278 冷たい校舎村8
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俺が「ごめんなさい」を書く男に見えるかよ。 ……死ぬなら1人で死んでる。
そういうお前はどうなんだよ、氷室。
[教室に入ってくるならば 辰美は改めて毛布を取り出して、 氷室に渡そうとするだろう。]
(62) 2020/06/22(Mon) 01時半頃
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これ、福住にかけてやるか?
……あと、残った奴の確認しなくちゃな。 女子、まだ保健室で寝てるよな?
[残っているのは葉野だけだけれども。 外を一瞥すれば、まだ雪が降っている。*]
(63) 2020/06/22(Mon) 01時半頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2020/06/22(Mon) 01時半頃
―― 現在:自室 ――
[ 頬杖していた手から、頬が落下した。
その拍子に足で勉強机を蹴り上げて、
つま先がじんじんする中、誠香は目を覚ました。
机の上に広げられた参考書に、ぼんやり目を落とす ]
そうだ、僕……。
[ 受験生らしく受験勉強をしていたのだった。
ノートパソコンを見たくない現実逃避ともいう。
中3の頃からまるで進歩していない。
参考書によだれはついていなかった。セーフ! ]
……夢? じゃあ、ないような、気がする。
[ あんな夢が見れるほど、想像力豊かだったら、
作家になれていたんじゃないだろうか。
というか、あの死に方って。
うわああ、と呻きながら頭を抱えた ]
[ 夢じゃなければ、原稿用紙に埋もれて死んでいる誠香を
誰かが発見するのだろう。
あれは、誠香の恥だ。恥が具現化したものだ。
思った通りだ。ろくな死に方じゃなかった。
考えただけで恥ずかしくて死にたくなる。
というか、白紙の原稿用紙見られた時点でアウトです。
死にたい。
……死? ]
……そうじゃん!
[ がば、と顔を上げる。
誠香は恥ずかしくていたたまれなくて死にたいけれど、
そもそもあの世界に誠香を招いた主は、
多分、もうすでに死を選んでいる。
あのメールがそう言っている。
慌てて誠香はスマートフォンを手に取った。
圏外じゃない。メールが複数届いている。
夏美からのもの。
そして、送信者がバグっていない、遺書メール ]
……しおちゃん。
[ 送信者名に表示されているのは、紫織の名だった ]
[ 身支度を整えて、誠香はリビングへと出ていく。
まさに寝室に向かおうとしていた様子の両親は、
誠香を見て驚いた顔をした ]
クラスメイトが自殺を図ったって連絡が来て……。
今、病院にいるって。
僕行かないと。
[ 誠香の言葉に両親は顔を見合わせて、
それから父が、車のキーを手に取った。
病院まで送ってくれるという ]
ありがとう、父さん。
母さん、行ってきます。
[ 車の中でメッセージを打った。
あの校舎で一緒だった、メンバー全員に宛てて ]
From:せーか
To:みんな
――――――
ただいま。
今病院向かってます。
――――――
[ ほどなくして、車は病院に到着する。
車を降りようとして、誠香は少し静止した。
それから、運転席の父に「父さん」と呼びかけた ]
……あのさ、あの……
僕、父さんと母さんに、
言わなきゃいけないことがあるんだ。
……おにーちゃんのこと。
今度、話すね。うん、ありがとう。
行ってきます。
[ 真っ白なコートにラベンダー色のマフラー。
夜に溶けない装いで、
誠香は病院前に降り立った** ]
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―― 教室前 ――
……そっか。
[傷がなかったという返答>>61に 俺はなぜか安堵した。
ここに残されたのは、ただのマネキン人形だ。 ホンモノの阿東礼一郎じゃあない。 それでも、願わずにはいられなかったんだ。
大切な友人が、少しでも痛い思いをせずに この世界を去っていてほしいって]
(64) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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うーん。確かに。 辰美は遺書も残さずクールに逝っちまう感ある。
[縁起でもないことを言って、 俺?とキョトンと目を丸くした]
(65) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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――夜:教室――
[ 委員長と一緒に教室に帰って、黒板を見ると、 いなくなった人の名前と、帰ったら一緒にこれをしたい、 なんてメッセージが書いてあった。 ちょっとしんみりしつつも、逆にほっこりもする、 みたいな。うん。 この方が、「帰った」感があって、良いな、と思う。
それから、寝る支度をして。 いつものように、日記を手に取った。 やっぱり見られたいものではないので、 委員長や幸俊に隠れながら、ではあるけど。 新しいページに、ただ、一言。 「一緒にがんばろーな」とだけ書いて。 そして、毛布にくるまって寝る。]
