241 The wonderful world -7days of KYRIE-
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[ 案の定、ぴゃっと動こうとしたピグノイズに、
ニーナは素早く、進路を塞ぐように手を伸ばし──、
20(0..100)x1。]
……やっぱり、犬とは違うか
[ ぴゅんと短い手足を懸命に動かし、
1の方に逃げてく姿を
(1.オシリスカメラ 2.木徳図書館 3.いちご横丁)
なんだかしみじみと見送ってしまって──、
おっと、追いかけねば!**]
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― 6th day ―
[俺が碧衣の頭をなでているあいだに 幼馴染が集めてきたパーツを繋げた>>6:#11
…頭がどこからやってきたのか、 どうしてそれを幼馴染が持っているのか、 嫌な予感はしたけれど、 今はそれを深く考えるどころではなくて。
そうして、出来上がったのは ぼろぼろの赤い服をまとった、小さな男の子の姿。 明らかに人形とわかるようなツギハギだらけのそれは ゆっくりと目を閉じていった。 まるで、眠りに落ちるかのように。 そうして、気がつけば掌のカウントダウンは停止し、 人形の傍らには4つのホーリーバッジが残されていた。]
(36) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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[ミッションの達成に、ほっと息を吐く。 そうして、幼馴染が4つのバッジをそれぞれ二つずつ 分けるのを見ていた。>>15 そうしているうちに、空から何かがやってくる気配>>@3>>@4
見上げれば、そこにいたのは金髪の女で。 それをみてふと、思い出した。 ああ、そうだ。 この男は確か三日目に水族館で見かけた奴だ>>3:276]
(37) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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俊太郎か。よろしく。 俺は古良翔也、それでもってこっちが 俺のパートナーの堀井圭。
[さっき手が触れた男>>6:223に名乗られれば こちらも同じく、そう返す。 もし傍らに彼のパートナーがいれば、 そちらのほうの名前も、聞いたかもしれない。
――そうして、彼らと話しているうちに、 いつしか意識も黒く、暗転していった。]*
(38) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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― 回想・過去と今とエントリー料と ―
[家族について思い出すのは、机にしがみついて仕事をする父と、 父を支えるために朝から晩まで外で仕事をする母。 小さかった妹の姿。
決して、裕福とはいえなかった。 親にそれほど構ってもらった記憶もないし、 ある程度大きくなってからは妹の世話も見ないといけなかった。
保育園に通うようになった妹を迎えにいく前、 近くにある図書館に寄っていくのが日課だった。 妹に読んでやる絵本と、自分が読むための本。
妹がいなくなっても、父から逃げるため 図書館通いはなんだかんだ変わらなかった。
少し、変わったことがあったとすれば、 あの雨の日から、図書館で一緒に本を読む仲間が一人 増えたというくらいか。>>20]
(39) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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[父が死んだ"あの日"まで、俺とあいつは よく、二人して遊んでいた。 本を読むことも、マブスラで戦うことも。 あの頃の思い出の多くは、彼女と共にあったし それを疑うこともなかった。
それは、今でもかけがえのない思い出で、 だからこそ、失いたくないもの。
守りたくて、傷つけたくなくて、悲しませたくなくて。 だから…彼女を拒絶して、遠ざけた。 それが彼女を守るため、彼女が幸せでいるために 必要だと信じたから。>>1:140 それで彼女を傷つけるなんて、微塵も思わなかった。>>4:441]
(40) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[――そして、同時にこうも思っていた。
大切なものを守るためには、力がいる。 誰にも負けない、何者にも屈さずにすむ力が 自分の意思を押し通すために、 自分の視界から、煩わしいものを全て消すための力が。
そうして、俺はその手段を暴力に頼った。 施設の職員も教師も街の不良どもも 気に入らない奴を手当たり次第に殴り倒して、 …そうして、気がつけば不良集団のトップなんて けったいなところに収まっていた。]
(41) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[力さえあれば、それでいいと思っていた。
自分の意思が通せるならば、 それで大切なものが守れるならば、 それでいいと思っていたんだ。
…何が自分の"大切なもの"だったか、 自分が何を守りたかったのか、 遠ざけたもののことすら、忘れたまま。 気がつけば力とそれに寄ってくるものだけが、 自分の全てになっていて。
……そうして、取られたエントリー料が 生前の俺にとっての"男らしさ"。 俺が、俺として生きていくために身に着けた 姿かたち、知恵やら腕力やら運動神経その他諸々。]
(42) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[大切だったものを守るために手にしたはずの武器を いつのまにか大切なものそのものと間違えてしまっていた。 目的と手段が、入れ替わっていた。
そのことに気づかないまま俺はずっと生きてきて。
――だから今、俺はこの少女の姿で、このUGに存在している。]*
(43) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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― 7th day/中央エリア・スクランブル交差点 ―
[気がつけば、そこはスクランブル交差点。 最初の日、ここで目覚めたときと同じような景色が 広がっていた。>>1:13 唯一違うのは、傍らに幼馴染がいるということ>>27
ドシン、と周囲に響く音>>6>>#1 それは昨日御沙霊園でサイノイズと 対峙したときにも似ていて しかしそれよりもずっと大きなものだった。
メールを確認する幼馴染のほうを覗き込めば>>#0]
……こりゃ、あのおっさんの文面だな。
[幼馴染も同じ事を考えていたらしい>>27]
…いよいよ、最終日か。
(44) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[どうやら、長い一日になりそうだ。>>#0 なんにせよ、最終ミッションの場所には心当たりがある。 幼馴染と一緒に立ち上がって]
――行こうぜ。
[彼女の手をとって、そっと握る。
――迷うことはない。
たとえ、どんな結末になったとしても、 俺たちは今ここでできる最善を、 自分たちが選ぶことのできる選択肢の中で、 最良と信じるものを、掴み取るだけだ。]*
(45) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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― 7th day/甘味処あん屋付近 ―
[細い路地を含め最終ミッションの地に続くルートは何通りか存在する。 その中でもここを選んだのは…何故でしょうね。
時折空から地上を見渡せど参加者の気配はない。 なのに漆黒ノイズには出くわすもんだから短くなったスカートも活かしつつ撃退して。]
んもぅ…きりがないわね…っ!
