219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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(短い短い華の命。
散る間際まで、満足の行く生であったのか、
それすら見る事を赦されない個々の華。
なれば、その刹那くらいは、
儘、真白に彩を乗せられたなら、と。)
仄かに疵の名残は感じながらも、
降参宛らに振られた手と言葉と、余りにも己に正直であれたものだから、夢と思ったまま。]
だとすれば、君が消えなくて良かった。
恨むと同時に、空虚を感じただろうから。
[立ち上がっていた君の下駄が、軽く音を立てた。]
嗚呼、余りにも忙しくて、
静寂とは当分無縁だったから。
今日一日くらいは赦されて善いだろう、て、
[明朗に笑うその姿を、眩しげに目を眇めて見上げたなら、腰を起こして立ち上がる。
招く君の横に添って、“行き当たりばったり”に付き合ってくれるらしいのに笑って返せば、はにかむでもなく言われた言葉に頷いた。]
……私の事?
はは、そんな事で良かったら。
[それから、尚も行き当たりばったりを続けるように、「気になった道を適当に選んで行くでは駄目か、」などと言った。]*
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