97 wicked ROSE 【ハジマリの五線譜】
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[毒奏を独奏させないために 青年はパイプオルガンの前から離れられない。 だから、 >>143に、視線を注ぐだけで。]
(158) 2013/10/05(Sat) 14時半頃
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― 鳥籠の記憶 ―
[初めて見たのは、花壇の花を枯らした時 それは、ぼんやりとしたものだった
次に見たのは、いじめっ子が落とし穴に落ちた時 それは、白いものなのだと《分かった》
その次に見たのは 自分の言葉の後、相手が胸にナイフを突き立てた時 それが、白い鼠なのだと《見えた》
『待って…ください』
声をかけると、こちらへ寄って来た しかし、その声を《聴く》ことは叶わなかった]
(159) 2013/10/05(Sat) 15時半頃
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[その次に会ったのは ひとりで目覚めた昼下がりのこと その声がようやく《聴こえた》
汚れなき新雪のような真白い鼠 それは「神様の影」だった 神の御使いは敬愛する彼が「何者」かを告げる
そして、自分が何者なのかも
それは、喜びと共に悲しみを齎した それは、幸福感と共に絶望を齎した それは、甘美な心地と覆せない苦痛を齎した]
(160) 2013/10/05(Sat) 16時頃
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[何故なら、自分は汚れに塗れた金糸雀だから 彼のそばにいる資格などない 彼と共にいられることなど出来ない
彼を失いたくない 彼が《世界》から失われてもならない
ならば、自分がこの《世界》から消えればいい 自分の代わりなど、神が作るのは容易い それは、彼のひとの《金糸雀》と同じであろう
それが《鳥籠》から飛び発った経緯*]
(161) 2013/10/05(Sat) 16時頃
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― 1900年代初頭・大聖堂 ―
[水底から浮かび上がるように 感覚が戻って来る 一番最初に感じたのは頬に伝わる温もり>>147
ぼんやりと《聴こえる》音楽から 伝わるのは、深い悲しみ 星のない夜空を思わせる暗闇
魂を入れ損ねた存在が 世界を漂う《音楽》から引き寄せたのは 昏迷と渇望を齎した空虚感と孤独]
(162) 2013/10/05(Sat) 19時頃
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ありがとう…もう大丈夫ですから…
[抱き起こしてくれたアルトから離れる チェレスタが彼の《調律》を望む その妨げをしてはいけない]
(163) 2013/10/05(Sat) 19時頃
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[先ほどと同じように眠る鼠>>41 黒いスータンの上に雪の様に真白い塊に ふと目を細めほほ笑む
*ゆっくり立ち上がって《指揮者》の方へ向かう*]
(164) 2013/10/05(Sat) 19時半頃
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/*
おちてからなおログが頭に入ってきませんが
真の天使さまがんばってください……
応援いたします。ええ。
あの村側と対峙するのは気合が必要でしょうからおくります。エアで。
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[みんなで居れば、嬉しい、そして歌える。 生を伝える心臓の音色、温かい身体を感じながら]
――うん。お前を調律《なお》すよ。
最後まで、調律《なお》すから。 歌おう。
[調律の半分は済ませた、その音色は、囁く様な小さな夜の瞬き。 手に届かない高さに煌く物に触れる為の、ささやかな旋律。 包んだ腕の中の身体から、微かな身動ぎを感じたと、同じ時]
(165) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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[Call your name《なまえをよぼう》…
右手に生まれた、指と指が絡み繋がるぬくもり。 繋がる意志の声、想いとして願い。 身を寄せ、すぐ近くにあるチェレスタと、思いが繋がる]
(166) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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[流れ込む、溢れ出す、染み渡る様に共鳴《シンクロ》する]
(167) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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[沈み渡る。流れて来る。 深化する意識の奥から流れる、遠い遠い記憶の旋律と柔らかな賛美歌。
勢いは奔流の様に、なのにあたたかくも切ないメロディは漣の様に繊細で。 欠片と断片は、やがて少年に教えた。
一際あたたかな煌きを放つ、老女が唇を動かし吹き込む魂の刻みを]
(168) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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[右手を絡み合わせた先には、柔らかくはにかむひとりの"少年"。 まるで、欠片に宿る、"母"の微笑とそっくりだ。
残る左腕で覚醒めたセシルが、そこから離れる。 空いた左腕はそしてゆっくりと断片の想い出を思い起こしながら。
その黒髪を優しく撫でながら]
(169) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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[撫でる黒髪に隠れた額に、そっとあたたかな口付けを贈る。
包み込む様に髪撫で、紡がれるのは子守唄の様に柔らかな歌。 最後の《調律》を仕上げる、鼓動と覚醒の歌]
(170) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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" ぽぉん………… "
" 楽しい夢 優しい夢 それとも悲しい夢? "
" 君の夢をどうか歌ってよ "
" 晴れ渡る青 星の煌く夜 それとも灰色の雲? "
" 君は今日の空模様をなんて奏でたい "
" ぽぉん………… "
(171) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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" ぽぉん………… "
" 夢が響いている 月の綺麗な空 "
