196 水面に映る影より遠く
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[ おはようございます。
本日のお空も、よいお日取りで。 先日の、私のてるてる坊主作戦が、 天の神様に届いてしまったのではないでしょうか? そっと、図書室の窓から空を見上げた感想です。 この一年と少しばかり。 私は、ここの図書を大分読み耽ってましたので、 残りはあと、隅っこの本棚一列分。 むしろ、あと一列分も残っていることに驚きです。 私の友人、図書さんたちをぱたりと綴じて。]
(5) 2016/08/19(Fri) 07時半頃
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[私は、再び教室へと向かうのでした。 図書室の窓から見える光景の中、 他の生徒たちが学校へたどり着く様子は 見えたでしょうか? 見えたに違いありません。
私は自分の席にちょこんと座り。 いつものようにみんなが来るのを待つのです。 HRが始まって、団十郎どのがやってきて。>>3 その彼の様子から、夏休み明けに、 このクラスのメンバー一人、いなくなるなんてこと。 決して見抜けられはしなかったでしょうね。 私は、普段と対して変わらぬままに。 小さく、挨拶をしていたのでしょう。]**
(6) 2016/08/19(Fri) 07時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2016/08/19(Fri) 07時半頃
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[朝早くには、 水槽は飛沫をあげることはありませんでした。 昨日の影は、太陽の光を浴びてきらきらと輝いていた。 のかもしれません。 それだけではないかもしれません。 ひとつひとつの輝きを、そっと宝箱に綴じ込めて。 譬えば、城壁の内側。 大切な宝物として、 私自身と護ることができるのでしょうか?
……さて、私は一体全体。 何を護ろうとしていたのでしょう? 解明できるひと、募集中です。]
(59) 2016/08/19(Fri) 19時半頃
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[穏やかな水面も、じきに飛沫をあげるでしょう。 昨夜読んだ書物には、飛沫をあげて泳ぐのは良くない。 そう記載されていたような気がします。 脚は成る可く穏やかに、 そして腕は、真っ直ぐスッポンのように。
………そんなこと、実際に出来るのであれば、 とうにしていますよ、ばかなの。 そもそも、流体力学などを習ったとしても、 自らの肉体が追いつかない限り理想は叶えられません。 そうですねぇ、昨日目にしたぎらぎら男子。 彼のような肉体美をお持ちの方でしたら、 学んだことを活かせるやもしれませんね。]
(60) 2016/08/19(Fri) 19時半頃
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[廊下をてくてく。進む足取りは、昨日よりは重くない。 何故なら、私にひとつ。 重大な任務が課せられたからです。
私は、両腕でよりきつく鞄を握り締めました。 中には、愛読書 水着 筆記用具 いらぬ趣味物
そして…… ぺかちゅうのメモ帳。]
くっくっくっ…… この魔導具があれば、どんな魔法も叶えられようぞ (ぺかちゅうの描き方の見本になれば、 幸いなのですが、いかがでしょう!)
[ふふ。鞄に顔を埋めるように、溢れる笑みは、 窓から覗くスパイとの交信を想うのでした。]
(61) 2016/08/19(Fri) 19時半頃
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[は! 私としたことが、はしたない顔を! きりり、引き締めれば教室への足取りを速めます。
途の最中、油の香りが鼻をつきました。>>16 中には、美術部員らしき者たちが絵を描いています。 そのひとつ、東明さんの姿が見えたかもしれません。 私は、空気ですから気付かれることなく じ。 熱い視線を送りつけて、その手元の動きを見詰めます。
彼女の迷いは、私には分かりません。 彼女の望みも、私には判りません。]
(62) 2016/08/19(Fri) 19時半頃
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[ですが、コンクールに入賞したことがあると。 風の噂で聞きました。 そして、ミーハーな私は、 彼女の絵をこっそりと覗き見た、気がしています。
淡いいろ、優しく乗せられた筆が思い浮かび、 とても、心温まるものだった。 そこまでは憶えていますが、どのような絵だったのか? 何故でしょう。私は思い出すことができませんでした。 でも、あれは。たしかにきらきら輝いていて。 私の宝物にそっと綴じ込めたい。 そう想わせられたのです。]
(63) 2016/08/19(Fri) 19時半頃
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[部長さんらしきひとが、東明さんに話しかける頃。 私は、美術部の前を去って行ったのでしょう。 だから、“ 誰かが転校するかもしれない ” という噂はまだ、耳にはしていませんでした。 外では、また自転車二人乗りの姿が見えたかもです。
ああ、『アヒルさん』に昨日の男子二人乗り事件。 そのことを伝えたら、とても嬉しそうにしていました。 今日の二人乗りは、また青い春の一環でしょうか? ですが、片方の影に目を懲らせば……… ……取っ替え引っ替えな、ぎらぎら男? これもまた、青い春の匂いがして、 アヒルさんへ報告することが増えたことでしょう!
