人狼議事


158 Anotherday for "wolves"

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視点:


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/17(Sun) 03時頃


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

― 深夜 → 早朝 ―

[そのよる。

  ふわふわ、

  浮きたつような、奇妙な夢をみた。]

[ 墨をそのまま、ひっくり返したそら。
  太陽も、月もない。

   星のひとかけらもない。
   真っ暗 そう、真っ暗。 ]

  [ 取り残された世界で。
    そ、っと、黒い狼が、
  (あの夜の、ねえさんだ。)

  付き添って
  アタシのてのひらに、あかい石を落とす。]

(2) 2015/05/17(Sun) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[血よりも、紅蓮に揺らめき。
    焔のような色を湛えた、
   まっかな まっかな、石だった。]

  ( どこかでみたような、
   
   そうだ、 スティがつけてたような、)

  これ、どうしたの?

[問いかけても、返事はない。
 柄杓の耀かない空の下、狼は、儚げに首を振るう。
 それを、不思議そうに、みつめて。

   みつめて、 みつめていた、はずなのに。]

  [ぱちり。]

  [またたくと、漆黒の毛並みは姿を消して。]

(3) 2015/05/17(Sun) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  [ ワタシは、不気味な黒の天球に、
     取り残されていた。    ]

   …… ねえさ、 

  … カイド、 ううん。

    …マルガレーテねえさん?

    … スティ?

[返事は、ない。
 奈落のような、ただただ不安にする底無しが。
 風の代わりに、どろり どろり、

   湿り気が、濡れ羽色を、撫ぜるだけ。]

    ( ひとりに、しないで )
    ( 違う、わたしたちは、 
    『ぼくは』、ひとり、じゃ )

(4) 2015/05/17(Sun) 03時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 「 …… なにを、寝惚けているの?

   『つめたくなった手を離した、
    ―――    あの日から』

   ずっと ひとりだったくせに、ねえ?  」
  
 [ アタシであって。 ぼくでない。
   記憶を閉じ込めていたはずの、
  『ワタシ』が、嘲笑うこえが、した。 ]

 [ 見開くひとみが。

  瞬かれ、 開いたとき。
  闇色は、窓から差し込む月に薄らいでいた。*]

(5) 2015/05/17(Sun) 03時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/17(Sun) 03時半頃


【人】 逃亡者 メルヤ

 ― 診療所  ―

 …… 、 …… っは、
 ほんとに、夢見が悪いなあっ……!

[跳ねるように、目を醒ます。
 『一日ぶり』の目覚めだけれど、 
 彼女が猫の代わりにすごした時間は。

  いくつかの記憶の欠片に、
  空白の頁をつくりながらも、
  器の主がすごしたように
  書き換えられていた。 ]

 [ それを、微塵も疑わない。
         疑えない。 ]

(11) 2015/05/17(Sun) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[自警団の同僚に、『変わってもらった』夜警。
 (‟彼女”が頼んだことも、
   また ‟彼”が頼んだように変わって、)

 だから、いつもよりもはやく。
 ……遠退いた現実の、(ルーおじさんの)
 ことばが辛うじて残るあたまで。

   また、酒を飲まずに、
   寝台に潜り込んだ(ことになっていた)。]

[ それが、幸か 不幸か。 ]

  [ どこか、まだ朝にははやい、
    仄暗い時間だっていうのに、
    風が。 空気が、騒がしいような。]

 …… ?

(12) 2015/05/17(Sun) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ ぺたり。

   寝るために脱いだ、裸足のまま。
   部屋を出る、

   ざわめきが、煩いのに。
  (夢のせいか、鼓動さえ、)
   ―― なのに、やけに静かだ。 ]

[ 月夜を吸い込んだ仄暗い青年の瞳は、
  猫に成り切れず、台の上の、
  ランタンを灯して、昏い部屋を彷徨う。 ]

  [ 背筋に奔る、嫌な予感。 ]
  [それを、大袈裟だって、
   いつもの皮肉で笑い飛ばして欲しかったんだ。]
  

  …… スティ、
          ――― スティ?

(13) 2015/05/17(Sun) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  せんせー? …… おかしいなあ、

[そんな冗談っぽい呼び方をしても、
  返事も 気配も、一向にない。
  狗は、舌打つ。 ]

  …… どこいったんだ、夜中にさあ。
  急患でも、来たなら騒がしくって
  きっと寝ちゃあ居られなかっただろうし。
  …散歩でも行ってるのかい、あの医者は。

   ( …散歩なんて、こんな時に? )

  [――― 信じてる。
      信じてるはずなのに、 ]

  (あの死神を気取って、
   悪者になろうとしてるやつが、 

 犯人なわけ、…『悪魔』なわけが、ないだろ。)

(14) 2015/05/17(Sun) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ なんでだろうな。
    血の気のひくような、感覚がしたのは。]

  …… どーせ、すぐ戻ってくるでしょ。

 [心配なんかした、とか思われちゃあ。
  馬鹿にされそうだから、あほらし。と。
  一抹の不安を、奥底に隠す。

   それでも、
   醒めた頭と、寒気すら感じる肌では
   眠れもしない。

   酒は無いから、ホットミルクでも作ろう。
   そう、ぺたり、

   床を踏んだときだった。 ]

  [ ―――― バンバンッ、]
  [ 乱雑に戸が打ち鳴らされたのは。 ]

(15) 2015/05/17(Sun) 04時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

「教会で火事なんだ、
  人が足りないから消すの手伝ってくれ!

  それと、怪我人が出たときのために、
  先生を呼んでこいっていわれたんだけど、」

[戸を開ければ、覚えがある、
 昨日『代わり』を頼んだ明るいブラウンの青年。
 
 渋い顔を、当然浮かべかけて。
 こんな時でさえ、
 「スティは今居ないから、
  入れちがいにならないよう、
  帰ってきたら一緒にいくよ」

  と、狡くも、後回しにしかけて、
  ふ と。 出歩いているなら。 ]
    
 ( この狭い村だから、
   探されているなら見つかりそうだよね )

(17) 2015/05/17(Sun) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[そんな 考えが。

 背筋の悪寒を、
 『別方向』に毛を逆立てかけさせたが、
  否。 まさか、 ね、 ]

  [ そう思うのに、なんで、息苦しいのだろう。 ]

 「なら、先生は俺が探しとくから!
   アルは先に教会に行ってくれよ!
   ひとりでも、猫の手でも借りたいくらいなんだ」

[――アタシが、その猫なんじゃなかろうな?

  普段なら、そんな冗談のひとつふたつ。
  余裕で飛ばしてくものだけれど、
  いまだけは、そんな言葉もでなかった。

  そうして、促されば あとはもう、
  一度部屋へ、ブーツに足を通し、 ]

(18) 2015/05/17(Sun) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  [ 厚い、死神の衣のよな
    外套を闇に同化させながら、
    (神なんて信じる気もないのに)

  祈れるものがあれば。
   祈りたいよな気持ちになるのは。
   不思議なようで、薄情だと、そうおもう。]

  [ そして地を蹴り、駆ける最中、
     まだ東雲の夜明けにははやい ]
      夜から、朝へ。  ]

 [移り変わる天球は、
  夢と違い、いつもの群青をしていて。
  すこし、こころを軽くする、反面。

   ちょうど、雲間に隠れた死兆星が
   見えなかったことに、眉根を顰める。 ]

(19) 2015/05/17(Sun) 04時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ― → 教会/ →早朝 ―

[ ――― めらり めらり、
   紅蓮は、 紅炎は
   天に届き、全てを呑み込む。

   奥の方は手も付けられない程
   轟々 燃え上がっていた。 ]

 [どこかで見せられた、
  聖書に残る、ソドムの業火のように
  それでいて、魔女を燃やす火刑のように。]

 [思わず教会嫌いの狗でさえ、
  小気味いい、と思うことが出来ない。
  目が釘付けになり 息を呑む。

 ひとの罪を裁き。
 焦がす為に神が自ら放ったような
        傲慢な火柱にすら、見えた。 ]

(20) 2015/05/17(Sun) 05時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [ 薄らわらいとは無縁の、険しい顔をする。 ]

   …… こりゃ、凄まじいな

[ 外套の内側のポケットが、
  熱くなるような気がした。

  けれど、陽炎に揺ら 揺ら、
      焼け落ちる教会の前では
      気付くはずもない。 ]

[ 先に居た、人間の住民の目が痛かったけれど、

  慣れっこだと言わんばかりに逸らし。
  指揮を執る自警団の仲間にあわせて、
  消化してゆく。

  もっとも、凄まじい勢いで昇る火炎は
  井戸から水を汲んでぶちまけたところで、
  衰えをみせるわけもなく。 ]

(21) 2015/05/17(Sun) 05時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[早朝までかかって、かろうじて、
  入り口が焼け焦げながらも形を残す
  半焼で済んだ、けれど。

    ――― 奥まで、手は回らなかった。]

  [ は と、 息つく暇もなく。 ]

   ( …… そういえば、
   スティはちゃんと見つかったのかねえ、)
    
  [ はた と、気付いて、
    周囲を見渡して、自警団の連中に
    声を掛けようとするのと。

    『おい、死体があるぞ!』
 
     と、聞こえてくるのは、
   調子を併せたように、ピッタリだった。]

(22) 2015/05/17(Sun) 05時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… 死体?

[怪訝な顔をして、
 肩を叩きかけた手を ひっこめる。
 ――― 蒼は、声に応じるよう
 骨組みだけを遺した空間を見ていた。

 膨れ上がる、
 背筋の『嫌悪』みたいな『悪寒』は。
 『見ちゃあいけない』と、囁きかけるよう。]

  ( …… なんでもない、
       ただ確認するだけだよ )

[それが、死体であること、でない。
 知ってるひとじゃあ。

  せめて、スティでないことを
  朝の空に薄らいで、ぼけた星に
  いつのまにか、願っていたのはなんでだろう。]

(23) 2015/05/17(Sun) 05時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

( 『アタシが死んだらね、
  あんたを、道連れにしてやるからな。』)

[そんなことを言った、
 あの日が、遠く 遠く、

  吼えた声は、いまでは
  すっかり飼い慣らされていたことに、
  冥府の猟犬も、情が湧いていたことに。


  狗は、見て見ぬフリをしてきていた。]

 [燃え尽きた、無惨な残骸。
  梁の倒れていないところを探して、
  燃え尽きた哀れな骨組みの合間、

   犬猫のよに 身軽に擦り抜け、]

(24) 2015/05/17(Sun) 05時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [かつり] [硬質を強く鳴らし。]
 [くだらない神とやらを祀っていた
       祭壇の方へ、のぼる。]

  [そこにあったのは、
   朽ちた棒きれに、胸を貫かれて
   炭化した 男女とも分からない黒焦げの塊。]

  [吐き気も、嫌悪もない。
  『死体』だけなら、幾らでもみている。
   近付けど 精々、顔を顰めていくくらい。]

    …… ――― 、

 ( これじゃあ、誰かわからないじゃないか )

 [不謹慎に、安堵が零れかけ、た。

 全焼する程の火事でいて、
 明確な形が残るわけがない。それは、そのはず、で、]

(25) 2015/05/17(Sun) 05時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  …… あ、

[触れようか、触れまいか。
 すこし、逡巡したけれど

 燻る、肉の焦げた嫌なにおいに、
 ひんまがりそうな嗅覚の嫌な鼻。
 こんなところ、あまり居て気分のいいものじゃあない。
 
 『触らないで、さっさと去ろう。』
   …… そう決めかけて、
   焦げた、その身に、触れてしまって、]

  [こつり、]
  [そのはずみで、遺体からなにかが落ちる。]

[ それは。

  硝子がどろり融け、フレームも原型を留めない。
  けれど、確かに『眼鏡』だと、わかるもの。]

(26) 2015/05/17(Sun) 05時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

   ―――  !!

[ 拾う、

  狗が良く知る、眼鏡の人物はふたり。
  そして、煤に紛れて、黒いけれど。

  この、色と。
  曲がって、再度、冷えて固まった形。
  大凡の、原型を推測すれば。 ]

    [ 安堵しかけた、吐息を飲みこんだ。]

  …… そんな、ね、

  まさか、本当にアタシより、
  … っ、ぼくより、なんてっ …!!

 (許さない。 そんなの、許さない、)

(27) 2015/05/17(Sun) 06時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[縋るように見た、遺髪は。
 煤けて、焦げていたけれど。

  ――― 一部、昏い金が、
      仄暗い朝日に 煌めく。]

  ……っははァ、… 冗談、きついよ、

  そうだ、腕の、
    あの、石 ―― …。

[昨日の、記憶が途切れた空き頁は。
 ‟彼女”は、託された石のことを、
       遺していかなかった。

 それは、『本人に聞けばいい』と。
 言う意味合いを籠めて、のもの。

   …… けれど、
   今はただ、マイナスにしか、ならなかった。]

(28) 2015/05/17(Sun) 06時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[遺体の腕をまくっても、
 回りを見ても。

 スティがつけていた、
 (そう、つけていたはずの)
 柘榴石は見当たらずに
  まあるい、銀の塊がひとつだけ。

 『誰かが持っていった』なあんて。
 そんな可能性も、考えもしないで、
 『これがスティじゃない』理由を探そうとした。]

 …なあんだ、 人騒がせだなあ。
  やっぱり、 違うじゃあ 、 ―― …

         [ こんっ ]

(30) 2015/05/17(Sun) 06時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[項の冷や汗を感じながら、無理矢理、わらって。
 元々おかしかったのが、更に、おかしくなりそうだ。

  さっさと、スティを探そう。
  ついた膝をあげようとした時、だった。
  渇いた音が、焦げた絨毯に吸い込まれたのは。
 …… マントから零れ落ちて、
  
    数度 跳ねて、ころがる。
    炎を閉じ込めたような、柘榴石。]

  …… 、 

   ( …… なんで、
      今、ポケットから、 )

   あ、 …… っ、 …、ふふっ、

  [ 思考は、
    ホワイトアウトしかけて、 ]

(32) 2015/05/17(Sun) 06時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  あっ、ははははははははははははっ!!!
    ――― やだ、やだなあ!!!

