82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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うん。一緒に見つけていこう。
ボクらの特別な場所を … たくさん。
時間は無限にありそうだしね。
[笑ってくれるドリベルの目元へ
もう一度、口付けを。
楽しい想像に、胸を踊らせて。]
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[後ろから抱きしめている為か、主の表情は読み取ることが出来ない。 だが、その声を聞けば、放ってはおけず。
彼を抱く腕に、力を籠める。]
……攻芸殿は、覚悟の上なようでした。 なれば、こそ。
[そう、静かに告げた。]
(321) 2013/05/18(Sat) 21時頃
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―回想:手合わせ前>>315―
[トルドヴィンの言葉>>315を聞けば、ニヤリと笑みを浮かべる。]
卿も手合わせしてくれるというなら、ありがたい。 むしろ、こちらから頼みたいくらいだ。
[好戦的な笑みを見れば、答えは伝わるだろうが。 彼にもわかるようにと、軽く拳を突き出した。]
―回想終了―
(323) 2013/05/18(Sat) 21時頃
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……うん。
[これからも、という言葉に頷いた。
涙のあとが残る兄の顔を、僅か眉毛を下げた笑みで見つめる。
しっかりと笑うと言ってくれたのだ、兄に恥じぬよう、
自分も笑えるようにならなければ。
晴れた日も、雨の日も。
胸を張って歩いて行けるように。]
[永い未来のことを少し話して。
穏やかな時間の中、
跳ねる飛沫や流れてくる木花を眺めたり、
風と森が奏でる囁きを楽しんだ。]
……また…季節が変わったらきましょうね。
[その時はまた、きっと別の顔を見せてくれるだろう。
太陽が傾く前には、村へと戻ろうか。]
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―現在:空き地にて―
[主の言葉>>324には、沈黙で返す。 肯定の意思は、伝わるだろうか。]
……色々と、教えて貰いました。
[攻芸から聞いた話を、果たしてこの人は望むだろうか。 無理には話すまい。 彼が望む時が来たならば、その時に――と心に決め。]
俺は、貴方がいてくれたからこそ、こうして人らしくいられるのです。
[それまでは、記憶も持たず、誰も信用出来ず。 今持つ心は、全て貴方が与えてくれたものだ、と――…。]
(325) 2013/05/18(Sat) 21時半頃
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秋に染まる森も美しいよ。
雪も。
この身体なら
冬でも、きっと寒くないだろうしね。
[帰路の間も軽く会話を交わして。
例えば行ってみたい場所や、
見てみたいもの、してみたい事について。
永遠の時間をふたりで過ごす計画。
森を抜けて再び村の道を歩く途中で、
弁当箱を抱えたチアキを見かけた。
包帯に面積が心なしか増えているような。]
……長居してしまったな。
[自宅の中から外に出てみれば、既に二人はいなかった。
待たせすぎてしまったから、仕方がない。]
……どこか、行こうか?
[兄へと話しかける。
残された時間をどう過ごそうか。]
言っておくけど、私が恋しくなったからといって、わざと早く帰ってくるような真似だけはしてくれるな?
[からかうように笑いながら、弟と手を取り合って外に出てみれば、ドリベルとサミュエルの姿はもうなかった。]
……ん。
あとから謝りに行かないと。
[申し訳なさそうに肩を竦め]
どこへ……。
なら、どこか風の気持ちよさそうなところ?
[見つけたチアキの行く先は、当然自分達と同じ方向で。
けれど自宅ではなく入っていくのはこちらの家。]
…………。
[机の上に置かれたお弁当箱に、目を細める。
聞こえた言葉に、約束だったねと呟いて。
分からないという呟きと首まで広がった包帯の白に、
暗い予感が胸を占めた。
ただ、現実にならないことを祈る。
チアキには攻芸と一緒に元気に頑張っていってほしいから。]
……ありがとう…チアキ。いただきます。
[実際に口にすることはできないけれど。
大切に作られた、料理に込められた想いは必ず。]
……そんな事するくらいなら、
最初から戻るなんて言い出さない。
[からかわれて、苦笑する。
実際寂しくなりそうだから、良い返しが思いつかなかった。]
…ああ、いいな。行こう。
[先程の会話のせいか、外だというのに手は、離せなかった。]
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[抱きしめた腕に主の動揺が伝わってきて、思わずその肩を撫でる。]
……嫌なことというか……。 いや、自分の死んだ時の話なので、元より明るい話ではありませんが。 トレイル様が望まれるならば、ゆっくりと。
あとは、師のことなどを。
[3年前に亡くなった攻芸の父のことは、トレイルも知っていることだろう。 今の今まで、師という想いすら抱けなかったが。 そうとわかった今となれば、なるほど確かに他のラーマを見る時とは様子が違っていたと。]
(327) 2013/05/18(Sat) 22時頃
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[主の瞳から涙が零れたのを見れば、それを拭うかのように、そっと唇を寄せた。]
(328) 2013/05/18(Sat) 22時頃
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― 自宅 ―
あ。ひよこ豆。
[チアキが食卓に置いた弁当箱には
美味そうな料理が詰まっていた。
目ざとく豆料理を見つけて目を瞬かせた。
よく見れば、やはり増えている包帯。
包帯で覆われた下に何があるのか、
悪い想像が膨らみかけたが
首をゆるく振ってそれを払って。
頑張っている様子のチアキを見つめる。]
美味そう。
チィ。ありがとう。
[珍しく素直な礼の言葉をかけて、
去りゆくチアキを、見送っただろう。]
[繋がれたままの手に、嬉しそうにくすりと笑う。
一部の村民にはもう勘付かれているだろうし、折角の時間を、あまり無駄にしたくもない。]
どこがいいかな……。
[見上げた空は青い。]
草原か、河原あたりなんてどうかな。
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えぇ……。 トレイル様に聞いていただけるならば。
[そう呟いて、抱きしめる力に手を籠める。 彼が自分に興味を持ってくれているならば、それもまた幸せで。
過去の断片は手に入れたが、既に過去の記憶に対しての興味が自分の中で薄れているのは感じていた。 今は何より、主との生活が大事だった。]
(330) 2013/05/18(Sat) 22時頃
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[二つ提示されて、少し考えて。]
ん……じゃあ、河原、行ってみるか?
