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── 7th day?:スクランブル交差点 ──
[ そうして、おれは目を覚ました。
勢い良く身体を起こして、きみを探して。
自分の置かれた状況と、
”脱落者へのミッション”に気がつくのは、
あと、ほんの少し、あとの話。*]
うるせえ。
死んでから体面気にしてどうするんだ阿呆。
[馬鹿者、と小津に罵られれば。
にやりと笑って、横柄な口調でそう返す。
やられっぱなしは性に合わないのだ]
世界で一番美しい、もの……。
[小津の言葉
美しいものを美しいと感じる心。
それを失ったと、確かに小津はあの時そう言った。
小津も、このコンポーザーに対して怒っているのだ。
その言葉の意味を、怒鳴は噛みしめた]
[店内を煙の金魚が悠然と泳ぐ姿
怒鳴は呆然と見遣る。
それは美しい、白銀の舞い。
まるで、御伽噺の一幕のような。幻想的な光景]
……すげえ。
[素直に、そう声を漏らして。
思わず目の前で泳ぐ金魚に手を伸ばせば。
ばちんと金魚は宙で跳ねて、怒鳴の掌をすり抜けていった。
小津の合図と共に、金魚たちの動きが変わる。
早く、不規則で、先の読めない軌道を描くそれに。
目が回りそうな感覚すら覚えて。
凄まじいまでの、金魚たちの猛攻
――――やったか!?
[思わず膝を叩いて叫ぶが。
次の瞬間には、怒鳴は驚愕に顔を歪ませる。
傷だらけの“クマ”が、“龍”へと姿を変えて。
カフェの天井を突き破って、舞い上がっていく光景
ただ怒鳴は、呆然と見送るほかなかった]
……は、は。嘘だろ。
ドラゴンになりやがった、ぞ。
[掠れた声を出して。
まるで神話に出てくる神様のような理不尽さ]
小津。俺らは、もしかしなくても。
とんでもねえモンを敵に回しちまったみてえだな。
[穴の開いた天井を、見上げた**]
ひゃっ!輝にいの声で喋った…っ
って、輝にいだから当たり前か。
乗る?背中に?
[恐る恐る背中に跨り、首にぎゅっと捕まってみる。]
あ…意外と乗りやすい。
えぇと、やる事は二つ。
協力してくれそうな俺らみたいなのを探す。
コンポーザーを探す。
見つけたら、皆で倒す。そういう事だな。
[体勢を整え、狼に騎乗した状態で、現状を確認。
耳元で話しながら、了解と頷く代わりに頭をこつんと狼の頭に合わせた。]
メモを貼った。
メモを貼った。
―7th days?:スクランブル交差点―
[最後に見たのは、今にも泣きそうな顔をした幼馴染で、
大丈夫だよ、なんて、幼い頃のように手を差し伸べることもできず、
僕の意識は急激に沈んで――。
それから――?
がばり、と身を起こして、周囲を見渡せば、
最初の日とは違って、
きっと、そんなに遠くない場所に、彼と――
それから、遠くの空の“何か”
メモを貼った。
[ ―― "……貴殿らは、金魚か?"
幾何と名乗る死神に問うた事。
もし聞こえていたならば、男はこう答えただろう ]
いいや、違う。
何故ならヒトは、金魚のように絢爛ではないからな。
―――― だがそれ故に、金魚よりも美しいのだ。*
[水の中ではなく空を泳ぐ白煙の金魚の群れは
クマ目掛けて不規則な軌跡を描き、泳ぐ。
金魚の群れは、狙い通りにクマを切り裂くが、
怒鳴がやったかと声を上げるのと、
コンポーザーが密かに笑ったのは、ほぼ同時だった]
なっ……!?