二人乗りの青い春。 それも正しく、私の宝物に綴じ込めたいものでした。]**
(64) 2016/08/19(Fri) 20時頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2016/08/19(Fri) 20時頃
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─ 教室─
[私は、一番後ろで。 続々と集まるメンバーを眺めていました。
先ほど二人乗りの青い春、後ろに乗っていた鈴宮さん。>>103 彼女は、教卓で何かを広げています。 ………どうやら、アイスのようです。 この夏日に、冷たいアイスは至福ものでしょう。 羨ましげに思いつつ、私のような人間には 受け取る資格はありませんから。 恐らく余ったとして 団十郎どのに贈られたのだと思います。>>144
皆、しあわせそうにアイスを頬張る姿を見れば、 羨む気持ちと同時に、幸せを与えられるアイスの存在。 鈴宮さんの優しい心にきらきらを感じ取りました。 胸のここら辺が、きゅうと掴まれます。]
(146) 2016/08/20(Sat) 05時頃
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[あ! ぺかちゅう!>>85 教室へと現れる、ぺかちゅうのひとを目に留めれば。 私は、挨拶をしようと口を開け。 ……けれど、声はやっぱりうまく出ません。 ただ、鞄の中に入れてきたぺかちゅうのメモ帳。 それを手にして近寄ろうと思ったところです。 切原さんが声をかけるのが見えました。>>86 購入したままの長いスカートの裾を、 きゅと握り締め、立ち上がりかけた私は そのまますとんと椅子に落ちます。
そうして、アイスとアイスの予定調和な おデート談議らしきものを耳に入れながら、 ゆらりゆらりと椅子に座って足を揺らしていたのです。]
(147) 2016/08/20(Sat) 05時頃
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[窓の外に、しなやかな白い毛を持つ猫は、 見えましたでしょうか?みえても見えなくても。 雌猫さまにお供えされた、知らない何か。>>47 それは、私の元に届くことはないのでしょう。
そこに綴られるものが何なのかはわかりませんが、 受け取るべき者が受け取るべきなのです。 私には、そんな資格はないのでした。]
(148) 2016/08/20(Sat) 05時頃
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─ 先日/図書室にて─
[何度拾い上げても、指から滑り落ちてしまう本。 別に、不審な行動をしているつもりはありません。 私はいたって大まじめなのですよ。 きっと、彼の思っていることが伝わっていたならば、 私はそう、不満げに意見を述べたことでしょう。 ただ、それは伝えられはせず、 私の名ではない名が呼ばれます。]
…………?けい、ちゃ………?
[自分のことを呼ばれたとは思わず、 ぽかんと口を開けていっしゅんの沈黙を 生み出してしまったかもしれませんね。 ケイちゃんと言えば、鶏肉に美味しい味付けをされた 風土料理が思い浮かぶのですけれど、 まさかそれと同じ名で呼ばれるだなんて。]
(175) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[ ゆるせません!!