[河原の方が、草原より少し遠く。
村の中をゆっくり歩くために。]
― 自宅→ ―
[チアキが去っていった家で。
食卓に乗った料理が
否が応でも日常を思い出させて少し切ない。
昨夜、深く深く眠ったせいか、
まだ眠気も遠く。珍しく。
再び、村を歩いてみようかと。
ドリベルに声をかけてから、外へと。
宛てもなく、ゆったりと散歩を。]
ん、行こうか。
今日は天気がいいから、きっと川の水も気持ち良いだろうね。
[そう言ってから、ふと考えて]
……あぁ。
私達は触れなかったか。
けれど川のせせらぎを聞けるのは、嬉しいね。
[冗談めかし、少し笑う。
歩くペースはゆっくりと、周囲の景色を楽しむように。]
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―空き地→自宅―
[短い距離ながらに、ゆっくりと歩く。 すっかり、このペースが馴染んでしまった。 言葉は少ないが、主の手はしっかりと握りしめたまま。
家について、主が隣に座れば。 絡められた指に目を細めながら、そっとその髪に頬を寄せた。]
(338) 2013/05/18(Sat) 22時半頃
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[チアキの残していってくれたお弁当。
相変わらず手はすり抜けてしまうけれど、
心はいっぱいになったつもり。
誘われて三度外へと。
二人でゆったりと歩く散歩道は穏やかで。
風が少し悲しい気がするのは、
夜を迎えるからかもしれない。]
…風邪を引いたりすることもないですし。
……星を見ながら眠るのも…いいかもしれませんね。
[果てのない星空を眺めながら。
思いついた言葉をそのまま口にする。]
―――――。
[その、散策の途中で。
楽しそうに食事をする一帯を見つけて。
チアキの包帯の範囲が、広がっているのを見る。
…隠しているようだ、と。
胸がざわついた。]
いいね。
でも、外じゃ いろいろ …
… そういう事は、出来ないね。
[してもいいんだけど。と付け加え。
夕暮れ時から夜にかけての時間、
村のあちこちを歩いて回る。
眠るならどこが良いかと思案しながら。]
なに?
[足を止めた弟と同じ方向へ視線を向ければ、空き地での、楽しげな食事の風景があった。]
あぁ、チアキ達───
[楽しそう、と言おうとして、止まる。]
…………。
[どこか、違和感がある。
胸騒ぎがして、握った手の力が強くなる。]
[死者が生者に出来ることはなく。
そして仮に、生きていたとしても。
病が発症してしまえば、止めるすべはない。]
……楽しそうだな。
[元気そうに笑うチアキ。
発症していたとしても、していなかったとしても。
彼が、明るく過ごすと決めたなら…。
声は、思っていたより寂しげに響いたけれど。]
パン……食べてくれてる、な。
[泣きたくなる気持ちを耐えて、
強く握る手を、握り返した。]
……… 。
[ぱちり、と二度ほど目を瞬かせて。
しばらく。かなり。沈黙してから。]
……誰も見えないなら…いいんじゃないですか。
[俯きがちに呟いて。
慌てて打ち消すように、別の話題を振る。]
……ところ、で。
…前髪切るとしたら…どうやったら切れると思います?
[鋏に触れないからどうしたものか。]
[沈黙の間は、同じように目を瞬かせながら
ドリベルの顔を見つめていた。]
………… いいんだ 。
[それは良いことを聞いた…とは言わないが
目を細めて唇には笑みを。
小さく呟きを返して、不穏なほどゆっくりと頷いた。]
ホレさんを握った
ケヴィンさんに切ってもらう … とか。
[触れられる刃物を思い浮かべてみれば
その発想にしか行き着かなかったが。
想像してみれば、実にシュールだった。]
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