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─墓地─
小生は死肉色と謳われた紐を首に揺らす。
緩やかに風に乗る足音は、死した者にも聞こえるであろう。
そこに居たのは、よく小生を女の元まで運んだ男
足元に座ると、女と似た色の毛をした尻尾を地面に叩いた。
気付こうか、気付くまいか知れたことではないが。
兄と呼ばれた獣の横に、小生が座る。
メモを貼った。
― アネモネの小路 ―
[毒が真っ赤に咲き乱れる花の小路へ、草の影から足を降ろす。]
風はあの日となにも変わらないのに。
[……まだ村に来て間もない頃。
綺麗に飾られたアネモネしか知らなかったわたしは何も知らずに手を伸ばし、メアリーと2人して指先を腫らしてしまった。
大慌てで寄った花屋で、この花は手折ると危ないことをクラリッサに教えて貰いながら、くるりくるり。後でサイラスに看て貰いなさいと、包帯を巻いて貰った白い指先をこすり合わせた日。
とおいとおい昔のはなしなのに、花は今でも変わりなく
傷付かぬわたしの指を撫でるように揺れて、薫り立つ。]
……懐かしい。あの時はびっくりして泣いたね。
[ ざあ、 と風が鳴いて ]
[ かさり、 葉が擦れて ]
メアリー…… おんなしだね。
[ルパートもグレッグも あの子の側にはもう居ない。
両親をいっぺんに喪ったばかりの頃の自分が、重なる。
( ……ひとりなら いっそのこと。 )
ふわり、 朱い花唇が足元を擽って
――風と踊る、朱いWindflower。
( ああまるで。 まるであの子のようじゃないの。)
街を風のように翔ける足音。花のように咲く無邪気な声。
手折ると吐く酸のような毒でさえ、 ――愛ゆえの。
わたしは空に向かって花開く一株を根本から手折り ]
……いっしょにお花を摘みましょうよ。
[ わたしは手の中の花と、風にそう語りかけ、
くちびるで弧を描く。
わたしに折られたはずの花は、かわりなく
風の水槽の中でゆうらりと揺蕩ったままだ。
とおく、とおく 村のほうで
アォォ と響いた遠吠えひとつ
わたしは微かに黒い瞳を開いて眉を下げる。
きっとまた、だれか死ぬ。(それならいっそのこと)
きっとまた、だれかが殺す(そんなことする位なら)
わたしはふるる、と首を振り
アネモネの花びらへと 口づけた。**]
―墓地―
[自分の身体も埋まっているのだろうところ、
感慨深くもないまま歩いていると、
またお前か。
『主人はどうした』
[触れるのだろうか。
獣が見下ろすように猫を見て、ふすふすと鼻先を寄せる。]
濡れた鼻先が息をかけてくる。
不快な、と獣の方は尻尾で柔らかな平手打ちをするとして。
男の足元へと進めば、その手が伸びてくることがあっただろうか。
不思議なことに、小生は死した者にも生きるものにも触れられる。
男は謂う。
主人はどうした、と。
あの女を主にした記憶など小生にはない。
あれはただ、面白そうであったから観ていただけの
一つの御伽噺にしか過ぎぬ。
「にあー」
そう一声鳴いたところで、伝わることもないだろう。
あの女が命を奪われ、何処へと消えたのか。
小生の知る善しもないことだ。
どこぞに隠れているのだろう。
かくれんぼだといったのは、女ではなく幼き少女であったが。
あの女もまた、かくれんぼが上手い。
上手すぎたのだ。
誰も見つけてやれなかった。
今も何処かに、隠れているのだろう。
くだらない女だ。
メモを貼った。
[
見えているようだし触れられるようだ、
只の猫だと思っていたがそうではないのかもしれない。]
死んだのか?
[何の返事だろうか、初めて聞くかもしれない鳴き声に
そう返しつつ猫を抱き上げた。
全くいつも通りの感覚だったから、
こいつも何かのモンスターだと確信した。]
で、あいつを探せって?
