88 めざせリア充村3
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[ぎりぎりのところを飛ぶ雷の余波で皮膚がひりつく。 それでも足にさえ当たらなければ、歩みは止めない。
血を吐き、頭を掻き毟り、 自らに雷を向ける様を見つめ。]
(112) 2013/07/04(Thu) 22時頃
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[数歩の距離に立っていても、 雷の落ちる音は彼方ばかり。
壊れかけた体で、それでも戦いを止めない彼に。 死を届ける手を伸ばす。>>104
悲しい顔は見たくない。
苦しむ顔も見たくない。]
(113) 2013/07/04(Thu) 22時頃
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僕に似ているから僕と誰かじゃないかな。
[ リッキィの言葉に愉快気な笑みを浮かべて嘯いておく。
キィは不思議そうに志乃を見上げ……次いで(名付け)親のチアキをきょとんとした眼で見つめた]
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[だから。]
……いいよ。
[擦れた声で囁いて。 皮膚を、肉を、骨を崩したその先にある、 命の源に触れた。]
(114) 2013/07/04(Thu) 22時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/04(Thu) 22時頃
[人の動く気配を感じれば、リッキィとヤニクの姿。]
リッキィも…おかえり。
おはよう…かな。
[リッキィの気まずそうな表情に
気軽にかける声などなかった。
殺されたナユタと、殺したリッキィ。
辛いのは…後に残された者。
それを思うと、気にするなとも、大丈夫だからとも、言えず、
模索するどの言葉も的確ではない気がした。]
[ 素頓狂なことを言うヤニクに首を傾げる]
そうだよ?
[とても不思議そうにくすりと笑みを、まるでなにかを隠すように]
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[触れてもらう箇所から、 血肉が綻び、壊れていく。
痛みはもう感じない。
抗う力も、もう残ってはいない。
最期の鼓動はソフィアの手の内で。
打つことを止めた心臓は、 そのまま君の掌の中で崩れて。]
(115) 2013/07/04(Thu) 22時半頃
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おかえり、オスカー。
[久しぶり、とくすりと笑った彼に挨拶をする。
手を伸ばして握手を求めた。
夢の中では隣に立って戦っていたはずの相手に対して、ひどく懐かしそうな――そして、すこしだけ哀しげな眼で見ながら。]
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[―――― ありがとう。また、いつか。
意識が安寧の暗闇に落ちて。
立ち尽くすまま息絶えた死体が、 ようやく、何かから解放されたように その場に倒れた。**]
(116) 2013/07/04(Thu) 22時半頃
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[しばらく、オスカーに浴びせられる質問と
その返答を黙って聞いていたが、
ヤニクの言葉にピクリと心臓が跳ねた。]
オス・・・カー?
[何事もなかったかのように
サラリと返された言葉に、目を見開いた。]
オスカー…、オスカーなのか。
生きてたんだな。
[理由などは、どうでも良かった。
きっとまた、これも実験なのだろう。
そうとしか考えられない状況で、
乾いた笑いが零れそうになる。]
ふふ、……父様に孫を、見せたらどうなるのかしらね
[楽しげな音に同じ音を重ねる。
いつか――そんな日が来ればいいと、
くすくすと笑みを零していれば、
オスカーの言葉にキィが自分を見上げていて]
なぁに?
[不思議そうな目が何を訴えたいのかと瞳を覗き込む。
チアキを見ていたのは、なぜなのだろう。
キィの視線を追って、チアキを見つめる。
見つめる瞳は、悲しげに揺れていた。]
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[最後の鼓動を打った心臓が、形を無くす。 胸に黒い穴を開けた体は ようやく休息を得られたとばかりに、 自身を支えることを止め。
倒れる体に膝を折って、 地面に横たわり二度と目覚めない彼に触れる。]
……はは、
[乾いた哂い。 頬は硬直したように動かない。 その表面を水滴が伝った。]
(117) 2013/07/04(Thu) 22時半頃
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[血で汚れた頬をなぞり、 油気のない髪をそっと撫でる。
指の跡が黒く道を作るが、 本人から苦言も文句をあがらないので、 少しだけ好きにさせてもらって。
その手に命の名残を残したまま、 しばらくは、その場に。*]
(118) 2013/07/04(Thu) 22時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/04(Thu) 23時頃
[お母さん、という単語に反応して志乃を見つめる。
話しを逸らした姿を見ると、なにやら関係はありそうで。
オスカーの楽しそうな笑い方を見ると、納得したように頷きそうになったが、
幼子の視線を追えば、目に飛び込んだのは。
………世の中には、分からない方が良いこともあるのかと、変な結論に着地した。混乱したようだ。]
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[炭コーヒーってこんなに不味かったのか。らいにぃよく飲めたなあ。 やっぱ優しいよ。
感心しながら、作り出した長テーブルにカップを置く。 チャイナボーンのティーセットに満たされたのは、炭で淹れたコーヒー。
いつも作り出すアリスの住民たちは、今日は欠席。 ねずみだけがすやすやとポットの中で眠っているけど。
だらりと下ろした片手は、焦げていた部分が抉られ、赤い血がだらだらと流れている。
全然痛くない。不思議。]
みんな なに考えてたのかなぁ……
[ポットで眠るねずみの腹をつんつんつついて、尋ねる。 ねずみは構わず眠っていた]
(119) 2013/07/04(Thu) 23時頃
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[ 握手を交わせば伝わってくることも多い。
それは知りたいことも、知りたくないこともいっぱいある。
ヤニクから伝わってくることはいつも明快で心地よかった――]
うん、ただいま。
[ 「生きていた」と言われれば苦笑を浮かべてナユタを見やる]
僕は簡単には死なないよ?
