人狼議事


191 The wonderful world -7 days of MORI-

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視点:


― 消え行く魂たちへ ―

[消えるのを待つだけの魂は、もはやUGからも切り離される存在。
ゆえに、ようやく僕の姿が見えるでしょうか。

といっても、人の姿の輪郭だけをした、ぼやけた怪物のような、今の僕ですが。]

……おはようございます。
残念ですが、あなたがたはゲームから脱落してしまいました。

[魂の残滓たちに、その事実を告げて回る。
消滅までは多少のタイムラグがある。
そう、ゲームが終了する7日目くらいまでは。

だからこそ、可能性は、潰えない。
ゲームの盤外でも、まだ終わったわけではない。]


……未だに諦め切れない方は。
どんな目に合ってもいい覚悟さえおありなら。
僕のところに来てください。

[――どれだけ泥臭くても、薄汚れても、生きようと藻掻くことでのみ救われる。
白上さんもそう言っていました。

だから、僕もその決意を汲もうではありませんか。
それはもう、存分に。

スクランブル交差点の上空で、ぼやけた姿の僕はじっと待ちます。
決意がある者がやって来るのを、ただじっと。

僕や、脱落者の行動は、死神の皆さんになら、気配だけは感じ取れるかもしれませんね。**]


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 重層培養 イースター

― 回想:崩れ行く城 ―

 私は大丈夫…。あはっ、なんか慣れちゃった


[前は転んだだけでも大泣きする勢いだったのに、今ではこの程度の傷。と思ってしまう
顔の傷は女の子にとっては致命傷、みたいな事を気にする余裕は無いらしく
彼が二撃目がいつ来るかわからないと言われれば、頷いてその場を後にしようとするだろう]


 ん、染みるから消毒液はヤダ…


[駄々こねて彼が戸惑うか、怒るか。そんなやり取りをしているうちに
手のタイマーが消えればひとまずは安心する。一味の子分をやる必要があったのか、と言われればきっと無いのだろうけれど。
不吉な事を言う彼>>3:519には乾いた笑いを返して]

(14) 2016/06/11(Sat) 11時頃

【人】 重層培養 イースター

 何!?何!?爆発!?
 わ、わかった!


[逃げるぞ!と叫ぶ景山にただ従うようにその場から駈け出して
消毒液から逃げられた、やったー。なんてちょっと思っているのは内緒にしておこう
その時、彼が立ち止まった気がして]


 ごーちゃん!?大丈夫!?
 さっきやられたんじゃ…


[怪我の心配をするが、どうやらそれは違ったらしく。素通りしようとしていたらしい人物に目をやって
彼が助けようとするものだから、自分もきっと手を貸しただろう
トリも、その傍に居た青年も。この大騒動でどうなったかはわからないけれど
遊戯の城の外に出てその姿が確認出来なくて]

(15) 2016/06/11(Sat) 11時頃

【人】 重層培養 イースター

 ねぇ、どこ…?


[景山にはきっと聞こえないように、崩れ行く城を眺めて
辺りを忙しくキョロキョロと見渡すもその姿は確認出来ない

まさか
もしかして
そんな嘘だ

ぐるぐると頭の中を嫌な考えが回って
自分達を助けたばかりに、巻き添えになってしまったんじゃないか
そう考えるだけで、卯月の小さな体躯では背負いきれない何かを背負ってしまった気がした
気が付けば瞳からはボロボロと涙がこぼれていて。嗚呼、またどこかで会えたのならば
きっと、嬉しいだろう。勘違いで良かった、そう言えるだろう
今はただそう思いたかった。どこかで無事にミッションを達成していてくれと。それが叶わぬ願いと薄々感じながら*]

(16) 2016/06/11(Sat) 11時頃

【人】 重層培養 イースター

 ― 目覚め:交差点付近 ―

 ……え、私何もしてないよ!