それとも、兎食べに来るか。
[ラディスラヴァから、探すなとは言われていない。
ただあの女は相変わらず拒絶をするだろうし、
どうせ誰にも本音を言わないんだ。
獣はともかく猫に味付きのスープを出していいものか
飼い主でないので詳しくは無いが。]
メモを貼った。
[――とん、と地面に暗い影一つ。
今この黒い状態で獣に見つかったなら
間違って噛まれそうではある。
それほどに男の姿はヒトとは思えぬ様子だった。
閑話休題。
白く照った道を一歩、二歩、と歩むに従い
血の香りは離れていくはずなのに
狼の鼻は。そしてぬるい風は、
決して鉄錆の匂いを忘れさせはしなかった。
苦々しい感情を抱きながら男はどこへともなく歩いていく。
最早、村を出てしまいたいのに出る事も叶わないのだ。]
[死者に足音はないが、
こつ、こつ、こつりと音を刻んでいる錯覚がする。
森の中、いつしか紫苑が咲き乱れる小道に来ていた。
ひらり、視界の端に揺れた黒衣
……?
[まさか。
いや、あれはそこまで背が低くはなかった筈だ。
背反する思い、疑念を抱え、男は見えた人影の方へ。
少年とでもいうべきものがいる場所へと、歩いていった。]
ア……
”ヨハネス”?
[よびごえは、届いたのかどうか。**]
メモを貼った。
メモを貼った。
尻尾は雄弁に語る。
獣の頬を撫でるようにはたいてから、小生は男に抱き上げられた。
この男は、小生が死んだとでも思っているのか。
それとも物怪のなにかだと思っているのか。
くるり、喉の奥を鳴らして哂ってやった。
探す価値もない女を捜しに行くと謂うのなら
小生は止めこそしないだろう。
しかし聞こえた兎の言葉に
「にぁん」
猫なで声一つ上げて見せれば
今宵の食事にはありつけそうだ。
あれから、唄も聞こえない。
風に乗る禍々しい気さえ、ない。
何処に隠れているのやら。
ゆうらり、ふわり。
小生の髭が揺れる**
[
不満そうな獣の背も撫でつつ、
胸の隙間に猫を落とさないように抱いていると
機嫌良さそうに喉を鳴らす。]
ああ、食うのな。
[その向こう、墓場の奥まで覗いても
一見しては誰の姿も見えないから居ないと判断した。
そろそろ鍋も良い頃合いだろう。]
兄さんは兎もう一匹ぐらい仕留めるように。
『何だと?』
食い扶持が増えた。
[不満気な獣を追いやって、
猫を抱いたまま墓場を後にした。**]
メモを貼った。
メモを貼った。
[ ――― すん。
死者に、匂いも気配もありはしない。
けれど、 けれど。
擦り抜けていく空気が、
とおりぬけてゆく気配が。
犬に 蒼穹を、
それから紫苑の路の向こうを。
仰がせて、 弧を描くように
うしろを、(ねえさんに)
振り向いた。 ]
[ その姿に一瞬振り返って、
にこっとわらう姿に、
にっとわらいかえす。 ]
[ ―――そのまま 一本。
ほそい指が、
(魔女も食べないような、白い指。)
前を ぴん、と少女は差した。 ]
[ そこにあるのは、
まっくろな靄。 ]
[ 形のない『悪魔』とで言えるよな、
でもその耳と尻尾は、狼男みたいな。
けれど、酷く、覚えのあるようで、 ]
…… ――― 、 スティ?
