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メモを貼った。
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―回想・中学一年夏―
うー…嫌だなー。転校、嫌だなー。
友達皆こっちの中学だし。
俺、中学の時だけ輝にいの家の子になりたい。
親父だって、2〜3年のお仕事だから、単身赴任でいいって言ってるのに。
母さんが聞かないんだよ。
家族皆、一緒じゃないと駄目ーって。
輝にい、母さん説得してー!
[父親の仕事の都合で、都外の中学に転校する事になったのは、中学一年の夏。
学期半ばの転校で、かなりごねた記憶があるけど、母親の鶴の一声で引越し断行。
父親は、実はその方が嬉しいとかでさっさと丸め込まれてしまった。
最初に、その新しい学校に来たときは、蝉時雨がすごくて驚いたのを覚えている。]
…そのゲームって、そんな面あった?
え、裏技!?本当に???
そんなん見つけられるんだ。
ヒトシって頭良いなー。すげーや。
[我が家は代々、成長が遅いらしく。
自分もそんな例に漏れず身長も150cm台。
ちょこまかと動いてはいたものの、都会のもやしっ子範疇からは抜け出せず。
必然的に、つるむのはインドア系のグループ。
鳥飼寿は、その中でも特に頭が良く、色んな事を知っていて。
同年代の仲間からは、一目置かれる存在だった。
自分も彼を手本にして、色々学んだものである。]
―回想・中学三年夏―
ふっふー!今回!国語と歴史は俺が勝ったーーー!!
でも、理数系はさーっぱり届かねー。
今回も、ヒトシの壁は厚かった…
進路? 先生には○○高校行けっだろって勧められた…けど。
…ん、なんでもない。
[夏休み前の期末テスト。
友人達とわいわいガヤガヤ結果の発表。
この頃になると進路の話題も出てきはじめたのだが。
父親のこちらでの仕事が今年度で終了予定。
自分はもう、彼らと同じ高校に行けない事は知っていた。
ただ、言い出せなくて。
この時は話を合わせ、担任にお墨付きをもらった近くの高校名を出したのだった。]
[友人が、まさかの同じ高校に合格してたと知ったのは入学後。
彼が自分と比較される事を厭っているとは気づかず。
並ぶとみなされる位置にいる事すら自覚していなかったので。
嬉しかったのと同時に、自分が隠さなかったら一緒に入試とか行けたのに、と単純に残念に思っていた。
その後、高校の友人達と距離を置いたのは
自分が先だったので。
鳥飼との間にあった溝には、
きっと卒業まで気づいていなかった。]
―ミタマ電機前・地下街―
…さっき、ヒトシとインコが居たくらいだし。
俺達以外にも、同じように挑戦してる奴らいるんだよな。
なんか、協力できたらなぁ…
いや、それも不確定要素か。
ヒトシは多分、俺なんかやらかしたっぽいから無理だろうし。
やっぱ……難しい。
[再びため息。
ミタマ電機に居た鳥飼は同じ立場の存在であろうと思うのだが。
推定すると、記憶のない時期に仲違いをしたまま別れたようで。
声をかけるのは躊躇われたのだった。**]
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− ミタマ電機前 地下街 −
[どうやら、コンポーザーは一旦逃げ切った者は深追いしないらしい。
殲滅をしたいわけではないのかと思ったが、
断定はできない。
いや、放っておいても消えるからいいっちゃいいのか。
ともかく、追ってこないので、地下街のベンチの圭一を座らせて、自らもどっかり腰掛け、脚を組む。
両手をベンチの背にもたれかけさせ、天を仰いだ]
コンポーザー戦で、精魂使い果たして消えるか、
もしくは、この街をゆったり観光して消えるか、
それが濃厚な選択肢なんだろうなあ。
[目を閉じる]
協力ねえ。
このままだと、この街が消えるっつーなら、
それは、できないかな、というレベルじゃなく、
必須かもな。
まだ生き残ってる連中も、あんだけ頑張ったけど、結局、この街消します、は報われなさすぎだからなあ。
[と、いっても、圭一を殺したヤツを許すわけではない]
そのヒトシっての、
やらかしたとか言ってるけどな。
そういうの気にしてる状況?
[おにーさんとしては、ここは、優しく、前に押し出すわけよ。
だって、男の子でしょ?
一発殴られてくればいいじゃない、と、状況は知らんけど]
とりま、そのコンポーザーとやらは、
チカラでしか、反応しないんかなあ。
[うーん、と。
だけど、その雰囲気に、なーんか、遠い記憶があるよーなないよーな、なんで、男は感じている。
本当に漠然とだったが]**
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― 中央エリア / スクランブル交差点 ―
はー……。
[ぱしん、と頬を叩いた]
本当にらしくねえな、俺は。
[顔を上げた怒鳴の表情は。
先程までとは違う、凛々しいものだった]
おまえは誰だ。
天下の山桜組の舎弟頭、怒鳴京助だろう?
