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[ 喜多仲郁斗の死体が足元に横たわっている。 ]
[ (笑)(笑)(笑) ]
[ ごめーん、チョー嘘!マネキンだったね(笑) ]
[ 喜多仲郁斗は、元気だよ。 ]
[ いっくんはあーちゃんの居ない世界で、
大丈夫じゃないけど生きています。 ]
── 現実/自室 ──
[ 勢いよく起き上がる。
そして3秒間、静止した。
自分が見たもの。此処が自室であること。
今までの記憶は夢だった。っていうことを
理解するのに掛かった時間だ。 ]
っマジ無理なんだけどぉ!!
[ ダンッ。って、ベッドから出て床を踏む。
抜け出すときですらスマートフォンを握ったのは
まさに依存症の証拠。現代っ子だからね。 ]
[ 自室を出て、当然リビングの灯りは消えてて
迷うことなく目指した扉を叩く。激しく。 ]
兄貴ぃ〜〜〜〜!!!
めちゃめちゃコエー夢見たんだけどオ!
もー寝れねえから映画見よ!?
あのアニメのヤツでも良いからさァ!!
[ 扉の下に光は漏れてるんだ、白状しろ。
って、騒ぎつければ。
がしゃん。どん。……ごちん。って物音。 ]
[ 少しして、ノロノロと開く隙間からは
恨めしそうに郁斗を睨むコードまみれの兄。
ごめ〜ん、えっちな動画でも見てた?(笑) ]
なあ〜マぁジ無理な夢見た〜〜〜。
てか何見る?あ!ホラー以外な!
無理じゃん?今ホラー見っとかさあ。
[ 見ねえ。部屋戻れ。って苛立つ声を無視して
郁斗は勝手にベッドに腰掛ける。
仕方ないって感じで、兄はPCの前に座る。
静かにしてろ。ってだけ言って、背を向ける。 ]
[ ほんの少しだけ興奮していた。
夢の中の友達が生きていたので。
途中で死んじゃったヤツも居たけれど、
終わりまで生きてたヤツが沢山居るのは
正直な話、大金星だった。 ]
[ 朝まで漫画でも読むかなあ。って郁斗は思って
寝転がりながらスマートフォンを見る。
兄の部屋には漫画が詰まった本棚があって
時間をつぶすのには苦労しないのだった。
のだった、けれど。 ]
……どうしよ、兄ちゃん。
友達、自殺未遂したって。
[ PCの音だけが鳴る部屋で、
うわごとみたいに呟いた。
スマートフォンを見つめるその背景で
兄が動揺した様子で振り返るのが見える。
さっきまで無視したじゃん(笑)やーい(笑)
っていつもなら言うけれど、
ごめん。それどころじゃない。
それどころじゃないんだよね。 ]
どうしよ、兄ちゃん。
………どーしよ…。
[ 手の甲で視界を遮った。
夏美からの不在着信とメールは、
あの夢の記憶が共有されていたことを示していて。
それでもって、紫織さんが。
ライオンがどうとか、つまんない話しちゃった。
カッコワライはつかない。つけれなかった。 ]*
メモを貼った。
────……でした。ちゃんちゃん。
おしまいっ。
毎日死を願う人間もどき。
でした!
[ とは、なりません。
千夏は生きています。
これからも生きていくでしょう。
いつかは死にますけど、
きっと100万回願う前に死んでいきますけど、
それでも千夏は今。生きています。 ]
-- 現在/自宅 --
[ 目の前は真っ暗で、すこしびっくりした。
さっきまで、あれ?
雪に落ちたんじゃなかったっけ。
広がるはずのものは白なのに、黒くて。
と千夏は混乱する。 ]
あ。そっか。
……そっかあ。
死んだんだっけ。
[ だから、帰ってきた。
千夏ではない誰かの精神世界で、
願うだけではなく、本当に死んだ。たぶん。 ]
[ 横を向いて少し膝を折って寝るのが、
千夏スタイル。これが一番よく眠れる。
へたくそなお祈りみたいに、
鎖骨の前で両手を握りこんで押し当てる。
そっかー……と胸の中で2分くらい呟いた。 ]
……誰だったんだろう。
[ ようやく意識がそこに戻る。
文化祭の世界を作り上げた誰か。
あ。と思って、枕元にあるスマホに手を伸ばした。
一足先に帰ったはずの夏美が、
なにか情報を掴んで知っているに違いない。 ]
[ スマホを立ち上げれば、
夏美からの数回の不在着信に、メールに。
あの、校舎でみたメール。
差出人の名前は、精神世界と違って表示されている。 ]
……紫織ちゃんっ!?