[ 『ヨハネス』 と。
棄てた名前を、わざわざ呼ぶものだから、
てっきり人違いかとさえ思った、
… ―― けれど、
呼ぶ名は反射的に飛び出してた。
…… まぎれもなく その声は、 ]
[ 元々幼い、東洋混じりの顔つきに、
更にあどけなさが混じりこんだ
瞳が、 まあるくなる。 ]
[ こどものきおく。
猫の 狗の、記憶。
いろんなものが混濁しながらも、
濡れ羽を伏せて、黒衣を翻し――。
(会いたかったはずなのに、
探そうとしたのに、
いざとなれば、 )
姉のもとへ逃げ帰るよう
一直線に、駆け出そうとする。 ]
[それを見守る少女は、
驚いたようで 困ったように
―― ふんわり。
白色が滲む、黒影に わらいかけた。* ]
メモを貼った。
「―― 、 スティ?」
[ 噫、やはりあの彼だ。
幾分か――否、かなり声も姿も幼くはなっているものの
それはやはり「アル」であり「ヨハネス」だった。
後ろには白いワンピース姿の可憐な少女が立っている。
彼女が、或いは「姉」だろうか。
エンジェル・ブルーは此方の姿を捉えると丸く見開かれ、
それから黒い睫を伏せると、踵を返し
一目散に背後の少女の元へ走っていく。]
、
[その様子に面食らったものの、
己の真っ黒になった掌を見ればそれも、当然かと思えた。
ふんわりと少女が困ったように笑う。]
[顔があれば――(生憎、今は元には戻れないようで)
眉尻を下げていたのだろうが、
相も変わらず顔面を黒く塗り潰されたままの影は
苛立つように頭を軽く搔いて溜息をついた。]
……。
[何を言えばいいのかわからない。]
……別にとってくったりはしないさ。
[一発、殴りたくはあるけれど。]
ヨハネス……
[ああ、どちらで呼べばいいものやら、と迷う。]
……アル……で、いいんだな?
随分とあっさり死にやがって ――……。
[ぽつりと落とした言葉は、
先ほどの惨劇を見ていた事を吐露するもの。
複雑な思いを抱きながら、
姉の背にでも隠れそうな少年を視ている*]
メモを貼った。
[たた、 と駆けながら、
紡がれる
ちょっぴり息苦しい。
それすら、足音で掻き消して。
こころまで、
すこし退行していた黒犬 ……
と言ったって ねえさんの背には
…… 隠れは、しないけど。 ]
―― ……。
[ 溜息
ぬるり と 足許に纏わりついて
邪魔するみたいで、
たた た、
…… 次第に、足は遅くなり 止まる。]
……、
… なんでもいいよ。
[ふたつの名で惑うよな、
そんな声に 背を向けたまま、
… 少し、不機嫌そうに
傍らの、少女の服の裾を掴んで、
ぎゅう と握り込むのも一瞬。
力が抜け落ちるように、
触れた指が下がってゆき
――― そのまま、腕が垂れる。 ]
[
さっきのことを、見てたかのようなことばだ。
死んでまで 『解放されてまで』、
…… こころは苦しめるんだと
締め付けられるんだと。
気付きたくないことも気付きながら、
『乖離』しようとしてた、現実が
一気に 雪崩れ込んできた。 ]
[ 背に奔る、拙い一閃も。 ]
[ ―― あの、ひとりぼっちの感覚も。 ]
[ 全部まとめて、
突きつけられて、
黒髪をくしゃり、と掴んだ。 ]
…… ――― それは、 …
[ その表情は、
後ろを向いたままの矮躯と、
感情を押し殺したような声からじゃあ
きっと、わからなかっただろうけれど。 ]
(『随分とあっさり死にやがって ――……。』)
[ リフレインして、
焼き付くよなことばに、
黒い外套の、心臓のあたりを軽く、握り。
ふる。 鴉羽の色を、振るう。 ]
( その台詞は。 )
…… スティが言うことばじゃあ、ないだろ。
――― それは。
ぼくの、台詞だ ……!!
[振り向きたくない。
見たくない。
現実に背けようとして、
『怖いから』逃げたんじゃあない。
ただ、何て話せばいいかわからなくなったから。
何て怒ればいいかわからなくなったから。]
[ それを全部薙ぎ払うようにして、
キッ と、 睨み付けながら
ぐるり。無理矢理 振り返る。 ]
[ 瓜二つの少女は 背後で、
黒い艶めきを靡かせたまま。
相も変わらず 、けれども。
困惑を ほんのすこし寂寥に変えた
ほほえみを湛えて、
黙したまま、
黒い子犬の背を見ていた。 **]
……あんたに白目向かせてやろうと思う前に、
(恩も、なにも返せてないのに)
勝手に居なくなるなんてさあっ …。
[ そんなの。
―― 許されるわけないだろうよ。 ]
[ 自分勝手な我儘を、
見た目通りの子供のように
わあわあ 喚いて。
ぶん殴ってやりたいっていうのは、
こっちだって一緒だったけど。
あんな影じゃあ、殴れるかだってわからない。
蒼いひとみは、 す、 と地面におちた。 **]
メモを貼った。
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