210 KING OF TODOUFUKEN
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――きさらぎ駅
[なるほど、これは確かに。 幻惑的な光景が広がっていた。
現世と黄泉との境。 これならば取り込まれればあっという間に忘却の彼方か。]
だが。
(60) 2017/02/23(Thu) 20時半頃
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ねえ、識っていて?
[目の前に居るであろう彼女へと問いかける。 楽しげな口調で言葉を続けていた。]
なんでもあるけれどなにもない。 それはね、なんにでもなれるって事なの。
[日傘を取り出すと優雅に回して見せた。 それはそのまま、自身の立ち位置を確かめるように。]
(61) 2017/02/23(Thu) 20時半頃
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ま、この街なんてまさにそうね。 電気街だったはずがいつの間にか萌の街。
[それまでになかったものを取り込んで。 次々と進化していく。
それこそが――莉紗のいる東京と言う町だった。 そして誇りと言うのならば。]
ま、逆に言うと。 皆が東京に憧れ。
なんとしても、東京に来ようとする。 そも、県在意義《アイデンティティ》なんて必要ないのよ。
[現世へと帰還して。 裾を摘むと優雅に一礼して見せた。]
(62) 2017/02/23(Thu) 20時半頃
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唯一無二《オンリーワン》の存在たる都《キャピタル》
私たちに対抗できるのは試される大地だけだわ。
[そして、試される大地はこの戦いには加わっていない。 ならば。
オンリーワンは自分達だけだ。]
(63) 2017/02/23(Thu) 20時半頃
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返礼に、面白いものを見せてあげるわ。
東京タワーだけじゃあ物足りないでしょう?
[そして、彼女は高らかに宣言する。
その瞬間、日本が輝いた。]
(64) 2017/02/23(Thu) 20時半頃
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――太陽の牢獄《サンシャインシティ》覚醒
[池袋の60階建てのビル。
それは莉紗の言葉に呼応するようにして。 戦闘機の姿に変形合体すると、秋葉原へと向かって飛んできたのだった。
かつては東京プリズンと呼ばれていた場所だった。 そこに封じられた者達の想い。
それは力となって。 眼の前の相手を閉じ込めんと迫っていく。]
(65) 2017/02/23(Thu) 20時半頃
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60の迷宮。
貴女に解けるかしらね?
[戦闘機の姿から変形合体を繰り返し。 目の前の相手をその迷宮に閉じ込めんと迫っていく。]
くす……それともう一つ。 私が勝ったら、富士山も東京へと取り込むのも良いわね。
……無節操にあの絵を描く人も多い事だし、ね。
(66) 2017/02/23(Thu) 20時半頃
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……まぁ、なんでもあるってことはそうだら。
[流行りの服も、食べ物も、だいたいどこにあると言えば東京だ。]
……唯一無二《オンリーワン》の都《キャピタル》。
[だが]
お前が唯一無二……?
(67) 2017/02/23(Thu) 21時頃
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それは流通だけだら!!!!
[顕れるのは一台のオートバイ。 それに跨り、アクセルを踏む。 静岡はホ○ダの本社。そのエンジンが途切れる事はない。]
いくら取り込もうと、うちらの名産は譲らない。 茶の生産、工業の中心、その唯一無二《オンリーワン》は譲らない!
[迷宮が閉じる前に、全力全速で走り抜けてしまえばいい。 一度来た道は通らない。零れた茶の葉が、道しるべとなる。]
(68) 2017/02/23(Thu) 21時頃
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ま、正直なところ、うまそーだなーって思った料理のイベントは大抵開催地は大抵東京大阪、近くて名古屋。 こすい思う事はあるに。
[最上階60階。 その頂に足をかけ、不敵に笑う。]
だけぇ、おめぇみたく他所の名産を羨んだ事ぁねぇ。 お返しだ。閉じ込め返してやるに。
(69) 2017/02/23(Thu) 21時頃
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[軽く指を振る。 特に何も起こる事はない。 しかし、確かに、何かから隔絶されている。 透明な、弾劾の壁が取り囲む。]
伊豆はなぁ、昔は流刑地だったそうだに。 お前に勝たせると、うちだけじゃなく他所の県まで全部自分のモンとかえらそーこきそうだで。 こんくらいしても構わんら?
(70) 2017/02/23(Thu) 21時頃
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羨む?
なんのことかしらねえ。
[くすくすと笑いながら。 透明な壁へと触れると。
それは解けて消えてしまうだろうと。]
言ったでしょう? 皆が東京に来ようとしていると。
ま、そう言う意味では貴女の所のハンバーグ屋さん。
あれだけは認めてあげるわ。
(71) 2017/02/23(Thu) 21時半頃
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[繰り広げられている、KOTの戦いを見守りながら]
ある意味既に、 QOT《QUEEN OF TODOUFUKEN》だよな…これ
[男性陣を圧倒して、火花を散らす女性陣達
ただ身体を自らの体液で、酷く赤に染めてしまっている参加者がいるのは心配だが。美少女コンテストならば、そうは成らなかったのだろうか]
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ああ、そう言えば。 黄泉への踊りなんてものもあったかしら。
[夏の時期になると先祖の魂が帰還する。 そんな伝承があったと伝え聞く。
今となっては、校庭や公園で踊られる程度だったが。 一部の時期には、確かに鎮歌としてのそれがあったのだろう。
都の名を冠するそれは――]
(72) 2017/02/23(Thu) 21時半頃
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私だって普段は普通のご当地アイドルよ。
こんな風にバトルなんて滅多にやらないから。
香川の為ってお願いされれば、大概の事はするけどね。
[話でをしながらでも、その身に沁みついたマジカル☆麺打ちの手捌きの速度に変わりない。]
はい、出来上がり!
