122 光と闇の双極夢幻《twin-mirage》
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− 原罪と現在 −
[嘗てあったのは純粋な羨望だったのだろうか。 それとも嫉妬だったのか。 誰も知らない、覚えていない昔の話]
声が出ると言う事は意識はある。 声帯や口をやられたわけではなさそうだな。
[何でもないと言う少女の声>>390>>392に、 古い古い、褪せてしまいそうな記憶を罪悪感と共に 呼び起されるのは何故か。 気付かぬままに彼女に近付けば、血の匂いに反応したように 白馬が鼻を伸ばして舐めようとする]
私はライトニング=ブラン。湖の騎風神と呼ばれる者だ。
(397) 2014/05/18(Sun) 01時半頃
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神では無い。湖の守護者だ。
[一般人には判りにくいだろうから、好きな様に呼ばせていたが。 ライトクロス・フェルデニング ≪光の陽十字掲げし白堂の騎士神≫
そう呼ぶ者もいたが、どれも私は私だ。 力ある者なら正しい認識を持って欲しいと 少しポイントがずれたまま訂正し直し]
A(エース)…。そうだ、初めましてになる。 気にせずに舐めて貰え、傷を食べる事が出来る。
[私の命無しに白馬が傷を食べようとするのは珍しかった。 それは恐らく、白馬は覚えていたのかもしれない。
名を与えてくれた虹のお姉さまの事を]
(413) 2014/05/18(Sun) 02時頃
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機関か…。 どの時代でも敵対し、いがみ合う事になるのだな。
[このセカイの話ならば預言著者程で無くとも、 情報は視っている。 Aの傷は大した事は無いかもしれないが、 やはり敵対しあえば多くの罪や悲劇が生まれる。 そんな事を繰り返すセカイはもういらないのだと痛感すれば]
(414) 2014/05/18(Sun) 02時頃
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そうだ、セカイは危ない。 多くの災いの因子が集い、 そうでなくとも罪が溢れすぎている。 だから私と黒《ノワール》お姉さまでセカイを創生し直すと決めた。 殺し合う事も無い、憎み合う事も無い、 競り合う事も無い、疑い合う事も無い、 奪い合う事も無い、そんな罪の無い穢れ無きセカイを創生する。
[躊躇い無く未来を語る口は、 同時にこのセカイの消滅を宣言したも同じだった]
その為に探し物をしているのだが、 それよりも泣いているAが気になっただけだ。
[このセカイに未練等無い筈なのに、Aを気に掛けた矛盾。 それすら気付かずに私は彼女に話しかけていた**]
(417) 2014/05/18(Sun) 02時頃
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− 時計塔の真下 −
[自らの名を呼ばれて>>445、白馬は嬉しそうに耳をぴるると 動かしてAの頬に鼻先を付けた。 これは非常に珍しい事だ。 私も少し驚いてアレイーオンを見ていたが、その後は 静かに彼女の傷を食んでいく]
礼は無用だ。 アレイーオンがやりたかったようだからな。
[緊張感に欠ける表情で礼を言われたが、 それでだらしないと思う事は無い。 緊迫した戦場にいたのだろう、安堵で緩むのは仕方ないと]
(469) 2014/05/18(Sun) 17時頃
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[だがその表情は私の話を聞くうちに 少し曇り出しているように見えた>>446 新しいセカイでは無く、今のセカイの末に不安を 覚えているのは仕方ない事だ。 だが、仕方ないで済ませるわけにはいかないだろう。 何しろ《機関》は教団とも少なからず関わりがあるもの。 世界が正しく運行しているかを知る権利もあった]
≪魂泉の晶≫が外界の侵入者によって持ち去られ、 天の運行が崩れた。 晶を祀る特異点《祭壇》も崩れ、修復は限りなく不可能だ。 そして今まで凪いでいた湖に波が立ち始めた。 まるで異物が次々と投げ込まれ、波紋が広がる様に。 投げ込まれた異物が1つ、2つなら湖はその内に飲み込むまでだ。 だが数が多く、巨大であればある程…湖は荒れる。 そのうち沈んでいた汚泥を掻き回し、 罪と悪で満ちた穢れた湖になってしまう。
いずれ汚泥に埋め尽くされ湖は枯れるだろう。
(472) 2014/05/18(Sun) 17時半頃
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このセカイは全てその枯れた湖に呑みこませる。
[彼女が聞きたいのはこれではないだろう。 何が起きて、起ころうとしているのか語り、 初めて彼女が望む答えを口にする]
私と黒《ノワール》お姉さまが探しているのは 生命の書《アカシック・レコード》。 それに上書きをさせてもらう。 このセカイは途中で湖に呑まれ、新しいセカイが湖に生まれたと。 そしてそのセカイには罪も悪も無い 愛 が満ち溢れていると。
[ここまで語れば、今のセカイの生命を見捨てるつもりが はっきりと判るだろう。 そもそもこのセカイだけを清浄なモノにしたければ、 人間達をセカイから締め出してしまえば良い。 新しいセカイにも人間を生まなければ良い。 だが私にも黒《ノワール》お姉さまにもその意志は無かった]
(473) 2014/05/18(Sun) 17時半頃
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− いま では ない とき −
ねぇヨーラ、ライト。
にんげんって不思議ね。
私にんげん程、 不思議で愛に溢れたいきものはいないとおもうの。
わたしは にんげん に うまれたかった。
(483) 2014/05/18(Sun) 17時半頃
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− 現在と原罪 −
[何処かで羨ましいと思っていたのだろうか。 虹のお姉さまを美しいと憧れ、そのお姉さまが憧れた 『にんげん』を羨んだ記憶。
それこそ湖の奥深くに沈んでしまった記憶かもしれないが 創生の中に未だ人間を残しているのは憧れかそれとも…]
ここまで聞いてAはどうする? 新しい湖は既に生まれつつある。
今のセカイの為に私を止めるか? それとも新しいセカイの為に働くか?
