88 めざせリア充村3
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[一般兵たちには、俺の背後を護らせる。 不必要に前に出て死に急ぐ者は少ない。 “魔法使い”にぶつけるには、 彼らはあまりに非力だから。
俺の視界には、焼け野が原と、 電撃に崩れ落ちる青の兵隊たち。 それから、“千枚刃”と呼ばれる風使い、か。
彼女の前に居るのは、 効率良く青を薙ぎ払う “雷神”と呼ばれる赤の魔法使い。
ただ。それだけ。だけど。
彼女との距離が縮まり、声を聞いて、 傍で剣を振り上げた青を殺してから、 動きを止めた。]
(93) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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必要なのはさ、 殺す覚悟でも死ぬ覚悟でも無いよ。
お前、生きる覚悟は出来てんの?
[揺れる瞳を見下ろして。 纏わり付く雷の名残である光を払ってから 彼女の金に輝く髪を撫でる。
戦場に相応しくない光景ではあるものの、 その手付きにも、声にも、 揺らぎも迷いもない。]
(94) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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[チアキの葛藤を見て、頷き――]
知って、るよ―― さっき、知ったから――
[ライジも独りで背負おうとしていた。 そしてそれを助けることは、できないのだ]
信用するさ。だって――
[コツリを項を叩く。 キョロキョロと周囲を見ていた陶器のように白い眼がチアキの方を向くと、甲高い金属を打ち鳴らすような音が漏れた]
子どもは嘘を見抜くのが、得意なんだよ。
[チアキにとってはほんの気まぐれだったかもしれない。 しかし、名づけられたことはキィにとって生まれ、自我を持た時以上に衝撃的な出来ごとだった――]
(95) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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ありがとう――。
[>>91 苦しみながら、それでも助けてくれるチアキに微笑みを向ける。
マントを脱ぎ、モニカに渡せば綺麗に消してくれるだろう。 モニカの共和国の軍人である証拠は全てライジに剥奪されていた。 軽装の二人――オスカーは暗くてよく分からないかもしれないが薄い膜のような外骨格で身体を覆っているだけなのだが――すぐにでも、出立はできるだろう]
(96) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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見たくないなら、見なくていいんだからな。
[ケイトがそこにいれば、そう話しかける。
モニターに映る場面はどれも哀しい。]
……これは現実じゃない。
俺たちがお前たちに見せた悪い夢だ。
飯でも食って、寝ててもいい。
……しばらくは実験もないだろうからな。
[自身が精神面に異常なしと診断を下すまで
または彼らが実験結果の解析を終えるまで。
通常の実験は行われないことになっていた。
その程度が精一杯だった。**]
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[ぼやき叫びながら後頭部を乱すチアキ>>90は、 昔のチアキに見えた。 自分はこんな風に癇癪を起こす姿を見たことはなかったが。
モニカに青の服が必要であるなら、自分のものを渡すつもりで。 しばし、その場のやり取りを眺めているだろう。**]
(97) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/02(Tue) 02時頃
[ポツリ、ポツリ、雨を降らせる。
彼女の涙の音を消してしまえるように。
全て洗い流せればいいのに―――。
雨を、降らせる。
次第に雨は土砂降りに。
ザァ…ザァ……と、悲しい音を消してしまえるように。
いつも、戦いの後に降らせていた、
自分にとっては、優しい雨。
悲しいその心を癒す、切ない雫。
晴れない雨はないと、願う音。
大切な人に、この雨が届きますように―――。**]
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生きる、覚悟は分からない。 私は、いつ死んでもいいとは思ってる。生かすために。 ……説得力、無いけれど。
[その声に揺れも惑いも迷いも無い。 懐かしい感覚には>>94抵抗する事無く目を細める]
死んで欲しくない人がいる。 だから、その人が死なない道を選ぼうって、この場所に立った時から決めてた。
[戦場に似合わない穏やかな会話。青い兵の攻撃の手は既に止まっていただろう。 壊滅状態に近いせいもあっただろうけれど、リッキィの行動に驚いて動きが止まっているのが大半。]
(98) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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[勝手にしたことだと、ナユタは言うけど。
ケイトも、自分が守れと命じた兵士たちも、ナユタも、
自分を守ろうとした人たちは、みんな、死んでしまった。
夢の中でのことであろうと、それは確かに起きたことで
泣いてしまうと、誰かをやはり困らせる。
笑わなければと思う。笑わなきゃ。
だけど、口元に何とか浮かべた笑みは、酷く歪で、
とても見せられない。大きく深呼吸。落ち着かないと]
……え?
