266 冷たい校舎村7
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[振り向けば、 今年の一年生が作った作品たちが立ち並んでいる。
わかっている。
そろそろここにも、三年生の居場所はない。
柊のことが好きだった子を含めて、後輩たちが 昨日と変わらない地続きの明日の中 学生らしく部活動に勤しむのだろう。
それは、俺たちの先輩であってもそうだったのだろうけれど いよいよ出て行くんだな、という感慨は やっぱり俺一人のものなので
しばらく、使い慣れたパレットと、作品たちと、 見慣れた美術部の風景を見つめて ふと見えた赤い頭部に目を細めもして
最後にそれらすべてに、切れないシャッターを切った。]
(858) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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[きっと忘れられない]*
(859) さねきち 2019/06/23(Sun) 13時半頃
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―― 家 ――
[硬い足音を響かせて敷地の中に入る。
誰か、……多分親父の妹さん、が 少しは洗い流してくれたらしいけれど 開け放ったガレージの中にははっきりと赤黒い痕が残っていた。
掃除しなきゃな、と思いながら、 その血痕をしゃがんで見下ろす。
入院費、治療費が馬鹿にならなくて 確かその時輸血のお金か何かも含まれていたんだか ……通帳の残高がごりっと減った事以外、 俺にはあんまりわからないことだけれど、
流れた血の量がありありとわかるその場所をただ見つめる。]
(860) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[ほんとうに小さな頃、 ここでたろを蹴った事があったっけ。 「母さんに似てる」って、何度言われたことがあったっけ。
……なあ、あの人たちの血、ちゃんと流れてくれた?
結局俺の性質や性格が 脳みそや遺伝子に刻まれたものであるならば 骨髄で作られたものをいくら流したって意味はない。
意味は、ないんだけれど。
例えばこの体を開いて、心臓も何もかも引きずり出して あのひとたちとおんなじものにならずに済むなら 俺は喜んでそうするだろうから 流れた血の量を見て、少しだけ期待してしまう。]
(861) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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……痛かったなあ。
[耳鳴りがするから耳をふさいだ。 腹の傷が痛むからうずくまった。 陽光に薄く照らされたガレージには たろも、親父が使っていた車もない。
ただ、俺が流した血の痕があるだけ。]
(862) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[ようやくそれから目を離して、 俺はふらふらと家の中に入る。
玄関に並んでいたはずの靴たちは、今は俺の分しかない。 靴箱の脇におかれた子供の頃の作品は埃を被っている。
廊下を歩いていって、リビングに辿り着けば いくつか空き缶やごみが転がっていて 俺はそれをため息をつきながら捨てた。 冷蔵庫の中身も全部一旦捨てなきゃ。]
(863) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[曇りガラスから差し込む日差し。 照らされた食卓に、 羊と古い日付が刻まれているので、それを撫でた。
かつてここに刻まれていたものを思い出して 食卓に整然とならんだ、母さんの料理を思った。 休日の昼間は、よくスパゲティを出してくれて 小さい俺はそれを服につけてしかられたっけ。 空き缶なんか転がっちゃいなくて。
机についた輪を撫でる。 三つ分の輪。家族三人がコップを置く定位置。]
(864) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[伸びづらかった身長を刻んだ柱、を一瞥してから 2階にあがって親父の部屋に辿り着く。
思った以上に部屋が荒れていた。 警察が来た時に暴れたのか、 それともあの夜に乱したのか
畳は削れているし、 棚の上のものは落ちているし、 テレビだって倒れている。 空き缶だってやっぱり転がっていて。
……けれど]
(865) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[パソコンの傍に家族の写真と、 母さんの写真が置いてある。
小さい頃プレゼントした小鳥の小物が転がっていて、 遠い昔に新婚旅行で行った時に買ったんだ、とか言っていた 外国のアクセサリが、そのまま残っている。
「ちゃんとせんたくもんにださなきゃだめだろ!」って 小さい頃からよく叱ったのに 相も変わらず布団の傍には脱いだ靴下が散ってる。]
(866) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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[家族の痕跡はあるのに、 それは取り返しようもなく壊れていて
そこに生きていた証はきちんとあって 別にもう死んだわけでもないのに 家の中からは、誰かがたてる物音すらしない。
…… 俺が生まれて、育って、生きてきた「家」は 時をとめたようにしんと静まり返っている。]
(867) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時頃
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とうさん。かあさん。 …………ただいま。 ただいま、ただいま。…………
(868) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時半頃
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[おかえりなんて、誰も言わないのに 俺は笑って呟いて、泣いた。
あの人たちなんかに似たくないって 死ぬほど嫌いで、憎んでいるのにね。
それでも、俺は、この場所が捨てられなかった。*]
(869) さねきち 2019/06/23(Sun) 14時半頃
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―― 起訴の話 ――
[起訴、が決まったんだって。]
[そんな事をいわれても せいぜい喫煙のルールを破るのが関の山な18歳には ちょっと理解が及ばないんだけれど ともかくも親父は犯罪者になるらしい。
見つかった体液とか。血液とか。 そこらへんの話を聞き流しながら 俺は偉い人の話を聞いている。 この人、刑事さんだっけ。それとも弁護士?検察官?
