158 Anotherday for "wolves"
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
― 生前 ラディと ―
……そうなの? 眼の色、 うん…。
[彼女の声なき声が、サイラスの声を通じて伝えられ
どうしたって「見る」ことのできない「いろ」を思い出す。
あかしろきいろ、「識って」いる色
けれど、どんどんとモノクロになっていく わたしの世界。
彼女が嫌うその色も、もしわたしが見ることができたなら
きっと綺麗だとおもうに ちがいないのに。
顔の周囲から手を離して、長かった前髪の理由を察する。
ひと撫で その駱駝色をととのえて ]
さわらせてくれて、ありがと。
[離れようとしたけれど、引き止められた手。
それにわたしはすこし、安堵して
促されるまま掌を差し出したのでした。]
………似合ってる? そうかな……。。
ねぇ、ラディはこのネックレスのこと 知っている?
ジョスは「きっとドナルドのだろう、確かめに行く」って
言っていたの。
[贈り手のことは、聞けたでしょうか。
持ち主のことは、どうでしょうか。
贈り手のことが知れたなら、暗い闇に焔が揺れて
持ち主のことも聞けたなら、どくんと大きく鳴った心臓に
苦しげな顔をすることでしょう。
小さな銀色の花唇に指を添え、ざわめくこころへ
刺のように押し当てて
胸を焦がす何かを押し込めたことでしょう。]
[ひとりで帰るというラディをサイラスとふたりで見送って、さいごにちいさく「またね」と云います。
…投票、処刑。 わたしの"過去"ではそんな統率はされずに、怯えたものが隣人を殺し、疑心に餐まれたものが友を殺し
世界に絶望したものは自ら死を選ぶ そんな地獄でした。
わたしは昨日からずっと姿を現さないレオ先生が
きっと 自分のしたことに耐えられなくなったのだろうと
そんな言い訳を自分にして。
メアリーに「明日」と言われた帰り道
名前を書いたちいさな紙切れを、入れたのでした。]
おとうさまは、選ばないまま……ころされてしまったから。
[だから、わたしは。 「決める」こと「選ぶ」こと。
逃げずにいられますように、と ――祈る。
震える手を、サイラスはきっと優しく包んでくれるはず。]
― 生前:自宅前 サイラスと ―
ね、サイラス………
[送り届けてくれた手を、いつもは振って
それから 抱きしめて ぽん ぽん。
わたしはもう "いつも" ができなくなっていた。
あたまの上から離れる腕を 見失わんと袖を掴んで
ふるりと唇を揺らし、 言ってしまおうか どうしようか
お前幾つだ、と 笑われてしまうかもしれないけれど ]
きょう、わたしと一緒に寝て?
[驚かれたか、笑われたか、両方かも。
"おくびょうもの"の彼だとは 露ほども知らぬままに
わたしは添い寝をねだったのでした。]
………!
[そのかわり、でしょうか。 おでこに感じた暖かさに
わたしは自分の言った事を恥じ、頬を真っ赤に染めて]
や、やっぱり大丈夫……。 なんでも、ない。
[ 「俺がいる。」 いつもいちばん近くに居てくれるひと。
「なんにもしてない。」 いつも泣き声を聞いてくれるひと。
「ここに届く。」 エル。……なまえを教えてくれた子。
みんな、みんな、 わたしのそばに居てくれる。 ]
うん、サイラスがすぐちかくにいるから へいき。
[わたしはつよがりを総動員して]
おやすみなさい。 ……またあした。
[ぽん ぽん をすること無く、家の中に消えたのでした。]
[ 夜の闇に誘われて? だれかのこえに誘われて? ]
[ バチリ! 焼き切れる考えるための回路は
それまでに何があったのかを吹き飛ばして
いまわかるのは、いつも視ている暗闇に
もっと昏い闇が
ほしのうえから降ってきているということ。 ]
…………エル…………
[ 何も無くても呼べと。そして届くと言ってくれた あの子 ]
…………せんせ…………
[ 聲を聞いて貰うには
この昏いカーテンを開けないと いけないのに ]
……………・。
[ その名前を呼んだら きっと来てくれてしまうから ]
[ 大切にね、って言われたのに
奪われてしまった 首の銀。
ごめんね、ラディ。 ごめんなさい。
そんな詫びすら 届かずに 掌にある銀色を
それだと判る事はできたかどうか。
――― 聞えるのは 四肢のあしおと。]
[ あぁ やっぱり。
さいごに だきしめれば
よか ……
( …………サイラス………… )
闇の中、たいせつなひとの名前を 飲み込んだ **]
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/15(Fri) 14時頃
|
― 昨日/診療所にて ―
っはは、やれるものならやってみる?
