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でもね、アナタの意思は尊重するわ。
もし七日間生き延びて、
リョウが生きたくないって願うなら、
…… その時は、お別れしましょ。
[ 目を逸らさずに、真っすぐに彼女を見つめる。
だけど、きっと。少しだけ、声が震えた。
彼女の人生は彼女のものだ。
無理に生き返らせても、
生きる意志が無ければ、結末は同じ ]
でもね、アタシはアナタに生きて欲しい。
ここで終わってほしくない。
生きて、またアナタと会いたいわ。
リョウはアタシが死んだら
嘆く人がいるって言ったけど、
リョウが死んだら、アタシは悲しいわ。
…… それは、覚えておいて。
[
何日間か幸せだったと、彼女は言った。
彼女の一番の願いが叶わなくても、
充分生きたと言えるくらいの幸福が、
この数日間で彼女の中にあったのは確かで。
それは、この死者の世界の中だけじゃなくて、
生きてる世界でもきっとある。
それでも、この想いが届かない時は、]
でも、もしリョウが死を選ぶなら、
―――― 忘れて頂戴。アタシの事も。全部。
[ “死”を望むリョウの妨げになりたくないから、
その時は未練なんて一片も残さず、
リョウが望むままに、願いを叶えて欲しい。
( 例え、二度目の喪失になろうとも、
彼女にすべて忘れ去られようとも、
それでも、自分だけは覚えていようと決めた )]
アタシもアナタに生きる権利を渡す。
エントリー料も取り返す。
その上で決めたなら、
アタシはもう何も言わないわ。
[ だから、それまでは考えて、と。
これは願いでもない、ただの、我儘だ。
そして、考えていた、“ 自分が、彼女に出来る事は ”
それは、無理やりこちらを向かせることではなく、
“手を差し伸べる事”だと、思う ]
…… リョウのそのシュシュ。
お母さんから、貰ったのね。
[
「シュシュは。無くさないで。」
「お母さんを蘇らせてくれるの?」
それだけ聞けば、分かってしまう。
本当に、とても大事な物なんだって。
あの時、血塗れになったのはドレスで良かったって、
そんな事を思いながら、ぽつり、独り言 ]*
メモを貼った。
![]() | 【見】 信徒 オーレリア
(@51) 2017/06/24(Sat) 00時半頃 |
(暗黒を照らす灯台だろうとも、
その足許ばかりは闇に紛れてしまうように。
直ぐ傍にある近いものほど、
傍に寄る為の溝は深いのかもしれない──、)
[身動ぐ男の頭はそのような事を考えるほど、
働いているわけでは無かった。
唯、その名があっていた事に微笑んで、
”今度は”記憶を失くしていなかったことに安堵しながら
緩慢な仕草で、漣打つ睫帳毎、目を擦り。]
……嗚呼、お早う。 榴斗。
[
己の黒曜の鏡面に照らし返せば、そのかんばせへと
手を伸ばし掛けて─── …… 留めた。]
(百年待たせたにしては早くの目醒め、
然れども夢から夢へと醒めたのかも知れ無い と
思うこころは何処かにあったとしても、
………また、うたかたを視ていても、いまは。)
はは、 まぁ、だろうなァ……。
(「……モラトリアム、ってやつなんだろうか。」)
[この先に待ち受けているものを如何にも、
ひかりとは取れずに淡く引き伸ばした息の末。
(そのうちに。この夢遊めいた刻も
消えてしまうんじゃあないか。)
浮揚する泡沫の思考を、───放り出した。]
……もっと、恨み言を言われるかと思った。
( なぞられる鏡合わせの言の葉を、
くすぐったげになぞりながら、身を起こす。