(66) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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――深夜――
[ “俺”を寝不足にさせたいわけではないし、 起きたい、と思っているわけでもないのに。 習慣になってしまっているからか、今日も“僕”として目が覚めてしまった。
身体が風邪を引いてしまうし、今日は窓を開けて冷たい風に当たったりする気は無い。 ……うん、今考えると、馬鹿なことしたなあ、って思う。 ごめんね、俺。
また何か書いてあるかも、と日記を手に取り、開く。 そこにあったメッセージを見て、 ちょっとだけ泣きたくなった。]
(67) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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俺はあんな殊勝な遺書を書くタマじゃないよ。
自分の意志で死ぬなら 謝罪の言葉なんて残してやるもんか。 復讐したい奴らに怨嗟の言葉を残して逝く。
[少しだけ、いつもの調子を取り戻した口調で返すと 毛布を受け取った]
(68) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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……もらってく。 礼一郎の方は任せた。
[辰美をじっと見つめて、少しの思案の後に]
確かに、葉野の様子が気になる。 保健室で落ち合おうか。
[提案して、マフラーと毛布を手に持って 教室を後にしようとするだろう]
(69) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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[去り際に]
……おまえは、 マネキン人形になるなよ。
実はもう颯真も、葉野も消えてて おまえまでいなくなって 俺ひとり残されるとか、マジ勘弁だからな。
[念を押して、歩き出すのだろう]**
(70) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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[ 中学の時以来に、久しぶりに、 シャープペンシルを手にとって。 初めてになる、もう一人の僕への、 “俺”へのメッセージを書いた。 「今まで、たくさん、ありがとう。 これからもどうか、よろしくね。 僕も、頑張ってみるよ」
そう書いてから、ふと、昨日の夜、 廊下で出逢った彼女のことを思い出して。 もう一言、付け足した]
(71) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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――朝:教室――
[ チャイムが鳴る少し前に、目が覚めた。 普段は確認しないけど、今日はもしかしたら、 なんて思って、日記に目を通し、 メッセージを見つけて微笑む。
それから、空腹感を感じ、確かまだ少しおにぎりが残っていたはずだと家庭科室を目指した。 その途中で、チャイムが鳴る>>#3]
……あ。
[ ここでようやく、もしかしたらチャイムの音が鳴るたびに誰か消えていってるのかもしれない、と考えた。 後で探してみよう、と思いつつ、とりあえず腹が空いては戦は出来ぬとそのまま家庭科室へ。]
(72) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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CC レイは、メモを貼った。
2020/06/22(Mon) 02時頃
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――家庭科室――
……あれ?これ……
[ 家庭科室は無人だった。けど。 何故か、コンロの上の鍋に、 水?お湯?が入っている>>1。 昨日の夜ここに来た時はこうなってはいなかったはずだ。 もしかして、つい先程までここに誰かいた? ならどうして、こんな中途半端な状態で放置しているのだろう。
何かあったのでは、と不安になりつつ、おにぎりを一つだけ急いで口に詰め込んで、家庭科室を出た*]
(73) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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──現在・病院前──
[ 正直、このおにぎりを購入した時の空腹は、
消え去っている、というかそれどころじゃなくて
あんまり食べる気はしなかったから、
あげてもよかったんだけどなあ。
ひらひらと風に靡くビニール袋の中に、
おず、と黒い三角形を仕舞うことにした。 ]
ありがとう、じゃあこれは私が食べちゃうね
[ 食いしん坊って、訳じゃないよ。
食べる量は人並みだし、食い意地貼ってるでもない。
素直に、感謝した。 ]
……みんなで、おにぎり食べたいな
[ すごい食欲旺盛です!