[二足歩行の巨体が、空想上の生き物へと成る。
蛇のような身体に鋭い爪を持つ手と角を持つ龍。
狭いカフェの中を渦巻き、撹拌される煙は、
白煙の金魚の輪郭を消し去った]
[龍はカフェの天井を突き破り、空へと飛ぶ。
降ってくる瓦礫は再度テーブルの陰に隠れてやり過ごした。
騒動が静まった頃。
天井に空いた穴から空を見上げる。
隣から呆然とした怒鳴の声が聞こえた]
何を今更。
どんな者であろうが、諦めるわけにはイカン。
[いつか、類に語った「諦める事と諦めない事」
どちらを選ぶかはその時々で考えろと。
―――― 今は諦めてはならない時だ]
追うぞ、ミスター。
まさか、怖気づいたわけではあるまい。
[冗談めかしながら口端を上げて、
迷いなき足取りでカフェの出口へと向かった]**
メモを貼った。
(まぁ、そう、やすやすと賛同者が集まるとは限らないがな。)
[圭一を乗せると、派手に蹴り飛ばした出入り口、今度は狼の姿で扉をでる。]
(多分、さっきのダッツのアイスは、魔法力2倍ってやつだ。
なんちゃってな。)
[そんなことをいいながら、さてと外に出て、見上げる空。
ちょうど7見えたのは、この世界にはいないはずの動物の姿だったか。]
メモを貼った。
[ 顔をあげたら、すぐ近くにきみ
雪崩れ込むように蘇った記憶が、
響く声
きみに、きみとおれに起こったことを、
忠実に、思い起こさせる。]
── ネル、
[ きっと、二度目だった。
おれは、今この瞬間に
これまでに経験したどんな瞬間よりも、
自分のあまりの愚かしさに、
絶望というきもちをあじわって、
ただ、この世界から、消えてしまいたいとさえ思った。
この七日間のはじまりの、あの日以上に。
── だけど、チャンスもまた、あった。]
[ ── 紀陸類は、まだ、あきらめない。あきらめられない? ]
.
── ネル、おれ、
[ ”今度こそ”って、また思う。
繰り返し? 繰り返しなのかな。
何度だって、たぶん、おれは思う。思ってしまう。
どうしても、きみに、生き返ってほしい。
きみだけ、生き返ってくれるなら、それでいい。
そのためだったら、なんだってする。
だって、おれは、きっと、
いや、間違いなく、
一度ならず二度も、死をも覆して、
そのためだけに、ここにいるのだから。]
[ ── 違うの? ]
.
[ また、きみを死なせてしまった後悔とか、
二度目の死の間際、きみが言ったこと。
銀色の死神が、小さい死神が、
元・同級生たちや、お菓子をくれた参加者とか、
── その、ほとんど名前も知らない誰かたちの言葉や、
なにもかも、ごちゃまぜになって、
おれは、]
……おれ、ネルに、生き返ってほしいよ。
それは、あきらめられないよ。
なにがなんでも、ネルには、生きてほしかった。
……生きてほしい。
[ おれは、やっぱり、それしかないんだ。
と思って、ただ、それが、怖かった。**]
…だよな。どんだけ話が通じてるか、知ってるかでも変わるし…
なんか、左の方からすごい音がした気がしたんだけど…
……へぁ!?
[動き始めるとさすがに揺れる。
ただ、互いに霊体だからか、謎の安定感はあって姿勢は保てる。
そのまま扉を出て、空を見上げて二度見。
でかい蛇?龍?