始終俺に突き刺してくる「かわいそうに」って目が痛いので そこらへんもよく見ちゃいなかったけど、 5年以上の有期懲役、って呪文が、>>697 ちゃんと日本語として認識されてしまったので、俺は頭が痛い。]
(870) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[薄暗い面会室で縮こまるように座っている 親父の姿を見ている。
ガラス越しに、まるでドラマの1シーンみたいで 俺はそれを、来るところまで来ちまったんだなあ、って なんだかおかしな気分で見つめていた。]
親父。
[小さく声をかける。 差し入れとか、できなくてごめんな。
ほんとうはてんとうむしパンとかカツサンドとか 買ってきてやろうと思ったけど 家族から直接は渡せないらしい。]
(871) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[うつむいたまま、 「ごめんなあ」って壊れたように言う親父は いったい誰に謝っているんだかわかりゃしない。 母さん? 俺?
俺は困った顔をして、許せるかを自分に問いかけた。 …………許せるわけ、ない。
ふっとため息をついて、こう切り出す。]
あのさ。親父。 帰ってくるまで、俺、あの家守ってるから。 …………もしも刑務所から出てきたら。
もう、終わりにしよう。 「かぞく」でいるの。
[声が震えるのは隠せなかった。]
(872) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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家も売っていい。土地も売っていい。 売った後親父が何しようが、いいんだよ。 もうしばられなくていい。
生まれてきてごめんな。 10何年間を棒に振らせた。
だから、もう、いい。
……それだけ。
(873) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[いいたい事を言い切ると、 俺はゆっくりと部屋から出ていく。
出て行く瞬間、「愛していたんだ」って言葉が聞こえて …………どうにか振り向かずに扉を閉めた。]
(874) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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[帰りの電車の中、 俺は文化祭の写真をじっと見つめていた。 皆で笑って、皆で楽しかった文化祭。
……ここで止めたい、とまで思った 最高の思い出だ。
それがあるから、まだきっと、俺は頑張れる。 …………大丈夫。
頭の痛みを封じ込めて、ただ祈るように目を閉じて 色んな人のいろんな人生が詰まった電車に揺られてた*]
(875) さねきち 2019/06/23(Sun) 15時頃
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──お見舞い──
──── 彩華。
[ ノックの音の後、響いてくる 変わらない声に私は心から安心した ]
彩華だぁ。ホンモノの彩華だぁ。
[ 最後に会ったのは無機物の彼女だった。 心配する側とされる側は入れ替わり、 彼女がしていたみたいに 天井向いて横たわっていた私は、 大丈夫だよ、って微笑んで頷く ]
(876) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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ケーキありがとう。 せっかくだから一緒に食べようよ。 お茶しかないけど…… 冷蔵庫からペットボトル出してくれない?
[ ゆっくりなら起き上がれるかな。 手に届く場所にある紙コップを並べながら 彼女の問い掛けに答える ]
えー……なんだったかな。 忘れちゃった。
(877) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[ あの日2人で見上げた星の空は作り物だったけど きっともう二度と見ることのできない特別なもの。
高校3年間ってきっと、そういうものの積み重ね。
その大事さ尊さに気付くのは いつだって過ぎ去ってからなんだろうな ]
(878) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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彩華は、なんで私と居てくれるの?
(879) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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………… ごめん、変なこと聞いた。
(880) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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私、別に面白くないし友達も多くないし、 勉強くらいしかずっと取り柄がなくて。
彩華が私のこと頼ってくれるの、嬉しかった。 こんな私を必要にしてくれる人がいるんだって。 彩華のために字を綺麗めに書こうとしたり、 なるべく分かりやすくまとめたり、 よく見られたくて頑張ってた。
だけど本当は 頼りにしてたのは私の方だったんだ。
彩華の明るい声が、笑顔が、いつだって 真っ暗に住んでた私を引っ張ってくれてた。
(881) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[ 挙げ句の果てに裏でしてたこと 彼女も知ってるだろうのに
今、こうして いつもの顔で会いにきてくれてる 友達 ]
(882) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[ 誰にも救いを求められなくて呼吸できなかった。
今更だけど、本当はもっと早く私は 手を伸ばせばよかったのかもしれない
特別な友達。
彼女がどう思っていたとしても私にとっては
親友 と呼びたいものだった ]
(883) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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………… ああ、なんか恥ずかしい。 こういうの、くすぐったいからやめやめ。
ケーキ、いただきます!
[ 手を合わせてプラスチックのフォークを伸ばす。 口に広がるチョコレート甘さとほろ苦さは まるで今の私たちみたい ] **
(884) papico 2019/06/23(Sun) 17時頃
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―― 病室 ――
[大学に行く。>>809 葉子のその言葉を、俺は瞳を瞬かせて聞いていた。
様々な思いが脳内を駆け巡る。 それは、決して肯定的な感情だけではなかったけれど 俺はしばしの間を置いて、ふっと相好を崩した]
そっか。応援してる。
[その言葉を、何の皮肉も嫌味もなく 本心から言えたことに、俺は自分で驚いていた。 葉子に向けたのはきっと、偽りのない笑顔]
(885) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[悔しくて、悲しくて、つらくって。 ノートや教科書を隠して回って 周りに当たり散らしていた俺は、 ここで前に一歩をやっと踏み出せたのだと思う]
(886) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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[この先も並んでいくため、と>>810 確かに彼女は言ってくれたから]
(887) gurik0 2019/06/23(Sun) 17時頃
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