[>>2:651『鼻っ柱へし折りてえ』なあんて、 わあ。なんて素敵な煽り文句。
――― 挑発するように、ぎらつく猫目は、 半分本気だったけれど。 売られた喧嘩は買う。が、自分から手出しはしない。 それは、 …ワタシが、卑怯だから。]
[ 口笛吹きかねない調の渡鴉は、 嘘か 本当か。
分からぬ響きを載せていた。 そんな様子は、やはり。 犯人らしからぬように見えたけれど。]
(49) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
へ。 そんなこと言ったら ―――
[『本当に行ってやるんだから』と言い掛け。 はた。 と、 思い出す。 ]
[暗がりに、星が落ちた。]
……。
…っくく、 あんたなんかねえ、 ワタシがわざわざ見張らなくたっても すでに、刃を突きつけられた状態なんだよ。
[黒狗の亡霊は、思い出す。 渡鴉のそばの、墓地の存在。
顔が、ちょっとだけ強張るけど。 三日月湛えて、誤魔化そう。 ]
(50) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
[そもそも。 『酒場』での布告は嘘じゃあない。 そういわんばかりに、ひとみを。みあげ。]
まあ。そもそもねえ、夜を迎えるまえに そのまえに、命を落とすかも、
―― … なあんて、さあ。
[冗談にもならないようなことを、笑みながら吐く。 煽るような響きを孕んでいたが。 『どちらが』とも、敢えて口にしなかったのを。 渡鴉は、気付いていただろうか。 ]
[ぽつり。]
[ >>42ちいさな、独りごちるおとを。 狗に見え隠れした、猫は拾う。 ]
(51) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
… 話して、みつける、 ……。
[ 異端審問のように、 押し付けて 『決めつけて』。
そんな課程で『話す』なんて、 一切 なかったころを思いだし。]
[噫、]
…… そうだねえ。
[静かに同意を落とし >>2:648『信頼できるもの』の話を聞く、 そんなことばには、睫毛を伏せた。]
(52) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
[信頼なあんて。 できるくらいなら。 端から、こんな『処刑』の噺なんて できやしないもの。
浮ついたような存在であるような猫は、 大凡、無惨な『裏切り』のようなことが 出来なさそうな、ベネの方さえちらり。]
[ 狗が猫の皮かぶるように。 ] [ 他のひとおおかみも、どうか ] [ぐるうり。
そんなことを考えたら、 時折 『記憶が書き換えられて』 不確かなワタシ自身さえ。
信用できなさそうで。 ふるふる。 毛並を揺らして。]
(53) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
( こういうのは、 『出来る』『出来ない』じゃあない。 … 『信じたい』、と思うべきなのかしら。)
[ ちらっ。 まだ戸口の方に居ただろうスティを見。]
[>>43揺蕩うよな、 途切れた声のいろに。今度ばかりは。 猫も、口を挟みやしなかった。
―― いや、『できなかった。』]
[そうして、
カップのなかみが減るように、 ひとり ふたり、
欠けてゆく。 ]
(54) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
[ 既に去った戸口の来客の、物騒なことばが。 聞こえてたならきっと、猫は逆毛を立てたが。 幸か不幸か、それは聞えてなくって。]
[その代わり、 >>2:645皮肉を飛ばす偏屈家には、 にぱり、と 悪戯っぽくわらった。
>>44べネの言の葉に、『そうだそうだ』、 と、首を二度三度。腕を組んで縦に振る。]
ひどいねえ、 これでもねえ、少しは上手くなったのよ。
今度、スティにも淹れてあげようか? とびっきり、苦いやつ。
(55) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
[その今度が、はたまた来るか。来ないか。 不透明なミライに、ぱちり瞬き。
ベネも去れば、 「教会を片づける」と、行くスティに。 『着いてく』と、言えなかったのは。
やっぱり、神なんて居ないだろうこの世界で。 拝むための場所に、怖気さえしたまま。
ちらっと見て帰るだけじゃあない、 『死体』の始末なら慣れてもいるが。 また 『ワタシ』が揺らぎそうで、怖かった。]
(56) 2015/05/15(Fri) 15時頃
|
|
[それから。 残ったひとり。 ]
[ >>658ミルクと砂糖で嵩を増した (尚、診療所にあったものなので 猫に一切の損害はない)
茶を飲み干した鴉が、 猫といい勝負でふてぶてしく強請る。]
鴉に出す茶が、一杯でもあった分だけ よかったと思う方がよいよ?
[ これが、他の面子だったら別だったろうが。 さも当然、とばかりに にやり。と。] そんなに欲しけりゃあ自分で淹れなよ。
[さもなくば、帰るがよい。 と、墓場嫌いの猫は、集う鴉から目を逸らす。]
(58) 2015/05/15(Fri) 15時半頃
|
|
― 昨夜/広場 ―
[広場の隅に、置かれた ちいさな ちいさな匣。 それは、星棺のむすめたちが 浮かぶ空よりもずうっとちいさい。
けれど、確かな死を運んでいく くらい くらい 気を放っていた。]
[まるで、銘のない墓石のように。] [無銘に銘が書かれるのも。
そう、 時間の問題だった。 ]
…… ――― 。
[顎先にペンをあて。]
(62) 2015/05/15(Fri) 17時頃
|
|
[こどものよに稚拙な文字で、 悩んだ末に奔らせるのは。 やっぱり、一番『罪の意識』がすくない相手。]
[まだ。
欠片も情報があつまっていない、いま。 判断しろ なんていわれても。
つまるところは、 (疑念はある。けれども、 …… 犯人ではないのでは、とも思う)
逃げの一手しか。(あのころみたいに、) ワタシは 取れやしなくて。 ]
[鴉の名を書いた。]
(63) 2015/05/15(Fri) 17時頃
|
|
[正義も 悪も。 汚れた、とっくに 穢れている手なんかじゃあ見えない。
だけれど。 結局 世の中に 『正しい』ものなんてないんだろう。 きっと、どちらも間違っていて。
――― それでも、ただしいと。 正当化が出来るのは、]
(戦いと、おなじ) (『勝ったほう』だけだ)
(64) 2015/05/15(Fri) 17時頃
|
|
[けれど。
生きるために、未来に、 (求める程に綺麗じゃないのに) 奪っても、理想を開くために。
――― もとには戻れなくても。 平和を、取り戻すために。
… 戦う、しか結局。 ひとは歩む術を、みつけられないはずなんだ。 逃げたところで、牙に掛けられるとも。 また 限らないのだもの。]
[ ことり。 ]
[紙が、重い呪を。
飲み込んでゆく音が、した。]
(65) 2015/05/15(Fri) 17時頃
|
|
[>>8大義を掲げるスティのこえ。 所詮、言ってることなんて綺麗ごとで。 本当はもっと、
どろり どろうり、
童話の裏の、みにくい、おはなし。] [それでも、責めるなんてことは、出来もしない。 ゆめばかり見れる、『こども』じゃあないから。]
( 「こどものまま、止まったぼく」 ) ( 「それをせかいは、許さない」 ) ( 「だから。 アタシは、足を止めたまま。 無理矢理、壊れた針から 『世界』をみて。知ったんだ。」)
(66) 2015/05/15(Fri) 17時半頃
|
|
( それでも、 )
[ その『悪』を。
『死神』の役を。
もっと、ふさわしいワタシに寄越せと。 …… そう、思うけれど。 ]
[ 救う役目が、
奪うものの音頭を取る、なあんて。 そんな滑稽にすら思える皮肉に、満天の空が。]
[愉悦の涙を] [星屑を、]
[ ――― 流していった。]
[ そして、『不吉な闇』は。 死の運命は、墓標に刻む名を告げる。 *]
(67) 2015/05/15(Fri) 17時半頃
|
─ 昨日 ─
[結局、日の暮れる頃まで男は墓場で時を過ごした。
この日だけは、朝に出て行った男が暫く帰らぬのは、
娘も甥も知っていること
男は帰宅しても口を噤みがちだった。
結局、教会には足を向けていない。
オーレリアが、ずっと働いてくれていた娘が死んだというのに。
薄情だとか、不審に思われても仕方ないのかも知れなかった。
けれど、どうしても足が向かなかったのだ。
一方で同胞の死を認めるくせに、
一方で人の死すら拒絶をしたい。
それは矛盾した現実逃避でもあったのだろう]
──── 馬鹿な、
馬鹿げたことを。
[投票を行おう…正すべきは、同族の手で。
その声に、低く怒りを吐き捨てるように呟いた。
教会で、族長が同族の手でと口にした時と同じく。
抑えた怒りは、知らず黒髪の少女の怒りに似るか。
もっともそれは、似て非なるものではあったけれども]
投票だと?馬鹿な。
同族の手で同族を殺す──…?
