76 ─いつか、薔薇の木の下で。
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[うっすら戻る意識、そこに褐色の彼がいないことに 安堵と寂しさがこぼれて落ちる。
触れたい、今すぐにでも。 またあのくちびる重ねて、やさしい目を間近に見たい。
ほぅ、とこぼれる吐息は熱い
大事な彼の名をそのなかに溶かし込んで]
(43) 2013/03/26(Tue) 19時半頃
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[自分の口許に指をあててあの感触を思い出す。 ブレンダを…薔薇を抱いても、欲は深まるばかり。
彼を汚すくらいなら、自分が汚れたい。 汚れて、満足できるならいくらでも。
今、誰かに会えば。胸裏の薔薇はきっと]
(46) 2013/03/26(Tue) 19時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/03/26(Tue) 19時半頃
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[ふらり。本を片手に立ち上がる。 自分の胸裏に花開く薔薇は、既に図書室にも その香りを染み付ける。
あの時かけてもらったケットの感触がどこか懐かしい。 あぁ、やっぱり、無理だ。離れるなんて。 薔薇の香りがそう伝えてくる。大事なものは大事に、と。
ただただ、今はそれを手放したくなかった]
ヤニク……
(47) 2013/03/26(Tue) 19時半頃
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[ふらふらり。よろよろり。 熱に浮かされた体は酔ったように足元は頑是無い。 この熱さをなんとかしてほしい。 薔薇のように、誰かに抱かれればいいのだろうか。 ブレンダをを抱いても醒めなかったこの熱は。
壁に体を預けながら、辛い体を何とか運ぶ 引きずるように戻る道は部屋への廊下。視界はかすむ。]
(49) 2013/03/26(Tue) 19時半頃
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サイラスは、ぼやけた視界に見えるのはエリアスの姿だろうか
2013/03/26(Tue) 20時頃
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センパイ…
[オスカーとエリアスの2人。エリアスに支えられているオスカーに視線を投げる。 自身が近づけば薔薇の香りが強くなることを感じ取れるはずで
自分はもう熱くて仕方ないのに、 薔薇に犯されていなければまだ理性は残るのだろうか]
(50) 2013/03/26(Tue) 20時頃
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先輩…どうしたんですか。 オスカー先輩も大丈夫スか?
[なんとか薔薇にあてられた自分を隠すように落ち着いた声で]
先輩達も、気分が悪いとか?
(52) 2013/03/26(Tue) 20時頃
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[ふわり。薔薇がまた脳裏を溶かす。 どこか壊れてしまった頭は薔薇の侵食をそのひび割れから招き入れてしまう。
次第にその目に浮かぶいろはブレンダに浮かんだものと同じ]
(53) 2013/03/26(Tue) 20時頃
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俺の寝覚めはいつものこと、だし。 扉、開けないほうがいいかもですね。 確かに外、香り強いし。
だけど…
[オスカーがいても躊躇なく。 ふ、と手がエリアスの髪に触れる さらりと撫ぜて、そっと離す]
案外、薔薇は薔薇だけじゃないのかもしれない 気をつけてくださいよ。 …何か、ヘンだから。
[口許に浮かべる笑みはいつもとどこか違う]
(57) 2013/03/26(Tue) 20時半頃
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[髪にふれて、エリアスは何を返してきただろう。 オスカーは、どうしただろう]
俺、先輩の髪、好きなんです。 手も、好き。
[あの時談話室で撫ぜてくれた手、今も覚えている。 笑う声に、薔薇の香りが混じった]
また、撫ぜてくれますか。 夜は、明けないみたいだし。 先輩達、まだ最後の月を見れますよね。 …ここに、いてくれますよね。
(58) 2013/03/26(Tue) 21時頃
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[触れて欲しい人は違う人 撫ぜてほしい人は違う人。 金色でも、銀色でもない髪で 白くない肌の。優しい目をした。
いつも探して、見つけてくれる。 頼っても頼っても、いつもそれを受け入れてくれる
その人を望む自身の感情は薔薇に塗りつぶされてしまいそう 薔薇がブレンダを眠らせたように]
(59) 2013/03/26(Tue) 21時頃
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ヤニク…あぁ、ヤニク…… 探してるかもしれない……。
[離す手とともに、薔薇の香りは少しは薄れたか。 隣にいるオスカーにも指を伸ばし。 その頬にキスを一つ。
日常、友人に送るそれは色なんて含まない。 …いつもなら。今は残る、薔薇の移り香]