どちらも湖から生まれたセカイ。 《機関》の意に反してはいない。
[突き付ける選択肢にAはどう答えるだろう]
(485) 2014/05/18(Sun) 17時半頃
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[彗星で破壊された教団本部は黒《ノワール》お姉さまと 私の双槍で生まれたクレーターと化し、そのクレーターを 満たす様に泉が沸き始めていた。 完全に湖となれば、あの場所が新しい聖地となり、 今までの湖は波打つまま溢れてセカイを呑みこむ様に 洪水を起こすだろう。 セカイを愛したお姉さまのシンボルでもある虹が 色を変えて終末を見守る中、湖に最後に映る虹が何色か 私はまだ知らない**]
(486) 2014/05/18(Sun) 17時半頃
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[私は静かにAの決断を待った。 私の中では随分早い決断だったが、 彼女の中ではどれ程の時間だったか。
ゆっくりと口が開かれ《機関》としてのAか それとも名は知らぬが、彼女自身の決断かが零れて]
駄目…か。
[そうだろうと断罪する彼女の言葉>>518>>519に大きく頷いた。
ふと、虹のおねえさまも同じ事を言う様な気がしたが]
(582) 2014/05/18(Sun) 22時頃
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私を罪と言うなら裁いてみると良い。
[光を集めた槌>>520に微笑さえ浮かべて、剣を抜き 地面に突き刺す……と。
ズドドドドドドドドッ!!
空間を裂いて18(0..100)x1×52(0..100)x1本の剣や槍が 地面や壁に突き刺さる。 その1本1本が特別な力を持ち、私以外触れる事も叶わぬもの。 時に足場に、時に武器に、時に盾となる私の戦場を Aを中心に創り出す中、 悲しげにアレイオーンが首を振ったのを私は見た]
(586) 2014/05/18(Sun) 22時半頃
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− いま より まえ −
[魂泉の晶……それがどうやって生まれたのか。
セカイを生んだ湖はその水に万物の聖母《ノートル・ダム・ユニヴェール》と呼ばれる素因子を溶かしていた。 それは無から命すら生み、生んだ命を創り還る事すら出来た。
その力を集めて一部を結晶化したものが教団に授けたそれ。
晶は確かに死者や侵入者の魂や力を吸収し、 生者に還す力を持つ。
だが全てではない。
晶はその死者の魂と力を、ほんの僅か欠片かもしれないが 湖に溜めているのだ。
まるでいつかもう一度生まれ来る為の核を残す様に]
(590) 2014/05/18(Sun) 22時半頃
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[湖が抱えた魂を解放するには条件があった。
だが一度たりとも魂は解放された事は無い。
晶に取り込まれた魂が再び解放される等不自然な事。
知る者がいるとすれば、それは生命の書《アカシック・レコード》に 書き記されているだろうか。
私や黒《ノワール》お姉さまでさえ、それを確認する事は出来ない]
(594) 2014/05/18(Sun) 22時半頃
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美しい光だ。穢れ無い純粋な光。
[掛け声と共に光の波紋が広がり、私の戦場を削り取る>>596 戦場を削る光の波を跳躍で避け、塔の壁に突き刺さった 剣を足場に、同じく壁に突き刺さったランスを引き抜き Aに向かって投擲する。
投げた直後に再び跳躍し、剣から剣を渡り、 一所に留まる事無く彼女を狙い、 Aに衝撃波をぶつけようと剣を薙いだ]
(616) 2014/05/18(Sun) 23時頃
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よく耐えた。
[ランスは肉体は貫かなくとも光の槌を貫通する>>618 彼女と何らかの繋がりがあるのか、表情が歪むが 手加減するつもりはない]
光はその手に…か。
[衝撃波に後退はすれど倒れる事無く光を喚ぶA>>621に 混じるのは感嘆に似たもの]
(640) 2014/05/19(Mon) 00時頃
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いや…光と化したか…。
[詠唱と共に輝きを増すAを待つ事無く跳躍を続けていた 私はその懐へ飛び込もうかとした刹那]
虹…?
