255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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[優しい声。
作られた優しさじゃない、本当の。
だからあたしは、拒まない。
二度目の口づけも
嫌だって、思わなかったから]
―― だいじょうぶ。
[問いかけられては、微笑んで。
その度に、あたしはそーさんの髪を撫でる。
そーさんの顔が、
あまりにも不安そうなものだから、
あたしは何度も、安心させるように微笑んだ]
あたしも。
…… そーさんを、愛したい。
[愛してるとは、まだ言えなかった。
そーさんの心をまだ、
きちんと知れていないから。
―― でも、多分。すぐに言える。
あたしに触れる手は、
とても、やさしいものだったから
絡め取られた手を握り返して。
良いよ、って言うように小さく頷いて、
そーさんを見上げた*]
[快い感触が時折入り交じりはするけれど、セイルズの思考も本筋を見失うまでは至らない。このベストが入るのだから、大体あの辺りの服ならば──と思い浮かべて、そして]
[皺を伸ばしていた指先を、彼女にそっと掴まれる]
……?
[彼女の顔がほんのりと火照っていて、絞り出された声は最後の懇願にも似ている。セーターを編むときには胴回りを測らなければいけないように、彼女の場合は胸囲を見ておかなければいけないし、“作業上の接触”の域は越えていなかった──筈、なのだけれど]
……恥ずかしいのは、駄目だろうか。
先程抱きしめた時にも触れたものだから、
この程度の接触は問題ないのかと……
[彼女は服を着たままで、手洗いや着替えといった個室で為される事柄に踏み込んでもいない。首を傾げる。分からないこと、先程は聞き損ねたけれど、今度は教えてくれるだろうか]
[──それに今はもうひとつ、尋ねたいこともあるのだ]
……それと、その
貴女に触れていると──心地が良くて、
離れがたい、のだけれど
[駄目だろうか、と呟いた。
下心というには少し、触れる事自体に重きを置いていたのだけれど──禁止されたらどうしようかとも、少し思う]**
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