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[研究で得られた成果は大きかった。
年月を掛ければある程度は親和性も自然と高まり、聲が聞けるようになること。
薬により親和性を高めた時の作用と副作用の検証。
何よりも、調査していた異世界の生物の本質――]
―ヤニクの部屋にて―
[降ろして、と訴えるために軽く叩いた腕にヤニクは反応しただろうか。
降ろしてもらう事に成功したら、紺色を見上げて。
そのままでも、きっと目を合わせただろうけれど。
そして、あの時の約束通り、ヤニクの話しを黙って聞いていた。
途中、『ライジの代わり』なんて言葉が出てくればピクリと反応して、眉間に少しだけ皺を寄せただろう。
……やはり、自分がヤニクにああいう振る舞い方をさせていたのだと気づけば、苦しそうな顔もして。]
[小さな声には、目を丸くさせ視線を彷徨わせるだろう*]
………………なるほど。ふざけてるな。
[研究成果を語る研究員の話は途中で遮った。
その声はさぞかし冷え冷えとしていただろう。
ミナカタへの報告は全て真実ではなかったということか。
それは事実であったかもしれないけれど。]
本物とクローンを入れ替えたように見せかけて
その実は本物だけだったってか……
[ああ、それなら。
あの文字を教えとねだったオスカーは。
ただの幻――記憶を改竄された上でのおぼろなもの。]
お前はオスカーか?
[尋ねた。答えがどちらであっても、
大切な子供を一人失うのは変わりない。]
オスカーの返事を、険しい顔で待つ。**
[再び、無機質な音が聞こえて。
今度はリッキィさんが、姿を現した。
何か、声を掛けようとは思ったのだけど。
取り敢えず少しその場を離れて。2人の邪魔にならないように。]
メモを貼った。
僕は"オスカー"だよ。
[
ウノも、デュオも、トリスも、クアトロも――。
皆、"殺された"からね。
[涙はその時に枯れ果てた。
今のオスカーから流れる涙は存在しない]
でも、記憶のベースはクアトロのだったから――。
クアトロの気持ちは、分かって良かった、かな。
[それが今回の実験でオスカーが得たものだった]
[それから暫くして、実験室には自分一人に。
そういえば、オスカー君はまだ、起きてこないのだろうか?
皆と同じように、名前が黒くなってしまっているのは確認したのに。
まだ、出てきていない。
疑問に思った…は、まだ閉まっていたカプセルを、一つずつ確認した。]
…一つだけ、最初から入ってない。
[端だった上に、他については残りと同じ状態。疑問に思っていなかったので、気がつかなかったのは仕方のないことでもあった。]
じゃあ、何処に…?
[疑問に思う中、視線は再びモニターへ。]
メモを貼った。
[入念な検査が終わり、カプセルが開く]
何時間待たせるのさ。
[勝手にコードをブチブチ抜いて、栄養を入れられていた管とかなんか大事なところに刺さってるのとかいろいろ抜いてしまえば自由の身。
カプセルから飛び出て振りかえり、手を差し伸べた――]
おいで、キィ――。
[手を引かれて現れたのは小さな頃のオスカーの姿。
小さなオスカーが瞼を開くと陶器のような白い眼が二つ。
オスカーの項には深く広い傷跡が残っていた。
研究員はそれはもう大慌てとなった。
異形が人型を得てしまったのだから――]
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
[鳴り響くブザー音は、風にまじり、
ほんの微かに聞こえてきた気がする。
誰かが目覚める音…。
きっと、また、誰かが起きてきて、
そして、誰かが説明をするのだろう。
それは死を意味し、また目覚めでもあり
ひどく複雑な気分だったけれど…。
皆生きている、という事実に安堵もしていた。]
[その後、いくつかの問答の末にオスカーは実験室を後にした。
もしかするとミナカタも何か後押ししてくれたのかもしれない。
小さい頃のオスカーの姿をしたキィは人の声ではなく金属の聲を発する。
その意志はオスカーにしか分からず、人の言葉を理解するがオスカーの言うことしか聞きはしなかった。
非常に厄介な存在だった。
危険度が最高レベルであっても迂闊に手出しすることができない。
その能力は推察は出来るが影響範囲が未知数過ぎた]
ほら、おいでキィ。
[少し先を歩くとパタパタと足音を立ててキィは着いてくる。
手を繋げば想いが伝わってくる]
ん、そうだね。そうしようか――。
[頷き、実験室の方へと歩いて行った**]
メモを貼った。
[不安そうに見つめていれば、手を握ってくれて。
心配させまいと微笑もうとした。
しかし、続いて紡がれた言葉に驚き、瞳を瞬かせて。
そのまま瞳を伏せた。**]
[返されたオスカーの回答。
そして彼の表情と声色に、
彼が、間違いなくオリジナルのオスカーであると知る。]
……そうか。
クアトロは、いい子だったな。
[それ以上なにが言えるだろうか。
カプセルの中のオスカーの様子をしばし伺い、
検査を慎重に楽しそうに行う研究員たちを見る。]
オスカー……あれは、誰宛だ?