なんか、すげー長いのが南の方に飛んでったけど…
あれは、アレか。
コンポーザー…しかないよな。
レベルアップしてやがる…
[実際にはレベルアップではないのだが。
印象としては、鮫がもっとやばいのに進化したような、そんな感じ。]
メモを貼った。
魔法力2倍…あったらいいよな。
二倍の力で、ドーン!って。
いや、この状態で移動なら、落ちないギリギリ出力上げてでかいの投げて…
ヒット・アンド・アウェイでもっかい力が溜まるまで待つとか。
そんな作戦もとれないことは…ないのかな。
接近戦じゃない時には。
[皆方の主力攻撃は近接。
ただ、あの大きな龍相手に近接戦は
鮫の時の二の舞になりそうで。
遠隔戦に対応できそうな作戦を考えてみた。]
メモを貼った。
メモを貼った。
もう一度、龍の飛び去った方角に目を向けた**
― エコーシティ上空 ―
[ふわりと浮かび上がる巨体は、伝説の中に出てくる龍の姿。
雷雲を呼び、竜巻と共に飛ぶと言われています。
僕にそんな力は、あるのかというと。
残念ですが、UGの中限定でになります。
――久方ぶりに燃え上がりそうな気持ちを、認めざるを得ません。
この僕に臆することなく挑んで来るだけでなく、啖呵まで切った魂の残滓たち。
興味深さは増します。
遊戯というものは、見ているだけではなく、参加しなければ楽しめない、というやつなのでしょうか。
マブスラは観戦だけで熱中できたのですけどね。
ここで再び、誰かの訪れを待つことにします。
今の姿は、間違いなく目立つでしょう。**]
メモを貼った。
[自分の身に起こったこと。
背に走った衝撃と、泣き出しそうな幼馴染の顔。
行き着いた答えに、僕は、あぁ、と嘆息を吐き出しました。
つまり、僕が、ルイを。
一蓮托生の身。“そういうこと”なのだと気づいて、
僕は、その場に座り込んだまま、うつむいてしまいました。
一体、彼に、どんな顔をすればいいのか。
僕の頭にあったのは、それだけで、
僕の名前を呼ぶ
[それでも、彼は、未だ、
僕を、生き返らせたい、と
……僕だって、ルイと、
ルイと一緒に、生き返りたい。
[僕は、ようやっと顔を上げて、彼に、そう言ったと思います。
僕ひとりだけ生き返っても、意味がない。
彼と、一緒に。
幸いにも、着信を告げた携帯にあったメッセージは、
未だ、可能性が残っていることを示しておりましたから、]
……まだ、ゲームは終わってない、って。
だから、ね。
[一緒に、生き返ろう、って。
そう笑って、彼と共に、歩き出したでしょうか。
目指すは、南の方角。
雑踏に不釣り合いな、光る彗星のような“何か”
[ きみが、”一緒に生き返りたい”と言うとき、
おれは、どんな顔をしていたのだろう。
おれ、別に、生き返りたいとか、思ってないよ。
生き返りたくないと思うほど、嫌いでもなかったけど、
── たぶん、おれがひとりで死んだなら、
はじまりのあの日、きみがいなかったら、
出会ったのが、桐原でも、小津さんでも、
例えば、父さんや母さんでも、
きっと、おれは、
こんなゲームに参加もしないで、
とっとと消滅していたように思うし、
生き返る権利を賭けて争うとか、
そこまでして、取り戻したい人生でもなかった。]
── 記憶:ヒゲ探偵と見つからないねこ ──
……あきらめるのなら、得意なんですけど。
[ なにか、諭すような小津探偵の言葉
へらり、と、笑えたらよかったんだけど。
日頃サボりっぱなしの表情筋が、
そう都合よく働いてくれることもなく、
淡々、ぼそぼそと、言葉を吐いただけのひとになる。]
……ねこはがんばって探すことにします。
[ あきらめないほうがいいものなんて、
見当たらないですよ。とも言えないで、
ひょこり、と、頭を下げた。夕暮れ。*]
── ネルが、そう望んでくれるなら。
*
── 中央エリア→南エリア ──
[ きみが望んだ答えじゃなかったとしても、
おれの口から言えるのは、きっとそれだけだった。
ほかに、なんにもないんだもの。
だから、それ以上なにも言わず、
きみと肩を並べて歩いていく。
空になにかが浮かぶ場所
「あれかな?」って、きみに囁きながら、
あるいは、途中で誰かに出会ったにしろ、]
[ 最終的に辿り着いた先で、
おれは、迷うこともなかっただろう。
長ったらしい前口上なんか、
ヒーローでもなけりゃいらないんだって、
攻撃なんて、全部きみに任せて、
おれは、的を固定する手助けをするだけだって、
駆け寄って、そのまま、勢いよく地面を蹴って、
飛ぶ。**]
メモを貼った。
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