 [三日月が、
  すべてを、塗り変えるよう、
  ぐい と、 持ち上がり、

  他の連中なんて、しらない。
  狂ったわらいが、静寂の朝に、響きわたる。 ]

 [狂喜すら宿す蒼が見開き、
  焦燥と、どろり、自らにすら向く疑念。

  (噫、なにかも放り投げてしまいたい)

 『自分すらも信じられない』記憶に
  空白の頁に縋り求めながら、
  脆い焼死体を揺さぶって、揺さぶって。

 … まるで、『眠ったひと』を起こすように。]

(33) 2015/05/17(Sun) 06時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  なんって、趣味の悪いいやがらせ!
  あんたらしいよ、スティ!!

 [ 信じたくないよ。
     信じられないよ。

   ねえ。 違うよねえ。
   問い掛けながら、なんでぼくは、
     『これ』がスティだって。

   …… 認めてしまってるんだろう? ]

 …… 起きてよ。

   なあっ、馬鹿だって笑い飛ばせよ!!
   こんな冗談、いらない。 …ねえっ、

(34) 2015/05/17(Sun) 06時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ 蒼は、彷徨う。

  どこかに、隠れてるんじゃあないかって。
  驚かせるために、わざわざ、なんて。

     ――― あるはずないのに、

  捉えられたのは、
  あるべき場所に無く、おちてもいない十字架。
  吸血鬼を仕留めるような杭は、きっと。

     …… 十字架で、
     そんな芸当が出来るのは、
     『人狼』くらいの、ものだってこと。]

  [ぽたり 、  ぽたり 、 ]

  [ 落ちる雫は、

    時間は、 もどらない。 ]

(35) 2015/05/17(Sun) 06時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  … あんたが、死神につれられちゃあ、
    …… 意味、ないだろ。

   泡吹かせようとする前に、
   ぼくをっ、 …置いていきやがってっ…、

[ 頬を、あたたかいものをつたって、
   こんな感情を味わうのは、

   ああ。 『置いてかれた』痛みを感じるのは。
   (二回目なのに、) 初めてかもしれない。

  黒焦げの肩を、ぐ、と掴みながら、
  落ちた、まっかなガーネットを拾う。 
  きらきら、 昏い色をして耀いていた。 ]

(36) 2015/05/17(Sun) 06時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  …… 殺してやる。

  ――― 絶対に、見つけてだして、
      犯人も、同じ目にあわせてやるっ……!!

[ それと、おなじように。

  天使の蒼は、
   冥府へ誘う、死天使の色に、堕ちてゆく。
   いつの間にか、気を遣ってか。

  自警団の連中も 近隣のひとも、  
  居なくなった世界で、
  
 しばらく、誰かが来るまで、身動ぎもせず。
  静かに 閑に、 嗚咽をあげていた。 **]

(37) 2015/05/17(Sun) 06時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/17(Sun) 06時半頃


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/17(Sun) 07時頃


メモを貼った。


メモを貼った。


[ 「死んで」しまってから
  わたしの耳はさらに多くを捉えるようになり

  サイラスの普段とぜんぜん違う…怒りの篭った足音や
  グレッグにぶつける衝動

   (やめて、メアリーをそんなふうに言わないで…)

  そして怒りの篭ったグレッグの声に続く
  らんぼうな”おと”

   (いやだ、やだ、ねえどうしてそんな事するの!)

  地面に音もなく散らばる、あの子のことば

   ( ………きっと、ちがうよ……… )

  銀薔薇の持ち主を知って、 きっと としか言えない
  じぶんにショックを受けながら、耳を塞ぐ。 ]



[ サイラスがわたしの名前を呼ぶたびに、
 ぴくりと跳ね上がる肩をなだめる。

 わたしが視えているわけではないと、
 わたしを喚んでいるわけではないと。

 わたしの事で彼のこころが悲鳴を上げていることが
 優しいグレッグの人が変わってしまったような声が
 ひどく辛くて、そんな声達を聞いていたくなくて ]

    …………………っ。

[ 踵を翻して 逃げるように、走った。
 闇の中で生活するようになってから、一度もした事のない

 ぜんそくりょくで。]
 



[  どうして何にもぶつからないのか
        もう、考えたくもなかった。  ]

  はあ、  はあ、 はあ、 はぁ。

[ 息が切れるのは動悸ではなくて、恐怖。

 触れようとした物体にしか触れられず
 唯一の音すら伝えられず、不均一なラジオを聞くだけ。

 世界から自分は切り離されてしまったのに、
 わたしだけはまだ”ここ”に居てしまうのか。


 いっそ 耳まで   なくなってしまえばいいのに。


 そう思った乱暴なこころは、容易く たったひとつの
 小さな喚び聲に ―――引き戻される。]


   ………せんせ。


[呼んでももう、応えが返ることはない。
「泣くんじゃない」と叱ってくれることもないだろう。


だから わたしは。
その場にべったりと座り込んで 子供みたいな大声を上げて

  うわあん   うわあああん と

誰の目を憚ることなく 泣いた。

へんじを伝えることなど何も出来ないのに

「わたし」に語りかける優しい聲>>3:=1だけは
聞きたいと思ってしまうから  耳を削ぐこともできず。
きゅう、と締まる手首の絹糸を、左手で押さえて
あの日とは逆の道を わたしを背負う先生の後を、辿った**]


メモを貼った。


メモを貼った。


─ ??? ─

[何かに呼ばれたような気がした。
どろりとした暗い底から、意識がゆっくりと覚醒する。

ぼうっとしていた。
喉に無意識のうちに手が添えられる。
切り裂かれた傷を補おうとするかのように]


       …  キャシー ……?


[夢の続きを呼ぶようにして辺りを見渡す。
ここはどこだ。どうしてこんなところに。
見渡せば、どこからか微かな音がする。
先ほどまでも聞こえていた音だ。

求めるようにゆうるり頭を巡らせた。
あれは置いてきた幼子の泣き声だろうか]



メアリー…?

[名を呼ぶと、ずきりと痛んだ。


  ─── どく どく  どく


切り裂かれた喉から血が、手を伝い腕を濡らして流れる。
まるで涙の代わりだとでもいうように、止まることなく流れ続ける]


[おとうさん。と呼ぶ声が聞こえた。
どこにも行かないでと手を伸ばしてきた、幼い子。
ようやく綻びかけた、小さな蕾。

彼女はどこだろう。
濃密な血の匂いを纏いながら、男はゆらと頭を揺らす]


[死の匂いに誘われるように、男が向かったのはマーゴットの家。
そこに嘆き悲しむ娘を見つけた
ベッドに横たわるのは黒い髪の優しい眠り姫。
その優しさゆえ、その愛らしさゆえに命を落とした哀れな娘]


( メアリー… )


[声は届くことはない。娘は友の亡骸の上で泣き続ける。
小さな部屋に、死者と死体と生者がひとりずつ]


[止めるべきだったと、ぼんやり思う。
マーゴットの死を、せめて男は止めてやるべきだった。
いずれ自らが死を望むなら。
せめて娘に、親しい友を遺しておいてやるべきだったのだ。


   ─── ぽたり ぽた、 ぽた


しずくが零れて血と交じり合い、二人の少女の上に降り注ぐ。
決して彼女たちを濡らすことのない雫が]


(ああ、)

[ふと。何かに気付いたという風に、男は外に目を向けた。
ゆらり漂う希薄な影は、嘆く娘を置いてふわりと壁をすり抜ける。
泣き声が大きくなっている]




 …───どう 、したんだい?


[辿ったのは、先に聞こえた泣き声
幼子のような泣き声を辿り、泣きながら歩む娘に声を掛ける。

彼女の顔は先ほど見てきた死体と同じ。
泣きじゃくりながら歩くらしきその娘の魂へ向け、希薄な男の幽霊が*首傾けた*]


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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/17(Sun) 18時頃


 ― 回想:二日目 夜 ―

[ …………――ざあ、と木々がざわめいた。
 その中に一つ、幼い頃共に登った木がある。]

[夜の森の中、濃く、血の匂いが馨る。]

[崩れ折れた体を受け止めている。]
[消えゆく体温をその手で感じている。]
[淡い笑みに気づく事は勿論無かったが、

村医者は、やがてはその背に手をそえ、
共にずるりと座り込んだ。]


 ………どうにかできるわけ、ないだろ……


[血のにおいの中、小さく呟いた。
集会のあとのグレッグの言葉を思い出す。]



 「…ルパートとスティーブンはさ、
    ずっと…このままなの?」

  もう、とっくに、とっくにさ……。

[そう簡単に戻れたら、八年の月日なぞ経っていない
どうしようもないことだと、村医者は思っていた。]

( 君の大事な妻を殺した )
( 君の娘を 君の目の前で突き飛ばした )
( 君の平穏を壊した )

[ ――いつも、傷つけてばかりだ。 
 投票前の彼がぶつけてきた静かな怒りを思う。]

( 酷いやつだろう。君は僕を思うまま殺してよかったんだ。爪で牙で言葉で。臓腑を抉り、心を八つ裂きにして、かまわなかったんだ。)


[ だが、振り返ればこの有様は何だ。
どうして自分「が」彼を殺しているのだろう。

縋りつくことすら
「それで許してくれ」と言っているようで、
できはしなかったのに、それが間違いだったのか。

――彼が自分に殺されたがっていた事など、
悟っていて尚、そう「誘った」事など、知らぬ儘。]

[何故彼は昔の呼び方で この自分を呼んだのか]




    ―――――――、…………!!!


[空を仰いだ。
 雲母の如く黒い空を。

 潮騒を奏でる森の中、
 旧友の亡骸の背を搔き抱き、
 一つ、消え入りそうな狼の遠吠えが響き渡る。

 頬に流れた銀色を、蒼褪めた月だけが見下ろしていた。*]


― 3日目、そして、 ―

[本に埋もれて死ねるなら。
きっと、彼も本望だったのだろうとは思う。

――実際は森の中、
狡猾に仕組まれた罠の餌食になるのだが。

ジョスランが伝言を受け取ってくれたので
その背を見送り――]



[ シャボン玉のような聲が聞こえた。
  ”それ”が何を意味していたのか、
  今となっては、わからないままだ。 ]



[
 最初はただの衝撃にしか感じられなかった。
 どうやら悪い予感は的中したらしい。
 ああ、やられたなと知覚するには
 どうにも深く眠りすぎていたようで、
 胸が十字架で貫かれる瞬間すら
 意識は酷く曖昧だった。     ]
 


(  痛
    い、

  あ、あ

   やめ、

      あ 
      あ 
           噫     )




(  …………、  )

(  ……朝飯、

    何にも作ってないな。 )


 

   [ 轟、と炎が唸る ]

 
[ 体が焼かれていく。悪臭がする。
 酷い痛みを感じながらも動けずにいる。
 ぐらり、祭壇付近の壁が一つ落ちた時]


[男の男としての意識も また 燃え落ちた。*]


【人】 逃亡者 メルヤ

― 教会 ― 

[滴るものが、枯れたとき。
 瓦礫を踏みならす音が、した。>>47
 重く、ぎこちない動作で首が回る。
 肩に手を当てる存在は、また珍しい。]
 
 …… ジョー、
  …… っふふ、随分冷静だなあ
  こういうことにも、慣れたかい?

[いつもの、猫目が皮肉交じりに、わらう。
 頬を伝う雫の、乾ききった一筋を拭いながら。

 仄暗い狗のひとみは、
 殺気にも近い澱みを抱え 蒼を濁らせる。
 カチリ カチリ、 時計が逆向きに回転するよに
 戻らぬ針を 記憶だけを、書き換えようとする。]

 …… 。

(60) 2015/05/17(Sun) 18時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 そうだなあ、『スティなら』、
 鞭打ってやるくらいで丁度いいけど ――― 、

 ( ぼくが『死神』の役目を、
  審判を下すより(そのつもりも無かった癖に)
  逝くなんて、 …… 逃げるなんて、 )

  …… 『別のひと』だもの、ねえ?

