278 冷たい校舎村8
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[ でも、葉野は死にたくなかったと言うので、 どうやらこの一説は死にました。>>143
素直に、言葉の綾とか考えなくて、 ふつうに、そっか。って思って。]
そっか。 じゃ、やっぱ違うのかな。
……なんかさ、 そうじゃなかったらいいなって思ってたのか、 そうだったらいいなって思ってたのかも、 自分でもよくわかんねーや。
[ みんなに悩みがあってほしくはないし、 でも、世界の主が考えを変えてくれるなら、 それはそれでいいような気もしていた。]
(158) 2020/06/20(Sat) 17時頃
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[ そう、気づいたらちょっと他人目線。 この世界をつくったのなんて、 自分じゃないような気もしてきていて、 友達の言葉に、結局引っ張られているのかも。]
(159) 2020/06/20(Sat) 17時頃
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[ 抜けた箒の根本から、 また、血が新たにどろりと流れる。>>143
……二度目もやっぱり、 痛そうだって思ってしまって、 礼一郎はハンカチを少しの間傷にあてがってみる。
……際限なくあふれるなら意味ないけどさ。 いきなり、ばさっと布かけるのも違うじゃん。]
……こういうの、 仰向けのほうがいいのかな。
[ わかんないけどさ。 そう思って、ゆっくり体を反転させてみる。]
(160) 2020/06/20(Sat) 17時頃
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…………、
[ 手を組み祈るようなポーズと、 額に記されたマークが見えて、
何も言えずに、 礼一郎は布でそれを覆い隠そうとした。*]
(161) 2020/06/20(Sat) 17時頃
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――現在:1階廊下――
っ、違わない、けど……
[「お前も連城颯真だろ」と、言われて>>151、 それが、まるで認めてくれるみたいに聞こえて。 俯いていた顔を上げる。
君の知っている、連城颯真ではないのに。 僕のことを、連所颯真だと認めて、 心配してくれるというのか。
なんでそう言ってくれるのか、分からないけど。 その言葉を疑わず、信じたいと思った。]
(162) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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ほん、とに? 迷惑、じゃない?
[ 震える声で聞き返した。>>153
本当に、僕は僕のままでいてもいいですか。 俺、じゃなくても、迷惑じゃないですか、 僕のことを知って、認めてくれるんですか。]
(163) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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[ 穏やかに問いかける声は、 決して、糾弾し、責めるようなものではなくて。だから。
聞いてほしいと、知ってほしいと思った。 今なら、この人になら、話せるかな、って。 話してもいいかな、って。
ねえ、“俺”も、いいよね? 僕達の隠し事、話してもいいって、 聞いてほしいって、思ってくれるよね?]
(164) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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僕、は、連城、颯真。 俺じゃない……連城颯真の、もう一つの、人格。
えっと……解離性、同一性障害……? ってやつ、だと思う。 病院には、行ってないけど、たぶん……
[ 名乗ってくれた彼のように、改めて名乗ってから。 僕の、僕達のことを、少しずつ話していく。]
(165) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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僕は、ずっと僕として生きてきたけど…… 中学のある時期から、急に時間が過ぎてて、 記憶が、飛んでいることがあって。
ええと…… “俺”、の方が、少しずつ表に出てくるようになって、 でも、その間の記憶が、僕にはなくて……
[ どう説明すればいいか迷いながら、 たどたどしく語っていく。 分かり辛かったら、ごめんなさい。 このことを人に話すのは初めてだから、許してほしい。]
(166) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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僕は、怖かったんだ。 記憶が急になくなることも、 その間のこと、他の人は普通に受け入れてて、 変わったね、明るくなった、なんて言われることも……
周りの人も、僕ではない僕のことも、怖くて、 そうやって、現実に居るのが怖くなってきたせいか、 どんどん、僕が僕でいられる時間は減っていって……
中学の終わりには、完全に、俺、の方が、俺だけ、 表に出るようになってた。
(167) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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だから、それからしばらくの間、 僕には記憶がないんだけど…… 気が付いたら、俺、の内側から、時々、映画を見るみたいに、俺が何をしてるのかとか、見えるようになってて。
