255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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[自宅に戻ると、カレーパンと茶葉を台所へ、パニーニとクロワッサンの包み紙は屑籠へ。特段持参書類も必要はなく、念のため万年筆のインクだけ吸い上げておく。 本棚の前列に並べたインク瓶はふたつ、中身があるのはそのうちひとつ]
……。
[日々触れるインク瓶も、数年開いていない本達も、埃はちっとも積もっていない。叔父の蔵書を開くことはなかったが、故人が好んでいたことを知りながら全て捨ててしまうような、そういう事は出来なかった。 それに、セイルズが読んでいた本もいくらかは混ざっている──例えば、片隅にひっそり眠っている、若年層向けの経済入門書だとか]
(860) 2018/11/29(Thu) 23時半頃
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[と、そんな時、他の人影が入口に見えた。 まさか最近新刊が出たわけでもないのに客がいるときにほかの客が来るとは。
一体誰かとその姿を窺うと、近くの薬屋の店主、タツミだった。 ノッカに聞いた、2人。>>636 身辺を整理する時、遠くに行く時、本は必要とされるのかもしれない。
ココアは彼にもたまごドーナツを勧めている>>750 何だか気圧されたように自分たちと少し距離をとりつつたまごドーナツを食べる彼>>785に思わず笑ってしまった。]
ふふ、美味しいわね。
[ココアからも呟きが漏れ>>820、三人して美味しい美味しいと言うのが面白くて、自分もまた呟いた。]
(861) 2018/11/29(Thu) 23時半頃
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[マーケティングには、人の欲も絡んでくる。 経営管理者とも会話する都合上、触りだけは学んだものの、今もあまり得意でない分野。当時の叔父も別に勧めたい訳ではなかったそうなのだが、若年層向け入門書という性質上、会計特化の書籍が見つからなかったのだという]
[手に触れれば甦るものもあるが、もう二十年程前の話だ。 頁を捲っていっても、浮かび上がるのは故人の記憶だけ。 ──この本にはきっと、セイルズよりも主に向いた子供がいる]
[そんな思考が頭を過ぎり、手中の本をそっと仕事鞄に滑り込ませた]*
(862) 2018/11/29(Thu) 23時半頃
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手続き、ってどうすればいいのかなぁ。
[しまった。 セイルズさんに聞いてみればよかったかも。
区役所で働いてることは知ってるし、 そういう手続きについて詳しいかなって]
とりあえず、今日はお家かえろっと。 もう日も暮れちゃうし。
[帰ったら、ちゃんとメールを確認して。 美味しいお夕飯でもつくろっかな。 冷蔵庫の中身を残しておいても、困るだけだし*]
(863) 2018/11/29(Thu) 23時半頃
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花が、欲しいんだ。 名前だけしか知らないから、選んでくれないか。
[孤児院で花壇の世話をしていた子供から、 昔聞いたことが本当かは残念ながら知らないけれど。
ススキの礼には花で、と考えた末だ。 なんせ、悪戯だったとはいえ、 女の子から花など貰ったのは初めてなので。
ススキが花かといえば、 草だよな、というのは、とりあえず横に置く]*
(864) 2018/11/29(Thu) 23時半頃
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あっ、ココアさん。 レシピはどうします?
[はっとして立ち上がる彼女>>821に声をかける。]
良かったら後ほどまとめて持っていきますよ。 これから、色々忙しいでしょう。
[孤児の力を借りて店を続ける、のであれば、町の外に出る前にやることが山積みのはずだ。]
まだ、そんな風に言わないでください。 多分、貴方が居るうちにわたしにできることはまだあるので。
[小さく笑って続けた。]
頼ってください。
(865) 2018/11/29(Thu) 23時半頃
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―― 自宅 ――
[街を歩き、高塀の傍へと至る。 自分の家は通勤に至極面倒な位置にあり、 高塀の近くという住みたがるものの少ない地に建っている。
三年前の「事故」より高塀付近の人気は下がり続けており、 周囲にあるのも空き家が目立つ。 そんな家の一つが我が家であり、 扉を開けて中に入れば生活感の薄い室内が広がる。
どうしてこの様な場所にと良く言われるが、 いつも有事の際のためにと答えて納得をしてもらっていた。 それは事実ではないのだが、――]
(866) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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……パンの耳と、ジャムか。 豪勢な夕飯なことだ。
[冷蔵庫を開くと中にあったそれらを取り出して、 パン耳にジャムを塗っては口に頬張っていく。 家に置いてある端末をつけ記事やメールを確認しながら夕食とも言えぬ夕食を済ませれば、 あとは身を清めてベッドに横になるばかり――*]
(867) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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とはいえ、今はお店に戻って貰った方がいいかな。 ココアさんの味はココアさんならではの味だから。
[ふと壁にかかっている時計を見ながら呟く。 まだ時間も全然営業時間中のはずだ。 彼女も、ノッカのようなあいさつ回りをこのような形で行っているのだろうか。]
無理をしないで…お願いよ。
[彼女の手を小さく握ると、すぐに離し、彼女の姿を見送った。]*
(868) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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― 陽だまりパン工房 ― [お店を切り盛りしていると、タツミさんが来る。>>857 変わらない笑顔でお迎えして]
サンドイッチね。 お勧めの玉子サンドは売り切れちゃったけど、 エビカツサンドなんてどうかしら?