[いつの間にやら出現しているキッチンで、打ったばかりのうどんを茹で上げる。
そして今回は丼に卵を割り入れてから、出汁醤油をかけて釜玉うどんにする。]
飛ばないから大丈夫よー。
[黄色い卵は、空飛ぶうどんの目を思い出させるかもしれないけれど、これは正真正銘、普通のうどんだ。]
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東京音頭《トウキョウ――フェスティバルダンス》
[その言葉に呼応して。 魂たちが集うと舞を待っていく。
その中心に居る相手をそのまま取り込んでしまうような。 抵抗できなければ魂と共に踊るだけだろうが。 さて、目の前の相手はこれも抵抗して見せるのか。
それならば、切り札《ジョーカー》を切るだけだ。]
(73) 2017/02/23(Thu) 21時半頃
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元々、女の子の方が多かったしねー。
やっぱり画面が華やかになるからかしら。
[華やかというレベルではない宗教戦争も一部で起こっているが。
基本的には誰かが技を繰り出すたびに、ギャラリーは感嘆の声や歓声を上げている。
そんなギャラリーが出汁の香りに誘われて近づいて来れば、ミームはそちらにもうどんを振舞ってなし崩し的に屋台開始。]
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[水蜘蛛の吐き出した水によって雪灯籠がぐずぐずと解けていくが、子蜘蛛の大きさならまだし耐えられる、むしろ少量の水では雪が固まって氷となり強度が上がるだけだ。振り払い進めるだろうと指示をだすが]
なんという切れ味でしょう…! 固くなった雪灯篭さえまるで豆腐のように…!
[放たれた鎖鎌で残る雪灯籠たちは雪へと還っていってしまった]
いい刃物をお使いですね…! それならばこちらも受け取ってください、受け取れるものならば!!!
[解けた雪の地面からごごごごご、と飛び出て襲い来る黒い群れ]
(74) 2017/02/23(Thu) 22時頃
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おお…これが噂の!
[ありがたく、出来たてのうどんを受け取ると。
器の中に見えた、黄色い卵を少々じいと見つめて。
箸でつついても、動かない事を確認すると]
ありがたく、頂きます!
[麺に絡む、少し固まった卵と醤油がカルボナーラ的で。醤油も多すぎず、モチモチとした食感に舌鼓を打ちながら一気に食べてしまった]
評判通り、うまいな…流石だ
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ま、東京に行けばまぁないことはない、って理由ではな。 だけぇお好み焼きなら大阪行くし魚なら地元か北海道行くし、風景見たきゃ京都行くし、そういうことだら。
[肩を竦める。 そうして、舞を見ると]
……舞?舞け? うちにそれで挑むんけ?
[にぃぃ、と口の端が釣り上がる。]
(75) 2017/02/23(Thu) 22時頃
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[バ サァ ッ]
[翻すは、法被。 一斉に上がる、自治会ごとの紋の描かれた凧の群れ。 煌びやかな御殿屋台。それに化粧を施した娘たちが乗り、笛太鼓を奏でる。 男らはその屋台を引き、ラッパ隊と呼ばれる子供達がラッパを吹き鳴らす。 そして力強い掛け声が響き渡る。]
日本一の凧合戦。 5月の子供の生誕を総出で祝う、うちの故郷最大の祭り。
[四月頃から、夜にはラッパ隊の練習の音が鳴り渡る。 寛政元年より続く、街を――否、市をあげた最大の催し。]
3日続くうちらの魂。浜松まつり―――
(76) 2017/02/23(Thu) 22時頃
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突撃《やらまいか》!!!
[その参加人数、おおよそ100〜150万人。 その規模、その熱意――生半可な祭りでは屋台の下敷きだ。]
(77) 2017/02/23(Thu) 22時頃
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お礼といっては何だが。若狭牛ステーキ串だ、良かったらどうぞ?
[焼きたてを、皿に数本載せてミームに差し出した。とろけるようなサシの食感と甘みを持つ、福井嶺北地方北部で育てられた、黒毛和牛の肉だ]
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津軽・黒海峡!!
[次なる青森の刺客は大間のクロマグロ。 津軽海峡を泳ぐ脂の乗った寿司ネタの王者が宙をスイムして突き進む。 空には凍えそうな鴎も応援に駆けつけてくれていた*]
(78) 2017/02/23(Thu) 22時頃
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まあ、素敵。 大した人数ね。
[そう言うと、右手を掲げて。 指先を浜松勢に向ける。
大量の魂が運ぶのは神輿だった。 喧嘩神輿と言えば江戸の華。
それは時代が変わっても何も変わらない。]
(79) 2017/02/23(Thu) 22時半頃
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さあ、一気に蹴散らしてしまいなさい!
[狙うのは相手の大将。そこは何も変わらない。
そして大人数同士の戦いならば。 東京の人口にはかなわないだろうと。]
(80) 2017/02/23(Thu) 22時半頃
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競う、と言えば。
福井は、かつて47都道府県「幸福度」ランキングナンバーワンに輝いたが…
[2016年、2017年の事だったか。だが]
あの時は、他の県が震災やら何やらで疲弊してしていたからな…当時の俺の親族、手放しで喜べなかったそうだ
やっぱり、皆が元気な方がいいな…
[21XX年の今、KOTが繰り広げられるのは、少々回復したからでもあって。それだけで感慨深い]
お肉大好き!ありがたく頂くわ!
お礼と渡された若狭牛ステーキ串をさっそくぱくりと。
……。
ん〜〜〜、とろけるぅ。
串だからとっても食べやすいし、おいひい。
何本でもいけちゃいそう。
[敗退とはいえ戦い後に、他県の名物を食するなんて至福の時だ。]
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