしいひと。 この人の絵が大好きなんだなあって、いつもいつも思う。
交わした言葉は皆無だけど、 いっぱいいっぱいお話した気がするの。
ありがとう。ありがとう。
たくさんの感謝を、あなたへ。**]
(117) matsuko 2015/10/27(Tue) 02時頃
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―― 続々:冬のできごと ―― [ああ恥ずかしい。埋まりたい。逃げたい。 でも。でも、ちゃんとお礼を言うんだ!
ばっと顔を上げて息を吸ったら、先に男の人に「家まで送ろうか?」って言われてしまった。なんということ!悪漢から救ってくれた上に家まで送ってくれるなんて!]
(やっぱりおうじさまかな)
[ぽーっとその顔を眺めていたら、反応のないわたしに痺れを切らしたのか、彼はやっぱなんでもないと去って行ってしまう。ああっだめ!]
まっ
[口から出た声は予想以上に大きくて一気に顔が熱くなる。でも、負けないのだ!]
まって、ください! あの、あの。 お、送ってもらえたら、たのもしいです!
[へんな言葉遣いになっちゃった。 だけど、これでもちょっと一緒にいられる。*]
(118) matsuko 2015/10/27(Tue) 02時頃
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[了承を得たら、わあい!と素直に喜んで。 こっちです!と早速案内を始める。
そっぽむいちゃったことには首をかしげつつ、そうだそうだと本来の目的を果たそうと。]
あの、あの、助けてくれて、ありがとうごじあ…あ
[噛んだ。恥ずかしい。]
ご、ございました
[うう、とマフラーにまた顔をうずめて熱い頬を隠す。]
わたし、ひなこです。とうじひなこ
[あなたは?と、随分高いところにある彼の目を見つめて問うた。*]
(120) matsuko 2015/10/27(Tue) 02時半頃
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ひろいちさん
…いち、さん…
[まさかね。まさか。そんなできた話がある筈ないのよひなこ。…でも。でもでも。どうしてこんなに胸がざわざわするんだろう。
塾からうちまでの道は、決して遠くない。 だから、簡単な自己紹介をしただけで、あっという間に目的地へと到着してしまった。
むしろこの短距離の間に、あんな事件に巻き込まれることのほうが珍しいというか、驚きなのだけども。]
(そう考えるとますます運命みたいだよね…?)
[なんて。 わたし、ほんとはロマンチストだったみたい。*]
(122) matsuko 2015/10/27(Tue) 02時半頃
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???
[うちについた途端、「え」しか言わなくなるひろいちさん。どうしたんだろ。おうち近いのかな?なんて。 そんなことを確か、わたしは考えていたけれど。
それから。
一さんはひろいちくんだったこと。 あまいものがすきなこと。 わたしのほうがお姉さんで、彼は二つも年下だったこと。 同じ高校に通ってること。 顔が怖いって本人は言うけど、 やっぱりわたしはへっちゃらだったこと。
おんなじ思いで、お手紙を待っていたことを知って。]
(132) matsuko 2015/10/27(Tue) 03時頃
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[いっこずつ知るたびに ちょっとずつ好きになっていった。
おんなじ大学に通いたいってわがまま言ったら、 いっぱいいっぱい勉強してくれた。
これが食べてみたいって言われたら、 いっぱいいっぱい(マスターさんのとこで)勉強して 作っていった。
怪我をすれば手当てして、 困ったら助けてもらって。
そうして、一通のお手紙が繋いだ縁は、 いつの間にか何物にも代えがたい絆に変わってました。
すべての出会いに、感謝を。]
(133) matsuko 2015/10/27(Tue) 03時頃
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[そうして今日も、
ふたりで「ラブ・レター」を訪れるのです。]
**
(134) matsuko 2015/10/27(Tue) 03時頃
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