ふざけたことを。
それでまどろみが、再び得られると思っているのか。
それで全てが、元の通りになると思うか。
[手渡された投票用紙を、白くなる拳の中に握りこむ。
ぐしゃりと握り込まれた紙は、すぐ皺だらけになった]
怪しいものを…、…殺したと思しきものを、
我らが、殺す。
[ああ。それは”同族殺し”と何が違うのだろう]
[男は、それ自体に怒っているかのように、
険しい顔で、しわくちゃの紙を見つめた。
暫く、ペンは動かなかった]
…、………
[けれどやがて深い息をつき、そこにひとつの名を記しゆく。
抱えた、矛盾そのままの名を]
…──────、
[彼女が死んでも構わない。と言ったそのままに。
その名を記して、再び彼女を殺す。
家族のように、娘のように。
共に暮らそうかと笑ったことすらあったというのに。
それは人との共存共栄の為の、尊い犠牲などではなく──…
… 彼らが、生き延びる為に。
彼らが、この犠牲とならぬ為に。
…──ただ、利己的な己の望みだけの為に。]
[音なき声に名を挙げられ、
無残に死ぬべきことが決まっているだろう名を記したのだ。
──── マーゴット ローランド、と** ]
|
― 昨夜/処刑開示後 ― …… ルーおじさ、ん?
[>>10まるで、いつも知っているスティの。
二枚の硝子の奥が、 琥珀のいろが。
覚悟を決したよな、つめたさが浮かぶ。]
[きのう。
何があったか。 何を、おじさんが宿していたのか。 知らない、猫は。
こういう時も来るのだと、わかっていたのに。 蒼を震わせ、見開いた。]
(77) 2015/05/15(Fri) 18時半頃
|
|
[酒場で躱した、一方的な 『約束』を、思い出す。] [ ――― 結局、乾杯は出来ずじまい、で。]
…… ぜったいに、 ぜったいに、話すってさあ、 …… 言った、よねえ?
[ 嘘だ。 ]
( それに。
ワタシは、いつか聞こうとおもった、 母さんのはなしも、聞いていない )
( …なんで、あの。 あの、 ルーおじさんが、) ( ワタシみたいなケモノじゃあなくて。)
[ そう、言えたら、良かったのにね。 ]
(78) 2015/05/15(Fri) 18時半頃
|
|
[ああ。
幾度もこんなのがあった、 兵の時代じゃあなく。 狗がこどもであったころに戻ったよう。
――― … 。
やっぱり、どうにも。 平和ボケ、してしまったらしい。 ]
[鴉に言われたことばが、反芻して。] [冷めたいろは、浮かべることは出来ない。]
[けれど、] [連れられてゆく宿の主人を見る目は。 すう と、現実と乖離しゆく、猫の瞳。] [また、あの優しい宿の主人と、 明日以降も会えるよな気さえして、 ……。]
(79) 2015/05/15(Fri) 18時半頃
|
|
[ 氷ではない。 水の干上がるかわいた色が宿る。 ] [ 日々が遠退くおとがして、 頭が、痛い。 ] [ 自分じゃあなくてよかった。 … とは、到底おもえなかった。]
( …… ねえさん、 )
[触れ得ぬ日の 幻像と、 またあの日みたいに塗り替えられそうな 記憶の揺らぎに躍る最中。]
[>>39 駱駝色の奥から、のぞく視線。]
…… ?
(80) 2015/05/15(Fri) 18時半頃
|
|
[ぱちり。
頭の痛みのせいで眉根を顰めていたせいで、 やもすれば蒼が睨めつけるように 見えていたかもしれない。
交差するひとみが、 肩を震わせたなら。 ]
…… あ、ラディ …
[声を掛けようとしたけれど、逃げられたか。 ワタシが、なにをしたのかわからなくって。 それ以上に、頭の 記憶の痛みに追えなかった。
あした。また。 (明日があるなんて、わからないのに) 会えたら、はなそう。
そう 働かない頭で考えるので、せいいっぱい。]
(81) 2015/05/15(Fri) 18時半頃
|
|
[ 広場になし崩し的にゆく >>19悲痛なこえは、 聞えてきただろうか。 ]
[ 聞こえたなら。 ] [ ぐるぐる、 ]
[ティースプーンが 紅い水面を混ぜども 一向に混ざりきらない、 混濁した海のなかで。
ルーおじさんが連れられていくことは 空洞に呑み込まれたよに、外側に。]
… スティが、そんなことするわけないだろ…
[きっとその呟きは。 メアには届かないだろうけれど]
(88) 2015/05/15(Fri) 19時半頃
|
|
[ 一年、たったの一年。 暮らしたばかりで、 何を知れるっていうのか。
わらわれそうそうだけれど、 道連れに食らいつこうとした野良犬さえ。 拾って飼うような、医者を。あの手を。
ワタシはすくなくとも悪魔だと思えなかったし、 悪魔と喚きたてるやつのほうが。
――― 罪を 現実を、 なすりつけたい。 子供の皮をかぶった、悪魔のようにさえ思った。]
[それは、うるさい 『真実』に眩む中のせいで 余計。 …… 余計、 今ばかりは。 ]
[ 耀く天の死の星は、嘲るばかり。 * ]
(89) 2015/05/15(Fri) 19時半頃
|
|
― 朝 / 診療所 ―
[ 夜。
うまく寝付けるはずも、なく。 診療所に酒は持ちこんでないものだから。 猫は 、
… 狗は。
それでも、朝になると意識を沈ませ。 起きることを、拒むように、ねむったまま。
奥底から、布団をあげ。 起き上がるのは、『消えた存在』。
正確には、ケモノが気付きかけて 蜃気楼のよに在るのみの『彼女』。 ]
(94) 2015/05/15(Fri) 19時半頃
|
|
[ 猫も、狗も。 存在を気付かない程に、 そのすがたを薄めかけた、 憂うようないろをした、 ]
[ 乙女のよな。 ]
[木陰の翳り宿せど、 澄んだブルーを 持ち、
鏡も見ず、 ふらあり。 ]