[ミッションのメールを見て思わず叫んだ。食い逃げなんて顔が割れるような事するわけないじゃない!なんて、見当違いの言い逃れをしたり
近くの女子高生の会話を聞いたり、それから彼が探しに来てくれるものだろうから、メールを凝視して思考する]


 東西南北…四方向、食い逃げ……
 多分、ノイズ。確保?消すんじゃ駄目なのかな


[んー、んー!と考えているうちに頭がパンクしそうだ
それから景山が来れば顔を上げて。昨日…。昨日というにはあまりにも体感時間が短すぎるその日の最後に大泣きした後がまだ残っていたか
彼を心配させないように、落ち込むように言葉が少ない彼を励ますように]

(17) 2016/06/11(Sat) 11時頃

【人】 重層培養 イースター

 おはよ、ごーちゃん


[その笑顔は初日に比べれば酷くボロボロで
傷もあるし、内側も。それでも、笑ってミッションに取り掛かる事で自分達も生きていけるのだから*]

(18) 2016/06/11(Sat) 11時頃

【人】 重層培養 イースター

― 少女の葛藤 ―

[朝比奈卯月は生まれ持って盗みの才能が長けていた
それは望んだものでも望まれたものでもない
ただ、天賦の才と呼ぶべきなのだろう。不運、とも言うべきかもしれない
それ故、UGへ来た時自分の技術が無くなった事に絶望し、そして少しだけ安堵した
嗚呼、この世界なら自分はまともで居られる。普通の女の子として居られるんだ
けれど世の中はそう甘く作られておらず、技術を失った卯月には悪い手癖だけが残った。盗めもしないのに物を盗もうとする手癖
これではもう、存在価値すらも無い。プラマイゼロですら無いマイナスだ
生き返っても地獄、この世界でも地獄。卯月は、消えても良いとさえ思っていた

(19) 2016/06/11(Sat) 11時半頃

【人】 重層培養 イースター

けれど、パートナーの存在がそうはさせなかった
景山・ジェームズ・剛。警察。自分が苦手とする警察
そして彼自身も自分が苦手とする人物ならばどれほど幸せだっただろうか
それならば勝手に自分が消えて、彼の事は何も考えずに居られたのに
射殺された警察。自分が盗みに入った先で、自分の同業者が
嵌められた事とは言え、その泥棒の原因となったのは自分だ
卯月の存在こそが、その事件を産んで一人の命を失った
否、きっと彼以外の誰かも関節的に卯月は殺しているのかもしれない。盗み、という力を発揮する事で
死んで、UGに来て、この世界で共にして。年齢だけを重ね誰も教えてくれなかった“教養”を卯月は23歳にしてやっと学んだ

誰かが死んでしまう。自分のせいで

隣を歩く景山が、自分の罪の証
もしそれを報いる事が出来たのならば。今更、罪を償うチャンスがあるのだとしたら
これは意地悪な神様がくれた最後のチャンスだと思って]

(20) 2016/06/11(Sat) 11時半頃

【人】 重層培養 イースター

 ―― 私がごーちゃんを生き返らせる


[そう決意した。自分はどうなっても良いから
だから必死に。彼の役に立ちたくて、彼に生き残ってほしくて
少女は少女なりに、自分の罪と戦った**]

(21) 2016/06/11(Sat) 11時半頃

重層培養 イースターは、メモを貼った。

2016/06/11(Sat) 11時半頃


メモを貼った。


【人】 重層培養 イースター

 し、してないよ!ごーちゃんの馬鹿っ!


[飛ばされた冗談に顔を赤くして、食い逃げが恥ずかしいとでも言うように
クレープの生クリームを頬に付けていても平然としているのに恥の一線が人とはズレているようだった]


 ん、私は平気だよ
 ごーちゃんは平気?


[額をこつん、とされて両目を瞑れば彼の笑顔に安堵の息を漏らして
景山の顔を見れば安心するのは何故か、まだそれはわからないけれど
彼が自分の。イースターでは無く、朝比奈卯月の生きた証だから]

(128) 2016/06/11(Sat) 21時頃

【人】 重層培養 イースター

 行こっ!ごーちゃん


[どこに行くかはさておき、その場から立って彼と共に歩こうと
その先で見つけたペンギンには目を見開いて
まさかここでペンギンが…。可愛い、なんていう感想を言うよりも早く、彼が警告を出して
動物園、兎がここに。なんて聞かなかった事にしておいた]


 ひゃあ!?は、速いよあれ!!
 うん…。先を急ごう!!