[遭遇率の高さから昨日より発生源に近いのだろう。 倒しても少しすれば次の増援がやってくる。
数をこなすべく丸呑みは無理でも致命傷となりそうな部位を食い千切っては散らし食い千切っては…
そんな格闘を続けていた時だろうか。 突然の地鳴りが響き渡ったのは。>>6>>#1 *]
(@5) 2018/05/25(Fri) 14時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2018/05/25(Fri) 14時半頃
―中央エリア:あん屋付近―
おはよう、ニーナ。
もう、あんまり無茶はしないでくださいな。
……本当に、驚いたんですから。
[詳細は伏せますが、とある理由で
数分前まで激しく咳き込んでいたジリヤは、
目覚めたらしいパートナーに気付いたなら、
何事も無かったかのように微笑んだでしょう。
あまり無茶な真似はするものでないと
少女は内心思います。
流石に死ぬかと思いました。
……死んだのですけれど。]
わたくしも楽しかったわ。
ですから、もう一度――頑張りましょう?
[それでも、まだ終わりではありません。
スマートフォンの画面に表示された
二度目のチャンスに、ジリヤはパートナーと顔を見合わせ、笑いました。*]
―南エリア:いちご横丁―
[さて、パートナーの提案に従って
ジリヤは南エリアから反時計回りに
キリエ区を歩くことにしました。
昨日までさんざん手こずらされたノイズは、
此方に見向きする様子もありません。
ですから、ジリヤの方も鼻歌交じりに
ノイズの群れをすり抜けて歩きます。]
本当に幽霊になったみたいですわね。
[ふふ、と口元を吊り上げて
三度目の来訪となる場所を歩けば、
―――なるほど、あれがそうなのでしょう。
マスコットじみた、可愛らしい豚がおりました。]
ごきげんよう、豚さん。
……ほら、怖くありませんわよ。
[警戒するようにぴぎぴぎと鳴く豚に
ジリヤは穏やかに笑いかけ、一歩踏み出しました。
23(0..100)x1]
……。
[ぴゃっと2(1.木徳図書館2.霧江警察署3.奈落亭)の方へ逃げた豚を目で追って、
ジリヤははぁと溜息を吐きました。]
……動物は苦手ですのよ。
[鼻がいいのか、勘がいいのか。
昔から、動物に好かれた記憶のない少女は
とぼとぼと次の場所へ向かったことでしょう。**]
ー 西エリア・盟海珈琲店 ー
(いた……)
[珈琲店の近く、丸っこいシルエットがそこにいた。
こちらに気付いてガン見してくる。
ぴぎぴぎ鳴いて、警戒しているのもよく分かる。]
痛い事、しないぞ……?
[自分の足下で影が揺れながら、ギリギリまで距離を詰めようとゆっくりと近づいていき……15(0..100)x1。]
[……ものすごい勢いで逃げられてしまった。]
は、早いな……
[走って追いかけるのも、咄嗟に影で捕まえるのも
どちらも無理と即察するレベルで素早く、2の方向へ去って行った。
1.スタジオエデン
2.兄間薬品
3.日継塚公園
……さっきの橘は、これに大苦戦の末にあんな調子になってしまったんだろうか。]
追いかけて間に合うか……?
[しかし、他に居所の心当たりなんてない。
ピグを追いかけるように、また移動する事にした。]**
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── 東エリア:JUN-Shock ──
[あおいちゃんを探して、歩き回っていると、庇にうずくまる姿>>@1を見付ける。ゆっくりと歩み寄って声をかけた。]
あおいちゃん。
[視線は上を向いたかな?]