みたいな発言しちゃったけど、そうじゃなくて。
しおりちゃんの手作りをみんなで囲んで
ピクニックでもして食べたいってことです。まる。 ]
[ ふふ、と笑みが零れた。
ちーちゃんと顔が合えば、また笑ってたかも。
喜多仲くん、いつも通りだなって、安心する。
そして、あたたかいおしるこを握りしめて、
珈琲を買うちーちゃんを眺めていた。
一口くらい、駄目かなって思ったりするけど、
ここはあの世界とは違う場所だから、
間違いがあっちゃいけないもんね。
まなちゃんとちーちゃんのやり取りには気づけなくて
私は、先にいってるねと告げて、
喜多仲くんと病院の中へ踏み込んでいた。 ]
ねえ、喜多仲くん。
変なこと、聞くかもしれないんだけど
……ここに来る前、変な夢、みなかった?
[ もしかしたら、触れない方がいい話題だったかも。
でも、ただ静かに待っているのは落ち着かなくて
しゃべっていたい、から。そう問いかけた。
彼のマネキンを直接目にはしていない。
……夢から醒める直前の自分を思えば、
喜多仲くんにも、何かあったのかもって。
だた、共有したかったから話を振っていた。
いつも笑顔でハイテンションな彼なら、
どことなく、ゆるしてくれそうな気がしたから** ]
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――教室前――
武士だからな。
[軽く冗談めいた相槌を打ち>>65 問いに返る答えに肩を竦めた。>>68]
お前らしいな。 ひねくれ具合とか、そういうとこ。 言っとくけどほめてるからな。
[できるだけ重くなりすぎないように、 辰美も言葉を選んで話した。 福住がいなくなった彼の心情は想像に容易い。 泣きはらした目のこともある。]
(74) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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おう。 …………どうした?
[少しばかり思案する氷室に首を傾げ、 けれど保健室での合流を提示されれば 辰美はこくりと頷いた。>>69
去り際の言葉に瞬く。>>70]
(75) 2020/06/22(Mon) 02時頃
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あ? ……ばーか。ビビってんのか お前残して帰るかよ。 みんなで帰るんだよ。
[そういう辰美は、人差し指で軽く補助してだが にやりとわらってみせて、教室を出ていった。]*
(76) 2020/06/22(Mon) 02時半頃
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――・・・――
[ふわり、と転がるマネキンに毛布をかける。 辰美はそれを見下ろして、 少しばかり祈るように立ち止まっていた。
黒板に書かれた言葉たちを思い出す。 あんな風に、やりたいことが思いつけばいいのだけれど。 どうにもそうは言ってられないらしかった。]
……暇なとき遊べよ、
[ぽつりと不器用に零してその場を立ち去る。]
(77) 2020/06/22(Mon) 02時半頃
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――→保健室――
[落ち合おう、といった先。 保健室は無人だった。 道中誰かと出会うこともあっただろうか。
葉野、と呼びかけた言葉は帰らず、 代わりに入り口付近の台に書置きを見つける。
もしくはそれはもう、 誰かが見つけた後だったかもしれないが。]
(78) 2020/06/22(Mon) 02時半頃
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『昇降口が開いていたので、先に帰ります! みんなも早く戻ってきてね! 外で待ってるから! 紫織』
[辰美は小さく息を吐く。]
(79) 2020/06/22(Mon) 02時半頃
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……なんだ、葉野。 お前、先に帰ってるのか。 よかった、よかった。じゃあみんなで帰るか……
(80) 2020/06/22(Mon) 02時半頃
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