[こころのなか。
 『元』の、『個』があった時の一人称に、
 鏡写しに語られるものでない 『ぼく』に。
 ちいさな黒犬のような存在に、戻りながら。]

[確に在る金色に、上目を遣い、問いかける。
 それはさも、‟そうであること”を望むように。
 頼むから、否定してくれ。そう、追い縋る。

 焼けた遺体から手を離し、掌の残る灰を、
 払おうともしないまま。 ]

(61) 2015/05/17(Sun) 18時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[口に出されない言葉を、
 飼い主だと。問う声がないことをいいことに。
 ……‟悪いクセ” ―― 『逃避』が働いていた。

 『いつものように』現実が離れていってくれるのを
 待ってるのに。願っているのに。]

  ( ――― 分かってるさ、本当は )

 ( なんで、この嫌な風は。
  焼けた臭いは、ぼくを引き戻そうとするんだ。)

 [いつもなら掛けられそうな、悪趣味な問いは。
  この時ばかりは 途切れ、潰え。

  切れた言葉に、きょとり。
  憂う少女とは異なる、無理矢理造られた空洞を
  ひとみにぽっかり開けて みつめる。 ]

 …… それとも? … なんだい、

(62) 2015/05/17(Sun) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[顎先を、緩慢に持ち上げ。
 促すように問うた。

 手にした、紅い塊を。
 ―― ガーネットを 見ないよう、
 無意識の心理が働いて、外套に仕舞う。]

    [ 犯人を、殺してやる。
       …… でも、なら。スティは。]

[背反に 振り子は揺ら揺ら、]
[殺意と、喪失感と。澱みだけが、残る。]

 …… っはは、
 死体愛好家でもないのに、
 持って帰るわけ、ないでしょ。

 このひともね、埋めてあげないとな。

(63) 2015/05/17(Sun) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[布を被せるまで、頭の回ることのない狗は。

 思い出したかのように、
 死体が持っていたらしい
 まあるくなった、銀を手に取る。

   ――― 回る 廻る、
       呪われたような、銀の薔薇。

 その形を 所在を、
 何故『彼が』もっていたかを、知らないから。
 拾いあげるだけ拾いあげ、不思議そうに見る。]

  [ >>42赤毛の鴉の存在は、
    未だ、狗も気付いていない。
         気付く余裕も、ない。*]

(64) 2015/05/17(Sun) 19時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/17(Sun) 19時頃


― 未明 ―

[ 祭壇を中心として、教会が焼かれていく。]

[ 十字架を突き立てられた骸が一つ
 ゴミのように――事実、ゴミなのだ。
    無残に転がっている。]

[  まるでそれは悪魔の処刑のよう  ]
[ 赤々と燃えあがり夜を煙らせる炎は、
  さながら、愚か者に下された――  ]


  ……罰でも与えたおつもりかい?
   
       ……はははっ。


[ 一つの影が、教会を仰ぎ嘲り笑った。 ]


[
 そこには真っ黒な影が立っていた。

目も口も鼻も無く、
スティーブン・イングロットのシルエットを象るような影。
胸に十字架を突き立てられたからか、
そこから、もやもやと僅かに白色が滲んでいた。

生前と違う形があるとすれば、
時折揺れる尾と耳らしきものだろうか。
それは揺らぎ、霧散し、また形となって揺らめく。

その姿は狼男のようで、悪魔のようにも見えた。]


[黒焦げの骸の傍で嘆く青年の傍に、歩み寄る。]

  起きないよ。
  もう子供でもないだろうに、情けねえなあ。

[触れられぬ掌は「殺してやる」
泣き叫ぶ彼の頭をそっと撫でる。]

( それとも……情けないのは僕のほうか。)

 ( 触れられないんじゃあなあ )

[――やはり。誰かの涙を拭う役は、
自分にはできないようだ。
そっとその背に背を向けて佇めば、
壊れたステンドグラスの向こうに虚ろな空が見えた]

[口だった場所から、
虚ろな声が告白のように零れる。]


 死は救済だったんだ。
 罪を背負って尚も生き続けていた…が――

[手を広げる。相も変わらず影の色は変わらないが
ルパートを殺した時と同じように、
手は鉄錆の匂いに満ちていた。]

 あるべきところへ、裁かれるべきところへ逝ける。
 もう、黙って針の筵に立たされるような事も無い。
 あるのが終わりか、更なる責め苦かは知らないが。

[だからあの時、「道連れにしてやる」と言った彼の
エンジェル・ブルーの双眸が。
村医者には、”天使”のものに見えていたのだ。
視線を落とす。]

 酷いだろう。
 だからさ――復讐なんて、考えてくれるなよ。
 君は君の道を行けばいい。


[この背を、追う事は、どうか やめてほしい。]

[――託したガーネットを思う。]

 …………噫、そんな事を考えていたから、か。
 こうして、ここで。

 何にもできないのが、
 そんな…への「罰」なのかもしれないなァ……?

[けらり、と自嘲気味に笑えば、
影の尾はゆらりと揺れた。

――ジョスランの姿が見えた。
少しドライなところはあるが、
今のヨハネスに声をかけてくれているだけ有難い。
否定したがるような言葉に、笑う。]

 ……はは。ドブにでも捨てておけ。
 そこの黒焦げのゴミなんてさあ。


[笑って、影はローブの裾らしきものを翻し
逃げるように教会を歩き去る。

少女の姿は見えただろうか。
マーゴットに銀の薔薇を与えたという少女。]

 ( 罰を与えようとするなら、きっと…… )

[思って、笑って、その場を歩き去る。
向かう先は己の自宅。**]


メモを貼った。


[ 何本も束になった、ほそいほそい薄紅の絹。
 あの夜、お墓の前でせんせいが教えてくれた「繋ぐ石」と
 同じ場所に絡んだ、ただの糸。]

   …そんなに締まったら、痛い…よ……。

[ 喚くな、と彼に右手を取られたようで
 そんな痛みすら いまは尊く。

 わたしは払うように糸に涙を吸わせて、ぽてりぽてりと
 彼の足音と「わたしだったもの」の後を追う。

  みんないて、わたしだけがいない世界
  そう、おもっていた。]
 


    …………?

[ 声に揺られて振り向くけれど、
 きっと呼ばれているのはわたしじゃなくて、せんせいだ。
 そう思いながらも聞き覚えのある声は、深く静かに響く。
 その傍らには……ひとつもなかった、足音。]

   …………っ…、

[ 真っ暗闇に、ぼんやりと浮かぶ幸せな食卓。
 わたしのお皿に嫌いなものをこっそり移すメアリーがいて
 それをこれ見よがしに声に出して注意するグレッグと
 それを優しそうな笑い声で包む、おとうさん。]

   …いじわる…………。

[ もう戻らない、触れられない日々。

 わたしは俯き、テーブルの上のスープに塩味を足して
 「触れられない幸せ」をかき消すように、スープごと薙ぎ払った。]



    パシン。

[ 乾いた音、指先に触れた何か。
 あたたかいスープはまだ 覆らず目の前にある。

 薄く開いたくちびるが小刻みに震えるのは、
 きっとまた、そこに「わたし」は居ないのだろうという恐れ。
 けれどその音に吸い寄せられるように、手を…伸ばした。*]


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

[紅蓮が鎮まっても、
 内に燻る憤怒の炎は、
  ――― … 熱で死んでしまわないための、
        逃避の氷に、閉じ込められ。]

 [けれど、ちょっとした弾みで
  零度の氷は灼熱に融けてしまうくらいに、
  はたらく防衛機制のクッションは、柔い。]

 [>>70淡々と語られる口に、
  死体に‟慣れてしまっている”身からすれば
  それを疑わしいなんて、思うこともなく。

     ―― それも、仕方のないこと。
         … そうとさえ、思う。 ]

 [ 噫。 それでも。
   …… 揺るがぬ姿に、 蒼氷の奥の焔は。
      食いつきかねないほどに躍れど、 
      ‟今は”封じられていた。]

(81) 2015/05/17(Sun) 22時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  …… おっそろしいねえ、

  戦場でもないのに、
  …… こんな村で、 平和だった村で、
     『慣れる』なんて。

[だから、それは。
 人に対する嫌味であり、『状況』に対する嘲り。
 嗤うよに、息を宙に吐き出す。
    傍らの問い、>>70『別人のよう』と。
    評された言の葉に、こころあたりはない。

 『いつもの‟猫”だった。』

 そう、書きられた記憶が、頭が痛みかけて。
 逃げるよう、その疑問に、怪訝を灯した。]

 (避けるはずの、墓場に、なんで付き従ったのか)
 (『記憶』はあっても、『理由』は思い出せない。)
 (自分自身の違和に、ぐるぐる、見ないフリ。)

(82) 2015/05/17(Sun) 22時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  … 昨日の、墓穴掘り、かい?
   ――― 別人って、何を言うんだよ。
   ぼくは、いつも通りだったじゃあないか。

[自分をこれっぽっちも
 疑うことのないように (疑いを閉じ込めて、)
 狗は、さも不思議そうに、薄らと笑みを浮かべる。]

 [が、 追い縋る縄が。
  一条が、叩き折られれば、
  濁った蒼は、 曇り硝子のように、

  更に 更に、 深まり、影を差す。]

 …… 、  …… 。

   やだね。 いつもの仕返しかい?
   … スティも、 あんたも、

   本当に趣味が悪いんだから、 … ――、

(83) 2015/05/17(Sun) 22時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[三日月が力を失くすよう垂れさがり、

 一文字に結ばれて 
 解れた糸を、直そうとする。

  千切れた糸は。
  決して、元には戻らないのに、

  慌てて、繋ぎ直そうとした糸を、
  振り払う、ナイフが、飛んできた。]
  
  [ 操り人形の糸は切れ、項垂れる。 ]
 

(84) 2015/05/17(Sun) 22時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ 護る氷を突き破り、
  焦がれる漆黒の焔が 再び、蒼を覆った。

  そのまま、すとん、と、

    足から力が抜けて、座り込む。 ]

  …… わかったよ。

   …… 考えたくない。
      全部、あんたに任せる。

[狗は、拗ねた子猫みたいに。
 乱れた漆黒を、枝垂れさせてうつむく。

  >>72投げっぱなしのようで、
  どこか優しささえも感じる金色に。
  浮かんで、すぐ消えるシャボンのよう、
  そんなつぶやきは、届いたか 割れたか。]

(90) 2015/05/17(Sun) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ ――― そうして、
  黒犬連れる『弟』が、あの金が、戻るまで。
  狗は、手元の銀を、その塊をみつめる。

    同時に、懐の、柘榴石。
    なんで、ぼくが、持っていたのか。 ]

  [ 乖離しゆく感覚と、
     歯抜けの記憶、

  苦い顔をして、
  …『独り』、取り遺された感覚に。
  
   ああ。 意地悪なんて、しないから。
   さっさと、戻ってきなよ。 

  (そう思うのは、誰に、対してだろう。)

    自分でさえ、わからぬまま。 ]

(92) 2015/05/17(Sun) 22時半頃

― 回想:3日目 ―

[体温を無くした自分より小さな体を
静かに見下ろす琥珀色の目は、
レンズの向こうで見せる感情を曖昧にしながら
戻ってくるサイラスの姿を捉える。]

 「……すまねぇ、先生」

( マーゴットを頼むと、言ったじゃあないか、 )

[理不尽な叱責を向けようと口を開きかけて
その瞼が赤く腫れていることに気づく。
力なき蒼い目。

きっと、彼が一番悔しかったに違いないのだ。]


 …………。

[何か声をかける前に足早に歩き去っていく
サイラスの姿を見送る。
マーゴットの体の重みを感じ、眉根に皺を寄せた]


 …………辛かったな、君も。


 (だけど、 酷でも

  この娘が、
  土に埋められこの世を去る瞬間までは
  ……君に、見届けてほしかった )

[それは父親面した男のエゴに他ならず
村医者は息をすいこみ、吐き、空を仰いだ。

……吹き荒ぶ風が、泣き声のように聞こえた。*]


― →自宅 ―

[コツ、コツ、コツ。]

[音が響く。]

[コツ、コツ、コツン]

[喧騒の中を、縫うようにして村外れの方へと。
教会の方で騒ぎが起きているせいか、
村医者の住居のあたりは、閑散としていた。

がら、と――いつものように
戸を開くまねをしたが、実際は開いていない。
見えていないかのように
そのまま自宅へ足を踏み入れた。]



[――昨日は何をやっていたんだっけ。
そうだ、クラリッサに頼んでいた草を
そろそろ取りに行かないとと考えていた。

このまえ化膿止めもあげてしまったから
ストックがない。作らねば、と考えていた。

次第に昇りだす朝日に、照らされる室内。
机に転がる仕事道具。
本に挟まれた栞の場所。
壁の染み。
猫が飛び出していったであろうベッド。

そういったものが静かに朝陽に照らし出される。

何一つ、変わりはしない。]



[朝食を作っていない。
どうせ、いつ帰ってくるかもわからないが
まあ、ひもじいのは嫌だろうからな――と
鈍く光る包丁を取ろうとして]

 [ ――どんどん、と扉が叩かれ開かれる。]

   「スティーブン先生!」

 なんだい 

   「教会の火事で――」

 ああ、あそこで死んでるの僕なんだぜ。
  笑えるだろ 

   「……くそっ、いないのか!こんな時に!」

 ……怪我人は……?



   「薬屋に――」

( …………、 )


   なるほど。こりゃあ、悪趣味だ。


[ 包丁に触れる。
 銀の刃は、影を傷つけることすらなく。

 確かに「ここにいない」という
 現実を、影につきつけていた。]


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/17(Sun) 23時半頃


【人】 逃亡者 メルヤ

[>>93灰を掻き集めたよな、
  ふたつの石が、細まる。

 スティに感謝などとのたまう双眸を、
 ぎゅう と力の入る めだまは、
 いつのまにか睨めつけていて。]

 … どこが、優しいっていうのさ?