[その時だけ、「クアトロ」に尋ねる。
はたしてオスカーは答えを持っているだろうか。
解答をもらえば、または何もなくとも。
まだ長引くと言われて、先に部屋をでて行く。
宛先を教えてもらえば、
診察室に立ち寄ったかもしれない。**]
メモを貼った。
― 皆とは違う実験室にて ―
皆、だよ。
[
そして、皆いい子――文字通り無垢な子どもだった]
あれ?
[甘えてくるキィの頭を撫でていたのでミナカタは圏外だった。
暫し逡巡し――ああ、と頷き小さな声で答えた――]
―→ 皆の居た実験室 ―
[キィを連れて皆が居るという実験室へと足を向ける。
扉に触れれば以前誰が使ったかが分かったのでヤニクの方は後にしよう。
扉を開けて中へ入る。
実験室の中、
や――
[片手をあげて挨拶をする。
自分が殺した相手、しかも殺し方も酷いものだった]
元気――って聞くのは変だね。
[約1メートル。
手を伸ばされても伝わってこない範囲で足を止めると脚にしがみ付いてくるキィの頭を撫でながら、弱い微笑みを浮かべた]
[耳元に寄せていた唇を離す。
志乃の頬が紅く染まるのが見えた。
揺れる瞳で紡がれた言葉から感じる音を、
噛み締めるように受け止める。]
俺は…志乃を、守れなかった…。
[こんなこと言う資格など、ないのかもしれない…けれど、
志乃の瞳を覗きこむように、しっかりと捉える。]
それでも志乃が唄う詩が、
幸せを紡ぐ唄であって欲しいから。
[もう、戦場で聞いたような、悲しい唄を歌って欲しくないと、
心を込めて、もう一度、この言葉を―――]
そのために、今度こそ、俺に志乃を守らせて…。
[感じたことのない感情。
胸の中で揺らめくものに戸惑い、瞳を揺らす。
覗き込まれて、視線を逸らした。
守らせての言葉が、胸を抉る。]
……っ、やめて、下さい
[縋りたいのか、押し退けたいのか。
ナユタの胸元に手を添えて、震える声を漏らした。]
私……ナユタさんに守ってもらう資格なんてない
私が、……どんな事を、してきたと……
[続けようとして、言葉に詰まった。
戸惑って、動揺して、気持ちが溢れてしまう。]
私は、きっと……ここを出たら、また、
同じことを繰り返すと思います……
[少し違うとすれば、
目的の為に、もっと手段を択ばなくなる。その違い。
未来を変える為に、綺麗なだけではいられないから。]
だけど、そんな、風に言われたら……
私、何も……、何も、できなく……
[途切れ途切れに紡ぐ音は、酷く揺れていた]
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![]() | 【人】 友愛組合 チアキ[チアキの力は、なぜあるのかは説明出来ないが、なぜそうなっているのかの理由は至ってシンプル。 (43) 2013/07/03(Wed) 21時頃 |
![]() |
[言葉に詰まりながらも、懸命に言葉を返してくれる姿に、
戦場での志乃の覚悟と、辛さが痛いほど伝わってくる。
その気持ちを否定なんて出来ないし、したくない。]
志乃は志乃のしたいように、すればいい…。
[自ら選んで、チアキの元へと戦いに向かったように…。]
でも、志乃…
本当に…また、繰り返したいと思ってる?
[繰り返すと覚悟を口にする志乃は強くもあり、儚くもあり…
ただ、どうしても幸せそうには見えなくて…。]
俺は…繰り返したくない。
もし仲間を殺してしまったら、俺は…後悔するだろう。
[胸に添えられた手を掴み、志乃を引き寄せた。]
あ、……
[腕を引かれて、その胸に抱かれる。
温かい。だけど、落ち着かない。
彼の言葉は、優しくて甘い。
だけど、それに縋りたくもなる。]
繰り返したい、わけ……ないじゃない、……
繰り返したくない……わ、だけど……
[どうやって、生きればいいのか分からない。
繰り返さない未来が見えない。]
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![]() | 【人】 友愛組合 チアキ[何を言ってるか全然わかんない。 (68) 2013/07/03(Wed) 23時半頃 |
[今もまだ、夢の中では戦争を繰り広げているだろう…。
そう思うと、この施設の研究員たちに吐き気を覚える。]
繰り返さなくていいように…
動くしかない…
[同じ事なんて…繰り返させない。]
志乃が、繰り返したくないのなら、
それでも、繰り返してしまうと思うのなら…
俺が…止める。
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