きみの邪魔になっていたと思った重みを、
惜しまれる事なんて、知りもしねえから。 )
[はは……、と消えてゆくばかりの
名残雪めいた笑声とともに振られた被りを眺めながら、
する事も、できる事も、なにがあるとも知らぬからこそ
雑踏のなか、深に取り残されたような静謐さに
寂寞のようなものを想い、─── …。]
( きみの背に翼がないのを、見る。 )
……、 きみは、あの後、───。
( 厭、と首を振ったのは。
一重に、この夢のつづきを
壊したくなかったから───。 )
……如何しような。 これから。
[他に誰ぞ、気づくものは居ないのか、と。
巡らせた果てに呆けたような吐息が、もうひとつ。
背に解けた濡れ羽色を鬱陶しくも感じて、
細い一房を指に絡めた。]
(……なんで切ってなかったんだっけなァ、
なんて、呑気を考える頭ばかりは健在だ。)*
[ もし、ここで
死が悪いことだと言い切り、
更に生の尊さを語られでもしたら、
生きている方が素晴らしいとでも押しつけられたら、
私は蛇を差し向けて、ここで共倒れしていたと。
そういう確信があった。 ]
[ 蛇の力が緩む。
死んでいる筈なのに、血の巡る感覚。
ああ そうか。
……勘違い、させていた、のか。 ]
[ するり、するり、
蛇で柔く自分を抱きながら語るのは、 ]
…シーシャが飛び出してきて、
シーシャは死にたく無さそうだった。
蛙は邪魔で。
あの時手を取ってくれた相手を置いて、
先に自殺するほど、私 卑怯じゃない。
それに、
……誰かの記憶に残りたかった。
"生きている"思い出が、欲しかった。
物理的な話じゃない。
…精神的な、意味で。
愛して欲しいとは言わないし
生き返って欲しいとか言われるよりも
私は此処に居るんだって覚えていてほしかった。
何日間か、たとえ一瞬でも
私が本当の意味で この世界で生きていたこと、
死神とか言う奴に会って、
甘ったるい苺食べて、謎を解いて、
あちこち走って、…ロリータなんて着ちゃって、
マブスラやって、写真撮って、
鎖振り回して、……本気でやりあって、
そのたったひとつだけでいい。
誰かの記憶に残っていれば
それだけで良かった。
だから、── もう、いいの。
死んだあとにしては、幸せすぎた。
これ以上望んだら、望んじゃったら、
また十何年も苦しむ羽目になる。
[ なんて ぽつ ぽつ、
お互い語る、けれど。
シーシャは、そんなこと、言ってくれるけれど。
声が震えているの、分かったよ
何時も明るいから尚のこと。
…何かが抜け落ちた、みたいな
そんな心境は消せやしないけれど。
なんだか ね。
パートナーが目の前の相手で良かったと
そう思えたのは、多分、確かで。
…ゆっくり 息を 吐く。
俯いた先、
境界線の向こうには、行けない。 ]
それと…それは……
無理かなあ………
[ 忘れろ、って。
たった数日間、されど数日間。
捨てるには印象に残りすぎた。
それに、── 未練、なんて そんな。
シーシャの望みを抱いて消えることは、
未練、ではなくて 幸福な思い出、だよ。
私はUGで幸せだった。それは、確か。 ]
[ 続く、── そう、だな。
言うなれば我儘みたいな、
そんな言葉
仕方ないなあ って 顔。
私も大概子供だけど、
もしかしたらシーシャも案外、とか
そう思ってしまったのは …そう だなあ。
私の決意はきっと変わらないと、
思っているからかもしれない。 ]
[ ── と。 ]
[ 腕の蛇も大人しくなったところで。
今度は何を、と思えば、
私のシュシュのことだった
私は明らかに疑問符を付けて、 ]
…ううん?