[いつもと、形成逆転。
 村の空気が変わってから、
 移り変わる猫の気と、

 ちょっかいを出される獲物が、
 まるで 反転したかのような。]

(110) 2015/05/17(Sun) 23時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …へ、

 逃げてばかりのアンタに。
 ぼくが、

   … アタシが、負けるはず、
   あると思ってるのかい。

[静寂に轟々燃ゆる
 犯人への憎悪の炎を燻らす傍ら、
 いつも揶揄する存在の下にいるのが嫌で。

 炯炯、狗は 精々の虚勢を張る。]

 誰が、泣き喚いてやるか。
 ……『ちょっと』、動揺しただけだよ

(111) 2015/05/17(Sun) 23時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[涙の筋をごしごし、外套で掻き消して。
 自分のためか、弱みをにぎるためか。
 それとも、 ……手駒に取るためか。

 それ以外か。

 目論見は知らず、
 けれど 逃避して、地を焦がす程の
 狂気に手離してもいいとおもった、
 自我は、手元にようやく帰ってくる。]

 [ちょっとだけ、感謝を覚えた。]
 [けれど、 焔は、

  下火になれど消えることは、ない。]

(112) 2015/05/18(Mon) 00時頃

[ゆらと振り向いた娘の目に、この身は映ったろうか。
ひょっとしたら見えていないのかも知れない。
そんなこともあるだろうと、男はひどく納得していた。

何故未だここにいるのか。
願いは叶えられて、全ては終わったのではないか。
分からない。分からないまま、娘の視線の先を追う]


 ( …───、ああ。)


[やはり見えていない。
いや、ひょっとしたら娘の方が、己の幻想なのかも知れない。
他者の夢を覗くように、或いは古い過去の夢を見るように、
遠い昔の食卓がぼんやり向こうに姿を見せるのだから


[向こうに見える、あれは幼い日のメアリー。
グレッグはもう随分と馴染んでいて、
メアリーと並べば、丁度年の離れた兄妹のよう。
今よりおさない印象の黒髪の娘が、遠慮がちに笑っている。
暖かな、───遠い日の風景。

男は目を細めて少しの間、じっと幼い従兄妹を見つめていた。
そして俯きながら…涙を堪えるようにしながら、
塩に手を伸ばす黒髪の娘へと目を向ける]

  … マーゴットや、

[音は音になっただろうか。
かふりと、喉の穴から抜けて消えてはいないだろうか。

男は知らない。
淡い夢に手を伸ばした時、
男もまたかつての幻想の姿を纏っていることに]


[懐かしい夢、あたたかで優しいスープ。
それへ手を伸ばして、俯きがちな娘へと差し伸べる。

…ああ、この子はまた、寂しいのかも知れない。
甥も、ここに来たばかりの時はそうだった。
無理もない、両親を亡くして一人ぼっちでここに来たのだ]


   ………、そら、


[ぬくもりを手渡すように、手を差し伸べた。
   ──── パシン。小さく、夢の弾けるような音がした*]


[くる、とローブの影を翻し、自宅を出た。

再び歩いていく。
村の中央にある教会から燻る煙。
空に溶け込めず、穢い色をしているように見えた。

道中、金色の髪が見えた。
その隣に立ってみる。]

  ………。

[眼鏡のような影を直す仕草。
それから、笑うように肩を揺らし、
拳を一度握って震わせた。
「生きてたら一発ぶん殴ってる」とでも言いたげに。]



 そんなんでどうする。
 大丈夫、
 大丈夫。
 ……君は強いよ。サイラス。


[その拳を解いて、サイラスの背をとん、と叩いた。
どうにも、彼が一連の犯人だと思えない。

――否、そもそもこの影は、生きていた頃から
あまり強く人を疑えぬ性質では、あったのだが。

何はともあれ。
今は一人たつ彼の背を、応援するように再度叩いて
またどこかへと歩いていく*]


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

  …… っ、

[そうして。
 呆けるように 銀をみつめた、あと。
 >>94あたまに軽い衝撃が、奔る。 

  軽く、舌を噛みそうになった。]

 [ ちょっと、むっとして、見あげる。]

  …… 弱ってるってわかってるなら、
  もうすこし、気を遣ってくれてもいいじゃあないか。

[頭がはたらかない、なあんて、
 きっと猫には言われたくないようなことを
 肩を竦めて、 ぶつくさ。

   それでも、下を垂れていた頭をあげて。
   緩慢に、 頷きはしないけれどたちあがる。 ]

(122) 2015/05/18(Mon) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  …… わかったよ。

 ――― やけ酒って言っても、

     酒を飲む相手も、
     ずいぶんいなくなったけどねえ、

[濡れ羽がすこし、暗がりのなかに寂寥を宿す。
 今し方ジョーが持ってきた白布を、
  そ と 掴んで。

  ふわり、

   別れを告げるよう、
   光か 闇か 。
 
  分からぬ道に、分岐点のまえに、
  座り込んでしまった足を、動かし。 ]

   [ 布を、掛けてやった。 ]

(125) 2015/05/18(Mon) 00時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… 終わったら。
  … アンタが、付き合ってくれるかい?

 [同時に、ぽっかり 空いた洞に、
      蓋がされるような感覚。
 
  胸に突き刺せられた『罪の証』を。
  華奢な腕に似つかわしくない、
  剛力で 布の下から引き抜いて ――― 

  (焼けていた分、木の中は空に軽く。。
    だから、人の身でも事足りた。)

  教会の床に

    打ち捨てられた木は、軽い音を鳴らして
    その身を、崩す。   ]

 [ それを見届け、振り返って、ひとつ、誘いを。]

(130) 2015/05/18(Mon) 00時半頃

メモを貼った。


   ………おとう、 さん?  

[ 幻のつづき。 メアリーの、だとか いろんなものが
 目の前からパァンと散って、出たことば。
 しあわせな”かぞく”のイメージを纏ったままの 彼が
 私の目の前にかたちをなして。

 払った腕は ふるえながら
 触れた なにか を探して彷徨う。]

   ねぇ   ……わたしを呼んだ?

[ 聞こえた”わたしのなまえ”
 それにすがるように 触れるように 五指は掴む。]


【人】 逃亡者 メルヤ

[ 鴉の気配がしたのは、
  そんな折だっただろうか。>>68

  ――― 白布を被せ。
  暫く、したところで。

  皮肉る存在が、 またひとつ。
  今日は普段遊べる相手の犬でさえ、
  小憎たらしいのに 鴉まで。 ]

  ……は。 鴉は、アンタだろう。
  ――― … 鳴いてなんかないよ。

[ 焦げた絨毯を踏み、やってくるすがた。
  赤く擦れた涙筋を見ればバレバレの嘘をひとつ。

  放り投げたところで掴んだままだった銀色>>69を、
  目敏く見つける様は まさに鳥のよう、]

(136) 2015/05/18(Mon) 00時半頃

[ 夢の中でも構わない。

 深い皺の刻まれたゆびを握って引き寄せて
 あの日の優しい「おとうさん」を見上げる。

  ああ、おねがいだから ]

   ねぇ  ……わたしは、居ますか……?

[ ゆらいだまんまのわたしの形を、ください 
 いばしょを ください

 あのう、暫くお世話になっても良いでしょうか?
 ――宿屋で彼に求めたわたしの居場所は
    まだここにあるだろうか。 ]


【人】 逃亡者 メルヤ

 …… これ?
  
  ――― これ、は、

[布の下。
 『人』だった 形を遺すものの方を、ちらり。
 くすんだ銀を握りながら そういえば。

   鴉は、そういった工房に属している。と。
   どこぞで 耳に挟んだことがあったよな。]

 …… 死体が、

 [ 名を告げかけて。
   やっぱり、止まる。

   けれど、 ちらり、金色に逸れた目。
   優しく、『教えられる』のは、勘弁だもの]

(138) 2015/05/18(Mon) 00時半頃

メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

  […… ――― ためらう薄唇が、
   振り払う強い意志をもって、動く。]

  そーだよ。

  … スティが、持ってたんだ。

  そういえば、銀のところっていえば、
  アンタのところ、だろう?
    なんか、心当たりでもある?

[丸みを帯びて、原型の無い『薔薇だったもの』。

 その正体を、狗は、知らない。
 渡鴉が望めば、それを、ひょいと渡す。

   『見終わったら返しなよ』 なあんて、
   ちゃっかり、所有主を気取りながら。]

(141) 2015/05/18(Mon) 00時半頃

メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

[>>119噴き出されば、ぱちり。
 すこうし、小憎たらしく思えてたから。
 否定しようとして、

   ――― >>144むっとした様子を、
       その声を捉えれば。

    今し方、したことと
    その相反が、おかしくって。

  ( 感触ののこる、髪に、
     そ と 、 手が触れた。 )

    …… ふふっ、…

[…… 自然に、息零れるよう、
    いつものように、‟笑えた”ものだから。]

   

(147) 2015/05/18(Mon) 01時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


  あれえ、否定することでも、
  恥ずかしがることないじゃあない?
   ねえ、ジョー。

   いまさっき、何したっけえ?

  [ それをいいことに。
  これみよがしに、茶化してやった。]

  [形成逆転を、ひっくりかえそうって、
   そんな魂胆の、 『仕返し』。 ]

  [ ――― 一抹。

   そんなやりとりの中に、
   一昨日のよな 嫌味めいたスティの声が
   響くことがないのが、やっぱり、
 
     どこか 寂しいけれど。 ]

(150) 2015/05/18(Mon) 01時頃

[ああ、やっぱり。この子は泣いていたんだ。…心の中で。
心細げな顔をしていた。
メアリーやグレッグらと親しくなって、次第に笑顔が増え。
そんな様子を暖かく──見守っていた日もあったのだ。

大切なものを喪う痛み。
この家では、誰しもがその痛みを抱えていた。
けれど──…、いや、だからこそ。
この”家族”は黒髪の娘を、家族のように迎えられたのだろう]


 ……、ああ、

[おとうさん。その呼びかけが、すとんと落ちた。
大切なもの、喪いたくはなかったもの。
緩やかな狂気を引き止め続けていたものに、それは良く似ていたから]


[探すように伸ばされた白い指に、皺じみた指を絡める。
握れば、こんな時なのに暖かさを感じた]


 …────、


[つきり、痛みを覚える。
男の狂気は、この娘を見殺しにした。
彼女がここにこうしている責任の一翼を、男は担っている。
分かっている。だから本当は資格などないのだ、分かっている。
こんなことで許しを得たいわけでもない。……ただ、]


[ただ。幼子めいて伸ばされた指先を。
存在を問いかけて、泣いている魂を。
そのままにしておくことは、出来なくて]


【人】 逃亡者 メルヤ

[ >>119共闘 と、
   音を聞けば、

  艶を消した漆黒が、
   斜めに、揃う。 ]

 …… 共闘 ?

  ――― おもしろそうな、お誘いだけどねえ、

[>>144耳に挟む。

  ちょっと、わるい顔の仮面をつくって。
  有無を言わさぬように、ひとみを覗く。]

  そーだなあ、
  埋葬が終わってからなら、聞くよ。
  鴉のも、ここに来たんだから。

    …… 無論、手伝う、だろう?

(152) 2015/05/18(Mon) 01時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[墓は、苦手だ。
 鴉を厭う理由のように、感情の吹き溜まりだから。
 なにもなくても、不安定に、揺らされる。

   … けれど、今日は、
   今ばかりは そんなことを、
   言う気にもならなかった。

  恩人を。 飼い主を。
   … 時に、生かされたことに、
   怨みを抱いたときも、あったけれど。

   ――― 見送りたかった、から。]

(153) 2015/05/18(Mon) 01時頃

だいじょうぶ。
君はここにいるよ。…だいじょうぶ。


  …──── ほら。
  こうしたら平気だろう?


【人】 逃亡者 メルヤ

[ 曇りまなこに、
  哀を湛えかけたところで、
 >>145『手放してもいいかもしれない』と。
 どこぞ 意地悪でもなさそうな、
 
   めずらしい忠言にも似た響きに、
   (今日は、 そう、珍しいことばかり。)
   鴉の隻眼から、灰に 一点、注が集まる。]

  …… 『アレ』?
 なあに、曰くでもあるっていうの、

[そこまで言い掛けて。
  スティ、マーゴ、レリア。
  渡鴉以外、出てきた名が亡くなっていることに。
  (しかも、 ―― 襲われていることに、)

  まさか。 と、一拍遅れて気付いたけれど、
  ふるり。 可能性を消すよに、首を振るった。]

(156) 2015/05/18(Mon) 01時頃



   ───… マーゴット …


[最後にもう一度、ちいさな彼女の名を呼びかけて。

ここにおいでよ。ここに住んでしまいなよ。
明るく子どもたちが笑って、男が頷いたあの時のよに。
この娘の涙が止まればいいとだけ、今は本当にそれだけ願って、
幼子にするように、柔らかな黒髪をとんとんと優しく撫で続けた*]


【人】 逃亡者 メルヤ

[最初、ひん曲がりそうな。
 いやな、肉が 髪が、
 
  ひとが、 ものが ――― 、
  焦げた匂いも、暫くいれば慣れさえする。]

[猫が落ち着きを取り戻したころ、
 >>151ひとつの姿が見えれば、 ]

   …… ―― サイ、

[どこか、申し訳なさそうな様子に、
  ふるり 首を振う。

  あっさり、骸を見せる気概も、
  何とか気を浮上させたとて、そんな気分にも。
  やっぱり なれやしなかったけれど。

  その事実を認めるように、蒼は、
  ――― 被せられた、白布の方に落ちただろう。*]

(163) 2015/05/18(Mon) 01時半頃

[ 掴むことが叶った手。 ああ、やっぱり。

  ( ……ルパートさん…! )

 詰まった喉が、ことばを遮る。
 わたしは 彼が痛みを抱える理由を知らないけれど
 家族のように接してくれた彼の手から
 どこか なにか 恐れるような そんな違和を掬う。

 けれど まだまだただの子供のわたしは
 かけられたあたたかい言葉たちへ倒れるように
 音もなく吸い込まれて、覚束ぬ呼吸を整える。 ]