[自らに言い聞かせるように]
いつまでもうだうだしてて、どうするっていんだよ。
ちったあ漢気見せろや。
[街の喧騒の中を、怒鳴は駆け出した。相棒の姿を探して*]
― 北エリア / カフェぱせり ―
こんなところにいたのか、小津!
そんなシケた面しやがって。
[カフェの片隅で、やたらと暗い顔をした小津の姿を見つけて。
ずんずんと怒鳴は歩み寄ると、開口一番そう言ったのだった]
―――行くぞ。
[どこへ行くとも、何をするとも言わない]
俺は、とんでもねえ嘘つき野郎だ。
[ぎり、と。奥歯を噛みしめて]
テメエを責任を持って生き返らせてやるって言ったのに。
あっさりとやられちまった。
[未だ包丁で刺された感触の残る腹を、軽く撫でた]
どうせ消えちまうにしても。
まだ可能性があるうちは。
[にぃ、と笑って]
―――最後の最後まで、あがいてやろうぜ。
[そう言って、小津に向かって手を差し出したのだ。
自分を「嘘つき」呼ばわりした男は。
目の前の相棒がついた「嘘」を知らない。
嘘つきの男ふたりは、こうして。
静かな喧騒の満ちるカフェで、対峙した**]
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―ミタマ電機前・地下街―
……どっちも嫌だ。
そりゃ、観光して終わった方が楽なんだろうけど。
生き返りたいし…それもあるけど…
リア充が世話になった知り合いとか、この街には沢山いる。
俺らとこの街、なんか一蓮托生、なんだよな。
[背を丸めてベンチに座り、行き交う人の流れを見つめる。
影響を受けるのは、自分達だけではない。
それを考えると、余計に逃げられない。]
…だよな。俺らだって、上残ってて。
さぁ生き返りますよって時に、生き返る街無くなってたら。
詐欺だって叫びたくもなるだろーし。
………………。
俺…よくても…向こうは……どうかな…とか……
でも、そんなの…言ってられねーよ、な…
[気にしてる状況?と聞かれて、歯切れ悪く視線を逸らす。
もちろん、そんな状況ではない。
何が起こっていたのかはわかってないが、土下座してでも協力を求める状況だろう。
気弱に視線を揺らしたまま、緩く頷いた。]
あ…戻った。
[少し経ち、意識を集中させると…今までと同じように、ほわりと光球が出現。
おそらく、元のフルチャージ状態。
これでまた、戦うこと自体はできるはず。]
……?
なんか、気になる事あるのか?
[何か考えているような皆方を不思議そうに見て、首を傾げた。**]
いや、なんか、感じな。
どっかであったことのあるよーな。
こう、ええと
[コンポーザーのメッセージを頭の中でリフレイン。
女性の声、口調はすぐ覚えちゃうもんだが、
…と考えて、手をぽむ]
ああ。
あのマスターだ。
ヨハネに似てる。
[要するに、行きつけのバーの店主だった。
そうだそうだ、と。
優男の面をしているくせに、妙に達観した物言いをする。
それでいて、時折、物憂げな表情をする。
薫るコーヒー、そして、夜は上質のアルコール。
そこで出会う女性はどことなく、みんな寂しさを抱えた美人だ。]
ちょっと、
俺の、どーでもいい勘。
移動すっぞ。
[そして、ベンチから立ちあがる。]
バーメメントへとりあえず行ってみるつもり。**
―ミタマ電機前・地下街―
……ヨハネ?
キリスト教の偉い人?
違う?へぇ…マスター。
[外国人的な響きの名前に不思議そうに聞き返すが、説明を聞いたら納得。]
俺は…リア充も、行った事はなさそうな店だけど。
Barメメントかー。
名前の由来が、「memento mori」…だったりしたら、ちょっといわくつきーって感じだよな。
「死を思え」と看板の入った店で、
経営者が死神の親玉…とかさ。あはは。
[出した単語は、学生時代の歴史の授業でならった言葉。
黒死病についての話と一緒に、死神の挿絵付きで解説されていたのが印象的で。
今でも、記憶に残っていた。]
ん。じゃ、ヒントとかさっぱりだし、行ってみるかー。
[リア充の方の記憶も探ったが、Barメメントへ行きつけていた様子はなかったので、とりあえず皆方の勘に従ってみる事にした。**]
– bar mement -
[そのバーは実に趣味がよかった。
シンプルながらも、室内も食器も常に磨き上げられており、
雑然としたところはないが、色とりどりのアルコールのボトルは、威圧感なく並べられてる。
さぞかし年配の店主がいると思いきや、
その姿は若く、
ただ、性的なさかい目を、感じさせないもの。
夜羽という名もあいまって、
静かさの中に硬質な上流感を、醸し出すのだが、
話してみると気さくだった]*
【人】 楽器職人 モニカ
(159) 2016/06/16(Thu) 21時半頃 |
【人】 楽器職人 モニカ[ 彼のなくしたものも、 (160) 2016/06/16(Thu) 21時半頃 |
【人】 楽器職人 モニカ
(163) 2016/06/16(Thu) 21時半頃 |
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