[ 虚ろのまなこは、 なにかを 見ているようで 見ていない。] [ 『生きていて』『死んでいる』。 もしくは、その逆さ。
さんにんめは、そんな存在だった。]
(95) 2015/05/15(Fri) 19時半頃
|
|
[ ――― 起き上がれば。 そこに、医師の姿はあっただろうか。]
[ なければ、そのまま。
風に流れ 流され、 硬い音のなる靴を履いて、 戸口へと向うつもりで。 * ]
(96) 2015/05/15(Fri) 19時半頃
|
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/15(Fri) 19時半頃
|
― 診療所 ―
[囀りが、すぎてゆく。] [きれいなことりは。
さも、醜きせかいの一部だというのに、 あたかも 自由とばかりに羽ばたきをのこす。]
[そも、『少女』には届いていなかったが。] [ひたり、と。 歩きゆく足は。]
[ 幽霊のようで、確かな音を遺す。] [ 魚が海に還ろうとするよに、 ] [ 風を求め、 そして、ぴたり。 ]
[ >>101呼び声。 ]
… せんせい。
おはようございます。
(107) 2015/05/15(Fri) 21時頃
|
|
[学者に対する呼び名のように。 普段の皮肉でない 柔らかな『別人』の笑み。 猫と狗より。遥かに離れた、気配に気付くだろうか。
恐らく、見せたとしても 一瞬、瞳に映る程度だったろうから、 この貌を。 一面を。 見たことはほぼみたいことないだろうが。]
…… ボクに、何か、御用かしら。 [本来とはさかさの。 『鏡写しの一人称』をうかべたまま。 ふわり。物憂げな蒼は、ほほえむ。]
… ああ。 『アル』を呼んでらしたから。 アルの方に、用事なのかなあ。
(108) 2015/05/15(Fri) 21時頃
|
|
[まるで、『自分は違う』 と。 言外に告げるよに。
‟にせもの”の少女は、 あどけなさと大人びた様を ごちゃまぜにした、雰囲気を醸して。]
(‟ほんもの” とはまた違う) (時の止まった盤は経つ事に、錆びつく) (その錆は、歯車の動きを。
すこし。 すこうし。 違ったものにしていったから。) [ こてり。 ]
[ 首を、倒す。 *]
(109) 2015/05/15(Fri) 21時頃
|
|
…… あら。 でも、その前に、お客さんかな。
[ぱちり。]
[ >>105knock knock,]
[ 戸を打つおとに。
じい。と、音鳴らす戸から ついっと、春風が流れるよう 琥珀を見上げ、促した。
少女は、客を迎えることもなく、
そのことばが意味する、 重い意にも衝を受けるでなく、佇んでいる。]
[蒼は、濡れ羽の睫毛は。 すこし。 かなしそうに揺れる程度。 *]
(111) 2015/05/15(Fri) 21時頃
|
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/15(Fri) 21時半頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/15(Fri) 22時半頃
|
…… 。
[>>133『ひとつ』のよで、 『ふたつ』に、区切られたなまえ。 別たれた、三文字に。
返事もなく、 森奥から差す木漏れ日のよに ただ 閑に笑み差すばかり。 ]
[ 訝し気にむけられる問いよりも。 先に、打ち立てられるノックのおと。
戸に近付こうとしてはいないけれど、 >>134捲し立てられる苦悶と。
剣呑な空気だけは、 ぴりり と、 髪を伝い、頬に、 それから。肌に、染みこむよう。 ]
(143) 2015/05/15(Fri) 23時半頃
|
|
[ 奥歯を噛むよな横顔を、 ぼう と、 虚ろはみつめ。
微かに捉えた、 『声』ということばに。 なんのことかはわからないけれど、 硝子が 足許を向く。 ]
[ ―― きこえないこえ。 とどかぬ、こえ。
別たれた手を思い出して。 『ふたつの意味で』寂寞が揺蕩う。]
(145) 2015/05/15(Fri) 23時半頃
|
|
( …そうだ つたえたいことはあるんだけれど、 )
[ 真剣な面持ちもった彼が ローブをひらめかせ、
外へ一歩。ゆくなら。 青年のなかの少女は、 悩むけれど、引き留めもしない。]
[ もし、隙間から。 猫を嫌う金色がのぞいたのなら、 普段はまったく違う、凪いだ湖は 普段しやしない会釈さえしてみせただろうが。* ]
(146) 2015/05/15(Fri) 23時半頃
|
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/15(Fri) 23時半頃
― ??? ―
[ しろいせかい。まっしろのなかに、いる。 ]
「明日聞くね」ってメアリーは言ったけれど
あんなに昏い目をしたあの子は、きっと悪い夢。
起きたらすぐに行かないといけないの。
だってほら。はやくしないと、あの子が先に
わたしのおうちに着いちゃうでしょう?
どっちが先に着けるのか
競争しましょう。 ね、 そうしましょう?
[ 掴んだ手は、誰のものか。
父か、 母か、 それとも――――。
伸ばした手先に絹糸が絡み、輪になり手首を彩るよう。
細くて微かな糸の束が捻れて、そこへ差したのは
微かな ――赫 ]
[ ねぇほら、声が聞こえる。
わたしを呼んでくれる
聲が聴こえる。>>=0
だから、起きないと。]
……どうして今朝は、こんなに鴉が煩いのかしら。
[ 扉のある方向を一瞥した わたしの耳に
突然降り注いだ おと は。
嗚咽 と 嗚咽。
喉が潰れるような サイラスの声。 ]
………サイラス!? どうしたの……。
[ わたしの問に返事はなく
こんなこと、一度だってなかったのに。 ]
ねえ、サイラス。どうしたの? どうしたの?