そのうち、深夜、俺、が眠っている間だけ、表に出てこれるようにもなって。 俺、の書いた、日記を見たら。僕が大事だ、って。 いつか表に出てきてほしい、って、書いてあった。
[ 長々と話してしまっているけど、本当に迷惑ではないだろうか。 話さなくていい部分まで、話してしまっている気がする。 でも、ずっと抱えていたことを、話し始めたら、止まらなくなって。]
(168) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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俺、が、怖くなんかない、優しい人だって、分かった。 いつも、笑顔で、周りを明るくして、て、 暗い僕なんかと違う、いい人で……
幸せそうで、羨ましかった。 僕だって、友達と笑ったりして、 幸せになりたかった、のに。
俺、は、僕に出てきてっていうけど、 きっと、幸せな日常を手放したくないはず、で。 僕だって、俺から身体を奪い取る、みたいなこと、 したくなくて、 どうしたらいいのか分からなくて、消えたくなって……
だから……え、っと……
(169) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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[ くしゃくしゃに顔を歪ませて、 半分無我夢中になりながら、 泣きそうになりながら話していたけど。 そこでようやく、言葉が切れる。
迷惑じゃない、なんて言葉に甘えて、 衝動的に、たくさん語ってしまった。 言わない方が良かったかもしれない部分まで、全部。
流石に迷惑だったかもしれないし、 単純に、語った内容に対する反応が怖くて。
様子を窺うように、目の前の彼の顔を見た*]
(170) 2020/06/20(Sat) 18時半頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2020/06/20(Sat) 18時半頃
TO:紫織さん
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おーい、早く起きれー!(-"-)
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[ 夢の世界じゃない世界なら
こんなに簡単に送れるのにな。 ]
[ ぴぴぴ。 ]
[ 通信良好。 ]
[ (笑) ]
[ あーちゃんの親と、ワタリさんと、
あーちゃんが死んでくれたおかげで
幸せになって喜んでるおれはクズ。
ケロっとした顔でおれに優しくする
兄と母と父もゴミ。
あーちゃんももっとクソガキだったら
今も平和に生きてたのかなぁ? ]
[ いま、ウソつきが一人死にかけてるし
そんなに簡単にいかないか。(笑)。 ]
── 現在:病院前 ──
[ 送信。……送信成功。
あの校舎の中とは違って、
メールを送るのは簡単だった。
あ、ここ病院だからまずかった?
まだ入る前だから許してほしい。と思う。
一酸化炭素中毒。っていう手段で、
紫織は自殺を図ったらしい。
漫画とか映画とかで結構聞く死因だった。
メールを打つ指先は冷たい。震える。 ]
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―― 現在:昇降口 ――
[ よく知っている声が、誠香の名前を呼んだ。>>77 ぽんと肩を叩かれて、ぼんやり誠香は振り返る。 よく知っているのに、なんだかまだ見慣れない 整った顔立ちが誠香を見ていた ]
氷室。
[ 怜に会ったら、話そうと思っていたことは色々あった。 いきなりイメチェンするからびっくりしたじゃん! とか ちゃんと眠れた? とか。 けれど、どの言葉も今は出てこない。 ただ誠香はもう一度、氷室、と繰り返した ]
……まなっち、帰っちゃった。
[ 腕に抱えた、まなによく似たマネキンに視線を落として、 ぽつりと言う ]
(171) 2020/06/20(Sat) 19時頃
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またあとで、って言ったのに。 マネキンと、交代しちゃったよ。
[ インクで汚れていない床を選んで、そうっとおろした。 髪を整えて、何か掛けてあげなきゃな、と思う ]
僕のコート、もうないし……。 あ、教室に、喜多仲が使ってた毛布あるよな? それ、掛けてあげよう。 僕、取りに行ってくる。
[ そう言えば、怜はついてきてくれただろうか。 教室に行って、毛布を一枚拝借する。
黒板に書くことは決まっていた。 “まなっちと映画館に行きたいです” ちなみに誠香はポップコーン派です。 みんなで分けっこできるから ]
(172) 2020/06/20(Sat) 19時頃
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[ 昇降口に戻ったら、 まなに似たマネキンに毛布をかぶせた。 しばらくじっと見つめてから、怜へと振り返る ]
僕、喉渇いちゃったよ。 購買で何か買って、ちょっと休憩しない?*
(173) 2020/06/20(Sat) 19時頃
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[ ぼんやりしてたら遠くから人が走ってきて
夜中に元気な人居るな。とか、考えていたら
クラスメイトだった。手があげられる。 ]
おっはあ、ワダツミちゃん。
チョーさむいね。
[ いつもならウェイウェイ×気がするまでするけど
そんな気分じゃないので、笑い掛けるだけ。
スマイルは0円だしね。
よくわかんない?おれも。
右手にスマホ、左手にコンポタだから
手をあげるのも厳しいものだし。 ]
紫織さん、ヤバいねー。
[ ヤバい。っていうのが
紫織の容態についてなのか、
自殺を図った事実についてなのか、
郁斗には分からなかった。
っていうか、本当に。……本当は。
考えたくないんだけれどなあ。って、感じ。 ]
……てか、超マフラー絡まってるじゃん!
