219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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[ 視線を戻した先。
三ヶ峯サンの手元のカメラには、
よぅく見覚えがあった。
投げ出されている学生鞄。
口が開いていたから…取ったのだろう。
あ、とか そんな声は小さく上げたけれど、
── "中"を見たんだろうな と 思えば、
そして、あまり変わっていなさそうな表情を見れば、
眉を下げて もう一度息を吐いた。
息を吹き返した蛇で鞄を引き寄せ、漁る。 ]
手、出して。
── 返す。
私、……どうしてこうなったか分からないけど、
あの鉄パイプ野郎に殺されたし、
きっと、だめ でしょ。
[ 乾いた血が目立つ、私の指先には
何時か前借りとして貰った、
青色のバッジがあった* ]
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―カタミ薬局―
熊さん、場所いわなかったけど… 近くなのかな。
[>>82 薬局前のガードレールに座り、足ぶらぶら。 結局、バッジは2つもらって、一つは自分が。 もう一つは集人が持つことにした。
持つと言っても、陽菜の持分は スカートの裏地にじゃらりとくっつけておくという 女子力の欠片も無いことをしているのだが。]
(86) 2017/06/19(Mon) 22時頃
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……ん?
[なにやら騒がしい気がして。そちらに目を向ける。>>#5 黒い蛙が一匹。 薬局に来た参加者をものすごい勢いで蹴り倒して 消滅するのが見えた。]
何………蛙っ…… しかも、なんか!真っ黒!!!!
[蛙と目が合う。 こっちへ…ぴょーん…]
ふぇぇぇぇ!!!こっち!!!来ないでぇぇぇ!!!
[猛ダッシュで薬局の裏へ…]
(87) 2017/06/19(Mon) 22時頃
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[ 何も見えないのに、
自分の手は、身体は、はっきりと見えて、
倒れ伏したまま、動けない。
目だけ何とか動かして、
そして闇の中に、白を見た。
あれは、なに?
あれは …… 人?
ああ、あれは ―― リョウだわ。
白いドレスを纏った少女が、倒れている。
ねえ、アナタどうして倒れてるの?
ねえ、リョウ、返事をしてよ。
ねえ、―――― …… !? ]
[ それに気付いて、目を瞠って、
影の中に、“ 影 ”を見た。
黒い翼を持つヒトガタをした影。
その手には、赤染みた鉄パイプ。
それが、白い少女にゆっくりと近づいていく ]
[ …… ねえ、待ってよ、止めて。
リョウ、お願い起きて、逃げて。
お願い、お願い、止めて、助けて助けて。
誰か、誰か誰か誰かだれかだれかだれか ]
[ ずりずり、鉄パイプが地面を擦る ]
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―カタミ薬局裏―
ひっさぁぁつ!!!デッキブラシアターーーック!!
[世の中に、カワイイとカワイクないがあるとしたら、 この蛙は間違いなく後者。 襲い掛かる蛙を相手に、デッキブラシを構えて…
ぶよん&スカッ!
蛙は柔らかくなったのだが、 デッキブラシには当たらず… 猛烈な跳躍力が仇となり、薬局の壁に激突するのが見えた。]
(88) 2017/06/19(Mon) 22時半頃
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[ 止めて、近づかないで、その子を殺さないで。
止めて止めて止めてやめてやめて。
動けない動いてうごいて、お願い ]
[ 動けない。息がつまる。
―――― 鉄パイプが持ち上がる。]
[ アタシは、アタシは、
アタシは、その子を ―――――― ]
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……………。
えいっ!!!えいえいっ!!!
[このまま戻るか迷ったが、自分はともかく 集人が一人の時とか。 他の参加者の前に現れたら危険と判断。
勇気を出して、モップの柄で黒蛙を叩いていた。 ガスッガスッガスッガスッガスッ…
一生懸命叩いていたので、集人に黒い蛙と遭遇したとの連絡をいれそびれていた…]
(89) 2017/06/19(Mon) 22時半頃
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…… っ、は ッ!?
[ 目が、覚める。
息苦しい。
酸素を求めるように
荒く息を吸って吐いて、繰り返す。
まるで水の中にいたかのように。
うつ伏せで、コンクリートに伏していた。
嫌な汗が額から滲む ]
( 今のは …… )
[ 朧気だったのは一瞬。
すぐに思い出して、目を見開く。
―――― 死神に、襲われた。
リョウを庇って、それから …… それから?
勢いよく上体を起こして、
それは直ぐに目に入った ]
リョウ …… !
[ 随分と汚れていたドレス姿だったけど、
彼女の姿は確かにそこに在った。
ああ、良かったと思って、涙腺が緩む ]
良かった、アタシ、
アナタが死んじゃったかと思って ……
あれ、アタシ、頭治ってる?