[今回のミッションもまた面倒な事になりそうだから
先へ先へと、今は構っているほど暇ではない]

(129) 2016/06/11(Sat) 21時頃

【人】 重層培養 イースター

 ごーちゃん、豚って黄色かったっけ


[あるぇ?と首を傾げて、無意識に景山の服の裾を人差し指と親指でつまんだ
どうやらその豚はスヤスヤと寝ているようで。何の反応も無ければ攻撃してみようとしたり
尤も、その攻撃すらも寝ている豚には全く効かないのだが]


 ごーちゃんごーちゃん!
 あれどーするの!?っていうか、ミッション関係あるのかな


[ラーメン…とんこつ……。なんてブツブツ言いながら、彼の意見を求めてみたり*]

(130) 2016/06/11(Sat) 21時頃

メモを貼った。


【人】 重層培養 イースター

[黄色の豚を前にして、降りてくる死神と、景山が教えてくれる豚の意味
それらを色々と聞いて。サブミッションと言われれば身構えたのだが]


 ……楽しかった事?


[自分は生前、何を生きがいにしていたのか
親から必要とされず、悪とわかって盗みを働き
真っ当な道など歩けるわけもなく
それでも平然と過ごしていた自分]


 無理だと言われた所から物を盗めた時
 とっても楽しかった。楽しくて、卵置いてきて


[きっと達成感というものなのだろう。それが、自分の楽しみだったのかもしれない
警察の目を掻い潜って、被害者の警戒も掻い潜って
そうして得た物は大きくはなかったとしても、達成感があった]

(313) 2016/06/12(Sun) 07時半頃

【人】 重層培養 イースター

 エントリー料を奪われたままだと私はただの手癖が悪い人だよ
 …きっと、生きる価値も無いと思う


[景山の答えを聞いて、嗚呼。これはきっとあの人と同じなのかな。なんて少しだけ思ったりする。
彼も知らない贖罪の気持ち。自分のせいで人が死んでいく罪悪感
それを知ったのが死後だと言ったら、都合の良い話だろうか]


 私は、私の生よりも大事にしたい物があるから
 きっとそれを無碍にしてまで生きたいと思わない


[それはエントリー料でも自分の命でも無くて、隣に立つパートナーの事
きっと彼にも死神にも伝わりはしないだろうけれど
これで自分も2つ答えたはずだと、シィンと静まり返った壁と死神を交互に見つめた**]

(314) 2016/06/12(Sun) 07時半頃

重層培養 イースターは、メモを貼った。

2016/06/12(Sun) 07時半頃


【人】 重層培養 イースター

 それ以上に大切な物…
 そっか。ありがと、死神さん


[私、出会えたよ。って、そう言いたい
けれどそれは言葉に出来なくて。何故か、まるで最愛の人に告白をするような気持ちになってしまう
生きる意味に、生きた証に出会えたから
きっと彼は自覚は無いだろうけれど]


 ………。


[「なんだよ、大切なものって」
そんな質問にはただ黙って、寂しそうな笑いを景山に返した
嗚呼、やっぱり気付いてくれないんだ。
いや。気付かれても困るんだ。もし、彼が自分の命と彼の命、どちらを取るかなんて言われたら迷わず彼を取る、なんていう事になったらきっと怒るだろうから
だから言葉を選ぶよりも、出さない事にして。ただただ、寂しそうに悲しそうに笑みを返す事しか出来なかった]

(444) 2016/06/12(Sun) 21時頃

【人】 重層培養 イースター

 これがクリアで良いの?
 って、わわっ!?ありがと、死神さん!


[貰ったパイ生地で包まれたチョコは迷わず口に放り込もうと蓋を開ければ、ピクリと豚が動き始めて]


 あのね、死神さん!
 私死んで良かった!!!

(445) 2016/06/12(Sun) 21時頃

【人】 重層培養 イースター

[去りゆく彼に、そう叫んで。死んで良かった、なんて言うのは何故かわからなかったけれど
こうして自分と向き合って、自分の大切だった物よりも大切なものと巡り会えて
彼女の言葉を借りるならば、こう言うだろう

           「ああ すばらしきこのせかい」

起きた豚は一体どんな攻撃をしかけて来るのか
鎌鼬を飛ばしたり、爆弾を投げてくるわけでも無いだろう
鼻息で攻撃か、猪よろしくと突進してくるか
一目散に逃げようとする豚を見て唖然。その姿をしばらく見送ろうとしてしまって]


 ……ッ!!!ごーちゃん!逃げた!
 豚さん逃げちゃうよ!!!捕まえなきゃ!!!


