266 冷たい校舎村7
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R団 タカモトは、メモを貼った。
2019/06/12(Wed) 16時半頃
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──現在:階段踊り場>>129──
[ 僕らの間に芽生えた共通認識。 足元に転がっている人形は灰谷彩華である。
痛々しい姿に目を背ける七月葉子と裏腹に、 僕はただそれを見下ろしていたんだけれど、
想定になかった返事>>129>>130に、 僕は思わず、人形を前にした沈痛な声音とか、 そういうものを忘れて、「えっ」と言う。]
多目的室? 寝づらくなかった? それなら教室に来ればよかったのに。 毛布がある分、マシだったと思うけど。
灰谷さんは──、 七月さん探しに行ったきりだって、 聞いたと思うけど。
(144) 2019/06/12(Wed) 18時頃
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[ 寝支度をしに教室に帰ったとき、 ちらりと聞いた会話を思い出す。
きっとそのあとの足取りが、 多目的室での七月葉子との会話なんだろう。]
じゃあ、保健室かどこかに、 そのあと行ってなければ、 それっきりかなあ……
[ 一応、足取りを確認したほうがいいかと、 のんびり頭の中で灰谷彩華の行動を追い、 やはりあとで保健室に顔を出そうと思う。
……思ったあたりで、 塞ぎこんだ呟き>>130に我に返った。]
(145) 2019/06/12(Wed) 18時頃
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……七月さんのせいと、 決まったわけじゃあないし、 ……ホストが誰かもわかってないわけだし。
そもそも、こうなる人間が、 どう選ばれて、なぜこうなるのか。 何も僕らにはわからないんだし、
気に病む必要はないんじゃないかと、 思うんだけど…………、
[ 僕はたどたどしく言う。
一緒にいればこうならなかったのか? だとして、自分のせいとするのを、 多分、気が滅入ってるんだろうな。と思い、]
(146) 2019/06/12(Wed) 18時頃
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[ だからこそ、顔を上げた七月葉子>>131に、 僕はいくらかほっとして、根拠なく頷く。]
分からないけど。 その可能性はあると思う。
それが合ってるかを知るには、 僕らもこうなるしかないわけで。
なら、帰れたんだって、 思っておくのがいいんじゃないかな。
[ 気休めくらいにはならないだろうか。 しゃがみこみながら、淡々と説いて、]
(147) 2019/06/12(Wed) 18時頃
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[ 七月葉子がどこからともなく、 大きな暗幕を抱えて帰ってくる。>>132
それまで、僕はただその場にしゃがみ、 人形と同じように天井を見つめてみたけど、 学校の、白い天井がそこにあるだけだった。
提案に則って>>133、 僕はその人形を暗幕に閉じ込めながら、 こうすると本当に遺体みたいだと思った。
モノを運ぶみたいに、 彼女とそれを持ち上げて──、 もしそこに、3人目4人目がやってきたなら、 もう少し手分けをしながら持ち上げて、
ぽつりと零された呟き>>133に、 手元に落としていた視線を上げる。]
(148) 2019/06/12(Wed) 18時頃
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どう……どうかな。 七月さんは、どうかなると思ってるの?
[ どうなっちゃうのか。 あまり考えていなかった疑問に、 思わず質問で返してしまったけれど。
声にして、ああ。と思う。]
……僕は、待つしかないと。 待って、起きたことを受け入れればいいと、 そういうふうに思っていたから。
[ ただ、この静かな世界で息をして、 食事をしたり、眠って過ごす。 終わりが向こうからやってくるまで。]
(149) 2019/06/12(Wed) 18時頃
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[ そうじゃなくていいのかもしれない。と、ふと思う。**]
(150) 2019/06/12(Wed) 18時頃
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―― 現在:4階の3年7組 ――
本当に? じゃあ、巻き込まなければいい。
[力強い言葉に首を横に振って、 悪意はあるよ、と断定するように言う。 お人よしなんかではない、と思う、と。
それから長くため息をついて、 めずらしく俺をなだめるような高本を じっと見上げて、吐き出された自嘲にやっと笑った。
肩の力を抜く。>>138]
(151) 2019/06/12(Wed) 19時半頃
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……お前は、そうだな、知ってたらさっさと出るか。 早く出られるといいよな。
うん、悪ぃ 冷静じゃなかった。
[俺は首を振って、宇井野のマネキンを運んでいくために 色々と用意を整える。
今動かしていいの。ここに置いておく必要はないの。 しあわせそうな猫を見て、なんとなくそう思ったけれど ここに置き去りにするほうが、ない、な、と思いなおして
俺はマネキンの胸の上に乗った猫を見る。
高本の手が猫の頭を撫でるのを見下ろしながら マネキンの足をもち、体育館まで向かう。]
(152) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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……。
[ついと伏し目がちだった視線を動かす。
高本の目を見て、>>143 いつもどおり「なんだよ」、と、笑い飛ばした]
(153) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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あったりまえじゃーん。 さっさと帰って暖房の効いた部屋で かまくら大福食いてーわ。
……ここから出たら ういのも相原もいんでしょ。
お前帰ったら何する?
[世間話みたいにそんなことを言って気を晴らす。]
(154) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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[普段俺に気を使わない高本だもの、 気を使っていることなんて全部つつぬけだ。
傍から見て俺はおかしいのかな?