[笑顔を浮かべようとしてると、雨が降り始めて
その音の優しさに……悲しみで揺らめいていた心が
凪いで行くのを感じていた。**]
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だから、お願いがある。
[碧眼が元の茶色に戻っていく。それは戦う気はもう無いとの、意思表示。 兄なら、お願いの意味を分かってくれるだろうから、これ以上は口には出さなかった。]
(99) 2013/07/02(Tue) 02時頃
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[呆然と成り行きを眺めるのは赤も同じ。
俺もまた、静かにリッキィの言葉を聞き、 瞳の色が変化する様を眺めた。
お願い、と言い出す彼女に、 溜息をひとつ。]
………
[髪を撫でていた右手を下ろし、 指先を擦って雷電の花を創る。 細やかな光の糸を編んだ花を。]
(100) 2013/07/02(Tue) 02時半頃
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[キィの言葉は分からない。 ただ、甲高く鳴くそれは、自我があるのだなとそう思った時、名前をつけるのは自然なことだった。 幻想の生き物がいるということは、チアキに取ってごく当たり前なことに思えたのだ。 それは、自身の幻想の能力のせいか、それともそういう思考だから能力が使えるのかはわからないが]
……オスカー、モニカ、キィ。 行こう。補給品運搬用のトンネルがある。
[近付き、闇夜に紛れて彼らを連れ出そうとする。 はたと、オスカーに近付いたときあることに気が付いて]
……オスカー、その目は?
[白い石を、じっと見つめた]
(101) 2013/07/02(Tue) 02時半頃
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[数歩退き、彼女との間に距離を取る。
右手を振るうと、 花は砕けて電気の矢となり、飛ぶ。
それらは全てが彼女を避けて、 遠く遠くへ飛んでいった。
もう一度溜息を落とし、踵を返す。
戦意の無い者に応戦する必要は無いと。]
(102) 2013/07/02(Tue) 02時半頃
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[有名人の彼らが目立たぬよう、自分とソフィアの青の服を二人に渡す。 薄暗い黄昏時。遠目からは誰かは分からないだろう。
そうしてその場を離れる前に、膝を付き。 持ってきた袋に、ヤニクの灰を入れた。
骨と灰になった彼は、随分と軽かった]
……ソフィア。オスカーたちについていっても、いいんだよ?
[トンネルに向かう途中、ぽつりと呟いて じっと、ソフィアの顔を見る**]
(103) 2013/07/02(Tue) 02時半頃
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うん、分かった。 行こう、モニカ――。
[>>101 チアキの言葉を受けてモニカに手を差し伸べ、手を掴むとともに歩み出す。 キィは断続的に高い音を出し、返事をした。
>>97 ソフィアの方を見やり、視線を逸らされていなければ話しかけただろう]
ちょっと、近づきすぎたみたい。 変質しちゃった。
[チアキの問いかけにはあっさりと割りと重大なことを言ってのけた]
(104) 2013/07/02(Tue) 03時頃
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[>>103 服を受け取ればそれを着こんだ。 少なくともこれで占領地区までは行けるだろう――あとは二人の力があれば国境を抜けるのは容易いだろう]
……ソフィアもおいで。
[>>103 モニカの手を握る反対の手をソフィアに差し伸べた]
(105) 2013/07/02(Tue) 03時頃
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[その様子を"目"はじっと見ていた。
"目"の名前は「朔」――盗賊組合と長く対立をしてきた暗殺組織の人間だった。 暗殺組織はかつて盗賊組合に抗争で負け、日陰の組織となっていた。
片や軍に召し抱えられた組織。 片や忌み嫌われ蔑まされる組織。
盗賊組合の"不祥事"を処分すれば、暗殺組織が成り替わることもできるだろう。 "目"はにたりと笑みを浮かべ、"右腕"に報を飛ばす。
"右腕"は報を受けると両腕を抱き、立ち上がった――。 "右腕"の名前は「明之進」。 その手には希少金属を魔法の力で精錬して作られた刀"明星"が握られていた]
(106) 2013/07/02(Tue) 03時半頃
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[モニカに自分の軍服を着せれば、 顔を知らない誰かが見れば特殊隊に勘違いするかもしれない。 二人を見送るために歩く。
オスカーの手がこちらへ向けられて。>>105 チアキがこちらを見ていた。>>103]
……うん。ありがと。 でもいいや、ここにいる。
[小さく笑って、首を横に振った。**]
(107) 2013/07/02(Tue) 08時半頃
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ん。 [>>96 マントを受け取って。 話からして燃やせば良いのだろう。 ぱちりと音がすれば、火はたちまちマントを焼き尽くして炭になる。 同じように、自分もロングコートを脱いで、燃やした。]
ん、ソフィア。 [受け取る際に小さく彼女へ囁き]
…ありがとう。
[と、受け取ってその場で軍服を着込んだだろう**]
(108) 2013/07/02(Tue) 12時半頃
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[服を渡す時、モニカの言葉には小さく首を振って。]
気をつけてね。
[道中の無事を祈る声を。]
(109) 2013/07/02(Tue) 16時頃
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[トンネルへと、人目を避けて歩いていく。 >>107首を振るソフィアを、じっと見て]
……もう戦わなくてもいいかも知れないんだよ? どこか静かなとこで、暮らせるかもしれない。 本当にいいの?