どうして、泣いているの?
[ 声の場所へと手を伸ばしたが、扉の開く音に
は、と振り返り、 ふたつの足音 4つの爪音。
そしてわたしの名前が呼ばれたことに
小さな胸を撫で下ろした。]
ジョス! エルも!
ねえ、サイラスの様子がへんなんです!
どうしたんですか? 何があったんですか?
[何が起きているのかわからない。触れるのすら恐ろしい。
”生きているのか” そんな声が聞こえた時は
喉の奥がきゅうっと締まり 両足がただの棒になったよう。]
[ 「俺は、 俺だけは 生きてるさ」 ]
[ ジョスも、エルも、返事をくれない。 ]
[ ねぇ。 ]
…ねぇ。
わたしを、視て……
[ ――おねがい よ。 ]
[ 糸の切れた人形のように、床を打ったふたつの膝も
物音ひとつ たてることなく。
わたしは わたしのかたちすら わからなくなって。
その場に座り込んだまま
目の前で繰り広げられる声たちを
川に流れる無数の笹舟を 見送るような
そんな諦念で 聞き続け ]
サイラス………。
[ 何度目かわからぬ名を 自分の手の中に落とし
わたしはようやく
抱けなかった背中を、思い出した。 ]
せんせ………。
[ 此方の聲なら届くかと、そんな微かな期待も闇に溶け*]
[サイラスとジョスが「今日のため」にわたしの家を発つ。
その会話を、足音を、すっかり力の入らない足が折れたまま
唯ひとつ 生白い腕を伸ばして]
…………。
[行かないで、と 叫ぶこころを黙らせるだけで精一杯。
バタン
扉が締まる音と共に、わたしの腕も膝に落ちた。 ]
[ それからどれだけの時間、2人が消えた扉を
「みて」いただろうか。
ベッドの支軸を頼りに立ち上がって
恐る恐る 手を伸ばす。
たぶん きっと ここに わたしが。
わたしを覆う上掛けの 端を探して指が滑る。
そうして辿り着いた 肉のない場所。
周囲を埋め尽くす死臭も、乾き切らない血のぬめりも
わたしを穢すことはないのに、そこに在る死体。
怖くはない。
「伝わらない」「届かない」恐怖にくらべたら
死んでいるなど 何て些細なことなのでしょう。]
……あぁ。 ……。
[ わたしのコエは空気を揺らしてはいなかったのだ。]
[ ”だから” エルも せんせも 返事がなかった。
でも、 そのおかげで
あのひとたちはまだ 生きているんだと
喚んでしまったら。来てくれてしまったら。
わたしのせいで死んでいたかもしれないと
―――そう思った。 ]
[ 覚束ぬ足を友に わたしはふらりと家を出る。
だって、やくそく したのだもの。 ]
[なんども競争した、互いの家と家とを繋ぐ小路の向こう。
ぱた、ぱた、ぱた
いつも行く先から響いていた春風のような彼女の足音は、
今日はなにものかに抑圧されているような
さみしい音。 ]
メアリー!
[そう言って、わたしは ”いつも” 通りに両手を拡げ、
返事もない 足音の速度もかわらないその影を
――― 抱きしめ ――― ]
[ わかってた。 わかっていたのに。
背中から聞こえる足音は よどみなく。
彼女はまっすぐに”わたしのいえ”を目指す。
(やったー!今日はわたしの勝ち!)
そう聞こえるはずなのに
(メアリー!昨日はどうしたの?元気になった?)
そう応えるはずなのに
ざあざあ ざあざあああ。
流れ続ける噴水の音だけが わたしの両腕の中にある **]
|
― 診療所→ ―
[>>180外へ、境界を跨ぐすがたが振り返る。 すこし、瞼が持ち上がって、元に戻った。] [ そして 頷きながらも。 ふる。 と 首を振るう。 ]
外の風を、浴びたかったし行こうかしら。 ああ、でもせんせい。
ボクは、『アル』じゃないの。 いまだけは、カイドと呼んでほしいな。 『あの子たちは』、まだ起きないから。
[マーゴが殺された、と傍らで聞いてしまった今でも。 静寂は怖じるでも無く、たじろぐでも無く。
空に融けてしまいそうな貌で、 変わらずに在るだけ。 ]
(190) 2015/05/16(Sat) 11時半頃
|
|
[ 道中、 後を追うよに。 ]
[ かつり こつり ]
[ いつもの足音さえ 飛沫のように どこか軽うく。
そろそろ見慣れた光景なのに、 『自分の目』で見るのは はじめてとばかりに じとり、観察するよに 村を見渡して。]
[ 遠巻きに囁かれる悪意に、 聞こえているのか、 聞こえていないのか。 ]
[ 全ては、空気のように流れていくけれど。 >>181微か、ひとこと。]
(191) 2015/05/16(Sat) 11時半頃
|
|
[そのこえに、それまで きっと自分からは開かなかった口から 少女は、 音を漏らす。 ]
[ それも また、 空気のよに。 融けて、なくなるよう。 ]
…… せんせい。 無理はしないでね。 悪者にならなきゃいけないなら、 いつだって、『ボクたち』が代わるからね。 そういうのは、『みんな』慣れているし、それに、
せんせいは、わるくないよ。
[ 報われるかもわからない、 免罪符のように、名ばかりの 聖母のよに、やさしく。 ]
(192) 2015/05/16(Sat) 11時半頃
|
|
[ 悪いのは。 『罪』を犯したひとたち。 どこか歪んだ螺子は 緩やかに、 八年前のことを知らない子は 閑に。]
(193) 2015/05/16(Sat) 11時半頃
|
|
― → 墓地 ―
[そして、『空気』が変わる。
猫と、狗がきらう。 本来 『血脈』がもっとも近い、 つめたい墓場の、『死の静寂』のにおい。]
[それを、少女は、嫌がりもせず。 むしろ、心地良さそうにさえ、浴びる。
鼻腔をくすぐる土のにおいに、 はた と 気付けば、
>>158土まみれのラズベリー色を 捉えるより先に >>182歩み寄る足音と、 かけられた声。 ]
(194) 2015/05/16(Sat) 11時半頃
|
|
[ それに、てとり 、 憂いを携えた硝子玉は近寄って。 彼女が気付いたなら、
ふわり 違和を携え、微笑む。 ]
[少女のこころが、 表には、でているけれど。 いま、青年のからだを持っていることは 充分、少女はわかっていた。
だから。 ]
[ 『男に任せておきなさい』ということばに、] [ ローブをちら、と捉えながら、駱駝色へ。]
…手伝おうか?