" 夢が醒めて仰ぐ 陽の眩しい空 "
" ねえおはようの君 どんな至上の歌を聴かせてくれる? "
" 君の歌はきっと 果てない天空にも手が届くよ "
" ぽぉん………… "
(172) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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" …そらの様に 広く美しい名前が心にあるなら 君の心は きっと至上の旋律を 歌えるね "
(173) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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セレスト-至上の天空-
[Call your name《なまえをよぼう》。 君の中で美しく煌く、大切な君の名前を。 太陽にも星々にも負けない、あの人から貰った君だけの名前を*]
(174) 2013/10/05(Sat) 20時頃
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/*
ちらっ そわ。
相変わらず地上がひどいことだけわかった
目かすーべーるー(キャッキャッ
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― 世界創世記XXX年 ―
[遙か古の時代。 世界を護る為、維持する為に 強大な力《音楽》が必要だった]
[清らかなる音は清らかなる魂に宿る。 そうして生み出されたのが原初の天使。 古の祖先を意味する名前を、 穢れ無き乙女を意味する名前を与えられ 外界から隔絶し歌う事以外の意義を見出せぬ存在。 しかしそれを不自由な暮らしだと感じたことは無い]
(175) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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[ただ歌い、奏で、囀り、それが世界の全てだった。 それだけで世界は完結していた。 そして確かに、その力《歌》は世界へ加護を与えていた。 故に、きっとそれは間違ってはいないのだ]
(176) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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― 世界創世記5XXX年 ―
[旋律が乱れたのは、たった一つの過ちが原因だった。 いつからだろうか、同じ《音域天使》として 共に在る時間の増えた相手が居た]
[彼は何故か、時々“不思議そうな顔”をしていた]
[ある時彼はこう言った]
“ ”
[その意味が分からなかった]
(177) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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[手を取って走り出す]
[何故かとても、■■■が■■気■■■]
[封■■■■■■■心■■■■■■
―――――......
(178) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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[感情の暴発《オーバーフロー》]
[長年封じられていた心は、反動で歯止めなど利かなかった。 感情と力が暴走し、世界中の《音》を集めてしまう。 世界は美しいだけではない。 醜い事、苦しい事、悲しい事…… それら全ても、意思と無関係に吸収してしまう]
[どうして世界はこんなにも■■■のに]
[こんなにも穢れてしまっているのだろう]
(179) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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[耐えられない、耐え切れない]
[音を、力を、感情を、呪いを撒き散らして]
[古の天使は、その身を裂かれた]
(180) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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う、あああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!
[奏でられる二重奏。 荘厳なるパイプオルガンの音色。 何もかもが“心”を掻き乱す]
[苦しい]
[五月蝿い]
[苦しい]
[五月蝿い]
黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れェ!!!!
[清らかな、穢れの無い、純白の翼を広げる]
(181) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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その、音を、止めろッ!!!!!
[かつて世界を護っていた音色は、 破壊の音へと反転し、世界へ……否。 聖堂の者達へと襲い掛かった]
(182) 2013/10/05(Sat) 20時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2013/10/05(Sat) 20時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2013/10/05(Sat) 21時頃
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[今は考えている場合じゃない。]
[背後で聞こえる声、 優しい音色、暖かな音色。 アルトとチェレスタ……セレストの音色
足鍵を幾つか踏み替えて、 その音色を押し上げるように 低音の土台をしっかりと組み上げる。
聞こえる足音、振り向いた先、 彼なのだとわかる。]
(183) 2013/10/05(Sat) 21時頃
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ーーーーー歌って?
[それは、喜びと、楽しみと ……幸せと……
それ以外も知った歌声を。 故に窓から飛び立った歌声を。 知っているからこそ、それだけじゃないと きっと彼なら知っているはずだから。]
(184) 2013/10/05(Sat) 21時頃
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ーーーーーーーーっ!!
[音が空気を震わす。 振動した空気は波になり 衝撃波さえも生んで。]
[やはり、防御の旋律は構築していなくて。 《作曲者》がつくった >>92を 上回る衝撃波。 大聖堂を覆う植物が波に千切られ 茨の蔓が飛ばされて。]
[《奏者》を守らなければ。]
(185) 2013/10/05(Sat) 21時頃
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