15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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[少女の眠る部屋を訪れ、そして、こちらに気づかず歩き去っていったフィリップを見送る。
言葉を交わした時間は、短かったけれど]
……あきらめて、ないんだ、ね。
[先へ歩む彼の姿は、そう見えた。
自分から零れ落ちたあかとしろ。
それが、消えてゆくのを、見つめて]
[もう一度、窓の方へと視線を向ける。
迫る光は、以前は酷く嫌なものと思っていた。
けれど、今は。
そんなに、嫌なものとも思えなくて]
……まっくらよりは。
あかるい方がいい……のかな?
[ぽつり、零れるのは、こんな呟き]
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―小倉庫前―
[人が集まっている事に気付いて、尚近付く。 蟲が近付けば近付く程、空気も少しずつ、焼ける。 寒い筈の夜の空気は暖かくなって行くのだろう。]
ここにいるので、今……全員みたいだな
――……ホリー、そこに……居るか?
[あれだけ人が集まっていたのが嘘のようだ。]
(55) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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[キツネリスは彼の短く切りそろえられた銀髪の上から、書き留められる世界を見つめる。
最後の、瞬間まで。]
フィリップは、その言葉は図らずも、チャールズに少女の死を伝えるに足りるか。
2010/07/24(Sat) 23時半頃
チャールズは、フィリップの姿と言葉に、去ろうとした脚をとめた。
2010/07/24(Sat) 23時半頃
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確かに虫が近い。 [傍目からチャールズが下げた銃口を見て一安心する。
コリーンがため息をついたように見えたが、何も言わないように。]
(56) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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[フィリップまでがきたのをみて。 そして、その言葉で。 他に壊れた人たちが居ることを知る]
あら……じゃあもう。 壊れてないのは、これだけなのね。
[そう、とひとつ頷き。
次は誰が壊れるのかしら、と。 ゆるりと色のない視線が、皆を見る]
(57) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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約束護れませんでしたね。
[ぽつり、呟く。]
フィリップさん ポーチュラカさんのご遺体はあるのでしょうか? 在るならば、場所をお教えいただけませんか?
[花を譲り受けたなら、この場に戻るつもりで。]
(58) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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>>57>>58 [眉を寄せて、コリーンに向け首を傾げる。 歌を存在意義とする傍観者を。 その言い方は人の死を望んでいるようで。
それからチャールズに向き直った。]
向こ…の廊下、行って奥 案内、要るか?
[必要ならポーチュラカの元に連れて行くつもりだ。]
(59) 2010/07/24(Sat) 23時半頃
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遺体……。
[争いの収まった様子に、ぼんやりと、壁にもたれて座っていたが、その言葉に呟く。そもそもあの子は生きていたのか、そして今は死んでいるのか。あまり良くわからなかった]
お花でも摘んであげられれば良かったのだけど。
[外はまっくらで、そもそもあるのかどうかすら怪しいので、結局諦めたのだった]
(@8) 2010/07/25(Sun) 00時頃
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[>>56ガストンの声に。 色のない瞳が外を向く]
ああ、ほんとね…… 近いわ。
[小さく呟く。
酸素を燃やしてやってくる虫は。 その光を大きくしながら古城に近づいていた。
物言いたげなフィリップ>>59の視線に。 ゆるく首がかしぐものの問うことはせず。
壊れた少女の元へ向かうチャールズを、止めることもない]
燃やし尽くされておわり、かしらね。
[小さく呟いた]
(60) 2010/07/25(Sun) 00時頃
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[コリーンの言動は 注意を向けるには今更で]
お気遣いありがとう御座います。 けれど、大丈夫ですよ。 直ぐに戻ります。
[フィルに礼を向けて 教えられた場所へと、男は向かった。]
(61) 2010/07/25(Sun) 00時頃
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チャールズは、少女に黙祷を捧げ、褪せた花を譲り受ける。手帳に刻まれる文字と*挟まれる花*
2010/07/25(Sun) 00時頃
―泉・大樹―
[ 焼蛍虫の輝き それは無慈悲な裁きの光にも、似て。
大樹はその濁り枯れつつある泉へと、枝葉を伸ばす―― ]
[ まもりたい と その声 想いは重なるから ]
[ 彼が 見ていたものは自分と同じもの だったのか ]
フィル……、
[ 彼の手が泉に触れ、濡れた手はその幹に触れる
巡るその水を糧として、
大樹は 一滴を 泉に注ぎ続ける
たとえ、それが無力であろうとも ]
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コリーンは、ど…して 壊れるのを、死を期待して、んだ?