もう体は大丈夫ですか? 隣……座るね。
[断って、隣に距離を置いて座り込む。 触らないでと言っていたから、触れないように距離を置いて。]
(46) 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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……お兄さんは今日。あおいちゃんを叱りに来ました。
[穏やかで、優しい声音で、話しかけた。**]
(47) 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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― 6th day ―
[頑張って笑顔で渡せた、とは思う。>>29 少し前の出来事が頭から離れないけど、言う気にはなれず。
現れた死神の顔には見覚えが。 思い出したのは、あの時の約束。
その後の自己紹介で、わかったことだけど。]
あっ……あなたが、シュンタロさん。 えっと、堀井 圭です。よろしくおねがいします。
[あの時の言伝は、もう済んでしまっただろうか。 結局、死神と参加者の約束はどうなったのかはわからないが、時間があれば、一言添えておこう。*]
(48) 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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― 7th day/スクランブル交差点 ―
……うん。 あの、殺人鬼の人……。
[幼馴染は、同じような考えに至った。>>44 だから多分、予測はあってるのだろう。 何故、二日間いなくなったのか。 その事はまだわからないが。
手を取られて、彼と共に走り出す。>>45 不安はある。 だけど、今やるべきことは、前に進むことだと思う。]
(49) 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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[走り始めれば、黒いノイズが湧いてくるのが分かる。 それも、向かっている方向から。
疑問は、なぜかノイズがあん屋の近くに率先して移動している、ということで。 そちらに目を向けた時、彼女は見えただろうか。>>@5
見えたなら、一瞬その場でお辞儀をして。 すぐに走り出すだろう。]
(50) 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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[幼馴染のサイキックは、移動に向いている。 自分のサイキックは、身を護るには向いている。 きっと、駆け続けることは難しくはない。
目的地は、蕗之原モール。 そのまま、どこまで近づけるだろうか。*]
(51) 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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― 回想・"あの日"のこと ―
[有り体に言って、父は弱い人だった。
期待の新人作家として華々しいデビューを飾ったのは 俺や妹が生まれる前のこと。 けれどそれからの父はといえば感性の違う編集にスポイルされたり、 友人に騙されて借金を背負ったり、とかく運に恵まれない人だった。
いつから、だったか。 父が、母に暴力を振るうようになったのは>>2:73 最初、母に対してだけだったそれは、 そのうち俺に対しても振るわれるようになった。 いつだったか、錯乱した父が俺の前に 鋏の刃を向けて振りかざしたことがあった。 大人たちは事故ということで処理しようとしていたが あのときの父は、明らかに故意に俺を狙っていたと思う。]
(52) 2018/05/25(Fri) 18時半頃
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[元々、寡黙な人だった。 あいつが饒舌なのは文章だけだ、なんて そんなことを言ってたのは父の友人だったか、 今は疎遠となった親戚の誰かだったか。
寡黙で、不器用で内向的だったけれど でも、基本的に争い事が嫌いで 暴力を振るうなんて昔は考えられなかった父が 変わってしまったのは。 ……街に、妙な奴らが現れるようになった頃。]
(53) 2018/05/25(Fri) 18時半頃
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[最初は、物音に対して異様に敏感になった。 そればかりではなく、何かにつけ神経質になって、 そのうち、天井を見上げてよくうわ言を呟くようになった。
発作的に本棚の本や洋服を散らかしたり、 母にそれを指摘されて、逆上して数日、 家に帰ってこなかったり。
明らかに、あの頃の父の様子はおかしかった。 だけどそれは、仕事のことで思いつめて 疲れてしまっていたからだと、 子供だった俺はそう思っていた。
自分の父親が、違法薬物に手を出していたと 知ったのは、それからもう少し大きくなってからのこと。
いや、本当は俺だってわかってのだと思う。 それでも、心のどこかでそんなことはないと、 信じたかった。…信じて、いたかった。]
(54) 2018/05/25(Fri) 18時半頃
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[――あの日も、やっぱり雨が降っていた。
学校から帰ると珍しく父が起きて家の中にいた。 普段は昼間は眠っているか、 そうでなければどこかに出かけていることが多いのに。
珍しいと思っていると、数日前に幼馴染から 貰ったバッジが見当たらないことに気づいた。 どこへやったのかと探していると、 へらりとした顔で、あのバッジはいい金になったと そんなことを口にしてきた。]
――…。
[そのときの俺は、自分でもどんな顔をしていたかわからない。
母と妹がいなくなってからの父は、確かに碌でもなかった。 いつだって飲んだくれて、様子もおかしくて。 今まで学校行事にまともに参加したこともない。 そんな父でも、息子の所有物には一度だって手を出したことなんてなかったのに。]
(55) 2018/05/25(Fri) 18時半頃
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