[ ベッドで寝転がっているだけじゃいられなくて、
ようやく千夏は布団を蹴り上げて、寝床から出る。
部屋の明かりをつけて、
夏美からのメールや留守電を確認する。
一酸化炭素中毒。
火事のほとんどの死因がそれだって、読んだことある。
……火事に巻き込まれて?
ううん。メールに死にますって書いてある。 ]
[ どうしたらいいんだろう。
と千夏は思った。
メールをスクロールさせていけば、
病院に行くから!と夏美が宣言していた。
夏美の行動的なところが羨ましくて、
同時に……、ううん。
今はあんまり思わないかもしれない。 ]
[ なにができるわけでもないけど、
千夏も紫織が搬送されたという病院へと、
赴くための身支度の準備を始める。* ]
メモを貼った。
-- 現在/自宅 --
[ ばたばたと身支度をしていたら、
どうやら煩かったらしく、
焦ったような母が部屋の様子を見にきた。
何?と短く質問のあとに、じと見詰められる。
目が見れなくて、足元に視線を落とした。 ]
……紫織ちゃんが、
クラスメートがしんじゃいそう、で。
[ え?どういうこと?と母が言う。
千夏もよくわからない。どういうことなんだろう。
どうしてなんだろうね。
人間やめたくなっちゃったのかな。
と、紫織の精神世界でのことを思い返す。 ]
[ しばし、沈黙。
口を先に開いたのは、母だった。
千夏に何もなくてよかった、って。 ]
そうだね、なにもなくてよかったよ。
[ あ。すこし冷たい言い方になった。
たぶん母は低血糖だとかを心配している。
そうだ、血糖値、測らないと。
思った瞬間におなかがすいたきがする。 ]
病院、いってくる。
お母さんが私を心配なように、
私も紫織ちゃんが心配だから。
[ お母さんは寝ててね、と千夏は言った。
困った顔をした後に、
母は部屋の前から寝室に帰っていく。
それから、千夏は全速力で血糖値を測って、
間食のための注射を打って、
あんまりおいしくないビスケットを頬張った。
クレープの暴力的な甘さが恋しい。 ]
[ コートにマフラーを身に着けて、
(ハンガーに掛けたコートはなぜか落下!)
(なんでかリップがポケットに入っていた!)
靴箱から長靴を探して履く。傘も持った。
靴箱に備え付けられた鏡には、
顔色の悪い千夏が写っている。
色をのせる暇はないな、とそのままに飛び出した。
のはいいけれど。すぐに戻ってくる。 ]
雪、降ってない!
[ 玄関に長靴を置きっぱなしにして、
スニーカーに履き替える。 ]
[ 自転車に乗って、
病院への道を漕ぎ出す。
千夏も知っている道だ。* ]
[ なんで謝るんだろう。
[ 謝るくらいなら死ぬのをやめてほしい。
何で死ぬかって、原因の一言も書かずに
謝って、死のうとして、世界を作って。
そして追い出すのだから、我儘。
あと「許してくれなくてもいい」なんて
まるで許すのが当然みたいな言い方
ぜんぜん気に食わないな。って思う。 ]
[ でも、郁斗は怒っていなかった。
怒る気にもなれなかった。
怒ったら死にたくなりそうだ。
あの時みたいに泣き叫ぶ気にもなれなかった。
いっくんは大人になりました。
まだ未成年だけどね。
騒いで正気を失う気にもなれない。
というか、寝起きなんで。だるいな。
全部夢だったらな。夢かも知れないな。 ]
[ そんな訳ないだろうな。
夢だったらもっと楽しいはずです。
あーちゃんも居ないし、
みんなも、まだ、死んでないし。 ]
[ 指の下で文字がひかっている。 ]
── 現在:病院 ──
[ 兄の運転する車のドアを開ければ、
冷たい空気が流れ込んでくる。
一歩踏み出して、その中へ体を晒す。 ]
……帰るときまた電話する。
まー、寝てたら、タクシーで帰る。
[ わざわざ窓を開けて話を聞く兄は
いっつも無視したり無下に扱ったりするのに
郁斗に対して結構過保護。かもしれない。
負い目だね。負い目だよ。
そーゆーとこ、ほんと親子だよね。