歌も……滅…を待ってる、みたいだ
[実際に明確な死の光が迫っている今。 それは悠長な問いなのかも知れない、でも。
理由全部を失くしてからも、生きたくて生きてる自分は。 ある種、非難をするかのように、問わずにおれない。]
(62) 2010/07/25(Sun) 00時半頃
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[ 終末を告げる天上の音楽
黒髪の少女の問う言葉――― ]
[ もともと、
護ることなんて、自分には出来ない。
だから願いは分不相応だと知っている ]
残したい。
この泉を――この水で生かされた 命を。
それが。
それが彼女の―― ]
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[>>62擦れた声に意識を向ける。
緩やかに色のない瞳が笑んだ]
どうせいつかは壊れて行くもの。 生き延び続けることができるわけじゃないわ。
歌は、ただ歌ってるだけ。 いつかは壊れていくのなら。
目の前で壊れるところを見るのも。 いいものだと思わない?
[その”こわれるもの”が。 他人であるか、自らであるかは。 問題ではないというように。
くすくす、と笑った]
(63) 2010/07/25(Sun) 00時半頃
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――ヨナ……
[ 崩れ落ちる轟音と共に 燃える星が 乱舞する
その白い輝きの中で、彼女の名を呼んだ ]
[ 大樹は 小さく震えて
少し濁った 水面の影も歪んでその微笑みは、哀しげに]
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>>63 [いつかは、壊れる。人は死ぬ。解っているけど。 人はそう簡単に、楽には死ねないのだと、思い知ってもいる。]
良、なんて
……――思える訳、ないだろ
[彼女はただ話して笑う声すら歌うようで。
その歌は心狂わすものだと未だ知らない。 かぶりを振る。]
(64) 2010/07/25(Sun) 00時半頃
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[ぽかんと口を開けて二人のやりとりを見ている。少し、酸素が薄い]
ねむ‥。
[目を軽くこすると、部屋を出た*]
(@9) 2010/07/25(Sun) 01時頃
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そう? 壊れていくことに心を痛めるより。 楽しんだほうが楽なのに。
[かぶりを振るフィリップ>>64に。 ゆるく首をかしげ]
こんな世界だもの。 あなたも、あたしも。
いつかは壊れるのだから。 楽しまないと。
[ふふ、と笑う。 同意は求めていない女は。 笑みを浮かべたまま]
もうすぐ、壊れそうだし。
[楽しげに、外の燃える虫を見た**]
(65) 2010/07/25(Sun) 01時頃
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森番 ガストンは、メモを貼った。
2010/07/25(Sun) 01時頃
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[>>61ポーチュラカの部屋に行くチャールズに、急いだほうがいいと背に投げかけた。
>>62瞬間、フィリップの言葉に自分が重なったように見えた。だがそれも、すぐに揺らぎと共にそれは溶け出した。]
(66) 2010/07/25(Sun) 02時頃
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城下の表側は塔を媒介に蟲が広がっていた。恐らく彼らが立ち去っても暫くは立ち寄れないだろう。 此処が危険になったら、裏庭から城下に出る辺りが手だろうか。抜け穴を探してみたがこう暗がりではな。
[一度裏庭で迷った時、何故そこを見ていなかったかと後悔する。慌てて直ぐに振り払った。]
(67) 2010/07/25(Sun) 02時頃
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[フィリップを見て、自惚れかもしれないが、彼もまた背負おうとしているように見えた。]
>>64とりあえず、…今は生きることを考えよう。 死した者達に対し感慨を耽る時間は今は無いぞ。 [説得力に欠けるかなと自分で思いつつも、フィリップに諭すように一言告げる。 その後はコリーンとホリーに振り返って。]
>>50>>65ホリーとコリーンはこれからどうするつもりだ?
