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[深く息を吸って、吐き出して。
浅かった息も、なんとか落ち着いて行く。
今までずっと燻ぶっていた熱は、
気付けばあたしの中から発散されていて。
ただ、まだ。
あたしのナカに吐き出されたものは、
熱いまま]
…… イヴ、
[
あやされているあたしは、目を、細めて]
………… そーさん、は、
[ふと、浮かんだ疑問。
行為の後だからこそ、
浮かぶ疑問であったのかもしれない]
だれでも、よかった?
[あたしじゃなくても、
『イヴ』になれたのか、って。
伏し目がちに問いかけた**]
メモを貼った。
メモを貼った。
[
中に埋めていた雄の証を引き抜いた。
蜜と精に塗れたソレをノッカのお腹に当て擦り、
誰でも?
それはありえませんね
[細めた目元へと唇を触れ、そのまま耳たぶに唇を寄せた]
だから誰でもではありませんね。
自分の股間がノッカをモノにしろと言ったのです
初めてのことですよ、こんなこと
[
誰でもなんて反応するわけではないのだ。
幾つもの条件が重なった結果、自分のイヴにしようとしたのはノッカだけだ]
その答えでは不服ですか?
不服なら、分かるまで伝えようと思いますが……。
[そう――理解してもらえるまで話し合うのは大切なことだ。
ちゃんと伝わるまで伝えよう。
耳元から顔をあげると、微笑んで見せた。
ノッカがどちらと答えるのか。
それはそれで楽しみで**]
メモを貼った。
[ほうっとした顔のまま貴方に付き従って。
着いたお家は一人暮らしにしては大きかった。
導かれるままソファに深く腰掛けて]
あ……、
[――私を置いてどこかに行くの?って、
いかないでって、
そんな思いが過って泣きそうな目をするの。
でも、跪くみたいにして膝を折って瞳を覗き込んでくれる瞳に、嘘はない。
どこまでも誠実に、私を守ってくれる人。
それが、じっと見つめられて分かるから]
[泣き腫らした赤い目元、それでも柔らかく微笑んで]
は、い……、
[ぎゅっと両手を握りしめて頷くの。
そうして、待っている間にお部屋をぐるりと見渡して。
――穏やかな、世界。
ここには恐ろしいものなんて何もない。
怖い便箋も、夥しい血も、脅迫者の魔の手すら。
ここには存在しないって、そう思えて]
……、……っ
[思い出したように、また涙が一筋、零れた。
怖い事を、辛い事をたくさん思い出して]
[そうしていれば、ふわりと良いミントの香り。
私、慌てて目元をハンカチで拭うの。
イルマさんに借りたハンカチ、後で洗わなきゃって、そう思いながら]
……ありがとう、ございます。
[カップを受け取って、砂糖を4杯。
多めに、多めに言われるままに入れましょう。
さらさらと。
悲しみも苦痛も全てすべて溶かし込むように。
くるくるくるくる、かき混ぜる。
そうして一口飲み込んで――]
……あたたかい。
[甘さが、優しさが、温かさが胸に染み込んでいく。
味わうようにもう一口。
こくりこくりと飲み干して。
空になったカップを膝の上に置いてほうと一息]
ありがとう、ございます……、
私、わた、し……、
[何か話そうとすればまた涙が溢れそうで。
隣に腰かける貴方に申し訳なく呟いて、
俯いた間、静寂が過る]
[窓から差し込むレースのカーテン越しの朝日が美しい。
静かで、穏やかな時間。
そっと触れる手に、びくりと震えて]
ほんとう、ですか……?
[ここは荒らされない、安全な場所だと顔を上げて。
でも、迷惑じゃないかしらと過って。
でも、でも――]
ごめん、なさい……、ありがとう、ございます。
[弱い私を守ってくれて、頼りきりになってしまって。
そう思うけど、今の私には貴方しかいないの。
お世話になりますって、そうか細く呟いて――]
ごめん、なさい……、
[ずっと傍にいたいと思ってしまって、ごめんなさい。
私、私……そう、思って。
貴方の肩に身を寄せて。
やがてうとうと眠気が襲ってきて目を、閉じるの。*]
メモを貼った。
[手を柔らかく撫でてくれる感触が心地いい。
どこまでも穏やかで、優しい世界。
(そう言えば、聞き忘れていたわ。
どうしてここまで優しくしてくれるのって――。)
聞きたいけれど、知りたいけれど。
でも、今は眠くて、ねむくて。
貴方の温もりにただ身を委ねる、だけ。*]
メモを貼った。
[ココアは緩やかに眠りへと落ちて、静かに傍にいてくれる。
触れ合う身体が温かい]
[頬に落ちた彼女の髪は、細い絹糸のようだった。髪と遊び、頬へ触れる──そこは預けられた身体より尚柔らかく滑らかだった。
そうしていても瞼は開かれない。薬の効果が主因ではあろうけれど、警戒をされていないからこそ、すっと眠ってもくれたのだろう]
[暫くそうした後、離れ難さを堪えながら──彼女をそっと抱き上げた]
[運ぶ先は、叔父が使っていた寝室。
柔らかいベッドに彼女を寝かせ、布団を掛ける。差し込む日差しはカーテンで遮った。サイドテーブルには先程淹れたミントティーを持って来る。ボトルに入れ替えたその中身には、再び睡眠薬が溶けている]
“少し仕事に出掛けてくる。
昼前には戻る。
部屋からは出ないで、カーテンもそのままで。
危険があってはいけない“
[区役所の仕事だけであれば、今の薬が効いている内に済むだろうが、万が一彼女が目覚めた時のために、部屋にあったメモ帳を使い置き手紙をした。
そうして、部屋の扉にも、玄関の扉にも鍵を掛けていく]
[再び鍵が開かれるのは、区役所から戻ったセイルズが、食事の支度を終えたとき]
[鍋の中にはオートミール、フライパンには鶏胸肉の香草焼。
ココアがいつ起きてもいいように、コンロの上で待っていた]**
メモを貼った。
![]() | 【人】 奴隷運び ヌヴィル [自警団に連れて行かれる事を嫌がるのは (147) 2018/12/09(Sun) 04時頃 |
![]() | 【人】 奴隷運び ヌヴィル お前が召集に掛かりやすくなる。 (148) 2018/12/09(Sun) 04時頃 |
![]() | 【人】 奴隷運び ヌヴィル
(149) 2018/12/09(Sun) 04時頃 |
![]() | 【人】 奴隷運び ヌヴィル
(150) 2018/12/09(Sun) 04時半頃 |
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―飛行艇―
[キングスの知らない言葉、持ち得ない感覚のひとつに、『哀れみ』がある。
籠の少年のように、綺麗に歌う子の目をわざと潰し、哀れみを乞い、金を得るというもの。
傷付ける事の影響を知らない訳でもなかろうに。
召集までの生き道は自由に認めているとはいえ、腑に落ちない点でもあった。]**
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