前言ってしばかれたので、言わないけど。 ]
[ 寒い。外は寒い。
というか、病院に着いてしまって怖かった。
開いたシャツの首元を手繰り寄せる。
ダルそうなふりして心配そうな運転手が
お前それ大丈夫か。って平坦に聞くから
素直に兄の視線を追ってしまった。
手首に痣がある。あーあ。 ]
はは……なんだろ…、
なんだろーね……。
[ 無数の手。小さな手に触れられる感覚。
臭い。音。……を、思い出す。笑う。 ]
あれはあーちゃんなんでしょうか。
あーちゃんじゃなければ、なんなのでしょうか。
[ 顔色を悪くした郁斗を見て、それに対して、
兄はマフラーを投げつけてた。
寒いなら使えば。って、ぶっきら棒に言う。
かわいくねーツンデレ(笑)って、思う。
嘘。カッコワライつける元気は、無い。 ]
ありがとー。
……じゃあ、行ってくる。
[ そう宣言したくせに動かないでいる弟の背を
兄はぞんざいに、勇気づけるように叩いた。 ]
[ 正気になったら。
色んなことを考えてしまうので、嫌だ。 ]
[ あーちゃんのこと。ワタリさんのこと。
あと、あーちゃんのこと。
そういう、どうしようもないことを考えても、
苦しくなるだけだ。過去は変えられない。
事実は嘘にならない。 ]
[ 喜多仲家は矯正された。そこそこ幸せな家族に。
兄も母も父も、郁斗を大事にしてくれる。
喧嘩もするけど、ちゃんと気にかけてくれる。
なりました。普通の家族に。
なんで。って、あーちゃんのおかげだよ。
あーちゃんが死んだおかげ。だよ。
あーちゃんが死んで郁斗が病んで、
三人が何とか繋ぎとめようとしたからだ。
あーちゃんが死ななければ。
こんなに幸せになることはなかった。きっと。 ]
[ あーちゃんはクソみたいな親に殺された癖に
それをダシに幸せになっていいのか。って、
そういうことを考えると、
目の前が真っ暗になる。眩暈がする。
そのくせ、今だって
兄ちゃん優しーやったじゃん(笑)なんて
この結果を喜ぶ自分が居るので、笑える。
あーちゃんが死んだことによって、
いっくんも全部全部不幸せになれればよかった。
でも違った。幸せになってしまった。 ]
[ 授業中眠くなったときとか、
つまんねー講演を聞いているときとか、
ふとした瞬間に正気に戻って考えて、
その度に死にたくなってしまう。
どうせその数十分後にはそんなこと忘れて
皆とバカやって笑ってるっていうのに。
バカやって笑ってる自分を冷静に見て
自己嫌悪して、忘れて笑って、
みたいなエンドレスはしたくないです。
どーせなら笑ってたい。笑っていたい。 ]
[ 持てるもの全部持って抱えて、
正気になりたくない。って思う。
可笑しいですか。
可笑しくても良い。……って、思ってた。 ]
あれはあーちゃんなんでしょうか。
あーちゃんじゃなければ、なんなのでしょうか。
夢の中のあーちゃんは
いっくんがあーちゃんだって言うから、
あーちゃんです。そういうことになりました。
チビだったり、同い年たっだり、
たまーに全然人間じゃなかったりしても、
夢の主があーちゃんって言い張るのですから、
あーちゃんはあーちゃんでした。
いっくんにはあーちゃんだって分かっていました。
でも、本当は。
あーちゃんなんて居ないのかもしれません。
居たけど、たしかに現実に居たけど、
もう、いっくんの傍には居ないのかもしれません。
じゃあ。本物のあーちゃんは
一体全体、どこに行ったんだろう。
……天国だったらいいなあ。
ハア?叩かなくてもよくねえ?
チョー酷いんですけど。
寝ててもマジ叩き起こすから。
[ 寝起きにしたってテンションの低い郁斗は
それでもなんとか、病院へ進んでいく。
もう嫌いじゃなくって、
もう嫌われてもいない兄を背にして。 ]*
メモを貼った。
[ え。てか、夜中の病院って怖くねえ?(笑)
フツーに怖いんですけどぉ!! ]
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