残念ながら、言葉にできない私は、 縮こまったまま、視線を右へ、左へ。 そして、小さな声でこう言うのです。]
大原、圭一くん。 ………ケイちゃん。
[ぴた。 視線を合わせ、さも貴方こそケイちゃんだと 言わんばかりの目力を見せられるといいものですね。 私と彼だけのこの空間では、 私の小さな声も届くでしょう。 届かないわけがありませんでした。]
(176) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[私だって、会話を行うことくらいできます。 ただ、しようと思ってしてこなかっただけですし、 衝撃的なものへの対応が難しいだけなのです。 ちゃんと、落ち着いて、 そう、例えば私の園の中であれば─── 普通に会話を行うことは不可能ではありませんでした。]
私は、 いと です。 ケイちゃんはあなた、私は……… い、いっちゃん(※久水さんに呼ばれるのが嬉しい) お間違えのなきよう……!
[ビシィ! 人差し指を、大原さんに突きつけます。]
(177) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[ ………!?!?!?
私が図書委員だと、 どうして彼は知っていたのでしょうか? この空気の私の役職を知っている、 それは意外性たっぷりの思いでいっぱいです。 前期ほぼお休みだったというのに、 彼は記憶力がよいのでしょう。 きっと、私のことを知っているくらいですから、 クラスメイト全員の役割を知ってるのでしょうね。]
………ええ、ご名答。です。 (その通りだ、魔獣オオハラよ。 我が城に何用じゃ?)
[こくん、と。小さく頷きましょう。 さて、向けられたのは、]
(178) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[ぽかぁん。 口は開いたままでしょう。 内容は、分かるのです。 むしろ分かりすぎて怖いくらいです。
内容は、そう。 思春期の男女にとっては、 恥じらいを抱いてしまうものでしょう。]
お、おお……おお、はらさ………
[ふるふる。私は、顔面を両手で覆いました。 これは、所謂セクハラではないのでしょうか? けれども、ただの課題と言われてしまえば、最後。 私がただの雌豚となってしまいますから、]
(179) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[ある一箇所に向かって、震える指を向けました。]
右から三列目。上から、2段目。 右端よりにあるはずです。 おおよそ、56頁。そこに答えがあるかと。
[ひと息で云い切りましょう。 自分の記憶力に乾杯したいくらいです。 私のお陰です、そう。私のお陰で、 彼は課題を終わらせることができたと言っては、 過言だということは重々承知しています。 けれど、彼の未来へ繋がる単位という名の、 いと を紡げたと思えば、とても嬉しく思うのです。]
(180) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[えっちな本は、実際の知識とは異なりますから、 教科書にするには捻じ曲げられすぎています。 ……と、アヒルさんがよく言っていますが。
彼が問題を解く間の時間は、 彼にとっては非常に苦痛な時間だったのでしょう。 私は、私は……列記とした大人ですから、 いくらセクハラだの破廉恥だの思ったとしても、 ……いいえ。これくらいでは動じませんよ?
ふるふる。]
(181) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[大原さんの奮闘を見守り、彼が帰宅する。 そのときでした。 此方を振り返って、礼がしたいと宣います。>>84 私が、見返りを求めて本の場所を教えたと お思いなのでしょうか? 私はただ単に、図書委員としての役割を果たした。 それだけに過ぎないのですから、礼なんていりません。]
いえ、………課題を無事終わらせられた、 そんな大原さんを見られるだけで、 私にとってはご褒美です。
(182) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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なので、気にされなくていいんですよ。
[先程まで、大原さんが真剣に見つめていたであろう。 図書を両腕で抱きしめながら、そう言います。 もちろん蚊の鳴くような声ですから、 ちゃんと届いているかは自信ありませんけれど。
年頃の少女が欲しいものを、 私が求めることはないかもしれません。 いまどきはやりのものを贈られたとしても、 私が本当に欲しいものには届かないかもしれません。]
(183) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[ 私がほんとうに求めているもの、 それは………──── ]
(184) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[ 貴方なら、宝箱に何を綴じ込めますか? ]*
(185) 2016/08/20(Sat) 10時半頃
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[あっ と、私は声をあげました。 私の園の扉の前、此方を振り向いたままの大原さん。 彼の元へと駆け寄りましょう。]
(187) 2016/08/20(Sat) 11時頃
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[こそっと、耳打ち。 これくらいのおねだりなら、赦されますでしょう? はにかんで見せれば、私は再び所定位置。 帰るであろう彼の後ろ姿に小さく手を振りました。*]
(188) 2016/08/20(Sat) 11時頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2016/08/20(Sat) 11時頃
