15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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だいじょうぶ、
おれはそこに、いない だけ……
[影より別たれた影は、
ゆるゆると古城内を移動する。
誰の目にも存在しない
誰の耳にも聞こえない
ソレはそれを望んだ
彼女の為だけにある、モノ だから]
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―城内―
[歌を歌いながらさ迷い歩く。
そうするうちに、古城の外。 大きなシィラの姿を見て]
――?
[その目が向かう先に何があるのかと。
ゆるやかに、近づいていく]
(169) 2010/07/22(Thu) 22時半頃
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―回廊― [威嚇の叫び>>171に。 色のない瞳が瞬く。
向かった先にはベネットとチャールズ>>168]
――異形は異形、ということなのかしら。
[ヨーランダの傍にいたときは。 おとなしく見えたシイラは。
いまはまさに、ばけもののよう]
(172) 2010/07/22(Thu) 22時半頃
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―ヨナの塒―
[それはベッドの足元に、腰掛けていた]
……ヨナ
[柔らかな声音で呼びかける、
彼女が何か言葉を発しようとすれば、
そっと口唇に指をたてて、静寂のサインを一つ。]
……ヨナ、大丈夫。
何も心配いらないよ。
[どこかで響く異形の声を、
掻き消す様に優しい声で、それはきっと彼女の望む言葉を紡ぐ]
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―回廊―
[シィラをみて。 ベネット>>173をみる。
急速に異形と化していくベネットに驚き。
歌を歌うことも忘れて。 ただその場で。
呆然と立っていた]
(180) 2010/07/22(Thu) 22時半頃
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―回廊― [チャールズ>>181の言葉に。 頷きを返すことすら忘れて。
歌に惑わされたものは。 歌が聞こえなくても。 逃れることはできないけれど。
それを知っているのは。 身に巣くった異形だけ]
(183) 2010/07/22(Thu) 23時頃
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―回廊―
[ソフィアがやってきたのをみて。
チャールズが叫んだのも聞こえたけど。 ただ、ベネットが壊れてゆくのを見た]
――ああ……
[嘆くような吐息は。 身のうちに巣くう、異形のもの]
(189) 2010/07/22(Thu) 23時頃
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―回廊―
[ソフィアの、チャールズの。 ベネットのやり取りを、ぼんやりと、見ている。
人が壊れていく様を]
そう、ベネットも壊れて行くのね。
次は誰が壊れるのかしら。
[小さな呟きは。 残念そうな、無念そうな響き]
(204) 2010/07/22(Thu) 23時半頃
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―回廊―
壊れた人形。 虚ろな瞳。
新たな生贄は、誰。
[無意識に。 歌を紡ぐ。
それは異形が歌う歌。
身を守るものでもなく。 心を慰めるものでもなく。
人と人の争いを求める、歌]
(207) 2010/07/22(Thu) 23時半頃
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―回廊―
[>>210シィラも反応していることは気づかず。
ただ、歌を紡ぐ。
チャールズ>>211の視線に。 色のない瞳が、小さく笑んだ]
あたしが、壊れなければ。 あなたが、それでいいなら。
[歌の合間。 柔らかく、こたえる。
歌に狂うもの。 狂わないもの。
それを見極めるように、歌は。 紡がれる**]
(216) 2010/07/23(Fri) 00時頃
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[ヨナを見つめる気配は、そこにある。
柔らかな眼差しで少女を見下ろしている。
ただ、彼女の望む言葉を、
彼女だけに届く言葉を発する為に]
[声音は響く、優しげに。
ただ、彼女の耳だけに――]
穢いなんて、そんなこと、あるはずない。
ヨナは綺麗だよ。
だって、君の中には 泉が見えるもの。
[語尾に柔らかな笑みが混ざる
気配はヨナに触れようとそうっと腕を伸ばして]
ボク みたい?
ねぇ、どうして気付いてくれないの?
どうして?