[ 鉄パイプで確かに割られたはずなのに、
傷どころか痛みすらない。
おかしい、と思いながら立ち上がって、ようやく気付く ]
あら、おはよう。
…… サブミッション?
[ 三ヶ峯の姿が目に留まる。
随分と間の抜けた顔をしているような。
彼が此処に居るという事は、
またバッジをかけたミッションがあるのだろうかと、
首を捻って、その姿を見つめた ]*
[ たとえば。
お前なんて本当は要らなかったんだと、
"不幸"にもうまれおちてしまったんだと。
そう 十七年たっぷり言われ続けてきて。
私の代わりのオトコノコは最近うまれて、
いよいよ私は"なかったこと"にされてしまって。
そこでようやく十七年目で"幸運"にも死んで、
なのに勝手に変なゲームに巻き込まれて。
── 色んな人と会って、
本当ならあったかもしれないIFを重ねて、
きっとそれって、
殺された今でも、幸福だったんだと思う。 ]
[ ちょっとナンセンスなナンパはあったけれど、
少しばかり殴られちゃったけれど、
正直、殴り返したいけれど、
でも、── どれだけ殺されても、
たとえ、十七年のうちのたった数日でも、
私は、 ]
……いや …
私にしては 生き抜けたから、かな…
後悔、とか あってもさ、
何日間か、私は幸せだったから
…だからだと、思う。
[ 突っ返された青いバッジを、赤い指先で弾く。
シーシャが目覚めたらしいことを確認すれば、
薄く笑んだ* ]
え?え?起き抜けに何?
[ 状況が読めないが、
真剣そうな声色で三ヶ峯が尋ねるものだから、
それ以上質問を返すことはせず、息を吐く ]
リョウを助けなきゃって思ったら、
勝手に身体が動いてたのよ。
自分を犠牲に、なんて思ってないわ。
[ もう誰も失いたくなくて、
この少女が息絶えるところを、見たくなくて。
ただ、助けたい一心だった ]
あと、パートナーだから、じゃないわ。
パートナーじゃなくても、助けるわよ。
[ それだけ正して、
それから、リョウを見て、目を瞬いた ]
なーに言ってるのよ。
まだ高校生のくせして。充分じゃないわよ!
[ リョウが笑ってるところを、初めて見た。
でも、だけど。
たった数日間でも、幸せだと言った彼女に、
困ったような笑みしか浮かべる事ができない ]
[ 本当は、もっともっと、長く長く
続いていって良かったはずなのに。
天災が起きたみたいに
呆気なく、終わってしまったから。
溜息を吐きたいのを、堪えて、
リョウの指先で弾かれる、青いバッジを見ていた ]*
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―カタミ薬局裏―
……おかしいな。
[デッキブラシで蛙を叩きながら、違和感に気づく。 このぶよぶよにする能力。 熊であろうと狼も、サメも… 等しく防御力を奪う力ではあるのだが。]
この真っ黒蛙…黒いクマより、固い?
[固い…と感じたが、正確には「しぶとい」 頭を狙い、殴打しているのだが。 手を緩めると、こちらを蹴り付けようと 意思を持って足が動いてくる。
勿論、陽菜にはノイズに違いがあるなんて 思いもつかない状態なのだが。>>#5
ぞくり…と、寒気を感じた。]
(99) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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[深呼吸。
すばやくデッキブラシを上下逆に持ち替え、 黒蛙の下の地面を柔らかくする。 そのまま、蛙の胴目掛け、金属製の柄を突き立てた。 黒クマ相手に刺した時と同じ動き。
黒い蛙は百舌の早贄のように縫いとめられが。 それでもまだ、目をぎょろりと動かし ガァガァと不吉な声を上げている。]
(100) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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―――ッ…
[バッグからペーパーナイフを取り出し、 蛙の眉間を狙った。
急所を一刺し。 黒蛙はピクピクと手足をばたつかせ… 何も無かったかのように黒い靄となり、溶け消えていった。]
(102) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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…気のせいじゃなく、今の…強かった… 固かったし…倒れないし…それに、真っ黒だし。
もし、私の力がぶよぶよじゃなくて 普通の、攻撃能力だったら… ものすごく危なかった…かも。
[思わず、深いため息をつきながら、 デッキブラシを地面から引き抜く。 集人が店内から逃げ出した>>105とは気づかず店の前へと向かう*]
(106) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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『熊さん、ごめんね。 今、すっごく強い蛙と遭遇して。
怖かったけど、頑張って叩いた!』
[中で起こっていた異変には気づかず、再び薬局の前へ。 外で蛙と戦っていた為、思った以上に 時間は経っていたかもしれない。*]
(108) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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