[倒すんだか捕まえるんだか
そんな曖昧なまま、とにかく豚の逃げ道を塞ごうと遠くの物を近付けて、自販機やら街頭やらでバリケードを作る*]

(446) 2016/06/12(Sun) 21時頃

【人】 重層培養 イースター

 流石ごーちゃん!ありがとっ!


[逃げ道を塞いで、彼が捕まえる
その鮮やかな手際はもう慣れたもののように
事実ここ数日、彼と一緒にサイキックを使ううちに連携が取れてきた気がしている
豚をがんじがらめにして、抱き上げる彼を見てから]


 なんか飼ってるペットみたいだね
 これでクリアになるのかな?


[タイマーを見れば、最初よりも薄くなっている気がして
どこかで誰かがクリアをしたのだろうか。そんな事を思いながら景山の抱える豚の頭に手を伸ばして、撫でてみる
別に食べるわけじゃないのに、なんで怯えてるんだろうとか思いながら]

(466) 2016/06/12(Sun) 22時頃

【人】 重層培養 イースター

 ごーちゃん犬飼ってたの?
 ハスキー?ドーベル?


[勝手なイメージを押し付けた*]

(467) 2016/06/12(Sun) 22時頃

【人】 重層培養 イースター

 わっ、消えちゃった…


[景山が抱える豚がびくびくと震えてから消えれば、残念そうに見つめて
それから、少し間をおいてからぽふり、とその空いた隙間を埋めるように景山の胸の中にほんの少しの間だけ潜り込んだ
それからぱっと離れて、何事も無かったかのように]


 警察って聞いたらなんかそんなイメージ!
 あとごーちゃんそういう大きいの好きそうだし!
 あはっ、可愛い犬なんだね!


[詰まる所の偏見をぶつけて、そんな事を言ってみる
それからあと3匹、という問いには手のタイマーを見せて
誰かが1匹捕まえた事を報告するだろう]

(509) 2016/06/12(Sun) 22時半頃

【人】 重層培養 イースター

 なぁに、ごーちゃん


[卯月、と呼ばれて彼の方を見る
なくしたものを一緒に探そうって。あの時、自分は一つ嘘を吐いた
あの時から、自分が無くしていたものは気付いていたはずなのだ。財布も、警察手帳も盗めなかった違和感を覚えながら
それでも彼にそう言ったのは、そうでもしないと彼が消えてしまいそうだったから]


 あ、あの…あのね。ごーちゃん


[ピタリと足を止めて。それから暫く思い悩むように俯いた
生きてる価値が無いなんて、そんな事はないと言ってくれる彼が眩しくて。嬉しくて
だからこそ、余計罪の重さを感じる。違うんだと
自分がこうで無ければ、貴方は死ぬ事は無かった
だからこそ]

(511) 2016/06/12(Sun) 22時半頃

【人】 重層培養 イースター

 私、生き返るのが怖い
 生き返って、盗む事出来るようになって
 ……また同じ間違いをするのが怖い


[生前の自分は、生きていても人の物を盗む“悪”でしかない
その“悪”は間接的に人を殺し、直接的に人に迷惑をかける
物の価値もわからないまま盗む。そして、人を悲しませる
寂しかったから。自分を認めて、褒めてほしかったから
それがもう叶ってしまって。代わりに生まれたのはただ罪の意識だけ]


 生き返っても、きっと塀の中か盗みをするか
 それしか生き方がわからないの


[だから、生きてる価値は無い
少女はその小さな体躯に比べて背負っているものが重すぎて
今にも潰れてしまいそうな中、苦しくなる胸をぎゅうと握りしめて]

(512) 2016/06/12(Sun) 22時半頃

【人】 重層培養 イースター

 ありがとう、ごーちゃん…
 でもね、私はごーちゃんが思うような人にはなれない


[誰かに希望を与えるとか、誰かを喜ばせるだとか
彼が嬉しいと、このゲームを前向きに取り組んでくれたのはいい結果だ
けれど、それだけであって。それ以上は自分には出来ないから]


