219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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[気づけば、自分もリツもボロボロで 離れたところにいるヒナや林口もそうだろう
『リツ…今だよ、めありさんに』
しかし、それ以上に魔術師は──
リツへ手を伸ばす 彼が望むなら、射程圏内まで『跳んで』 彼女へ衝撃波を喰らわすサポートをするために**]
(210) 2017/06/25(Sun) 01時半頃
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─ →南:黒の精製陣 ─
[狐に誘われるままに、相棒と共に
サイガワラ区の反対側、南へと連れてこられ
その最中にも闇色の雑音は遅いかかってくる。
死神の数自体は、少なくなっている気がするのは
気の所為だっただろうか?
此方に襲いかかってくることはない狐。
それが導く先は何か、と
雑音をいなし、滅し、時に避けて逃げ出しながら]
大丈夫か、豊原?
………無理はするなよ。
[それは、互いに言い聞かせていた言葉かも知れない。
やがて先に男が目にしたのは、
公園で見かけたものと同じか似通った紋様。
闇色の雑音が生み出される様。
そして]
…………あいつ…………ッ!!!
[視線の先に、二人の死神。
ギリ、と奥歯を噛み締め其方を睨みつけるものの。
また生み出される闇色ノイズ。
しかし、自身と相棒の仇に近づくには
どうしても、その精製陣が、邪魔で。
邪魔で、雑音も、雑音を生み出す精製陣も!]
このぉっ、砕けろぉぉぉ!!!!
[怒りの咆哮と共に陣の真上に精製されたのは
巨大な氷柱を思わせる氷の槍。
それは、精製陣目掛けて真っ直ぐに落ちていき
そこから今まさに生み出されようとしていた
闇色の雑音をも巻き込んでバキバキと砕けながら
その紋様を切り刻んで行く。
バヂッ!!と、辺りに放電した様な音が、響いた]**
[
(短い短い華の命。
散る間際まで、満足の行く生であったのか、
それすら見る事を赦されない個々の華。
なれば、その刹那くらいは、
儘、真白に彩を乗せられたなら、と。)
仄かに疵の名残は感じながらも、
降参宛らに振られた手と言葉と、余りにも己に正直であれたものだから、夢と思ったまま。]
だとすれば、君が消えなくて良かった。
恨むと同時に、空虚を感じただろうから。
[立ち上がっていた君の下駄が、軽く音を立てた。]
嗚呼、余りにも忙しくて、
静寂とは当分無縁だったから。
今日一日くらいは赦されて善いだろう、て、
[明朗に笑うその姿を、眩しげに目を眇めて見上げたなら、腰を起こして立ち上がる。
招く君の横に添って、“行き当たりばったり”に付き合ってくれるらしいのに笑って返せば、はにかむでもなく言われた言葉に頷いた。]
……私の事?
はは、そんな事で良かったら。
[それから、尚も行き当たりばったりを続けるように、「気になった道を適当に選んで行くでは駄目か、」などと言った。]*
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