知らない誰かから。
お母さんはもう
寝たきりみたいなものだったから、
……こういうの、選んでくれる余裕もなかった。
[ 言いながらするりと解く。
ゴムも一緒に取ったから、
ふわ と 何時かより伸びた黒髪が広がった。
ゴムは手首に引っかけて、
線の向こう側から、青いシュシュを手渡す** ]
メモを貼った。
メモを貼った。
[
(明るい場所に近い影の方が暗い、
それは、或る意味的を射ていると思う。)
ふ、と、緩んで戻りそうにない笑みのまま、その目蓋に落ちる細指を確とは捉えないで言葉を落とす。
…穏やかにすぎて、実に死後らしいかもしれなかった。
手を伸ばされたとして、拒む事はおろか、嫌がりもしないのに。
先生が手を動かしかけた理由は知らないままで、
幽かに留まった言の葉の行く末を捕まえようとも思わなかった。]
(戦わせず済むなら、越した事はない、)
[玉響に消える夢でも構いはしなかった。
本当に、独りで道を生かされるのかと思った先に比べたなら、ずっと平穏なものだったから。]
[夢も、 思いも、 …… 刹那の華の命でも。
何時かは喪くなるものなのだから、此の時から態々醒める必要も感じない、と、先を考える事は ── 辞めていた。
(短い華の、更に短い夢なれば。
今暫らくの、心休める静謐くらいは、
生き様が如何とあれど、赦されるだろう。)
幻と消えるのを愁うのは青年も同じ事だったが。
そこに落とされた言葉に、少し目線を伏せたが、起き上がるのにつられて跳ね上がり、気にしないようにと頭を振るのが先だった。
それから、一拍、二拍、と間の空いてから、言葉を溢すように落とす。]
… 嗚呼、恨んでやろうかと思った。
私だけが遺されたなら、赦すまいと思った。
だが、君が慮ってくれたのだとは分かったから。
こうして君と同じ所に居れるものだから、
そんな八ツ当りめいた感情は忘れてしまった。
[余分に付け足してしまってから。
ついついと軽くなってしまったらしい口を鎖す。
何かを言いかけた隣の“君”が、先を飲み込んで仕舞えば態々尋ねる事もしない。
(夢が醒めないで欲しいのは、青年とて同じ事、)
静謐に落ちるのは、二人分の存在の僅かな音ばかり。
それが、事前に先生が精製陣を壊した事で此方に黒い雑音が湧かないからだとか、そんなものを考えられない程には思考が巡っていない。
その内に追加報酬を狙った死神などに追われるのかもしれないが、未だ先の話。]
…… 嗚呼、折角だ。
何にも急かされず追われずの内に、
此の街を君と話しながら歩くってのも悪くない。
[誰も気が付かないのなら、人目も喧騒も気にしないでも善い。
そうやって散歩なんぞ提案したのは、単に思い付きだ。]
[行き当たりばったりなんかとは無縁だったものだが。
或る意味、死んでいると云う現状を飲み込んで受け容れているからこそ、責任やら何やらを忘れて言葉にできるというのはあっただろう。]
(此れが譬え霞朧の幻でも、
君が居てくれる夢だってなら。
─── 随分と粋な事をする、とは思うが。)
[頷くなり、同意なりが返るなら、漸く座ったままの腰を上げて、と、道を歩き始めるだろう。
今度こそは、きちんと“君”の横に並んで。]*
メモを貼った。
― コキュートスJ付近 ―
[丈司の体調も戻ったようで、展望台に戻るのは危険と判断し、ひとまず外へ。
ノイズの数が明らかに多い。流れ?のようなものを感じた。
感覚としか言いようがないのだが、格闘術とかの時の気の流れのような、そんなものを何故かここでも感じた]
…あっちから?
[東へ向かうノイズの大群は、西から来ている。
これ以上西へと行けるというのだろうか。
試しに、少し物陰から姿を出してみる。
ノイズたちはどうも何か目的地があるようで
ねぇ、ちょっと行ってみようか。
[西の、その奥へ行こうと、丈司に言う。
彼が恐怖を感じたのならば、自分だけでも行って、大本を確かめたいが、さて]*
メモを貼った。
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