ヤニク、探してきます。
[ふい、と踵を返す。香りと一緒に]
(62) 2013/03/26(Tue) 21時頃
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居てくれるなら、嬉しい。 ずっと夜ならいいのに。
[撫ぜられる髪、猫のように摺り寄せるのは本来の癖。 オスカーがいなければ小柄なその体を抱き寄せたかもしれない。ただただ、薔薇は触れて欲しいと望む]
すきだよ、先輩。
[薔薇の花が紡ぐ「すき」の意味は。 そして、そっと離れて>>62]
(63) 2013/03/26(Tue) 21時頃
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[エリアスと離れてからまたふらふらと歩は進む。 大事な彼を探しに。 もう、きっと探すのはたやすい。 薔薇の香りが、きっと教えてくれるから
大事な大事な、汚したくない、綺麗な彼]
…ヤニク。
[崩れ落ちた彼>>56を視界に捕らえる。 同時にその場に、薔薇の香り]
(65) 2013/03/26(Tue) 21時半頃
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[ヤニクへ、歩を進める都度、薔薇が香る。 薔薇と胸裏で相反するものは 誰もしることはない。
ただ目の前の大事な人、抱きしめてあげたいと 純粋にそう思って、手を伸ばす]
ヤニク。
[名を呼ぶ声は甘やかで、柔らかい。 薔薇の新芽のように]
(67) 2013/03/26(Tue) 22時頃
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[名を呼ばれて、嬉しそうに笑う。 拒まれなければ彼をただぎゅ、と抱きしめた]
…ごめん。また、迷惑かけた。
(68) 2013/03/26(Tue) 22時頃
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うん。俺も。
[やはり心配をかけてしまったようで。 その髪に顔を埋めて、感触を得ようと]
俺も、やっぱりヤニクがいないと駄目なんだ。 好きなんだ。もう離れたくないくらい。
[薔薇はいう。手を出さなければ彼は綺麗なままだと。 だけど触れてしまえばそんな言葉、今は記憶から消えうせた。
またそっと唇を寄せる。軽く。甘く、徐々に深く。 交わす口付けに、薔薇の香りが満ちた。 青い目に浮かぶ薔薇の色。 薔薇の言葉がなければ、今ここで彼を暴きそうなくらい、体が疼く]
(76) 2013/03/26(Tue) 22時半頃
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[「好き」という言葉、慈愛のぬくもり、 人の体温、くちびるの感触。 どれも薔薇の毒を更に重くする。
大事な人を汚したくない そんな、最後の理性。 想いは通じてるのに。愛してるといいたいのに
──……「君が彼に手を出さなければ」
響いた薔薇の言葉はいよいよ重い]
好き…。好き、だ。
[だけど。どんなに深く唇を求められても それより深く、肌を求めることができない]
(109) 2013/03/27(Wed) 05時頃
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[髪に触れてくれる手に目を閉じる。 また目じりに涙が浮かぶ。
愛おしすぎて、気が変になりそう。 ──薔薇の意識がある意味気の触れた自分なのかもしれないが。 切ない吐息はヤニクにも感じられるだろう。 口にしないだけで、どれだけ彼を欲しがっているか ただただ傷つけたくない、汚したくないというその想いだけが彼との境目を保つ。 またゆっくり身を離し、その頬を撫ぜながら]
…部屋、いこう…。ここは風邪引くから。 それに、少し疲れた。
(110) 2013/03/27(Wed) 05時頃
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薔薇、どうしたのかも調べないと。 このまんまじゃ、気分悪くて──…辛い。
[目を伏せて部屋へと促す。彼がまっすぐ歩けないようなら勿論その手助けを。 どこにおいかないと伝えるように、ぎゅ、と手を握る。
部屋に戻ればふらりとそのままベッドに倒れこんだ ヤニクの手を引いたまま、シーツの中に引きこむ。
熱い感情にとらわれて尚、僅か残った自我を守るための無意識に欲する休息。 抱きこんだ彼の心臓の音を聞きながら 僅かつらそうな表情を浮かべながら目を閉じた。 …首筋の赤い華は、ヤニクの眼に入るか否か。
眠りに入ったとわかるのは抱きこむ腕は抜け出せる程度にはゆるくなったこと*]
(111) 2013/03/27(Wed) 05時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/03/27(Wed) 19時頃
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[ふ、と。薔薇の声を脳裏に聞きながら目を覚ます 腕の中に大事な人がいて、安堵の息を。 そしてそこに涙の痕を見つければ、そっと目元に口付けた]
…ごめん。
[自分のせいだろうか。 こんなに心配させてしまって。
汚したくないという思いが逆に傷つけていることに未だ気づかない]
(126) 2013/03/27(Wed) 20時半頃
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[眠る彼を強く強く抱きしめた。 どうか、このままでいてほしいと心の底から思い。 どうしても覚めやらない自分の熱に、苦しい息を零しながら。