読書家 ケイトは、メモを貼った。
2016/08/20(Sat) 11時頃
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─ HR─
[今日も今日とてご挨拶。 団十郎どのがやってきて、出欠をとるのです。 私の小さな声も、団十郎どのは捕らえてくれますから、 本当に感謝するばかりです。 私も、団十郎どのの 恋 の いと に なることができればいいのに。と。 彼の胸中に僅かながらに芽生えているであろう 細やかな心情の変化に気づいていたならば、 思っていたことでしょうね。]
(200) 2016/08/20(Sat) 12時頃
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─ プールサイド─
[照りつける太陽は、私たちの体力を奪います。 アメニモマケズ、カゼニモマケズ。 夏の暑さには、負けそうであります。
てるてる坊主の いと は、更衣室を抜け出して、 プールサイドにしゃがみ込んでいました。 きっと、みんなからは離れた場所です。]
………───── 。
[水面に映る自分自身、 手を振れば同じように手を振り返してくれます。 私はその影に、そっと微笑みかけました。]*
(201) 2016/08/20(Sat) 12時頃
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[眼前の水面は、プールを得意げに泳ぐ下々の者たち。 彼らが波立てるお陰で、水面に反射する私は、 掻き消えて行ったことでしょう。 先日補講を休んでいた者に、泳ぎの教えを請いながら、 ほんの少しの成長を見せるひとがいれば、 溺れたように足をジタバタさせて 前へと進むひともいたのでしたね。
そんな、俯向く私に声が降ってきたのは、 少ししてからでしたでしょうか?]
(239) 2016/08/20(Sat) 16時半頃
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[ 久水さん。>>222 水面が翳り、私がまたよく見えなくなりました。 声のした方に少しだけ顔を向け、 ぽかぁんと、口を開けました。
雨が降らないのは、私のせい!?!? 久水さんが おこ でいらっしゃいます!! 嗚呼、我が眷属にせしめんと思っていたのに、 敵対心を持たれてしまっては、 もうどうしようも、ありません! と、脳内では必死に自責の念に駆られていました。]
ぇ、ぁ………ご、ご、めんなさ………
[何とか振り絞った声は、久水さんに届いたでしょうか? そのまま、横たわる彼女を視界に収めつつ、 どのように言い訳をすれば良いのだろうかと、 雨乞いでもすると伝えればいいのか、と。あわあわ。]
(240) 2016/08/20(Sat) 16時半頃
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[ ちいさな、ちいさな弱気な声は。 私の耳に届いたことでしょう。 久水さんらしくもないように感じました。 視線も、意識もどこか別の場所へ向いている。 そんな気がしてなりません。
私は、その噂をここでようやく耳にしたので、 神山さんがそこらじゅうで言いふらしていることに 気付けなかった自分に対してまずは落ち込みます。 それよりも、です。]
ぁ、………ぁ、久水、さ………
[言葉は最後まで音になることはありませんでした。 顔を覆う彼女に、私は手を伸ばして、 その頭をゆるりと撫でることでしょう。]
(241) 2016/08/20(Sat) 16時半頃
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[久水さんの方へ顔を向けて、 私は、静かにそう囁きました。
口許を若干ゆるめ、微笑ましげに見てやりましょう。 結局質問への返答は、泡の中に隠しましたけど。]
(242) 2016/08/20(Sat) 16時半頃
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[そして、補講後のお誘いに私は瞳孔が開いてる! と思われるんじゃないか、と思うくらい。 目を見開きました。
……誰かに誘われるのは、初めてかもしれません。 予定なんてありませんから、……… ぁ、読まなきゃ行けない本はありますが、 まだ大丈夫です。 まだまだ時間はあります。 アヒルさん、早く帰れない私をお許しください。]
いいん、ですか? ……他の皆さんが、 ご迷惑でなければ、いきたい。です。
[と、遠慮がちに俯いてい言ってみましょう。 空気の私なりに、元気のなさそうな眷属候補の彼女を 気遣えていたらよいのです。]*
(243) 2016/08/20(Sat) 16時半頃
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[私の予想は、ばっちりだったようなのです。 だって、この沈黙はそうに違いありません。>>244 私は、彼女をあやすように。 その頭をゆるゆると撫で続けたことでしょう。 伸ばした掌が嫌がれなくってよかったと、 こっそり安堵もしながら、慰めるという理由をつけて。
意識にあるものと、無意識なもの。 其れは、人間に潜在するイドや超自我の部分。 科学的に解明するには、まだ難しい。 と、先日読了した本に載っていました。]
(252) 2016/08/20(Sat) 17時頃
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[大義名分、久水さんを癒すためと思いながらも、 自分自身の気持ちもやはり、其処に上乗せしてました。 私の遠慮がちな言葉に、帰る言葉。>>247 私は、眼鏡の位置を直すふりをして、 視線を横へとそらしました。
─── 胸の奥に灯る暖かさ。 これが、友人(なんて烏滸がましい)と帰りに 寄り道をするというイベントなのですね!]