[それは希望的予測でしかなかったけど。 包帯を巻いた手を握りながら、尋ねる。
やがて、トンネルの入口につく。 そこまでの道のりを見ていたのは、>>106ほんの僅かな人間]
(110) 2013/07/02(Tue) 16時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/02(Tue) 16時頃
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……モニカ、一つ訊いてもいい?
[すっと。 視線をそれまで向けなかった彼女へと向ける。 その目は、どこか冷えていて。静かで]
ヤニクを殺したのは……モニカだよね。
[それは、質問ではなく確認だった。
ヤニクの“焼け落ちた”首。あんなことができるのは、知ってる限り一人しかいない]
……責めるつもりはないよ。
けど、次会ったときは きっと、迷わず君を殺す。 オスカーも同じだ。
……だから、もう会わないでおこう。
(111) 2013/07/02(Tue) 16時頃
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[今だって。もしも青の兵の目があれば迷わずモニカを拘束していただろう。 場合によっては、殺害もあり得た。
人の目がなくとも、もしも志乃の言葉がなければ、迷わずモニカとオスカーを裏切者として処分していただろう。
だから、これは考えられる限りの要素が偶然積み重なった結果]
……どうか幸せに。
[その幸運に感謝しながら、いまはただ彼らの幸せを祈る。 自分がこの国を捨てられない代わりに、オスカーたちは幸せになってくれるといい。
希望を託すような気持ちで、祈った。
久しぶりの感情だった]
(112) 2013/07/02(Tue) 16時頃
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…チアキやリッキィを置いてまで、 あたしは行く理由はないから。
[オスカーやモニカと共にここを離れたとして、 きっと後悔するだろうから。 仮に静かな暮らしを得られたとしても、 その平穏を甘受できない気がきた。]
オスカーほど便利じゃないけどさ、 適当にこき使ってよ。
[ね、と言い切って話題を止めた。]
(113) 2013/07/02(Tue) 16時半頃
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[モニカへ確認するチアキ>>111は、 こちらが言わずともやはり気づいていたようで。 再会を望まない、別れの言を耳にする。]
二人とも元気でね。
[こちらともまた、会わない方が二人にとってはいいのだろう。 またねの代わりに手を出して、握手を別れの挨拶に。
(114) 2013/07/02(Tue) 16時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/02(Tue) 16時半頃
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そう……無理しちゃダメだよ。
[>>107 眉根を下げて手を振る。 囁かれた言葉には苦笑を浮かべるしかなかったが――]
モニカ、行こうか。
[トンネルに足を踏み入れ、振りかえる――]
チアキも、ソフィアも、元気でね。 リッキィにも、戻ってきたら――。
[伝えて欲しいと頼み、薄暗いトンネルの中へと足を踏み入れた**]
(115) 2013/07/02(Tue) 17時頃
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[トンネルの中に足を踏み入れた彼らの背中を見送る。 手にした遺灰の袋を、ぎゅうと握って
深い、ため息を吐いた]
……
[二人の背中が消えた辺りで、こちらも背を向ける。 そうして、空を見た]
戦争は嫌だ、平和でいたい。 たったそれだけなんだよね。みんな。
でも、さ。 研究所に居たときから、みんな分かってるはずなんだよ。
平和ってのはさ。何もしなければ手に入る“安物”じゃないんだ。
(116) 2013/07/02(Tue) 17時半頃
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数えきれないほどの人の数えきれないほどの努力が大前提
莫大な汗と血を使って土台を固め 膨大な知恵と財産を使って柱を作り 想像すら及ばない量の命を積み重ねて積み重ねて……
そうしてやっと得られた、殺しあわずとも生きていけるだけの地位と知恵。 その上で初めて選ぶことのできる、最高の“贅沢”。それが平和だ。
何もしなければ、食われるだけ。 ねじ伏せられ、踏みにじられ 平和どころか人権の一欠片さえ手に入らない。
(117) 2013/07/02(Tue) 17時半頃
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……そうして、大事なものを なにひとつ、守れない。
[自分は、その贅沢を求めることすらできなかった。 望むことすら疲れていた。 だから、いま。僕の手は大切な人達の血にまみれているのだ。
気が付いた時にはもう、後戻りするには遅すぎて 肩にのし掛かるものは大きすぎた]
……戻ろう、ソフィア。
[せめて、二人が
平和な未来で生きられますように]
(118) 2013/07/02(Tue) 17時半頃
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[苦笑でもなんでも、最後に見るのは笑みがいい。 これが死出の別れでないのなら尚更。]
伝えるよ。
[オスカーに頷いて、 モニカからも何かあるようなら、同様に。 手を振って、小さくなる背を見送る。 闇の中にその姿が溶けて見えなくなるまで。
背中越しに流れてくる声に、自嘲めいた笑みを落とした。]
(119) 2013/07/02(Tue) 18時半頃
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