(195) 2015/05/16(Sat) 11時半頃
|
|
[ そう、黒を揺らして、 なんら躊躇うでもなく申し出る。
きのう、存在さえ揺蕩いかける狭間、 奥からのぞいた 『怯えていた』 駱駝色の姿を知っていた。 …でも、 ]
[ ボクに (あたしたちに) 票をいれたことも。 何故あの時肩を震わせ、逃げるように去ったのかも。 わからない。しらない。だから。
ついでに、 『アル』たちの代わりに聞こうかしら。 と、 かるく。]
[ そう 重みも 深い理由もなく。 善意で、言葉を投げたのだけれど。
いつもと違うひとみは、どう映っただろう。]
(196) 2015/05/16(Sat) 12時頃
|
|
[ そして、
医師が。昨夜の、『死神』が。 >>183新しい『死』を、告げる。 ( ほんとうに、皮肉だこと ) ]
[ 刻に取り遺されたよう、 静寂に、身を委ねながら。 ]
[哀しむのも 怒るのも。 ぜんぶ喪って、なにもないように。 (最期の別れのときのように)
ほほえむことしか出来ない少女は、 ぼんやり、 そのやりとりを傍らできいていた。*]
(205) 2015/05/16(Sat) 12時頃
|
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 12時頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 12時頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 12時半頃
|
― 回想 / 道中 ― [猫や狗のように。 けものが感覚を尖らせるよなな、 そんな鋭敏さは 一切虚ろにはない。
ただ、訝しみを向けられても すべて染めゆくいろは、海に混じり融ける。]
[ >>207呼び掛けられ途切れたそれに、 混じり気のない 無垢な石は。 きょとり、
またたいて、明けるだけ。]
[それから。 慈雨は、天を降り 地を包むよに。]
やっぱり、やさしいんだなあ。
(227) 2015/05/16(Sat) 19時頃
|
|
[ ぐだぐだと綴られるはなしに、 ふふっと、わらって。
背の後ろで手を組んで、 のびやかな足取りで、ついてゆく。]
そういうのが、もっと伝わればいいのに。
( そしたら。 悪魔なんて、きっと言われないのに。 )
[ 冗談か、本気か。 くすくす わらって。
薄い唇に、華奢な指先を添える。]
…… 年齢なんて、関係ないと思うけれどね。
(228) 2015/05/16(Sat) 19時頃
|
|
( そう。 他人に代わりに、 背負われる資格もないほどに。
ボクたちは 、 …『わたしたちは』。 奪ってきたのだもの。 )
[こころのなかで、 ここだけは『他人行儀』をやめた。
『アル』の目から見た、 弾けた あの潰えた星のゆくえが。
――― 『弟』を救うために、 今際の道連れに多くの星屑をころした黒狗が。 『姉』のすがたが、脳裏に浮かんで、きえる。]
(229) 2015/05/16(Sat) 19時頃
|
|
[ 哀も、浮かんで、泡沫へ。 ] [ 吐き出すのは、猫と医者を真似た ちょっとした、からかい。]
… せんせいも、たまには。
お年というなら、 若い人に背負われたらどうなのかしらー?
[にや。
『アル』とおなじようにわらって、 ‟大差ないのかもしれない”という言葉と。 その 告げられた礼に。
ふるり。 横に、振るい。]
礼を言われる資格は、ないかなあ。 いいたいことを、言っただけだから。
(230) 2015/05/16(Sat) 19時頃
|
|
名前を呼んでもらえるだけで、 ボクは、いいの。
[まだ青い空に、星は、またたく。
映る、振り返った姿に、またぱちり。 二枚の硝子の奥は 逆光に照らされ、 うまく みえず。
静寂が、ちょっぴり、細まった。 ]
(231) 2015/05/16(Sat) 19時頃
|
|
[ 糸が、断たれる音がする。 つないだ手が、解けたあの日を見て。 虚ろがまた、とおのく。
差し出されれば、 『ボク』のものではない掌をひらいて。 まっかな、柘榴石がのっかったのを見た。]
[ それを、じいっと、見て。 ]
…… わかった。 『渡しておくね』。
[ 持つべき、器の主に。 語られずとも、燃ゆるいろを。
ぐ、と握って。外套の内側、 乱雑に縫い付けられたポケットの中に落とした。]
(234) 2015/05/16(Sat) 19時半頃
|
|
[ ――― そうして。
何も語らない後姿を、閑に追い。 何も持っていない、少女は。
ふ、と。
聞こえても 聞こえなくても。 いいよな 音を、風に乗せ。
そのまま、駱駝色の少女をみつけるまで。 また 透明色のように薄れさせて、 ひた。 歩く。 *]
(235) 2015/05/16(Sat) 19時半頃
|
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 19時半頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 22時半頃
─ 回想 ─
ああ、そうだな。
じゃあ、今夜は秘蔵の蜂蜜酒をあけてみよう。
味見をしてみようと思っていたんだ。
…付き合っておくれ。
[傍らを歩むグレッグを見返して微笑んだ。
確かに、甥はもう随分と成長をした。
幾ら当時の少年の姿を思い出してみたとしても、
今では充分立派な、一人の男だ。
時折、若い頃の兄に似ているなと思うことがある。
けれど兄より自分より、もっと快活で良い男になったと見えてしまうのは”親の欲目”か]
(そうだろう?兄さん)
[もう一人の息子、もう一人の子ども。
もう長いこと、そんな風に過ごしている甥の姿に目を細める]
「処刑先は──」
[琥珀の双眸が、レンズ越しに向けられる
凍りつく空気、息を呑む音。
その中で、男は”ついにこの時が来た”と思っていた。
冷ややかな瞳が向けられる。
それを見返す胸のうちに、満足のようなものがある。
心密やかな願いの叶う時。
琥珀にちらつく、微かな迷いと恐れ。
それを、今は色を隠すことをしない鳶色が見つめ返した。
男の頬が上がりかける。
どうしたというのだろう。笑い返そうとでもいうのか]
……っ
[乱暴な力で押さえられ、手を戒められる。
自由を奪われれば抵抗のしようもない。
今更抵抗しようとも思ってはいなかったが。
ただ、気掛かりは確かにあった。
ざわめく面々、それらには目も遣らずに振り返る。
蒼白な顔をしたグレッグと、信じられないといった顔をしたメアリーを]
「どうしてお父さん“まで”殺すの!?」
[娘が叫んで、スティーブンにしがみつく
その姿に、心が痛んだ。
”願い”に、彼女のことは考慮されていない。
ひどく我侭で、自分勝手な望みなのだから。
…けれど。娘を愛しく思う心は、それとはまた別のものだ。
少しずつ狂っていた男に残されてた、確かな…──ひかり。]
メアリー、
[呼びかけようにも、身体は強引に前へ運ばれていく。
それでも首を捻って後ろを見れば、目を見開いた甥が見えた。
叔父さん、と。
いつものように名ではなく、そう呼ぶ甥に呼び返したくても、もう声が届きそうにない]
メアリー!!やめろ!!!