[そうして、ただ受け入れられない現実を見る。
撫でられたネコミミトカゲは不思議そうな顔を見せる。
見えない少女の傍らで。]
そう。
私が視えないのね。
ソフィアも、アリーシャも。
[泣き出しそうに潤んだ瞳。]
[眠る少女の躯に咲いた花は色を段々と褪せさせていった。
涙が毀れ落ちる直前。]
アリーシャ…。
[微笑むアリーシャと、瞳が合った。
そんな気が、した。]
アリーシャ。
私の初めてのお友達。
一番に大好きよ。
私の精霊さん。
[たった一粒零した涙。
けれど、少女は笑顔であった。
それは幸せそうな、安らかな。]
[ 約束という呪いが影を動かす ]
[ 気配の手は冷たかっただろうか、温かだっただろうか ]
[ それは彼女の望む通りに ]
[そして]
[ 背後から伸びたその両腕は、
薄い肩を交差して、ヨナの両目を覆い隠そうとする ]
――……泣かないで、ヨナ
私が視えていなくてもいいの。
ソフィアも大好きよ。
私のお友達、大事なお友達。
みんな、みんな、大好き。
[やっぱり花《ポーチュラカ》の微笑みを携えて。]
視えてなくてもいいの。
慣れているもの。
誰にも見られず、相手にされず。
そうやって生きて来たのだから。
[淡く淡く、胸元の花が褪せていく。
淡く淡く、胸から落ちた記憶が戻っていく。]
[ ふりかえれば、
影は彼女が望むように、そこにあるだろう ]
[ そして ]
ヨナ、俺は死んでいないよ……
君がそう言わなければ、死なない。
――……だから、泣かないで
俺は死んでいない。
[ 声音は 囁き 再びその腕を伸ばす ]
驚かせること、好きだったわ。
怒られるなら、怒られたかった。
お話したかった。
遊びたかった。
手を繋いで欲しかった。
だいすきって
抱きしめて欲しかった。
呪われた、この躯がいけなかったの。
[触れるのは自分の冷たい躯。
動かず冷たい、呪われた躯。]
[その影は微笑むヨナに、優しげに微笑む。
伸ばした両腕は彼女を包み込むように抱きしめて]
[ 視界を、世界を閉ざす ]
――…うん、泣かなくていいんだよ。
あんまり泣いたら、涸れてしまう。
もう大丈夫だから。
ずっと傍にいるから。
ヨナ、辛いことは全部忘れてしまえばいい。
嫌なことがあったら俺に教えて、君を護るから……
[ その左腕の影は一度刃の形をなして、
けれど、決して彼女だけは傷つけない ]
[ ヨナの望むように、
その影は振舞うだろう ]
[少女の冷たい躯に誰が触れるだろう。
きっと、誰にも愛されない少女は
動かなくなったら触れられることもない。
花は枯れれば愛されない。
気付かれることはないのだろう。
少女は“少女でない”ことに**]
うん、ずっとずぅっと傍にいる。
[ 一度刃を為した腕は、その髪を撫でおろす。
涙の滲む眦にそっと口唇を寄せて、ささやく ]
たくさん、辛いことがあったね。
だから、
君はもっと望んでいいんだ。
[そう、彼女が“天使”との決別を望むのならば、
それは彼女を傷つけぬように、叶えられるだろう]
―生命の泉―
[ ――そして ]
[ ぽちゃり ]
[ 大樹から零れた露が、水面に落ちる。
臆病な青年の透き通る姿は、幾重にも割れた ]
[ それもまた一瞬の幻影 **]
[ 眦に触れた口唇は、
温かかっただろうか、冷たかっただろうか]
――君の望みを叶えたいんだ。
なんでも、いいから。
[恥じらうようなその仕草に、
影は慈しむような眼差しを落として、その手を取った]
……こんなところには、
あまり長くいないほうがいいよ。
[ここには“死んでいない”ことを、揺らがせるモノがある。]
あ、うん、この部屋は……あまり
――…街から出るの?それは少し大変だね。
でも、君が望むなら……
きっとここから、解放してあげられる。
[ 沈んだ意識 ]
[ それは、一度だけ過ぎった 形にならない自問 ]
[ どうすれば、よかったのか ? ]
[ 殺すことしか出来ない自分 ]
[ 救う方法はそれしかなかった ]
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