たのしみ、………
[両手で、口許を覆い隠しながら。 ちいさく呟いてみました。 鈴宮さんが来れないことを、>>245 後々知って、内心落ち込みますが、 他の女の子たちはどうだったでしょう? 胸の高鳴りは、鳴り止まぬまま。です。]*
(253) 2016/08/20(Sat) 17時頃
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[この2-Dで、空気の私が転校したことで、 誰かが寂しがることはあるのでしょうか? せめて団十郎どのには、寂しがってほしいと。 切に、願ったりはしますけれどね。
久水さんも、鈴宮さんも、東明さんも、丹野さんも。 大原さんも、千島さんも、切原さんも、 若菜さんも、樫木さんも。 みんな、クラスの穴がひとつ空いたことに対しては、 悲しんではくれるでしょう。 けれども、 いと という存在が消えたところで、 誰かの心に大きな穴が開くわけではないのです。 三年生を迎え、受験し、キャンパスを練り歩き、 就職をして、子供を産んで、おばあちゃんになって。 死ぬ間際の走馬燈くらいに、
ああ、あんな奴いたな。
と思うくらいにしか、記憶には留まらないでしょう。 むしろ、走馬燈に出るのすら烏滸がましいものです。]
(254) 2016/08/20(Sat) 17時頃
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[でも、少しくらい。 少しくらい。 誰かの人生の いと を繋げられたら、 いいのになぁ、なんて。 そんな我が儘が芽生えてしまったのは、 いったいぜんたい、何故なのでしょうね?
他の誰かが転校するくらいなら、 私くらいが被害も少なくてちょうどいい。 そう、思っていたのですけれど。 転校、 この噂が広まると同時に、 私はそんなことを考えていたのでした。*]
(255) 2016/08/20(Sat) 17時半頃
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[ ─── 約束、それは積み重なっていました。 1.ぺかちゅうの描き方のコツを教えること。 2.大原さんからお礼を頂くこと。
ですが、5W1H中。 when where。肝心なここが決まってません。 だから、今日はあんみつでいい筈、です。 補講はまだありますし、だいじょうぶ。
久水さんが他の女の子に声をかける様子を横目に>>248 私は髪を、一生懸命タオルで押し拭きしつつ。 そんなことを、ぽや〜と考えていました。]
(257) 2016/08/20(Sat) 17時半頃
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─ 補講終了後─
[HRが終われば、あんみつタイムです。 結局、丹野さんも先約があって、 鈴宮さんもお約束があって。 東明さんは、どうだったでしょうか?