  るぱー  と、さん……… ……ありがとう…。

[ 視てくれるひとが居た安堵と。それが
 誰も知らぬ街で、まず心許した「おとな」だったことに
 わたしは彼の胸中も知らず、 
 頭を撫でてくれる優しくて大きな手に甘えてしまうんだ。]


[ ……どれくらいそうして貰っただろう。

 近づく力ない彼の足音に、わたしはびくりと
 躰を震わせる。 来ないで欲しいとおもうほどに
 声はあるのに触れられない、視てもらえないことが
 つらい。

 けれど。 それもサイラスが生きていてくれるからだと
 そう自分に言い聞かせて ルパートの腕に額を埋める。

 声の方へ手を伸ばしてしまったら 多分また
 目からしょっぱいものが流れでてしまうだろうから
 両手はぎゅっと 触れられるひとの腕を握って。]

   ルパートさん。メアリーもきっと泣いているよね。

[ 彼に触れられるということは ………たぶん。
 さっきすれ違ったメアリーの”おと”を思い出す。
 慰めたいひとを慰められないことは、きっとわたしより
 彼のほうがつらいのではないかと。]



   なにもできないのに傍に居たって、いいですよね。

[ 遠ざかる、わたしを抱えたせんせいの足音。
 もっと早く遠ざかる、大好きなひとの足音。

 伝えられないことに慣れないといけないな と
 心のなかで薄く自嘲して
 わたしはそんな問いを ”父親” たる人へ投げ。]

   だから、行ってきます。  …ありがとう。

[ 両手をおなかに添えて、丁寧なお辞儀。
 勝手でも、なんでも。
 わたしは貰った大きな勇気と決意を足に乗せ、
 ほんのすこうし わらうことができた。*]


メモを貼った。


メモを貼った。


[ ざららら、と潮騒のように草葉が舞う。]

 ……やっぱり、出られない か。

[ある程度まで進むと、足が引き戻される。
肉体はないのに痛みを感じるように。]

 ――見届けろ、という事、なのかね。

[ きな臭い匂いと共に、歩きだす。
 アネモネが揺れていた。]

[風に乗って届く声。

 盗み聞くつもりはなかったが
 いつのまにか墓の近くに来てしまっていたようだ。
 少女の咽び泣く声が胸に痛い。]


(君のお母さんもお父さんも、
 殺してしまった…な)

[村医者はルパートの無実も何も、知らないから
何がどうなっているのかもまた知らないが。
向けられた刃のような言葉を思い出している。]

「さっき聞こえた、投票の話。
 もしそんなものをするんだったら

 わたしは先生が死んだらいいと思う。」

 ……人を呪わば、穴二つってな。

[それが皮肉なのか自嘲なのか、
影自身にもわからなかった。
ただ、もやもやと白く、胸に燻るものに
そっと手を当てて、空を仰ぐ。]



( ……そもそも、どうして…… )

[「裏切り者」の人狼は、人を殺す禁を犯し
その上、同族まで殺してまわっているのだろう。

――投票にて過ちを正せと、最初に言ったのは自分だ。
それが裏切り者たちを刺激することになって
教会に火災を起こさせ、
(あの時はそういえば、呼ばれていた気がするが。
死んだショックからか、上手く思い出せなかった。)
無関係な人々までも巻き込んだ とするなら。]

  …………はァ。
  馬鹿らしい……。

[……この体では、ヤケ酒も飲めはせんのだ。]


[死んでも尚色々と苛まれる事に
改めて自分の罪の重さを自覚しながら、
疲れ果てたかのように影は、再び森へ。

少し開けた場所に出ると、
幼い頃登った木の根に座り込む。

風に蒲公英の花が揺れる中、
影は、無い瞼を静かに閉じた。*]


メモを貼った。


― 昨日 墓地 ―

[ その場から遠のいてしまったふたつの足音
 わたしは行く先を知るほうへ足を運びます。

 ルパートさんが居るということは
 族長様やオーレリアもどこかにいるかもしれないと
 そんな小さな 期待と言ってしまっていいものか
 複雑なものを胸に抱きつつ。

 幾つかの声が聞こえたのは墓地のはしっこ
 開いた穴と、その中で動かない骸が4つ。
 包まれていて触れることはできなかったけれど ]

   ルパートさん……。

[ さっき身を預けた彼なのだろうと、声を落とす。
 サイラスが促して結果は聞かずに帰ってしまったけれど
 ”選ばれた”のは彼だったのかと 頭を垂れた。]


[ 先刻感じた 彼の手から拾った違和は。
 ふ、と、何かが過るけれど わたしはそれに蓋をする。]

   もうどうしようも、ないのだもの。

[ それが本当だったとて、わたしを撫でてくれた彼の手は
 変わらないあたたかさだったのだから。
 ひとつ、慈しむように ざらりとした袋を撫で
 土が被さるおと達に重ねて うたを唄う。


  また会う日まで また会う日まで
  神の守りが 貴方のお側にありますように。


 そんな、送別のうたは
 声の無いラディの祈りに寄り添って
 エルの悲壮な遠吠えをさいごに空へと消えた。]



   ……エル、
   あなたの名前、喚べなくって…ごめんなさい。

[ ふっさりとした毛並みを抱きしめて。
 せめてあの時。 ”彼”が名を教えてくれたとき。
 口にしておけばよかったと、後悔ばかりが募る。]

   せんせ、ありがとう。

[ わたしをここまで運ぶのも、土をかけることも
 たぶん彼には辛いことだっただろうから。
 抜けるような空も、見上げる姿も見えないけれど
 固く握られた拳が、視えた気がした。 ]
 



[ ばさり、とたなびく外套のおと
 いっつも上機嫌なようでいて、その向こうは霞んで
 ほんとうのすがたが見えなかった 不思議な彼。

 それでもいま、この人が”そう”ならないために
 一番頼れるのはこのひとだったから。]

   アル、おねがいがあるの。
           …………せんせを、護って。

   わたしと繋がっていたひとを…まもって。

[ 右手首のさらりとした絹糸に左手を被せ、
 この糸が 彼と繋がってしまわぬように。
 自警団の彼が一緒に住んでいるのなら心強いと、
 小さな願いを言葉に乗せて、翻る足音を見送った**]
 


― 早朝 火事 ―

[ 赫く燃える教会、わたしの目にすら映るような。

 雑多な野次馬たちは、わたしの友達の姿を隠して
 焼けるおと、パチンと何かが弾けるおと、悲鳴
 いまこの村を包んでいる不条理が ここに凝縮されて
 擦れ、熱を持って、業火を吹く。 ]

  族長様……。オーレリア…。

[ あの2人がころされたばしょ。はじまりのばしょ。

 わたしなら、熱も感じず中へ行けたかもしれないのに
 両親が出会った村が壊れてゆくさまを”視て”いられずに
 鎮火に励むヒトとヒトオオカミとの間をすり抜けて
 誰もいない家へと帰る。

 昏いままのベッドで
 何処かから聞こえた笑い聲に震えて 身を抱いた**]


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

― 少し前 ―

[>>126焼失の鎮けさに似つかわしくない、
   仄やかに、浮かびあがる喜色。
 
 それにまた、 なにが可笑しいんだって。
 なんでそんな色を浮かべられるんだって。]

 [ 憎たらしさ、 妬み、
   怒り、 そんなのがごちゃまぜになって。 ]

 [ ひとつ塊になれば、

  ―― … こんがらがった、
  綺麗じゃあないいろの、色水しか残らない。

  そんな感情も ひとつ ひとつ、
  打ち消し合って、段々と無色に戻って。
  …… 何度も何度も、繰り返す。]

(191) 2015/05/18(Mon) 07時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  ……へん。
  そりゃあ、随分狡いこって。

[>>127それは、また。
  鼻を鳴らしあげて、
  非難するでも 抗議するでもなく、

 窮鼠に噛まれた猫のよな、
 おとなしさを孕むよで ちょっとずつ。
 『いつも』を、積み重ねるよう取り戻してゆく。]

  ――― 負けそうな喧嘩も、
  案外戦ってみれば、
  おもしろいもんだけど、ねえ。

[そのなか 猫らしく、
 本音のなかに、ちょっぴりの反抗を織り交ぜて。]

(192) 2015/05/18(Mon) 07時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[普段、敏感な獣の嗅覚も、仄暗さに鈍る。
 だから、『犬の飼い主』がなにを考えてるか。
 そんなことは、わからないから、

 ……飼い主を失くした
 迷い猫のような、黒い一匹は。
 
 犬のように尻尾も振らず、
 飼い主の代わりを求めることも出来ずに、
 ひとりのせかいで、

   『軽さ』を取り戻しながらも、表側。
   … 誰かに懐くことは、諦めかけていた。

     (だって。懐いても、
     …… 呆気なく、居なくなるだろう。)]

 [ それでも、普段らしくない、
   迷い猫に構うよな姿は、
   どこか あたたかくは、みえたなあ。 ]

(193) 2015/05/18(Mon) 07時頃

【人】 逃亡者 メルヤ


[ 宿の主人、 飼い主の医師。

  ――― 順に思い浮かべて、

  風吹くように現れては
  あそんでもらっていた、学者さえ。
  居なくなったことは、まだ知らない。 ]

(194) 2015/05/18(Mon) 07時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… 酷いねえ、。

  … もしかしたら、申し訳なさそうに
    謙虚にしてるかもしれないじゃないか?

 [ にぃ、とわらう顔を、蒼に収めて。
   逆にアンタが弱味に増長してるじゃんか。

   はん、っと、嘲れば。
   
   そう言って、
   引っ掻いてやろうかと思った、けど、
   無駄に気を組むような、

   そんな様に、 勘弁してさしあげよーか。]

  ――― … それに、一生なんてさあ、
   そんなに面倒みてくれるつもりなのかい?

(195) 2015/05/18(Mon) 08時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[代わりに、まるっきりの冗談を添えて、

   いつもの、毒たっぷりな
   有害でしかない笑みとは裏腹に。

   浮かべるつもりもなかった、
   ( …… 狗自身気付くことない。 )

 閑かな、 そう、静かな。
 そんな寂寥を。
 ゆるうり、無理にあげた口に、浮かべた。 ]

 [『働かなければこのまま』、とどやされりゃあ。]

 …… 。 はいはい、

 [すこうし 黙ったあと。 
  まだちょっぴり、うまく力の入らない足を
  無理矢理 緩慢に、『よ』、とたたせ。]

(196) 2015/05/18(Mon) 08時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 [ふたつ、返事をしながらも。
    白布を取る、その手前。 
 
 ―― 『 …… そりゃあ、ね、』

  苦みを帯びた笑み混じりに、
   一年前のいまごろを思い出して、

   とおく とおくを、みる。 ]

  無理矢理助けられたとは言え、
  命の恩人の、飼い主だもの。

[ そこは、まあ、お気遣いに乗らせてもらうよ。
    …… ――― ありがたく、さ。 ]

(197) 2015/05/18(Mon) 08時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  ……ふ。

[ やさしいようで、儚い笑みのいろが。
  昏い 天の蒼を、しとり、と、染める。
  随分とまあ、突き放されるのを覚悟で。
  言ったもんだから、おおきな目を開いたけれど。]

   …… やっぱり、意地悪なんだか、
      やさしいんだか。

   わっかんないなあ、 アンタ『も』さあ。
   ( …… スティみたいに。 )

[ ‟意地の悪い”ということばを、
   そのまま訂正するのは癪だから。

  スティにしてたように、
   皮肉を 嫌味を 織り交ぜ、
   黒い柱の合間から 天を仰いで、
   ――  星のない蒼空を、 みた。]

(198) 2015/05/18(Mon) 08時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 なら 『どうしても』 ――― 、
   って、アタシの我儘に付き合えよ。

   いい酒を飲むためならねえ、
    案外、気前はいいんだ。

   …… 酒くらい、奢るさあ。

[そんなことを、言って。

  死者を偲ぶ酒を、
  まだ 『全てが終わっていない』としても。

  …… 生きてるうちに、
  盃をあわせようと思うなら、
  きっと おそらく、 それは許されるだろう。 

  … ま、怒られても、気にしないんだけどな。 *]

(199) 2015/05/18(Mon) 08時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ 憎たらしいほどに、清々しい陽を浴びて。
  かるく、 かるく。

   …… 浮かび上がれた『借り』は、
   酒の分ででも、チャラにさせてもらおう。]

 [ こうして、『記憶を書き換えないでも』
   まだ嘲ることのできる自分に。自分自身に。

   どこか、安心できている、狗がいた。]

 [>>155自重したよに、
  留まる手には それをいいことに。

    に。 

    『いつも通り』 ほくそ笑んでやる。]

(200) 2015/05/18(Mon) 08時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  やだ。
     アタシゃ、痛いのが趣味だとか
   そーいう嗜好は生憎持ち合わせてないからねえ、

  … … それ以外もあった気がするけどなあ〜?