[お勧めを聞かれたら笑顔で「全部!」なんて。 言ってみたけれど、 見繕ってほしいと言われればうぅんと考えるの。 悩むわ、だってみんな美味しいんですもの。
そうして私のお勧めを選ぶの。 冷めても美味しいフォカッチャに、ふわふわの白パン。 どうぞって笑顔を添えて手渡すの]
(869) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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[帰り際、タツミさんが振り向いて。>>859 招集を受けたと聞いてまあと驚くの]
まあ、タツミさんもなのね。 私も呼ばれたの。 向こうでも会えたらいいわね……。
その時にはまた、 美味しいパンを焼いてあげるわ。
[逃げるように立ち去る背にそう声をかけて。 不器用な人ね、でも。 ――幸せになって欲しい人。 そう、私思ったの。*]
(870) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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[セイルズが孤児院へ立ち寄ったのは、午後の仕事も片付いた夕暮れ時。これまで此処へは監査以外では訪れなかったものだから、此方に気付いた職員は、動揺を面に浮かべていた]
いえ、書類の不備ではなく。 ……申告漏れでもない。 …………いや、補助金減額の話も出ていない。
[陽だまりパン工房が跡継ぎを捜している話は聞いているだろうか、聞いていれば話は早い。痕を継ぐのであれば、パン焼きの技能だけでなく、店の経営についても理解できた方がいいだろうし、古い本だが自宅に丁度いいものがあったからと──まあつまりは本を数冊寄付しに来たのだ]
[言ってしまえばそれだけなのだが──まさか伝わるまでに18分も掛かるとは]*
(871) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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― 自宅 ―
よいしょ、っと。
[家に帰って、まずは荷物を置く。
花瓶なんてたいそうなものはないから、 とりあえずはペットボトルの頭を切って、 花束を飾っておいた。
……ボリュームに対して、 花瓶(瓶でもないけど)が貧相だ]
そだ、メールメール。
[見れば、それはフローラちゃんから>>808
メールを見て、返信するまでの時間。 そして、フローラちゃんの葛藤は、 文面だけじゃ分からないまま]
(872) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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『わかった! 近いうちに会いに行くね。 明日とか、明後日とか、そのあたり!』
[お別れを言う時間がほしいから。
明日か明後日か―― 、 とにかく、時間が取れた時にでも、 フローラちゃんに会いにいこう。
どうせ街をぶらついてただけなんだから、 今日会いに行けばよかったなぁ*]
(873) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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さてと…
[と、もうたまごドーナツは食べ終わっただろうか、店に残るタツミの方へ向き直る。]
東方の薬学について、第二巻、だったわよね。 ごめんなさい、あまり流通した本ではないみたいで、まだ原書を探すので精一杯みたい。 多分、本として手元に届くのには後暫くはかかると思う。
[もうそろそろかと、という彼>>831に申し訳なそうに答える。 そして、招集が決まって、とあっさり言う彼に少しだけ目を丸くして言った。]
タツミさんは、本当にいつもとあまり変わらないように見える。 不思議。 町から出ることに恐れはないの?
(874) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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[そして、もう一つ、疑問に思っていたことを問いかけた。]
そういえば、今回の本、一体何に使うの?
[もう、薬屋からも彼は去るのに。 ココアと同じく、次の主人への置き土産のようなものだろうか。]*
(875) 2018/11/30(Fri) 00時頃
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