どちらにせよ、いつもは真っ直ぐ図書室へ向かう足は。 そそそ、と久水さんの傍まで向かっていました。 そう、もしもの話ですけれど。 久水さんが声をかけた、思春期の野獣たち。 彼らの中で、誰かも行きたいとか言う人がもしいたら。 久水さんが元気になるんだったら、 来てもらった方がいいので、嫌がらないでしょう。 胸を張る彼女の小さな丘(?)に、 私は、となりでこっそり笑っていたのが バレないといいのですけれど。]*
(258) 2016/08/20(Sat) 17時半頃
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[私が、返事をしてもよかったでしょうか。 するのも烏滸がましいように感じてしまいますが、 用事を済ませたら来るという丹野さん。>>256 彼女の申し出を断る理由など何もありません。 こくこく、ちいさく頷いて。]
もちろん、 ……待っていても、いいですか?
[なんて、久水さんに確認を取るように、 ちらりと視線を向けてみましょうか。]
(263) 2016/08/20(Sat) 18時頃
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あ !
[私にしては大きな声が出てしまい、 両手で口を押さえて隠します。 図書室を放りっぱなしでした。 私は、久水さんに許しを乞いましょう。]
図書室、締めてくるので、 昇降口で待っていてもらえませんか?
[そう、告げて。 返事はきっとおっけーに違いないのです。 私は、たたたっ と図書室への道程を進みます。 図書室の扉、開けっ放しでしたからね。]*
(264) 2016/08/20(Sat) 18時頃
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[5W1Hが決まっていない、 そう思っていたのはどうやら私だけだったようです。 きっと、私の意識は既に図書に向いていたせいでしょう 放課後は、今日の放課後だとは思っていなかったのです それならそうだと、教えてくれれば良かったのですが。 私は、図書室へと辿り着くと、 closeの看板を立てて鍵を閉めました。
その後でしょう、大原さんが図書室へ来たのは。>>282 私はもう、その場にはいませんでしたから、 見つけられる筈もなかったのです。 だから、私はすっぽかしたつもりもないですし、 軽い口約束でしたから、 その約束が叶えられなかったとしても 何も文句を言うこともありません。 ただ、残念だな。 そんな気持ちが残るだけ。]
(360) 2016/08/21(Sun) 01時半頃
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[そうして、私は。 昇降口で待つ、久水さん。丹野さん。東明さん。 彼女たちの元へと駆けつけるのでした。]
(361) 2016/08/21(Sun) 01時半頃
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─ 昇降口─
お待たせしちゃって、ごめんなさい。
[ぺこり、頭を深々と下げましょう。 私よりも丹野さんの方が戻ってくるのが早かった。 おかしい、どうしてでしょうか。 図書室に行って、戻ってきただけだというのに…! 私よりも、丹野さんの足腰の方が丈夫で早い。 そういうことなのでしょう、ね。
私が辿り着いたときには、大原さんも切原さんも。 既に昇降口を通り過ぎた後でしたから、 錯綜した情報を訂正することは、 永遠に叶わぬものとなるのでしょうね。]
(362) 2016/08/21(Sun) 01時半頃
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[ただのあんみつと、クリームあんみつ。 違いは、アイスクリームの有無なわけです。 私、そろそろアイスクリームを口にしても良い頃だと ずっと思ってきたので、食べたいと思います。 カロリーを気にして、いまを楽しめないなんてこと 私は選択は決してしません。 ……それは、もちろん。 細くてかわいいこのほうが、世の中得をする。 そうは頭ではわかっているのですよ? でも、やっぱり………甘いものには負けてしまいます。]
私は、抹茶クリームあんみつにしようと、 いまきめました。
[ひょっこり、会話の隅っこに現れて。 自分の欲望をちいさく主張しました。 お金の心配は、しないことにしてあります。]
(363) 2016/08/21(Sun) 01時半頃
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─ 夜─
[みんなの心は、神山さんから齎された噂に、 踊らされているような気がします。 青い春のスパイス、ちょこっとしたきっかけ。 誰かを喪うかもしれないという不安。
……たとえば、いまから、 いまから想い出を塗り重ねていったとして、 その想い出は、貴方の胸にちゃんと残るのでしょうか? きっと、すぐに消え去ってしまう。 私は、そんな気がしてならないのです。]
………花火、