[3年後には死んでたけれど、と]
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[カップの横に置いてあるのは、遺骨を入れていた小袋。 ポケットには未だ、ぼろ布と化したうさぎが入っていた。
そうして、辺りには死体はひとつもない。 そこには、不必要に大きな長テーブルと無数の椅子が、あるだけ。 側に火さえなければ、完璧に
アリスのお茶会だ]
(120) 2013/07/04(Thu) 23時頃
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[どれくらい見つめていただろう。
モニカが死んで逝く。チアキの手で。
燃えていくモニカは、どこか安堵しているようにも見えて。
自分もこうだったのだろうかと、瞳を揺らしていた。
ふいに、腕を黒く染めながら、
チアキが、自分を呼んでいる気がした。
握っていた手も、撫でていた手も放して。
モニターの方へと近づいていく。
自分を想う音が、聞こえた気がした。
その音に、少しだけ困ったように、悲しそうに見つめる。
兄に恋する時期は、疾うに過ぎていて。
恋心は、家族を想う愛に変わっていた。
ただ、守りたい。幸せになって欲しい。
その為に手を尽くしたい。]
……やはり、私たちって似たもの兄妹ね
[気付くのも、伝えるのも、お互いに遅くて、不器用だ。
小さな声で囁けば、モニターをさらりと一撫でした。
無機質な感触に、苦笑を漏らして、
はらり一滴零れるものがあった。]
……ん。ナユタも、……
[返事をする以外にどう彼と接していいか分からなくて視線は空中を彷徨い、結果的に床へと落ち着いただろう。
口を小さく動かして、結局彼女が選んだ言葉は。]
………ごめん。
[伝えるべき言葉は、選択した言葉は正しくなかったかもしれない。
けれど、リッキィからは今は、これしか出なかった。]
[じっ、と怪しむような視線をミナカタに浴びせながら。
頭を撫でられれば、直ぐにそれを止めただろう。]
現実………。
………そ、う。それじぁ、あの光景は。
[焼けた野の匂い、火薬の匂い。鉄の匂い、雨の匂い。
あの場所の風は様々な物を運んできた。それも、現実に近い形で。
おそらく、あの光景は。風が貫いた、あの画は。
思わず言葉を飲み込んで、自分の右手を見つめた。
言葉にしてしまえば、音になってしまえば。本当に現実になってしまうような気がして。怖くなった。]
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はやく帰ってこないかな……
[何かを考えるのも億劫で 何も考えたくない、知りたくない。 ただ、みんなを待っていたかった。
ふわふわした思考の中、大好きな大好きな人たちがいたことは覚えていたから。 だから、みんなのことを待って、おこうと。
貧血で、テーブルに突っ伏す。 血は止まらない]
ねえ、俺、頭悪いから、全然わかんないんだぁ……。
なんで、さ。しーちゃんも、らいにぃも、ヤニも、ミナカタも…誰も、いないんだろう……。
みんなどこに行っちゃったのかなぁ……。
[緑のリボンをつけたねむりねずみは、ぼやけた視界でも まだ眠っていることは、分かった]
(121) 2013/07/04(Thu) 23時頃
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[きっと、そう遠く無い未来。
自分は、大切な人さえもこの手にかけるのだろう。
それが、今回の実験で彼女が得た収穫でもあった。]
[キィの視線の動きやらで、リッキィが
なにやら誤解をしているなんて、露知らず。
オスカーが、オスカーじゃなかったような口ぶりをする。
ヤニクやナユタの会話は、不思議そうに聞いていただろう。
なんとなしに、実験絡みなのだというのは分かったので
深く聞くことはしなかった。
少しの間、モニターの前にいたが、零れたものを拭えば
みんなの近くへと戻った。]
[オスカーと握手を交わす、それで想いが伝わるから、彼との会話は楽だったけど。
今は、言葉を口に出す大切さを知っている。
それを教えくれた人は――もう、いないのかもしれなくても。]
……?
[ナユタとリッキィのやりとりの様子は、何が起きたのかを知らないので不思議そうな顔で見ていたけれど。
俯いたリッキィを眉を寄せて見つめながら、長く続くようなら二人の方へと歩いて行くかもしれない。]
オスカー、おかえり。
[『簡単に死なない』と、夢の中で一度死んだであろう彼が言うと
思わず苦笑してしまう。ただ、目覚めたのであれば、実際
簡単には死ななかったのであろう。
とにかく気になっていたことを聞いてみる。]
キィの居た後が、首筋に残ってるってことは…
オスカーは、オスカーだけど、
オスカーが居なくなったあとに居たオスカーと同一人物?
[なんだか、言いながら、意味が分からなくなってしまった。]
その…、夢の中や…その前の記憶も…全部ある?
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/04(Thu) 23時半頃
[ モニタに映る火と化したモニカをただじぃと見つめる。
あれは数ある未来の一つに過ぎない。
自分は絶対にモニカを"魔女"にしないと心に誓う。
そこにあるのは少しばかりのクアトロへの対抗心]
[何かを呟いたリッキィの頭を、無言で撫でる。
彼女が何を思ってつぶやいたのかは知らない。
この実験で彼らが何を思ったかは、
後々一人ずつゆっくりと聞かなくてはいけないのだろうけど。
今は、今日だけは少しぐらい忘れてしまえ、と。
そう思うは己のエゴだろう。]
ん…、
[リッキィから返された言葉に、
やはり、何を返すのがいいのか分からず、頷き、
暫く考えてからポンポンと、頭を撫でて小さく呟き返す。]
俺の方こそ、ごめん。
[もう、何も言わなくていいからという風に
目を細めて口元を緩めた。]
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