わかんねえし、あんまり興味がないから 取り乱していた俺は、すぐにいつもどおりの養拓海だ。]
……そういや、ああ。 灰谷さんとヨーコねーさんは大丈夫なのかな
[話題を切り替えるように、 昨日教室に見えなかった人の名前を出して*]
(155) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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[ 校内に鳴り響く音に、跳ね起きた。>>#0 ]
(156) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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──現在:保健室より──
[ お泊り会のように持ち込まれた毛布を>>2:418 昨晩はみんなが寝静まった後に教室を覗き、 隅に避けられた自分の机の上ある毛布を手に取った。 中に入るのは、どうしてか憚られてしまった為、 保健室へと降り、まるで縄張りのようにして ひとりぐっすりベッドで眠りこけていたのだが。
音が、現実へと引き戻す。 ]
……最悪、
[ もちろん、怒号なんて聞こえてきやしない。 だれかからのおはようって言葉も聞こえない。 いまは、たったひとりの空間だったから。 ]
(157) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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[ 目覚めのあまり良くない頭を叩き起こしながら 教室の黒板に書かれた奇妙な校舎について ───……それが不意に思い出された。 地上からも空からも出られない。>>2:454 外界との通信は遮断されている。>>2:561
そうして、見つからない相原の行方を思う。 ]
精神世界、なあ……
[ ぐしゃり、と頭を掻き回す。 ここがそういう世界だったとしたら、 消えた相原は現実の世界にでも帰れた? どうやって?一人で勝手に帰るとかずるじゃん。
ホストが未練とか、再現したいとか、 何かの願望で精神世界ってやつ作ってんのなら ]
(158) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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[ ────あんなんで、いいの?なんて ぼんやりと思ったりもしていた。 ]
……ま、どうせ俺には関係ない
[ 呟きを落として、保健室を後にする。 朝の一服ってやつをする為に、だ。 保健室はなるべく清潔な場所の儘にしておきたい。 だから、昨日と同じ教室へ行こうと外へ出るが ちょうど階段へ差し掛かったところで
───何かを運ぶ人影を、見つけた。>>148 ]
(159) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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京輔、それなに?
[ 暗幕で包まれた塊を顎で示した。 何か、って頭に浮かんでくるものを 軽く首を振って追いやりながら ]*
(160) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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──現在:道中>>159──
[ 七月葉子と一緒に運ぼうにも、 きっとその歩みは亀みたいなもの。
ぽつぽつと、言葉を交わして体育館へ。 注意深く階段を下りて1階へ。
そこで、不意に声をかけられ>>160、 僕は首を傾けてそちらを向く。
朝の教室になかった顔が、 それ。と言って僕の手元を示している。]
(161) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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これ? 灰谷さん。
[ 視線を手元のモノに振って、 これ、と示して僕は言った。
朝起きて、チャイムが響いて、 階段に行ったら落ちていた。そういうもの。
ごく端的に答えた僕は、そこでふと、 そういえば彼はどこにいたのだろう。と思う。]
そういえば、轟木くんはどこに? 昨晩、教室にはいなかったよね。 *
(162) 2019/06/12(Wed) 20時頃
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物静かだけども 手先の器用なおんなのこ
どこか不思議な雰囲気で 綺麗なおんなのこ
可愛い持ち物の似合う 今どきのおんなのこ
気が強そうに見えて 凛々しいおんなのこ
一つの恋に夢中になれるおんなのこ
普通じゃないところなんて
いっぱいいっぱいあるのだろう
だけども
おんなのこはみんな まぶしかった
まぶしいおんなのこたちを眺めて
おとこのこに交ざって 生きている
おんなのこ と おともだちになれても
おとこのこ と おんなのこ
おんなのこ と おんなのこ
おともだち の かたちって
一つの違いだけで かわってくる
頑張って 頑張って 頑張って
それでやっと おとこのこと並べる
おとこのこ の かたちをとれるのだから
境界のわからないおともだちを
距離感のわからないクラスメイトを
保つことが出来ている自分を
ほめてあげたって いいのかもしれない
──── 学校 ────
[ 妙な冷たさが頬を撫でる。
虎落笛にたたき起こされて、
宇井野は気だるげに頭を持ち上げた。
冬の夜は早い。
外はもう暗くなってしまっているようで、
部活終わりの生徒が窓の外に見えた。
ヴヴ、と、スマホが通知を告げる。
鞄から取り出そうとして、気づいた。
教室だ。教室で眠っていたらしい。 ]
[ 寝ぼけ眼で頭をわしりと乱した。
机に擦れて外れた胸のボタンを締める。
夢を見ていた気がする。
誰かが頭に触れて、
胸の上には何かが乗っていて。
その前を、遡って。はっとした。
そうだ。学校に閉じ込められて。
見回す。スマホを確かめた。
圏外ではないし、窓の外はいつも通りだ。 ]
[ 通知は、親からだった。
今日は遅くなるのか、と。
遅くなる、と、返事をしたところで。
ぴろん、と、通話アプリが受信を示した。
それを見て、 は、と、漏れた。
がたりと椅子が倒れる音がする。 ]
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