[ にやにや、
  上っ面を、持ち上げて。
  おっと 殴られてしまうまえに、]

  … なあーんて、
   『なかったこと』にしてやるよ。

[ ひらり、 ひらひら、
  お手をあげて、痛いのは、勘弁と。
  ひとみを、閉じる。 

  >>187気の利かない鴉に、
  『まあ、気のせいってことでさあ』と、
   ひとつ、適当なことばの球を放り投げた。]

(201) 2015/05/18(Mon) 08時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[合間。
 渡した銀に、惜しむよう目を凝らせど。

 >>166見下ろす灰色が
 あんまり真剣だったもんだから、
 面食らっちまって。
 少し悩んだ、けれど。

   ──はふり、息を吐く。 ]

 ……そこまでアンタらが言うなら、わかったよ。

[ただしな。>>187鴉の人のわるい、
 相変わらずの笑みには、報復を忘れない。

目を細め、軽さと同時に
 戻ってきた悪戯心に、早速
 口元をへの字の『逆』に歪めてやった。]

(202) 2015/05/18(Mon) 09時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ……生憎、忠犬は忠犬でもさあ、
 主の「仇を取る」役目を果たさない限り
 死んでも死に切れないからねえ。

[ ゆらり、

 ふらり、風のような戯言には
 似つかわしくない、

 熱するようで底冷えを誘う
 本気のほのおが、蒼に過り、
   ── すぐに、通り抜けた。 ]

 それに、化けて仇を取る前に。

顔がわからないと
逆恨みで鴉の魂でも引っ張りそーだから、
 ……大人しく、引くよ。

(203) 2015/05/18(Mon) 09時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[犯人が、わからない以上。
星陣は、鴉を向き続けたまま。

 軽やかな音に紛れてはいるが、
 これも実のところ、冗談ではなくって。

 それに、『脅した』鴉は気づいてても
 可笑しくない気はするけれど、
 さあて 狗は気に留めもしない。]

[>>188掻い摘んで話される中。
 メアの名を聞けば、 

  …… 蒼は、苦渋を宿しながら、
  ふうん と、通り抜ける音に
  ひとつひとつ 咀嚼してゆく。]

(204) 2015/05/18(Mon) 09時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

……そういや、あの子さあ。

 ルーおじさんが…、処刑された日に。
 スティを、悪魔呼ばわりしてたっけ。

[『死神』じゃあなく、『悪魔』。

 やけに耳に残る悲痛が、
 逆に、炎に焚き木をくべるように、
 今となっては不快が増長されて止まない]

 ……そんなことを言う子こそが、
 悪魔なんじゃあ、って思ったけど、

   ── アタシはな、
 …少なくとも、スティを、…こんなっ…、
 火刑にかけるような。

 まるで、罪深い存在みたいな殺し方をするのは、
 ……あの子以外に居ないと思ってるよ。

(207) 2015/05/18(Mon) 09時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[他にも恨みを買ってたのかもしれない。
 でも。確かな耳で聞いたこと以上に、
 疑わしきが固まることは、ない。]

[噫、

 あの、炎の柱を、
 思い出す程に、 暗がりが喚ぶ幻聴。

 それに抗う気もなく、
 風に黒い澱みを載せたままに
 軽さに反した重く、黒い感情を

 ただ ただ、並び立てる。]
 
 今日、投票があるなら、
 少なくともあの子の名前以外には
 書くつもりは、ないね。

(208) 2015/05/18(Mon) 09時半頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/18(Mon) 09時半頃


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


[腕に縋り来る娘へと視線を落とす
彼女に自分の今の顔はきっと見られてはいないだろう。
情けないような、泣き笑いのようなその表情は]



  (救われているのは、───どちらの方か)


[絡めた指先に、抱き寄せた腕の中のぬくもりに。
存在を、ここに在ることを確かめ許して貰った気になっているのは、むしろ、こちらの方かも知れなくて]


ああ。

[サイラスから、生きる大切な者から目を背けて。
搾り出すように湿った声で紡がれる、愛しい娘の名前

こたえた男の声は、罅割れてはいなかったか。
後悔やら悲しみやら罪悪感やら、それでも断ち切れぬ未練やら。
そうしたものを綯い交ぜに、ほつりと短く声が落ちる]


      … ああ。


[あの子も、置いていかないでとあんなにこの腕に縋っていたのに]


そうだね、

[この娘は気付いているだろうか。
自分を励ますだろうその言葉、
それがこの愚かな男をも励ましてくれていることに。

犯した罪悪、それを口にするのはやめた。
少なくとも今この時彼女に告げるべきことではない。
言えば自分は楽になろうか、彼女をきっと苦しませて。

そんなことはもう、充分以上にやって来た。
己の為に友を苦しませ、娘を甥を嘆かせた。
この上更に、重ねることに意味があるのか。

 …───それともこれも、弱い愚かな男の逃げか]


傍にいて欲しいと、きっと思っているよ。

[君にはつらいことだろうけど。
そう音にせず思うのは、互いに知ることだろうから。
だからと、彼女が与える希望だけを口にして]


君は強いな。強い、いい子だ──…
ああ。行っておいで、マーゴット。
気をつけて行くんだよ。

[自分勝手な感傷を裡に押し込め、目を細め、
かつて、宿から娘と出掛ける彼女に向けたと同じ声を掛ける。
そして淡い花の微笑に、笑みを返した*]


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/18(Mon) 17時半頃


─ 墓場 ─

[聞き覚えのある声がした。
男はは、その声に呼ばれるようにそっと動き出す。
マーゴットのような強さを持ってのものではなく。
ただ”呼ばれた”のだ。

見えるのは、娘一人の”おそう式”
震える肩はやはりあどけなく、ひどく小さく見えた]

メアリー……

[嗚咽。嘆き。
この娘をもっと見守っていたかった。
ずっと傍にいて守ってやりたかった。

…ああ、これが未練かとぼんやりと思う。
未練が未だに、この身を縛り付けているのかと]



  …………、

[いつものように、大丈夫だよと言える声も腕もなく。
風に紛れて寄り添い、娘の肩を抱くようにする。
透明な腕は草も娘もすり抜けていて、気付かれることもないけれど]


[娘が泣き止むまでそうしていて、
やがて真っ赤なアネモネが供えられるに手を添えた。
娘の目が、花と同じように真っ赤に泣き濡れている。

涙を拭ってやれる指はなく、
男は微かに歯をかみ締めて俯いた。
喉に手を当てる。ああ、やはり涙の代わりに血が流れている]


 ……、すまない。


[死んだというのに、妻の気配は近くにはない。
こんな罪に塗れた男に、もはや彼女に会う資格もないのか]





 ────…、すまない …。

[もう一度繰り返して、立ち上がる娘を見守った。
決意を口にする健気さに目を伏せる。
願い篭めるようにして、その小さな背を見送った。
暫くの間、ずっと、ずっとそうして*いた*]


─ ??? ─

[おとなになる。ということが、
どれだけ変わったことかと───今は、思う。

死後に、こんなことを考えていても仕方ないのかも知れないが。
まったく、大人になってどれだけ成長したかと思う。
未だ若い者たちからは、男は大人に見えただろうか。
───とんでもない。

まったく、残念なほどに成長していない。
それどころか、身動き硬くなった分だけより悪い。
友と呼んだ男を八年苦しめ続けたことなど、その最たるものだ]


[妻を喪い、その死を嘆き。
救えなかった──救ってくれなかった彼を恨んだのは本当だ。
悲しみに沈みながら恨んだ…怒った。
そうしていないと、悲しみに押し潰されそうだった。
そうしていることで、自分を支えた時期が確かにあった。

ひどい話だろう。
医師はなにも、神じゃない。
救えない患者がいたって当然だ。
分かっている──…分かっていた、けれど。
彼なら、スティーヴならと思ってしまったのだ。
妻を助けて欲しいと、無茶な願いで縋ってしまった。

彼女が助かるならば、自分は何だってしただろう。
禁忌を犯すことすら出来たろう。
けれどその前に彼女は死に、その機会は永遠に失われた。

 ─── 見殺しにされたと、あの時思った]


メアリー…

[愛しい娘の嘆き声が微かに聞こえる。
ああ、彼女は今どうしているだろう。
生前最後に聞いたのは、悲しい絶叫

可哀相なことをしてしまった。
彼女の為に生きなくてはと、確かに思っていたはずなのに]


[妻の居なくなった世界は、色を失ったようだった。
あの時、多分、男のどこか大切な部分も一緒に死んだのだろう。
それでも時の流れは残酷で、痛みも次第に麻痺をする。

気付いたのはいつ頃からだったろう。
妻の墓に、折に触れてはそっと供えられる花のあることに。
甥ではない、娘でもない。
レオナルドに、それとなく聞いてみたこともある]


 『いや。ルパート、多分それは──…』


[それは多分、”彼”の供えた花であろうと]


[…かつてキャサリンが笑って教えてくれたことがある。
スティーブンに教えて貰った、おまじない。
願いをするには蒲公英の綿毛を吹いて、一息で飛べば叶うだろう。

他愛もない、可愛らしいまじないだ。
そんな無邪気なことを口にするところもある男だった。
あの時の彼女の願いは、叶ったか。
そういえば結局、聞きそびれてしまった。

優しい思い出の向こうに、冷たい雨音と嗚咽が重なる。
遠く記憶の向こうに蓋をしてきた声と一緒に。



        ────「すまない」と。繰り返し、響く]


[花の贈り主が分かっても、彼との関係が変わることはなかった。
変えられなかった…というのが、少し正しい。
もう、無邪気に声を掛けられる間柄ではとうになかった。
顔を合わせても、気まずい沈黙の続くばかり。
やがてすぐ耐え切れずに、どちらかが居なくなるという感じだ。

臆病だったのじゃないかと思う。
どちらも、相手に声を掛けることが出来ずにいた。
いや、声を掛けるなら自分からだったろう。
でも出来なかった。
もう何を言っていいのかすら、分からなくなっていた]


[それでも、表向きは互いにどうにかやっているようだった。
村医者は偏屈ながらも村人に頼られる医者としてやっていたし、
宿の主も細々ながらも一見穏やかに、店を続けていた。

年を取ればそれなりに出会いもあるもので、
どのみち幼い娘と多感な年頃の甥がいて家は賑やかだったし、
時折やって来る奇妙な傭兵の世話も焼いたし、
宿に長逗留した、気の毒な娘の世話も家族で焼いた。

彼らから、男は大人に見えただろうか。
穏やかに人当たりの良い、父や年長者に見えただろうか。

天秤は危うい均衡を保ち続ける。
平穏はそうして続いていくはずだった]



[ ───けれど ]
 


[”裏切り者”が捕まれば、それで良いのだろう?]

     (”彼ら”は逃れられるかも知れない。)

[同胞を殺すなど───、愚かなことを。]

     (”裏切り者”と何が変わるというのだ。)

[死は、八年前のあの日からずっと身近にあり。
届かない憧れのように、男の傍らに座り続けていた。
天秤が揺らいだ時、その壁も、また揺らいだ。

身近にやって来た死の誘惑に手を伸ばす。
…ああ!なんて強い誘惑だったことだろう。
彼らのため、子どもたちのため。
そんな言い訳を幾ら尤もらしくつけてみても、知っている。

これは単に、男が自分の為に望んだことだ。
何ひとつ”大人らしい”思慮分別もなしにして。
ひどく傲慢でわがままな子どものように]


グレッグ、

[遠い日の少年も、逞しい青年になった。
彼が居てくれるからと、少し安堵があったのを否定はしない。
…しないけど。最後に見た彼のまなざしを思う。
”また”彼に、親を亡くす痛みを負わせてしまった]

メアリー…

[愛しい娘の嘆き声が、聞こえ続けている。
お前にそんな思いをさせるつもりじゃなかった。
…いや、分かっていたのだ。分かっていたはずなのに。

怯えたように服の裾を掴んで、
どこにもいかないでと願う娘の瞳に確かに知っていた筈なのに。
それなのに、その切なる願いを破ってしまった]


(……お前たち、)

[お前たちが生き延びる道ならば、と。
男は共存のまどろみから醒めた者らに語りかけた。

ほんとうに、それは願いだったのだ。
だから聞こえる嘆きにも、悲しみにも]

(忘れておくれ)

[復讐など考えてくれるなと。
彼に重荷背負わせたのは自分なのだと───…]


        ( …ああ、)


[声を届けることが出来たら良かったのだけど]


………、スティーヴ。

[八年間。あれ以上苦しめたくはなかったなと思う。
遠い昔、彼は心優しい少年だった。
大人になってもそれは同じこと。
ならば八年、苦しんだんだろうなと思う。

苦しめたのは自分。
その上、更に背負わせたのもやはり自分だ。そしてその上、]



            …  ごめん  …。
 


[赤々と教会を焼く炎が闇の向こうに見えている。
あれは今か過去か未来か、時の流れは今や曖昧で。

ただ、男はその中に誰がいるかを”知っている”
十字架に貫かれた人が誰かを、分かっている]


[己の罪の末路だ。
真に焼かれるべきは、この愚かな男じゃなかったか。

自分に───彼に手を下させてしまった。
彼にも、あの子らにも。
ではこの罪をどうしたらいいのだろう…
こたえを求めて、ゆらり頭を巡らせる。

向かうべきところは一つだろう。
マーゴットに、死なせてしまった娘に貰った
なけなしの勇気を手に、目を上げる。

生前避け続けてきた”彼”のところへ。
幽霊はゆらり、彷徨い*はじめた*]


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

 あいにく、アタシは荒くれ者だからね。
 …… まあ、でも。

[濡れ羽色へ手を沈め、
 引っ掛かる、ぼさぼさの髪を思い出したように。
 数日前、言われた身形の指摘がふっと浮かぶ。

 他はどうしようも無いけれど。
 髪くらいは、 と、手でがし、と梳きながら。]

  どんなのでも売られた喧嘩は買うけどな、
  売られなきゃ吹っかけはしないさあ。

  …べっつに、やりあいたい訳じゃあないよ。
  ただ、負かした面を見てやりたいって、
  そう思っただけさあ。

 ( そういえば、)

