人狼議事


193 ―星崩祭の手紙―

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 ─回想─

[ワタシ達とヒトで、カプセルを見送り終われば、
足の向きは繭の元へ。

今日はどうなったか見送れた満足感と疲労。
繭の元まであと数十歩。
歩きながら、腹の底から くあり と湧き上がるものに身を任せれば、
涙がほんのすこし、でた。
外気に触れるとそれは硬化し、重力に言われるがまま床へと落ちる。
音を立てて転がったそれは、紅い紅い色をしている。]
 



[その音で、ヒトは振り返る。
床に転がったそれをみて、瞳はまあんまるに。]


 『R、早く繭の中に帰りなさい。』


[聞いたこともない声がした。
その言葉を聞いて、
その顔を見て、
ワタシは、ワタシは。]
 




 ごめんなさい。
 ごめんなさい。


[悪戯をした時に言うべき言葉を口出すしかなかった。
これが正しい言葉であるかも知らずに、ただひたすらに。]
 




 『もう大丈夫だから、早く寝なさい。』


[指差された先は、扉。
ああ、帰らなければ。
こんなヒトを見たのは初めてで、意思とは裏腹に足は動かない。
見かねたワタシ達が両手を繋いでくれた。
手を引かれて、電子音が響く扉を通り抜ける。
その時に聞こえた言葉は。]
 


【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[その日、彼女はいつもより早くスリープから目覚めました。

昨日は踊りを休んだので、今日はきちんとお仕事をして、マスターにもごめんなさいをしなければいけませんね。
そんな私の思いも他所に彼女は店から飛び出していきました。

カプセルを受信する機械の側には疎らに人が集まっています。
昨日の工員がまたおりましたので、彼女は彼の袖を引きました。]

『来たね。今日はまだ配り終えてはいないよ。
そうだなあ、これはどうだろう、面白い形だろう?
それから、ほら、これは君宛てのようだ。』

[手渡されたのは見慣れない形のカプセル。
潜水艦でしょうか。
古い文献で私は見たことがあります。
それから、彼女宛てと言われたカプセルはメモリー機能で戻ってきたもののようです。

2つを両手に抱え、彼女は顔を輝かせました。
実際には表情はあまり変わって見えないのですが、工員の彼にもそう見えたに違いありません。
釣られたように彼も微笑むのが見えましたから。]

(2) 2016/07/18(Mon) 17時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[
(お手紙!
お手紙!
お返事!
うれしい!)

軽やかなステップを踏んで自室へ帰っていく彼女の心はそんな気持ちでいっぱいです。

ぱたぱたと少しお行儀悪く部屋へ駆け込んで、机の上にカプセルを2つ並べます。

まずは返事らしいカプセルを開けると真剣にそれを読み始めました。]

(3) 2016/07/18(Mon) 17時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[封筒には少しぎこちない形の絵が添えられています。
それは彼女のお気に入りの記号でしたから、間違いなくこれは彼女宛ての返信だとわかり、彼女はそれを嬉しそうに指でなぞりました。

中の手紙は白い紙に黒いインクの、丁寧で綺麗な文字が乗せられていました。

この星とは異なる星の様子を綴る言葉に彼女は興味を示したようです。
上を見て、床を見てから床下の収納を開きました。
その中に顔を入れてみてから首をかしげると、また続きを読み始めます。

どうやら手紙を返してくれた相手には彼女くらいの年頃の娘がいるようです。]

(4) 2016/07/18(Mon) 17時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[私は彼に、どこか親近感を覚えます。

彼女の唇が、音もなく二度開きました。

(パ パ)

手紙の中の彼に、父親の姿を重ねているのでしょう。

私が彼に親近感を覚えるのは、彼の言葉の中にはどこか、後悔と悲しみ、憂いを感じたから。
彼を羨ましいと感じてしまうのは、彼には娘を抱きしめることが、頭を撫でることができるだろうから。

そんな私の思いは知らず、彼女は手紙の最後に書かれた言葉にガタリと立ち上がりました。

そして、くるりと文字どおり小躍りすると、手紙を掲げて送り主の名前を唇で形作ります。]

(5) 2016/07/18(Mon) 17時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[カプセルの中には手紙の他に新しいフィルムが一枚。
彼女の時を止めた年頃と同じくらいの、少女。
少し驚いたようにカメラを覗き込むその顔を彼女はしばらくじっと見つめていました。
しっかりと顔を覚えようとしているのでしょう。

読み終えた手紙を大事にしまうと、小さな紙を取り出してから、さらさらと何かを書いて一度部屋を出ます。

そうして。
店内の壁ににかけられたBARのメニューに貼り付けました。

「とびっきりのジュース!」

それを見たマスターはパチパチと瞬きをして、また部屋へ帰る彼女を小さく微笑みながら見送りました。]

(6) 2016/07/18(Mon) 17時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[部屋へ戻ると、変わった形の大きめのカプセルを持ち上げていろいろな角度から彼女は眺めます。
なるほどよく出来ていて、送り主の星の技術は高そうだとは私の感想。
彼女は物珍しさからか、あちこちペタペタと触ってからカプセルを開きました。

カプセルの中には手紙と、返信用のカプセルもまた面白い形をしていて。
彼女はそれをまたしばらくいろいろな角度から眺めます。

それから、珍しい贈り物がひとつ。
これは、生き物でしょうか。
植物でしょうか。
ゆらゆら、と小さなガラス瓶を揺らしてその丸い何かが浮き沈みする様を彼女は楽しみます。

ひとしきりそれで遊んでから、手紙を開きました。]

(7) 2016/07/18(Mon) 18時頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[かつては、自然に溢れていたこの星も戦争の後には荒れ果ててしまいました。
綺麗だった頃の星も記憶にある彼女は、潜水艦カプセルの手紙の主が住む星に思いを馳せます。

手紙を読み終えると、早速お返事をしたためて。
かわいらしい魚の形をした返信用カプセルに入れました。
引き出しから一枚フィルムを取り出すとそれも一緒に入れます。

届いたお手紙がとても嬉しかったようで、上機嫌のまま、また新しい手紙を書こうとペンを手に取りました。]

(8) 2016/07/18(Mon) 18時半頃

【人】 機巧忍軍 ミツボシ

[新しく流す手紙を書き終えると彼女はカプセルにそれを入れます。
新しい手紙にはBARの棚から2つほど小さな小瓶を拝借するとそれを一緒に入れて。

カプセル送信機械の近くにいた工員にそれらを預けると、BARへと帰りました。

灰色の街は星崩祭に向けていつもよりは明るい色が散見されます。

彼女は店に戻るとBARの舞台でいつものように踊ります。
新しい踊りのお披露目は、もう間近。]

(9) 2016/07/18(Mon) 19時半頃

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