[七色の光>>627に一瞬目を奪われる]
(643) 2014/05/19(Mon) 00時頃
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……おねえさま?
(644) 2014/05/19(Mon) 00時頃
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[蒼い霧が運んだ虹色の光は確かにAの助けとなった。
純粋な光のみなら、頂点である私には何の効果も無く 同化するか素通りするだけだっただろう。
だが蒼と虹の光が混じった事により、同化を妨げた。 そして虹に何かを見た私の隙を生み]
……っ!!!
[回避は完全には間に合わず兜が宙を舞う。 ぐらりと視界が揺れたが、身体は反射的に傍の敵の横腹に 鎧を纏った膝を叩きこもうと]
(647) 2014/05/19(Mon) 00時頃
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……今のは…一体…。
[一瞬見えたモノは幻なのか。 私が吸収しきれなかったと言う時点で、ただの煌く光だけで 無い事は確かで。 Aが吹き飛んだ手応えは確かに感じたが、私も槌の打撃に バランスを崩し倒れぬように その場に踏み止まる時間が必要だった]
(661) 2014/05/19(Mon) 00時頃
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おねえさま……?
[体勢を立て直す刹那、呼び掛けられた>>662 いつの世も動揺などしなかった私の心が揺らいだ。
私をライトと呼ぶのは]
(671) 2014/05/19(Mon) 00時半頃
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おねえさまを穢すな!!!!
[誰への問い掛けか、その口は誰のものかと考えるより先に、 蒼い霧がAを包んでいる様に何故か私は激怒した。
間に七色の光が降り、阻もうが>>670 関係ないと手近にあった細身のスティレットを抜くと 蒼い霧目掛けて投げ付ける]
(681) 2014/05/19(Mon) 00時半頃
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[讐怨の預言著者《ノマダ=パルック》は何故書を手放したのか。
彼が視たモノが何なのか、私は知らない。
ただ湖だけが彼の嘆きを聞いていた]
(697) 2014/05/19(Mon) 00時半頃
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『私は全てを識ってしまった』
『私は止められない』
『だから書を手放すのです』
『私には何も止められない』
(699) 2014/05/19(Mon) 00時半頃
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『姉妹が殺し合う事も。女神が愛したセカイが消えるのも』
(700) 2014/05/19(Mon) 00時半頃
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『私は耐えられない。見たくない』
[虹を愛した男は虹が消えるのを恐れ、虹を求めて湖より消えた]
(701) 2014/05/19(Mon) 00時半頃
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[投げ付けたスティレットが蒼い霧を穿つより早く霧は晴れ。 代わりに虹色の光が溢れた]
…馬鹿な…この光は…。
[命を何より慈しみ、空に掛かれば無垢な子供が目を輝かせ 喜んだ七色の光。 その光はスティレットを弾き飛ばし、虹色の光の刃となって 飛び込んで来た]
(705) 2014/05/19(Mon) 01時頃
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本当に…おねえさま…?
[その時私は間違いなくAを姉だと確信した。 何より命を愛した優しく美しいおねえさま]
おねえさま…私は…。
[問い>>664に答えようとした唇は震えるが、 身体は反射的に動く。 衝撃は隙となり、咄嗟の回避も盾も間に合わず 致命傷を避ける様に左腕で顔と喉、胸を庇えば 七色の刃を血を滴り落ちる]
(706) 2014/05/19(Mon) 01時頃
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[まるで私の罪を突き付ける様に──赤い血が堕ちる]
(707) 2014/05/19(Mon) 01時頃
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お姉さま!!!!
[七色の刃の勢いを籠手と筋肉が受け止めるが 完全には止め切れず。 金属と肉を貫き胸に到達する瞬間、 私は叫びと共に剣を七色の光に振り下ろした]
(708) 2014/05/19(Mon) 01時頃
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