急ぎすぎでしょ、フツーに。
[ 焦るよね。分かる。
まあ、焦ったところでなんも出来ねえけど。
って、声に出すほど郁斗はひどくない。
スマホしまって片手のままで
絡まりを解こうと……してみようとする。
コンポタ?そのままだよ。
だってまだ飲み終わってねーし。
さっきぶり。夢の世界ぶり。また会ったね。 ]*
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[箒を抜く力を入れながら、委員長とぽつりぽつりと会話を続ける。>>156]
痛そうだし、怖そうだよねぇ。 帰った後に、どうだったか教え合う? どっちが先になるか分からないけど。
[わたしも委員長も、いずれ帰るのだと。 とりあえずは、そういう前提でいる。]
……まぁ、アリかな。 本当に生き返ってくれるんなら。 痛い思いも怖い思いも無駄じゃないってことだし。
[>>157そしたらきっと、 そういうこともありましたね、って、いつか笑い話になるんだろう。]
(174) 2020/06/20(Sat) 19時頃
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……委員長は全然スッキリしてなさそうな顔してるし。 合ってるのかも、違ってるのもかもわからないけど。さ。
あのメールを素直に受け取るんなら、 文化祭の思い出を大切にしてるってことを、 信じて欲しかっただけかもしれないから、 わたしたちは、……「信じる」って言ってあげればいいのかな。
[わたしだって、他人目線で解決策を考えるならこれくらい。 分からないんだ、何もかも。
死にたい思いに心当たりは無くて、 それよりももっと大事なものがあるような気がして、 深く考えようとすると、頭が痛くて嫌になる。]
(175) 2020/06/20(Sat) 19時頃
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[委員長がマネキンの傷口にハンカチを宛てがうのを見守り、 足りないようならわたしのハンカチもそこに足す。
仰向けになって露になったマークとポーズは、 さっきちょっと覗いてしまったものだけど。 布で覆い隠されるまで、何も言わずに見守った。]
(176) 2020/06/20(Sat) 19時頃
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……お疲れ。
[マネキンを覆い隠すという、 ある種の儀式のような作業が終わったなら、委員長に労いの言葉をかける。]
他にも帰った人がいるかもしれないし。 手、洗ってから探してみる。
あ、上の家庭科室におにぎり作って置いてたから。 お腹がすいた時にでも食べていいよ。 たくさんあるし。
[「上の家庭科室」とは我ながら奇妙な言い回しになった。 これからどうするかと連絡事項を伝えて、 話が終われば手を洗いに行くつもり。**]
(177) 2020/06/20(Sat) 19時頃
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──現在/B1家庭科室──
はは、なんだそれ。 いーよ。やってみる? 怖かったのに怖くなかったーとか、 嘘つくのナシな。
[ 見栄を張りたくなるのは、 もしかすると礼一郎のほうかも。 人形、見るだけでも怖かったんだし。
ちょっとした遊びのつもりだった。 次々にクラスメートがこうなっていく。 そういう世界なんだと理解しはじめている。]
(178) 2020/06/20(Sat) 20時頃
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