[ただ。医師が娘を突き飛ばした、その時だけは。
身をよじって、必死に声をあげた。
抵抗すると見られれば、手は更に乱暴になるだろうか。
知ったことではなかった。
愛しい娘。かわいいかわいい、キャサリンの忘れ形見。
彼女が、彼女とグレッグが生き延びることだけが、
幸せになることだけが───…
( ”あの子たち”が )
… 最後の、望みであるのだから]
[暗い森を、よろめきつつ歩きゆく。
空気は湿って、村のざわめきもすぐに遠くなった。
かの青年に、いつか聞かせて貰うはずだった御伽噺も。
必死に追いかけてくる愛しい娘も。
呆然と此方を見ていた甥っ子も。
次第に、遠く、向こうになり]
…スティーヴ、
[名を呼んでも、返事はない。
だから二人とも黙々と少し歩いた。
( ああ、この木は、)
『 ルパート 』
( 君と木登りした木だったね。)
名を呼ぶ声も、その景色も。
昔とは随分変わってしまった]
…────、
[振り返らないかつての友の声を聞く。
その男の頬が、再び淡く引き上げられた。
そう、確かに自分は彼にそう言った。
彼だけには、そう言った。
生きなければならないはずだった。
自分も生きるようにと、言ってくれたのは誰だった?
そう、可愛い娘も甥もいる。
彼らを遺してはいけないはずだった。
その為に、今もこれからも生きていくはずだった。
けれど、いつまでだろう。
いつまでそうして、死んだように生きなければならないのか。
心捧げた愛は呆気なく逝ってしまった。
目の前のこの男が見殺しにしてしまった]
[死にたかった。
ずっと死にたかった、死ぬようにして生き続けてきた。
狂っている?そうかも知れない。
…───いや。
どうして”男だけが”正常ではないと言い切れるのか?
男にとっては、これこそが正常だというのに。
死にたかった、死にたかった…生きたかった。
引き裂かれるままに、目の前の男にだけ、
( これが過ちというのなら、)
ひとつ、仮面を装う顔で。
( …──正すといいさ。)
甘えるように、狂気の顔で自らの死を誘った]
[死ぬならば、と思ったのだ。
死ぬなら、出来れば彼がいい…彼に殺されるのがいい。
優しく懐かしく繊細な、この旧友(とも)がいい。
なんというエゴだろう、ひどい迷惑な我侭だ。
彼の心が過去にどれほど傷ついていて、
それを自分が更にどれだけ長く傷つけていて、
きっと、またひどく傷つくだろうことを知っているのに]
( … ごめん、)
[その願いを叶えてくれる男を目の前にして、謝罪は音になることはない。
恨み言をという、友の背をただ声もなく見つめている]
( ごめん、スティーヴ )
[獣の爪が、喉に深く食い込んだ。
目の前に散る赤に、男の口が開く。
声は出ない。
反射的に音なき叫びを”仲間”に響かせようとして──…]
っ!!!
[咄嗟に押さえた。
いけない、彼らに聞かせるわけにはいかない。
これ以上、あの子たちを嘆かせるわけにはいかない。
ぐらり、視界が傾いて行く。急速に目が見えなくなる]
[地面には倒れこまなかった。
受け止められたのだろう、そんなことを一瞬思って]
( ああ、)
[鮮血に染まったまま、淡く微笑む]
(やっぱり君は、)
( …─── ばか 、だなあ…。)
[そうして、何も*見えなくなった*]
|
― 墓場 ―
[>>290死肉の匂い纏い、佇む一人。 緩やかな静謐を湛えるこの場所で、 土塗れにまでなって、弔おうとする人影を、 硝子玉は、疑おうとも思わなかった。
弔おうとするすがたを。 土塗れの、すがたを。 平和を奪おうとするものには、 黒狗の血を引く『少女』の目には、 到底そうだと。映らなかったから。 ]
[ 医師のことばに、 縦に動きそうな揺らめきが、 >>292不意に横に振られかけ。 それが、ひとことに止まっただろうか。]
(323) 2015/05/17(Sun) 01時頃
|
|
[まさに、死をはこぶ、『死神』のような。 ローブをまとう存在の、 すこしうしろに、不吉を固めたよな黒は控え。
慄く、ちいさくみえるそのすがた。>>296 首元へ添わされるさまを、蒼は眺めるばかり。
無意識の哀は揺らめけど。 『欠けた存在』の片割れには、 たちならぶ、墓標の黒い影に、 まぶたを伏せるくらいしか、できなかった。]
[声無きこえで、
その意志が、硝子のよな蒼につたわれば。 駱駝色の奥、双眸のある位置をまっすぐ、 責め立てるつもりも 悪意もなく。
純粋ないろは、見据えて、 やさしく ほほえむ。 ]
(326) 2015/05/17(Sun) 01時頃
|
|
うん、わかった。
[隠れたひとみが、まなこが。 こちらを向いていないとは、わからない。 けれど、すこし、血の気が失せたようにみえたのは。
きっと 『仲間』の死が伝わったからだと、 うすぼんやり、少女は半分のはずれを思う。 ]
( …… ボクが。 …ううん、 『わたしたち』が。
居なくなっても、こんなふうに、 ショックを受けてくれるひとはいるのかしら?)