 …ごめんね、ごーちゃん
 行こっか。今はクリアしなきゃ


[だから、もう一度。無理してでも笑って
彼に心配かけないようにしなきゃって。私は頑張るんだ*]

(513) 2016/06/12(Sun) 22時半頃

【人】 重層培養 イースター

 生き方…。
 あはっ、なんか告白されたみたい


[まるでプロポーズみたいな言葉は、昔読んだ少女漫画のようで
馬鹿みたい、とクスクス笑った。あんな乙女チックな状況じゃないのに
片や正義の塊、片や犯罪の塊。そんな二人が相容れるわけがないのに]


 約束、したからね


[一瞬抱きしめられて
聞こえてきた、声でない言葉を聞いて。涙が出そうになるのを堪える
嗚呼、この人は本当にズルい。このまま消えてしまいたいのに、そうさせてくれないのだから
小さく頷けば、ちゃんと聞こえた事は伝わるだろうか。返答はしなかった
いや、しようと思えば違う何かが聞こえてしまいそうだったから]

(561) 2016/06/12(Sun) 23時半頃

【人】 重層培養 イースター

 あっ…
 誰かが他の子も捕まえたみたいだね。良かった


[タイマーが消えた事を確認すれば、そんな事を言って
呑気に食べに行くなんて言われてこちらも呑気に]


 とんこつラーメンが食べたいな


[さっき豚を見たから、なんてそんな事は言わないでおこう
生き返った時の事なんか。叶うかもわからないのだから
その時に考えよう。今は、ただすばらしきこのせかいを生き残ろうと。そう胸に秘めた**]

(562) 2016/06/12(Sun) 23時半頃

―回想・とある春の日―

[――春。
それは別れと、出逢いの季節だ。
困り顔の鳥飼寿に引き取られたのも、
たしか、うららかな春の日だった。

朝に夕に、高らかに声を張り上げる。
大型インコに特有の雄叫び――
それが存外五月蠅かったからと、
気紛れな大家が飼育放棄したコンゴウインコ。

……それが、俺である。]


[前の主人は、好きになれなかった。
呼び掛けても構われなかったどころか、
飼い始めてすぐ匙を投げられてしまった身。

だから、新しい環境への期待は大きかった。


トリカイ、ヒトシ。

――どんな人なんだろう?
――たくさん、遊んでくれる?
――いっぱいお話し、してくれる?
――美味しいごはん、食べたいな。
――見て見て、僕って綺麗でしょう?
――君のためなら、綺麗に鳴いてみせるよ!]


[――ねぇ、ヒトシ。

ねぇ、ねぇ、

こっち向いて。
…僕を見て。

ねぇ、 ……ねぇ、ってば 、]


[――…どうして、そんな顔するの。]


[ヒトシはいつだって、話半分だった。
ろくに耳も傾けず、視線はPCの画面に向けて。
うんうん、と形だけ頷いたりも。

最初のうちは、それで良かった。
反応を返してくれるだけで、嬉しかった。

けれど段々と、ものが解るようになって、
…その態度が、無関心の表れであると知って。


それが気に入らなくて、
さらに躍起になって気を惹こうとした。

結果的に、逆効果だったけれど。]


[春の終わりに、
俺は、寂しいという感情を知った。]


―回想・とある夏の日―

[それから数か月が経ち、
ヒトシとの関わりは相変わらず希薄なままだったが、
代わりに、絶え間なく流れる映像と音を得た。

話しかけても決して返事はくれなかったが、
それらは色々な言葉や、その意味を教えてくれた。

時間ばかりはたくさんあったから、
じっくりと、ニンゲンという生き物を観察した。
どういう時に、どんな単語を投げかければいいのか、
どうすれば、相手の――ヒトシの気を惹くことができるのか。]


[文字を読み、覚えた言葉を真似してみせると、
珍しくヒトシが笑顔を向けてくれた。
それが嬉しくて、また一つ言葉を覚えて、]


 オハヨ!
 コンチワ!
 マタ アシタ!