(253) 2015/05/18(Mon) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[普段は野良猫だとか。

  呼ばれた名を、呼ばれた気がするけれど。
  …… やっぱり、気紛れかねえ。

  澄んだ青空には、濁った雲はひとつもない。
  こーんな。晴れ晴れした天気でも、

  心を変えて、雨でも降らないだろうな。]

(254) 2015/05/18(Mon) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 おっかしいなあ、
 こないだ ぶあっつい辞書で
 引いたばっかりだったんだけどねえ、

   間違ってたのかねえ、アレ。

[>>228調べてみろ、なんてのたまわれれば。
  唇に人差し指を ちょん、っと当てて。

 わざとらしく、都合のいいことばかり書かれた
 あたまのなかの辞書を、開いてみせるポーズ。]

  …… それは残念。
  ―― 心はいつだって、少年なんだけどなあ

[きっぱり断れれば、ああ 残念。
  大仰に肩を竦めて、軽口をひとつ。 
  止まった時計の盤は、強ち間違っても居ないけど。]

(255) 2015/05/18(Mon) 19時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… じゃあ、
 そういう事に『しといて』やるよ。

  もの覚えは、おもしろくないことには。
  そんなに、宜しくないからねえ、

[きっと、こんな絵画があるならば。

 不吉と、不幸を集めたような、
 黒絵具で塗り固めた、一面の漆黒か。
 はたまた タロットの13番目か。]
  
 …… スティにも、
 ボケてるって言われたくらいには。お墨付きだよ。

[呵、
  普段 意地悪してる分、弱いときくらい、
  ( 下に敷かれれば、手を噛むが )
  彼の言い分に付き合ってあげても悪くない。]

(256) 2015/05/18(Mon) 19時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… そう、『仕方なく』ね。

[柔らかな。

  ―― 青白磁の染め色が、
  繰り返しを ふんわり、包んで。
  まぶたの奥に、それを持ち帰る。]

  …… っくく、

      そりゃあそうだよ。

 アンタ『たち』よりも
 ずぅーっと アタシはこころやさしいからなあ!

[へん、と 煽り文句は、その辺りで自嘲を施して。
 ついでに鴉も一緒くたに貶してやった。]

(257) 2015/05/18(Mon) 19時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[>>232遺品でもなんでもない。と。
  言われれば、そう。と。

  … なあんとなく、ふたりの口振りから
  そんな気はしたけれど、 ……。 

       顔を、伏せる。 ]

  ―― ま、 ね。

[外套の上から、『お守り』を、握る。
  傭兵仲間から、聞いたことがある。
  赤い 赤い 柘榴石は、兵士たちのおまもり。

  …… 話半分で、そん時ゃ聞いていたけどな。
     手元にある そんな石は。

  どんな想いで どんな経緯で、
  アタシがもっていたのか、空虚のまま。]

(258) 2015/05/18(Mon) 19時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[見るのが、辛かった。

 億が一にも、そんなことはない。
 ないと、思うけれど。

 ―― …… 犯人を許すまいと意気込む奥で。
       微粒子の可能性が、 疑念が。

  渦巻く泥沼に 自らの炎に。
  紅蓮の石に揺蕩う赤炎に足を掴まれそうで。]

 [そうして。
  別のものに頼ろうしたけれど、
  …… 分かってたはなしに、銀に、手を引く。

  儚いひとひら、

  散りかけた青い花弁は、
  >>205聞き捨てならないことばに
  ぴたり。 落ちることを、踏みとどまった。]

(259) 2015/05/18(Mon) 20時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

   …… あん?
   誰が、仔犬だって。
   その眼帯の掛かってない目も
   節穴なのかい、鴉はよ。

[ じろり。 ]

   [犬歯をちらつかせるように、
    ジョーに向けていたむくれとはまた違う。

     天敵に対するよに。
     薄らわらいに紛れさせながらも
     鋭利を向けることを、忘れない。]

  ――― … 懐く、なんてさあ、

 [ ちいさく漏れた、その先は。
   赤毛の鴉にだけ聞こえるような、

      …… 水のさざめき。]

(260) 2015/05/18(Mon) 20時頃

― まどろみの中 ―

[  うつら、たゆたう意識。  ]
[ 誰かが咽び泣く声が聞こえた。]

( マーゴット。
  そうやってすぐに泣くんじゃない。 )

( ……マーゴット。 )

[暗闇の中、白い手首をぎゅうと握って、
抑えようとして、
その幻影は男の手をすりぬける。]

[――そうして、響き渡る泣き声に耳を塞いだ。]


[
 それはラディスラヴァの嗚咽に聞こえた。
 それはメアリーの「やめて」という声に聞こえた。
 それはグレッグの「叔父さん」という声に聞こえた。
 それはサイラスの萎れた声に聞こえた。
 それは「ヨハネス」の血を吐くような叫びに聞こえた]

 (泡を吹かせるのは此方のほうだったが)
 (置いて逝く方も悔しい事を、君は知らない。)


[ そしてまた、それはあの日背を向けた友
 声無き泣き声のように、聞こえた。]


 ( ……キャサリン。)
 (僕は、どうすればよかったんだろうか)

[彼の涙を拭うものは。
ただ。妻のたおやかな白い指先であるべきだった。

――奪ったのは自分だ。医者の顔をして
何一つ守れはしないこの自分だ。]

(……泣いているのは、誰ですか。)
( 心の痛みに効く薬はありませんか。)

[噫、患者が沢山いるのに、
 男はそれを救う術を 一つも持っていなかった。]

( 必要なのはきっと誰かの温もりで 
  そしてそれを与えるのは、
  自分の役目では ない。    )


[知っている。よく知っていた。
ならば、どうすればいいかわからなかった。

だからこそ、あの時。
そして彼に「誘われ」た時。

男は、優しさと反対の道を行った。
あの家族から更に父を奪う事になると知りながら
大義名分をたて、信じた道を進む事にした。
話し合うこともあるいは出来ただろうに。
うらまれることなど重々承知だった。]


[――……「村医者」を罰すならば、
一番最後につるし上げればよかったのだ。
すべての罪を押し着せて、
「疑いあいを唆した、こいつこそが大罪人だ」と
そう云って処罰してしまえばよかったのだ。
それを予感し、受ける覚悟すらあった。]

( ……残念だったね……。)

[それとも、「裏切りもの」たちは
(それが男の予想する彼らだったならば)
あの火刑で少しは、溜飲が下がったのだろうか。

そうならばいいなと思う。
きっと、生きる限りそうではないんだろうなとも思う。

罪は人の心にすまうもの。
けして、逃れられはしないものだから。]


[
  夢の中に彼の背を見た。
  無邪気に声をかけていた時は最早遠く
  降り注ぐ雨の中立つ彼の姿は
  一層、孤独なように思えた。    ]

  (  ……ルパート。 )


   ( ………………、僕は)


[  聞き覚えのある足音が聞こえた。  ]


― 現実へ ―

[目を開ける。
顔も体も、依然として真っ黒な影のまま。

  ( ……足音。)

視界の端に、蒲公英が揺れていた。
白い綿毛が風にそよいでは、

  ( ……噫、聞きなれた、足音だ。)

一つ、また一つと飛んでいく。]


  タンポポの綿毛を一息に吹き飛ばす。
  ――種が残らなければ、恋が叶うんだと。


  昔、よく遊んだ人間の子が言ってたよ。


[彼女はとうの昔に亡くなったが。]

[影は前を向いたままそういうと、
ずるりと立ち上がり、

彷徨う幽霊の目の前に立った。
自分が抉った首の惨状がそのままなのを見ては、
虚勢の様な笑顔を浮かべる。
全て黒く塗り潰された顔では伝わりはしないが]

  …………やあ、ルパート。

[そう、静かに元友人の名を呼んだ。*]


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

 …… さあってねえ、

  すくなくても、喜び勇んで。
  突きつけられた牙に飛び交うような。

  自殺志願の馬鹿を、
  あんまり犯人には思えないだけだ。

  [ 罪悪なく、投票はしてやったけど。 ]
  [ そこは、ちょっと、お口チャック。 ]

[ >>206破顔して、伸ばそうとする手には
    … まあ、拒みはしないけど、
    ( 撫でられるのは、嫌いじゃない )

  …… よく撫でられる日だなあ。 ]

(263) 2015/05/18(Mon) 20時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 素直じゃあなくって、わるいねえ。
 あいにく、可愛らし気もないのが性分だ。

   … 男がかわいらしくたって、
     どうしようもないし、別にいいだろ?

 [ 傭兵によくいる、
   男色の気の類のやつじゃあないんだから。
   ちょっと、話だけ思い出して寒気がした。

 [ 隻眼を見上げながら、

    でも ちゃあんと 釘はさしてやる。]

  … でもねえ、完全には信用してないよ。

(264) 2015/05/18(Mon) 20時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  なんで、鴉の手から渡った銀の持ち主が、
  みーいんな死んでいるのか。

    [ そして、贈り主の鴉は。
     なんで、死んじゃあいないのか。 ]
    [ 話のピースと、登場人物を
      組み合わせてゆけば、そうなる。]

  … 本当に、『目印』だとしたら、
 それは。 …… 、
  一番、仕込めるのは、アンタ。だろう?

  ……ま。
   もうひとり、銀を手に取って死んでない
   メアが仕掛け人の可能性も、あるけど。
  …… アタシもな、一人じゃあないってのは、
  ジョーと同じ考えだよ。

[ 理由よりも、物理的に曲がりなりにも族長を。
  ――― あの少女が殺せるとは、思わない。 ]

(269) 2015/05/18(Mon) 20時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[こんな風に、一点。
 
  罪を、少女だと謳う。
  それが おなじ方向であっても。

 『共犯者が、仲間を売らない』とも思わない。
  そもそも うまく手を繋いでるのかも、
  見えはしないから 『疑う』。 ]

[ 仲間を信じたい。

   だから、それと同じように
   仲間を売る狼は、いないだろう。

 ――― そんな甘い考えは、炎に『消えた』。]

(271) 2015/05/18(Mon) 21時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[>>209追憶に 誰かを重ねるよに
   細まる瞳を 狗は知らない。

 ただただ、
 いつものように、じゃれるようで。
 猫目は 一々を、観ている。
 
    ――― 見つめている。 ]

  [ >>210曇る顔に、

   何故、雲がかかったのか分からなくって。
   乱雑に梳いたばかりの髪が、揺れる。 ]

  …… 、

       [ 一拍。 ]

     [爛々、意志の籠る闇は、耀る。]

(272) 2015/05/18(Mon) 21時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ――― あってるけど、違うな。

 [ まっすぐ、鴉の目を見る目は歪まない。 ]

 …… 憎い。 憎いよ。
 絶対に、犯人を殺してやるって『決めた』。
 そこは、私情しかないけど、さあ。

 [ どうせ、崩れた均衡は。
   …… つり合いが無くなった秤は。
   どちらが沈むまで、続く。 ]

 [ そう。認めたくない。  
      認めたくなかったけど。 
   もう、 … 逃げられなくなった。 ]

  …アタシは、『思い出した』だけだよ。

   ――― 『ルール』を破るやつは、
   掟の元に、殺されなきゃなんない…ってな。

(276) 2015/05/18(Mon) 21時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 私情以上に、そうでもしなきゃあ。
 仮初の『平和』でも、取り戻すことは出来ない。

   …… アンタが言ったみたいに。
     平和ボケしちまってたけど、
   アタシはな、戦場でようく、知ってたんだ。

[淡々と、語るひとみは、死天使の貌をして。

   >>211わらう顔と同じように。
   ほほえんでいて、『わらっていない』。]

 っははは…。

   甘くないかい、 ドナルド。

    [ 初めて、名を呼ぶ。 ]

   私怨を混じえなくっても。
   …… 『こんなことになった以上』。

(277) 2015/05/18(Mon) 21時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  終わるまで、続くのはおなじだろう?
  アタシの私怨は、『殺したやつ』に向いてる。

[ さも、なにがおかしい。と。
  無実を罪に塗るんじゃあない。

  殺したから、居もしない神の代わりに
  『罰』を与える。 それだけ。

   元々、こんなことを
   しでかしたやつらが悪いんだ。
   そんな、大っ嫌いな免罪符を盾に。 ]

 [大義があるだけで、変わらないのかもしれない。]
 [けれど。結局は、それ以外に道なんて。

    ――― 狗は、見つけられなかった。]

(278) 2015/05/18(Mon) 21時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

  私怨で、今回に関わらない無実を、
  なにも殺そうとは思ってないよ。

  アンタこそ、そんな綺麗事を言ってさあ。
  こうやって、いたちごっこを続けて ――
  最後に残るのが、自分ひとりだったとき。

       …… どうするつもり?