(327) 2015/05/17(Sun) 01時頃
|
|
[ そんな見当違いを、不謹慎を。 はずれた螺子でかんがえながら、 てつだおうと、一歩。 そういえば『昨日逃げた理由』を、 これまた悪気無く、問おうとして、
うしろから、漂う、 さっき声のしたすがた。
>>276けものの、(犬の、)におい。 それと、金がいつもつれ得ぬ、猫が 振り返るとともに、ブルーに映り込んだ。 ]
(328) 2015/05/17(Sun) 01時頃
|
|
[金色をみても。 やっぱり、煽ろうともからかおうともしない。 『昨日』の、おとなしさとは、また別のいろ。
色素のうすれた、透明色の存在は、 ふくろにつつまれた、彼/彼女の方へ。 ちかづき、腰をおろす。
そして。 自分だけにみえるよう。 『誰が』『どのふくろに』『どんな姿でいるのか』 きっちり、蒼に焼き付けるように、ぺらり。
もしも、咎められたなら。 『だって、どこに誰がいるのか分からなきゃ、 拝むことだってできないでしょう?』
と、きょとり、 瞬いて、 さも何がおかしいのか、と 見つめただろう。]
(333) 2015/05/17(Sun) 01時半頃
|
|
[最中。 >>320傍らで、聞えた会話に。 『アル』が撫でられた、 医師とはまた違う、手の感覚をおもいだす。 今日も、あの窓の隙間は空いてるのかなあ。]
レオせんせいのところなら、 …ボクも、行ってみようかしら。
[ぽつり。]
[ボクの、 (あたしの)目で。 (たとえ、借り物の、にせものだとしても。) みたいものを、みておきたいから。 他のひとに聞こえたかはわからないけれど、 風にまた、 音を、融かし。
みっつの遺体を埋める作業にとりかかろうと。 黒の幽は、ゆらり、 けれども 実体をもって、たちあがった。* ]
(339) 2015/05/17(Sun) 01時半頃
|
|
[ 並べられた墓穴を、移ろうように ゆらり、 天の蒼が泳ぐ。
>>343並べるのか、なんて。 語り口がきこえる。
ふれた麻袋。 それが、被害者であれ。 容疑者であれ。 ]
( 区別されるような、ものなのかなあ )
[ 少女は、ぱちり。
やっぱり、『平和がころされるもの』がいても。 殺されるものがいたとして。 死んでわけられるような理由はないとおもったから。]
(361) 2015/05/17(Sun) 02時半頃
|
|
…… ジョーさんは。
自分が死んだときに、 みんな一緒に並べられるのは嫌だったりする?
[>>354軽口をたたく黄金のいろに、 普段冗談でもつけないような敬称に いつもの呼び名を載せた。
それは、疑うでも、訝しむでもなく、 やっぱり、『少女』の純粋な疑問以上ではない。
塊を、ひとつ。またひとつ。 手を土に沈めながら、埋める手伝いをしながら、 蒼が、 じ、っと。見つめる。]
(362) 2015/05/17(Sun) 02時半頃
|
|
[ルーおじさん、と。 アルが呼んでいた彼を埋めようとするときになると それは下がり、 また、影をむいたが。]
[ ぽつり。 ]
[ >>344傍の盛り上がった土くれに、 滴が落ちた。見上げる。 ]
[ その、落とし主をとらえれば。
無垢で、螺子のはずれたところから 純粋の無意識が、ひとつ。
小鳥が囀るよう、 男にしては高めの 女にしては低めの。 半端な声域を持つ、アルトが、 ひとつ (ようやく) 問う。 ]
(364) 2015/05/17(Sun) 02時半頃
|
|
そういえば、きのう。 …… なにか、あった?
――― (片割れたちが、) 何か、してたなら。 謝ろうと、 (謝せようと) おもって。 [ それは、埋葬のとちゅう。
死神の役目を果たす、医師が。 離れたところで、のことだったろうか。 息を吐くように、聞いて。
なんと、かえってきたか。 ]
(366) 2015/05/17(Sun) 02時半頃
|
|
[ すべて、埋めおわると。
立ち並ぶ、よっつの墓標。 すっかり、墓場の気を吸い込んだ黒の外套を、 ( アルは、きっと、嫌がるだろうなあ。 )
動物のよに、すん。と。鼻を鳴らし、 かすかな、笑みを、土くれにむければ。]
[それは。 蝋燭が消えるよに、吹き消えて。 感情のない、空洞のよな風が。 墓標の合間を、くぐり、吹き抜ける。]
( …… ――― 、 )
(367) 2015/05/17(Sun) 03時頃
|
|
[ 片割れとおなじように。 ぽっかり空いた喪失感はあっても、 こうして 姿が消えれば。
焼き付いた姿も、すべて。 虚像のように 悪夢のように、 実体を消して、 『ボク』のように、残らない。]
( …… とっても。 それが、おそろしくて、こわいね。 )
[死んだあと、死者が薄れるのが。 自分が、そうなるのが。] (片割れたちはいきのこっても。 ‟にせもの”も、‟ほんもの”とおなじように。 きっと、いや、すぐに、そうなるんだ。)
(369) 2015/05/17(Sun) 03時頃
|
|
(皆も。 (あたしも。) 記憶にのこらなくなれば、 それは、やっぱり、『さみしい』。)
[意図せぬ、哀愁を。 星に浮かべ、無言で 時が止まったように、またたきと呼吸だけ。 生きてる証拠とばかり、揺るがして。」
あ、 待って、
――― ボクも、行きたいから。
(371) 2015/05/17(Sun) 03時頃
|
|
[>>358彼が行くなら、
土に硬質をつよく踏み、 跳ねだすように、追いかける。
いつものように厭われることがなければ、 最初は気付かないけれど、 『奥』からみていたことの変化に すこうし 驚くよう、途中で目をまるめ。
声にはださないけれど、気紛れかも、 気のせいかもしれないけれど。
ようやく、ボクの (あとは、あたしは消えるだけの存在だけれど) 『個』を持てたようで。
ちょっとだけ、機嫌よさそうにしたかもね。]
(373) 2015/05/17(Sun) 03時頃
|
1
2
3
4
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る