[けれど、いつしかその言葉が向かう先は、
無機質なカメラのレンズとなっていた。

ヒトシ曰く、クスクス動画に投稿するとのこと。]


[それが何かは知らなかったが、何か下心がある気がして。

やがてカメラを向けられると喋らなくなり、
ヒトシは撮影をやめ、俺も新しい単語を口にしなくなった。


…つまりは、そういうことなのだ。
それが解ると、何だか無性に腹が立って仕方がなかった。]


[夏の終わりには、
俺は、反抗することを覚えていた。]


―回想・とある秋の日―

[それでもやっぱり、諦めきれずに。
あまり家に帰らぬヒトシが顔を見せれば、
今日こそはと、何かしら行動したものだ。

態度はだいぶ、可愛げがなくなって。
ストレスによる過剰な羽繕いも相俟って、
姿はなかなか、凶悪に見えていたかもしれないが。]


[リピート再生される幼児向けの教育番組はとうに飽きて、
この頃にはこっそり、テレビのリモコンを弄ったりもしていた。
…ヒトシが出掛けると足を伸ばし、帰る前には消しておく。

そうして観はじめた主婦向けの番組には、
これまでとは異なる種類のニンゲンが出ていて、
夫に邪険にされ、寂しく思う妻などにはかなり共感した。

ヒステリックに叫ぶ彼女達を見て、ふと思う。


――これを、ヒトシに問いかけてみたら?]


[半年も共に過ごせば、色々と理解できる。
ヒトシが日中、シゴトをしていること。
そのシゴトが大切で、そのために寝食を削る程であること。

テレビの中の夫達も大抵が彼と同じ状況にあり、
それで家に残された妻が、悲しい悲しいと泣くのだ。
件の問いかけには、二種類の答えが用意されている。

――“シゴト”か、“アタシ”。]


[おまえだよ、とすぐ謝るパターンは決して多くはないが、
それでも時折目にしたし、最後は幸せに締めくくられる。

大半の男はまず、シゴトだと答えてしまう。
けれどその場合でも、紆余曲折を経て最後には、
やっぱりおまえが大事だよ、という結論に辿り着く。


…つまり、この問いかけは。
ハッピーエンドに繋がるキーワードなのではないのか?]


[そう考え、ワクワクしながら帰宅を待って、
ドキドキ胸を高鳴らせながら、あの台詞を叫んだのだ。]


[――結論から言うと。




            結果は、最悪だった。]


[驚いてこちらを振り向いたヒトシに、
キラキラと期待の眼差しを向けた。

ある程度辛辣な言葉が投げられるのは、
もちろん、覚悟の上だった。
働く男達の大半が、そうだったので。


一人でノリツッコミをこなして一見、上機嫌。
けれど続き、早口で述べられる答えはやはり、“シゴト”。]


[焼き鳥にして喰ってやる、という、
酷く恐ろしい、胸の潰れる、最大級の罵倒を受けて。
それ程までかと泣きたくもなったが、
どうにか涙は堪えて、じっと黙って見つめていた。

大量の餌だけを置いて、ヒトシが家を出る。


ここでヒステリーを起こしてはいけない。
黙って耐え忍び、風向きが変わるのを待て。
そうすればきっと、彼は振り向いてくれるから。

…物語の彼らはいつだって、そうだっただろう?]


[けれどそのまま秋も終わり、
俺は、諦めることを覚えてしまった。]


―回想・とある冬の日―

[朝晩が冷えるようになった頃。
寒いと抗議して鳴いたら、暖房が付くようになった。

光熱費が嵩むとボヤかれたものの、
南国の鳥であるから、そこは仕方がない。
いっそ人の身であれば良かったのに。
そしたらアンタは、もっと――

…そんなこと、考えたところで無駄だったけれど。]


[やがて冬も終わってしまい、
想い出も何もないまま、また、春が来た。]*


―ロスタイム:とある結末、その後―

[つぅ、と頬に温かなものが流れる。
ゆっくりと瞼を持ち上げると、
ぼんやり滲んだ視界が飛び込んできた。]


 あ、っれ、……


[――最後の記憶。

鳥飼に礼を述べようとして、鮫に喰われた。
はず、だったのだけれども。]


[辺りを見渡せば、そこはスクランブル交差点。

翌日に移行したのかと疑問符を浮かべていたところ、
上空から、ぼやけた影のような人物に語り掛けられた。
…涙をごしごし拭っても、やはり上手く像が結べない。


“未だに諦めきれない方は、――


嗚、そんなものは。
答えなど、わかりきっているというのに。]


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