(68) 2010/07/25(Sun) 02時半頃
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[みなの反応は、チャールズは戻ってきただろうか。]
俺は…壊れるにしろ最後まで足掻く。 状況は理解しているけど納得はしていない。
[城内、皆を見回し、一つだけ、大きな息を吐いた。]
壊れるにしろ、せめて納得して壊れたい。 …それは、とても幸せなことのような気がするけどな。
[自嘲気味に笑い、水筒から一口水を含む。 清らかだった、最後の水を静かに嚥下する。 その後、斧を構え行動に移るだろう。]**
(69) 2010/07/25(Sun) 02時半頃
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>>65>>68 [壊れる事を『楽しむ』とまで聞いて、思わず。]
――ふざけ
[そこでガストンの声に止まる。
感慨に耽る時間がないのは確かだった。 今も光は迫って来ていて、じわりと気温は上がり。 空気も薄くなっているのか、ほんの微かな息苦しさ。]
……そ、だな……
[生き残るにはここから逃げないとならない。 そして、忘れ物があったのを思い出した。]
……忘れ物、取って来る 行くなら、先に行って
[短く伝えて走り出す。]
(70) 2010/07/25(Sun) 03時頃
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―台所だった場所― [テーブルに置いていた包みと瓶を掴んでポーチへ。
逃げ出して、それからの事は想像がつく。 自分はそう長くは保たないだろう。 毒を含んだ砂塵に侵された喉は。
遠くへは、行けない。 もう、ラメトリー(ここ)に来るまでが遠過ぎた。 守りたい町をまた捨てて、次はどこにも辿り着けない。
この町を、あの泉を、守りたいと思う。 ここで、生きてて良いんだと言われたような気がしたから。 中庭は焼かれるだろう。面影を感じた樹も泉も滅びる。 せめぐ心は一瞬足を止めて。]
げほ……っ
[ぐらりと身体が傾ぎ壁に手をつく。 蟲に焼かれる空気は誰よりも自分に負荷を掛ける**]
(71) 2010/07/25(Sun) 03時半頃
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[頭が痛い。くらくらとしながら、倉庫を出た]
……ああ。私は本当に。
[亡霊だった?と、ガストンには目にすら入らない様子に、宙に問いかける。しばらくはチャールズ以外と話していない気がする]
そうかも、ね。そうかも……。
[考えて見れば、自分が生きているといのが思い込みだったのかもしれない。だって……]
(@10) 2010/07/25(Sun) 05時頃
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[よく考えてみたらいい。ここに来てから一度も危険にはあっていない。誰かが傷つけるのも傷つけられるのも、はっきり見た記憶がない。あれだけ、人は減っているのに、はっきりとその瞬間を見てはいない。そして――私には]
[泉の前へとたどり着く]
[見上げた。……そう、気づかないようにしていただけ、無数の漂う想い、そこにある何か。
それは、気付いてしまうには、重すぎる。辛すぎる。
なんで?当たり前、それが生きていくということだから]
……けど、私は。
[本当に生きてるの?]
(@11) 2010/07/25(Sun) 05時頃
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[その思索こそが、生きているという証なのだと、悠久の時を生きてきたのだと、そう思おうとしていた。けれど、本当は自分は目の前の存在と変わらなくて、ただ、想いが強すぎたのだとしたら。
そうして、ついに存在が揺らぎ始めたのだとしたら。
納得が行く。言葉はきっと、届かない。死の淵にいた人にばかり届いたのも……きっと偶然じゃなくて、動かなくなったポーチュラカを置いてきたのも、笑いかけたのも……]
(@12) 2010/07/25(Sun) 05時半頃
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[そんなはずはない。首を振った。私は作られた存在で、先生を。ずっと待っている。そう、そうだった。
そして、世界が終わる]
[それでいいじゃない、そう思った。それは亡霊以外の何者でもないのだけど]
[息が苦しい。だからおかしなことを考えるのだ。腕が透けて見えるのも、涙と息苦しさのせいだ]
[もうすぐきっと、世界が終わる。それは望んだこと。永遠に続く、痛みの終わり。何を泣く必要があるのだろう]
(@13) 2010/07/25(Sun) 05時半頃
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