[同じクラスになったばかりのとき。 辛うじて、連絡先の交換はできていた空気のいと。 だから、夜に送られてきた一通のメッセージ。]
(365) 2016/08/21(Sun) 02時頃
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[樫木さんからのものでした。 ……全体宛てではありますが、 私のようなものがお邪魔してもよいとは まったくもって思えませんでした。 だから、既読はしましたけれど、 いわゆる既読スルーの状態です。 お返事を送ることは、しなかったのです。
だれしもが抱える闇を捉えるのが、 光の戦士、 いと の役割だった筈。 その闇を、我が剣にて切り離す。 そんなヒーローに憧れたものです。]
(366) 2016/08/21(Sun) 02時頃
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[転校 とは、いついなくなるのか。 そんなことは、わからなくはないでしょうか? もう、既にこの場からいなくなっている可能性は? 休みが明ける直前まで、いて。 それからすぐにいなくなるとは決まっていません。 想い出を綴じ込める余裕は、既にないのかも。
……何かをしないで後悔をする。 それ自体が既に、 間に合っていない そんな可能性は誰しも考えないのでしょうか? ………それでも、それでもひとは。 想い出を綴ることを選択し続けるのでしょうね。]
(367) 2016/08/21(Sun) 02時頃
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[別に誰かに憶えていてもらえたら、 確かにそこにあった、存在として、 掬われる気持ちが存在するかもしれません。
私は、自分の名に込められた想いを、 誰かの いと を繋ぎたかったという想いを、 胸にそおっと仕舞い込みました。]
ハァイ、 いと 。 今日も、元気?
[見上げた空は、ちかちかと私に語りかけるのです。 水面器に張った水面に浮かぶのは、 空の白い月と、私自身。 これは、ひとつの呪いです。 指先で、ちょんと波紋を生み出しましょう。]
(368) 2016/08/21(Sun) 02時頃
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[祈りは、天へと届いたでしょうか?]*
(369) 2016/08/21(Sun) 02時頃
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─ あんみつ─
[私の主張は、東明さんを悩ませた模様です。 悩む姿も我が眷属に相応しいものだと、 私はじ と見つめたことでしょう。>>371
あんみつ屋さん。 そこへたどり着けば、私は予告通り。 抹茶クリームあんみつを頂くことにしました。 メニューを広げてみれば、他に誘惑されましたけれど。 とうふクリームあんみつ、 ヘルシーなものも選択肢に入れかけましたが、 別に欲しいと思って、見ているわけではありません。
さて、久水さんの笑顔は取り戻せていたでしょうか? 普通であることを意識しすぎて、 普通になれない彼女の淡い想いは。 いと は気づけませんよ? 勘だけが、冴えているのですけれどね。]
(376) 2016/08/21(Sun) 02時半頃
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[ろんりーおんりーうるふ。 切なくて、壊れそうな夜にさえ、…… そんな歌詞を口遊みたくもなりますでしょう。 青い春。 それは、男女の。 …いえ、男同士も女同士もありうると、 アヒルさんに教えていただいて知っていますけれど。 甘酸っぱくて、胸が締め付けられるような、 そんなひとの些細な感情を抱き始めるクラスメイトたち。 まあ、まだ何も知らないわけですけれど。 誰と誰がくっついて、だれがフリーだとか。 私には、一切関係ありませんので。
……ただ、 そんなきらきらした想いを、 お空の星よりもきらきらした大切な想いたちを、 私の宝箱に綴じ込められたらよかったのに。 そう思うことは、いけないことでしょうか?]
(377) 2016/08/21(Sun) 02時半頃
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─ 夜の─
[私は、夜の図書室に居ました。 本来ならば、居てはいけない場所なのは 重々承知しています。
それでも、私は……。
背表紙のない、一冊の本。 所定の位置で、机に広げていました。 なかはまだ、空白の頁ばかり。 私は、筆を執ってペン先のインクを、 そっと、空白の上に乗せるのです。 空っぽだった宝箱。 私はまだ、綴じ込めるものを 選択しきれてはいないのでした。]**
(378) 2016/08/21(Sun) 02時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2016/08/21(Sun) 03時頃
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