薔薇はいう。きっとヤニクに手を出せば、自分は壊れてしまう。 もう壊れてしまったほうがきっと楽だ けれど、その相手はヤニクであってほしくない。 薔薇の意識が塗りつぶす自分の理性。
蒼い目に薔薇が映る。もう、誰でも良いのだと]
、
(127) 2013/03/27(Wed) 20時半頃
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[薔薇の声が響く。 そしてそれに重なるように、目の前の人の声。
また、目に水滴がうかぶ。 どうしていいのか分からない。 だから彼の問いにも返す言葉は短い]
…そのままで、いて。ほしいから。
(130) 2013/03/27(Wed) 21時頃
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薔薇が……おかしい、…から。 頭が、ヘンになりそう、で……
[目の前の彼を汚したくないから。 だから替わりの誰かで。 そう、誰でもいい、というそんな思考。
自分が酷く汚れていてそんな自分が持つものは 彼を汚してしまうから。
頬に触れる手に手を重ねる。いつも触れてくれる手だ]
──…好きなのに。 でも、これも。薔薇のせいかも、しれない。
[肌をあわせたいなんて、言えるわけもない]
(132) 2013/03/27(Wed) 21時頃
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違う。好き、だよ。俺は、ヤニクが好きだ。
[「触れさせたくせに」「誰でもいい」「あいしてる」]
……、おれ……ヤニクを、汚したく、ないから…
[薔薇が。薔薇が。甘い言葉と香りと。 艶を込めた声で語り掛けて来る。 触れられた首元の赤い印、思わず片手でそれを隠す。 手遅れなのに]
だから。
[薔薇を、シルヴァを抱いたなんてどの口が]
(135) 2013/03/27(Wed) 21時半頃
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…ごめん…。
[またゆっくりした手で彼の体を押す。 頬に口付けを落としてゆるり、体を離す]
…ブレンダは…眠ったのかな…。 薔薇が、あいつに憑いたから。
[自分の中にも薔薇がある。 自分も眠ってしまえば楽になれる。 眠る為には。誰でもいい。欲を、吐き出せば]
(138) 2013/03/27(Wed) 22時頃
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薔薇が、人に。 この香りのせいできっと、おかしくなってる。 俺の中にも、薔薇が、いる。
[宙をういた指、そっととって自分の胸元にあてた]
薔薇が…どんどん、大きくなって。 押さえ、られなくて…
[蒼が揺らぐ。また水滴が零れ落ちそう]
このまま、お前の隣にいたら。俺、ダメになる。
(140) 2013/03/27(Wed) 22時半頃
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このまま傍にいたら……
[目から零れるものはそのまま、そっと頬に口付けをよせ]
お前を、汚しちまうよ。そんなの、嫌だ。
(141) 2013/03/27(Wed) 22時半頃
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…苦しい。とても。傍にいたいのに。
[耳元の囁きにわずか身を竦め。 薔薇の声が脳裏に蘇る
ヤニクを汚したくないから かわりに薔薇を抱いたことはかわらない このまま流されてしまえばきっと自分は、もう。
けれど。けれど]
俺も…ずっと、想ってる…。 一緒に…なりたい。
[流されてしまってもいいのだろうか。 彼は、赦してくれるのか そんな罪深い思いは薔薇の香りに解け消える]
(147) 2013/03/27(Wed) 23時頃
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ヤ……。
[首筋に寄せられる唇はやわい。 ひくりと小さく反応を返した
もう薔薇は自分を塗りつぶす。 ヤニクに触れて知った熱をまた誰かに求めてしまうのだろうか。ブレンダのように。 それでもまだ「自分」が残っているなら。 きっと、この熱を分け合うことも幸せ。
縋るようにその体を抱きしめて、髪にキスを一つ]
あいしてる。
[罅入った脳裏に、心に。 薔薇がじわじわと染み入って]
(151) 2013/03/27(Wed) 23時半頃
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[髪を梳かれる心地に目を閉じる。 罪深いか、そうでないか。それは否、とだけ あぁ、彼を汚してしまう。 そのままでいてほしいとただただ願っていたのに。
胸裏の薔薇は蔦をその心に絡み付ける。 最後の自我を吸い取るように。
目の前の彼が愛しくて大切で、気が狂いそうなくらい。 薔薇に入り込まれたものよりも更に深い思慕。
願うのは、せめて今だけは自分でいられるようにとだけ。 体温を分け合う時間は長いようで短いようで。 熱い吐息もあえやかな声も、ただ沈まない月だけが知る *]
(160) 2013/03/28(Thu) 00時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/03/28(Thu) 00時半頃
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