 [ 純粋な 無垢な、
   こどもの 赤子のよな、
   そんな目をして。

  戦の血で手を染めた狗は、
  素直な面とも ひねくれた面ともちがう、

  ――― 不安定な『根底』の前に巣食う
      狂いの燭台に、

   漆黒の炎を ぼうぼう 燃やす。 ]

(281) 2015/05/18(Mon) 21時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 ――― アタシは、覚悟出来てるよ。

  …… もし、
  もし、 その上で。
   自分自身も 『殺さなきゃいけないなら』。

  ( 乖離した 抜け落ちたピースが、
    『罪』を背負っているなら。 )
  ( ああ、とっくに穢れた存在だけれど )
  ( それよりも、深い深い、罪を。 )

  …… 自分だって、 殺せるくらいに、ね。

[懺悔はしない。後悔もしない。
 神は居ない、祈りもしない。

    自分さえ信じられない、
    こんな世界で貫けるのは、

   ――― ただ、 強い 『意志』だけ。]

(282) 2015/05/18(Mon) 21時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ ―― 映りこむ、

  永久の虚無も。
  孤独の、夜天も。
    ――― …… 取り戻して、

    『蘇ってしまって』 いた。 ]

  [  『ねえさんは、もういない』  ]

[ そして、 飼い主もいなくなったまま。

  どうあがいたって、
  … 次の飼い主を乞うようで 
    求めようとしない 狗は。

  ひとりっきりで、何れ弾けて消えるだけ。 ]

 [ その星の爆発に、道連れを伴にするかは。
  … 猫のような、きまぐれと星陣の向き次第。]

(294) 2015/05/18(Mon) 21時半頃

メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

[ そうして、
 サイラスが入って来たとき。

  >>170確認するよな その言葉に、
  黒狗は、すこしばかり。
  寂しそうな目をして、うなずいていた。]

  [ >>175祈りに落ちることばに対し。

    狗を 燃ゆり 、
       燻る炎は 、

   ―――   鎮やかで。 ]

[ またころころ 変わる顔で、
   サイの見解を、 耳に過ぎさせてゆく。
   去り際、>>250『花』ということばに。

   そういえば、と 、
    ひとつ 供えたい花を、頭に浮かべた。 *]

(306) 2015/05/18(Mon) 22時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

― 墓場 ―

[ 昨日掘った墓穴から、

  更に 足を伸ばすように、
     傍の土くれを掘る。


  重ねて。 埋めて。 重ねて、 … ]

  [ "カイド・バナト・アル・ナアシュ" ]
  [  ( 大きい棺台の娘達の長)   ]

[こんなことばかりしていたら、
  本当に破軍星の名に、近付きそうだ。

   ――― 死神には、なってやっても。
   …… 葬儀屋になるつもりはないんだけれど。]

(309) 2015/05/18(Mon) 22時半頃

メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

 …… え?

  ほんとだ、 ひとつ…、
  ――― … いつの間に?

 昨日、処刑はなかった、よねえ。

[>>235灰の瞳を、追いかけるように

  猫はぐるうり、
  一番 新しいふくらみに、瞳を向けて。
  
    …… 感覚が麻痺しかけながらも、
       スティのときよりはちいさくも。

  されど、 ざわつくこころは。
  誰かわからない、墓標に、視線が落ちる。]

  

(322) 2015/05/18(Mon) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ


 [ 不意に、
   視線を彷徨わせるなか
   一番ちいさなふくらみに
   >>161赤い花が、添えられてるのが過る。

    ――― 花のなまえは、
    詳しいわけじゃあ、ないから、
    何の花かは、しらない。

  ( 狗が知っているのは、

     ほんの数種類だけ。 )

  ただ その赤く可憐な花に、
  なんとなく吸い寄せられるように。


       ――― じ。と 見。 ]

(323) 2015/05/18(Mon) 22時半頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[ 赤い花をみつめながら、

 >>327処刑はない、と。
 記憶通りの出来事に、 ほ、 と。

 ――― 不謹慎な、安堵を一度。
     その提案に、こくり。頷く。]

  そうだなあ。
  
   本当に、このひとも『犠牲者』なら。
   犯人が複数っていう裏付けにはなりそうだもの。
   …… 何人いるか、までは。

    『終わらない』限り、
      分かりようも、ないだろうけれどね。

[終わったとして、
  それが仮初かどうかも。わからない。
  霧の中を、進んでいくような、もの。]

(330) 2015/05/18(Mon) 23時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[けれど。
 火事騒ぎのなかで、立て続けにふたり。
 なあんて。見つかりに行ってるような、もの。

   殺す順番が逆であれ。
   同一犯だとしたら、不自然さはぬぐえない。
   足りぬ頭で、ぐるぐる、考える。

   ―― 現実はそれよりも『酷い』と知らぬまま。]

  [>>235茶化す響きに、
    ようやく 赤い花から、視線をはずす。]

  …… デートのお誘い、ねえ。
 
   くくっ、野郎三人でデートなんて。
   華が無いったら、ありゃあしないけれど。

   … ひとり増えたくらい、
   場所を貸してくれるんならいいよ。

(331) 2015/05/18(Mon) 23時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 …… いっつもなら、

  鴉の家なんざ行けるかと、思うがね。
  …… いまは、

  [ 診療所には、

     ひとり 閑な あのはずれには。]

[ 時間の問題だと言っても。

  『戻りたくない』。

   ――― … そこまで言い切ることは出来ず、
         ことばを、切ったけれど。

  言わんと、伏せたことばを
  その色と 脈から察するのは難しくないだろう。]

(332) 2015/05/18(Mon) 23時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

 はあ、全く呑気な腹の虫だねえ。

[>>327まあったく、と嗤いはするが。

 それを、咎めも。反対もせずに。
  埋め終わった、一番真新しい墓標の
  土くれの天辺に そ と。

  ―――  手を触れる。 

  添えるものは、いまは、まだない。 ]

  ……ね。

  誘いにゃあ断らないけれど、
  アタシは行きたい場所があるからさ、

    ――― 先、 行っといてくれないかね。

(336) 2015/05/18(Mon) 23時頃

【人】 逃亡者 メルヤ

[サイが、
 『ついでに先生に供えるのも買ってくるよ。』と。
  言ったことは、覚えているのだけれど。

  …… 『世話になった礼』と。
  いま、捧げられるようなものは、ないから。



    ―― …… すこし、

      宛を、見繕ってこようと。
         おもった。     *]

(337) 2015/05/18(Mon) 23時頃

逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/18(Mon) 23時頃


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/18(Mon) 23時頃


[ゆらり、幽霊の行き着いた先は懐かしき木の根元。
死出の道行にも見かけた、一本の木の下に


  …─────、


[ひゅう。と、喉から開いた穴から空気が抜けた。
これではタンポポの綿毛は飛びそうにない。
向こうを向いたまま、昔がたりを口にする黒焦げに、
そんな、他愛もないことを思って]


… スティー 、ヴ

[名を呼び返す音は掠れて聞き取りにくく、
ひゅうと空気の通る不快な音が混じる。
おかしいなと喉に手を遣れば、またそこから血が滴っていた。

少し眉を顰めてみる。
こんな姿を、また晒しに来たかった訳じゃない。
これでは、あまりにこれ見よがしではないか。
とはいえ向こうも黒焦げなのだから、これで丁度というわけか]







 ……………………………。


[ああ、やはり。彼を前にすると言葉を失う。
なんだ、これは死んでも同じか。
死んでも人は変わりはしないか…当たり前の話だろうか。

血を押さえるようにして、喉に手を当ててみる。
可笑しかった。こんなに穴から空気を吐いて、
なお、喉に言葉が詰まるとでもいうつもりか]



 ……………………。






         … 謝りに、……───来たよ。


[長い沈黙の後、ひどく聞き取りにくい囁き声を風に乗せ。
一歩を踏み出しす足が、タンポポの上に重なった。

透き通る足の下、タンポポの白い綿毛が身体を抜けてふわり、闇に白く浮き上がる*]


メモを貼った。


メモを貼った。


逃亡者 メルヤは、メモを貼った。

2015/05/19(Tue) 00時頃


[焼かれた体に未だ炎が燻るように 
ゆらりと尾のような影が揺らめいた。

――かちり、と影の爪が一度鳴る。
 (誰が彼を殺したのか)

ひゅう、と虚ろな空気が通う音。
 (あの喉を抉り殺したのは自分)

つ、と骨ばった首から、ぽたぽたと血が滴る。
 (あの血を掌で受けたのも、自分)

呼ばれた名と、続かない言葉。
(…………ああ、変わらないな、何もかも。)

彼が――ルパートが、何を知っているのか、
何も知らない影は、彼が眉を顰めた理由を
正しくは理解していない。
ただ、死んでもまだ痛いのか、と思っただけだ]



[長い長い沈黙の中、
影は、無い目でただ鳶色を見つめている。]

 ……………。

[ 彼が一歩。踏み出せば
 花は折れることなく、綿毛を揺らすだけ。]
[ 何を、と思う。]

 …………  は。

[小さく息を吐いたのは、沈黙が重かったからで。
それから、小さく肩を竦めて、それは少し
憎たらしげな仕草に見えただろうか。]


 …………子供の時は、
 一晩寝りゃすぐ仲直りだったのにさ。
 なんだって、僕ら今こんなに不器用なんだ。

 謝られるような事は、されてない。
 (むしろ謝ることの方が多すぎるんだ)
 それでも。

[相も変わらず、彼を目の前にすれば
胸が痛み、心が血を噴出すような心地がするが
少しだけ向き合えるようになったのは
最早、死んでしまったから、というのが大きい。]

 ルパート。
 ……何か、あるのかい……?

[喋ることさえ辛そうな彼に
問う声は、できる限り柔らかく。
まるで診察中の医師のような口調で問うた。*]


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

 ― → 宿 ―

[ 先に向かうよう、二人に告げると
  足取りは、皮肉にも羽根のように軽く、
  それでいて どこか、

   空に紛れて、消えそうな。
   昨日が海の泡のようなら、

     今日は、吹き抜ける風のよう。 ]

 [ 足取りは、すこし悩み。

 ――― 花屋に向かおうとして、
 ひとつのはなし>>351が、風に聞こえてくる。]

   『宿の方で、獣のような唸り声が…』 
   『やあねえ。火事といい、またなにか…』
 

(381) 2015/05/19(Tue) 02時頃

[かつての友から向けられる声は、あくまで柔らかく
それが逆に、彼まで届く距離の遠さを思わせた。
実際には目前にすぐ、手を伸ばせば届く位置にあるというのに]

 ……、君に、

[手を、伸ばそうとする。
持ち上げられた腕は、躊躇うように宙で止まった。
黒焦げの背後に、ゆらと揺れるものがある。
息を失った鼻腔に焦げ臭さまで漂うようで、
差し伸べた手は宙に軽く握られ落ちた]


辛い、 思いを───…




           …  させた、ろう ?

[あの時の、瞳の奥の迷いと恐れに。
あの時押し殺した声で呼ばれた、名の響きに

どうして気付かない筈があったろう。
彼とは親しい───友だったのに]


…………。
君が悪かった───…、




           …─── わけじゃ、ない。

[いつの。とは言わぬまま]


…もう恨んでも、 ない。

だから、




          …────、ごめん。


 君にそれだけは、言って……おきたかったんだ。


[仲直りというには不器用に、男はゆらと頭を下げた。
けど、これだけはというように、
空気の漏れる喉から切れ切れに声を押し出して。
下げた腕を再び伸ばすことなく、ついと向こうへ身体を*向けた*]


メモを貼った。


【人】 逃亡者 メルヤ

  …… ?
 ――― …… まさか、ねえ
      こんな、昼間から なあんて。

[家畜の、喚き立てるおと。
  ――― それから、女性の悲鳴。

  波紋のように広がるはなしから
  耳に入ったパーツに、
  宿、というひとつの収束点。
  さっき教会で話していた、一人の少女が浮かぶ。]

  …… 、

[野次馬精神とも、事実確認とも。
 どっちでもあるけれど、後者を盾に。
 足取りを、 宿の方へ向ける。

 さっき放り投げられたひとつの形を、
 外套の上から、指でなぞった。 ]

(385) 2015/05/19(Tue) 02時半頃

[少しでも柔らかく、話し辛いなら、話しやすいように。
それは友に向けるものとしては、
少し、距離が遠いものだった。

呼びかけられる。
手を伸ばされ、 そして届かず落ちる。
まるで何かを恐れるようだ。

年月が経っても変わらないのか、
それとも年月が人を臆病にするのか。

ルパートの唇から零れる言葉は、
どこまでも、どこまでも不器用で
何がどうだっただとか
そういった具体的なものを置き去りにして
搾り出すように彼の心情だけを描き出す。]


 
[――……そうして、言葉だけ置いて、
彼はまた、ついと背を向けるのだ。]
 



 君のほうが辛かった……だろう。
 キャサリンが死んで、
 君一人で家族を支えて……。
 うらんでない なんて嘘をつくなよ。

[許しは請わないと言った筈だ。
それなのに、こうして謝りにきた。
それは多分、相手も辛いからなのだろう。]

 …………ルパート。

[呼んでも彼は振り返らなかった。
その背が、酷く悲しいものにみえたのは何故だろう。
泣いているように見えたのは、何故だろう。

影は息を吐く。
胸に空いた風穴から白く靄が零れた。]



 ルパート。君は、「また」、……そうだ。

[一歩。]

 僕の答えも、声も。何も、聞かずに
 そうやって……いつも、いつも、背を向けるんだ。

[二歩。]
[進むごとに影が薄まる。]
[隣に立つ頃には、
影は生前の姿をほんの少しの間、取り戻して]


 勝手だなあ。ルパート。随分と勝手だ。


[その背に触れた。
幾度か、とん、とん、と叩いて撫でる。
喉奥につかえた痛みを流そうとするかのように]


 ごめんな。
 苦しかっただろう。辛かっただろう。

 …………もう、いいんだ。ルパート。

 (背負わなくたっていいんだ)


[そう言って静かに、空を見上げた。

できる事は、ただ、
この友の背に負った悲しみが少しでも軽くなるように
寄り添う事くらいだったが。

――それすらもおこがましいか。
ルパートの背を撫でながら、小さく自嘲した。**]


メモを貼った。


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