219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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[ …… ねえ、待ってよ、止めて。
リョウ、お願い起きて、逃げて。
お願い、お願い、止めて、助けて助けて。
誰か、誰か誰か誰かだれかだれかだれか ]
[ ずりずり、鉄パイプが地面を擦る ]
[ 止めて、近づかないで、その子を殺さないで。
止めて止めて止めてやめてやめて。
動けない動いてうごいて、お願い ]
[ 動けない。息がつまる。
―――― 鉄パイプが持ち上がる。]
[ アタシは、アタシは、
アタシは、その子を ―――――― ]
…… っ、は ッ!?
[ 目が、覚める。
息苦しい。
酸素を求めるように
荒く息を吸って吐いて、繰り返す。
まるで水の中にいたかのように。
うつ伏せで、コンクリートに伏していた。
嫌な汗が額から滲む ]
( 今のは …… )
[ 朧気だったのは一瞬。
すぐに思い出して、目を見開く。
―――― 死神に、襲われた。
リョウを庇って、それから …… それから?
勢いよく上体を起こして、
それは直ぐに目に入った ]
リョウ …… !
[ 随分と汚れていたドレス姿だったけど、
彼女の姿は確かにそこに在った。
ああ、良かったと思って、涙腺が緩む ]
良かった、アタシ、
アナタが死んじゃったかと思って ……
あれ、アタシ、頭治ってる?
[ 鉄パイプで確かに割られたはずなのに、
傷どころか痛みすらない。
おかしい、と思いながら立ち上がって、ようやく気付く ]
あら、おはよう。
…… サブミッション?
[ 三ヶ峯の姿が目に留まる。
随分と間の抜けた顔をしているような。
彼が此処に居るという事は、
またバッジをかけたミッションがあるのだろうかと、
首を捻って、その姿を見つめた ]*
[ たとえば。
お前なんて本当は要らなかったんだと、
"不幸"にもうまれおちてしまったんだと。
そう 十七年たっぷり言われ続けてきて。
私の代わりのオトコノコは最近うまれて、
いよいよ私は"なかったこと"にされてしまって。
そこでようやく十七年目で"幸運"にも死んで、
なのに勝手に変なゲームに巻き込まれて。
── 色んな人と会って、
本当ならあったかもしれないIFを重ねて、
きっとそれって、
殺された今でも、幸福だったんだと思う。 ]
[ ちょっとナンセンスなナンパはあったけれど、
少しばかり殴られちゃったけれど、
正直、殴り返したいけれど、
でも、── どれだけ殺されても、
たとえ、十七年のうちのたった数日でも、
私は、 ]
……いや …
私にしては 生き抜けたから、かな…
後悔、とか あってもさ、
何日間か、私は幸せだったから
…だからだと、思う。
[ 突っ返された青いバッジを、赤い指先で弾く。
シーシャが目覚めたらしいことを確認すれば、
薄く笑んだ* ]
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― カタノ薬局 表 ― >>87>>89
あれ?
[そして、急いで合流ときたカタノ薬局。 だが、ヒナの姿はない。]
っかしいな。
[カエルから逃げて裏側にいってるのには気が付かず、 カタノ薬局。とりあえず、また、何か使えるものはないかと、待つすがら、入店した。]
(93) 2017/06/19(Mon) 23時頃
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>>#5
[そして、薬局でいろいろ戦利品を買って、 ついでにリュックにそのグッズを詰め込んだ。
どうしても能力が直接戦闘特化ではないため、 仕方ないともいえる。]
って…・・ヒナちゃんはまだいないか。
[モップ片手に奮闘しているのがすぐ店の裏とは知らず、 ただ、何かを気配に振り返った時]
……黒い?
[それは真っ黒な<フログ>]
(94) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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え?え?起き抜けに何?
[ 状況が読めないが、
真剣そうな声色で三ヶ峯が尋ねるものだから、
それ以上質問を返すことはせず、息を吐く ]
リョウを助けなきゃって思ったら、
勝手に身体が動いてたのよ。
自分を犠牲に、なんて思ってないわ。
[ もう誰も失いたくなくて、
この少女が息絶えるところを、見たくなくて。
ただ、助けたい一心だった ]
あと、パートナーだから、じゃないわ。
パートナーじゃなくても、助けるわよ。
[ それだけ正して、
それから、リョウを見て、目を瞬いた ]
なーに言ってるのよ。
まだ高校生のくせして。充分じゃないわよ!
[ リョウが笑ってるところを、初めて見た。
でも、だけど。
たった数日間でも、幸せだと言った彼女に、
困ったような笑みしか浮かべる事ができない ]
[ 本当は、もっともっと、長く長く
続いていって良かったはずなのに。
天災が起きたみたいに
呆気なく、終わってしまったから。
溜息を吐きたいのを、堪えて、
リョウの指先で弾かれる、青いバッジを見ていた ]*
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>>94 これは、何か。 あまり歓迎されていないような。
[黒いフログは、 むしろ殺気満々という意味では歓迎しているようですが]
……と
[その時、想像よりもフログが高くジャンプしたものだから、 一瞬目を見張った。 わかることがある。
こいつ、いや、こいつらは強いってことだ。]
(104) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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ええと、 わ、わかった。 そんな両再度からね?
[じわじわ、じりじり、 ちょっとこれはやばいと思えば、]
逃げるが勝ちか。
[そして、南方向へダッシュ逃げ始めた。*]
(105) 2017/06/19(Mon) 23時半頃
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[ …喧嘩慣れしてなさそうなのになあ。
頭の割られた瞬間は、
あまり良いものではなかった と、
シーシャの答えを聞いて思い出すけれど、
── 続く声を聞けば、
きっと私の表情は抜け落ちた。 ]
シーシャ。
……… 高校生でも、大人でも、同じだよ。
私の人生だから、関係ない。
[ 目の前の死神──が、生きていた年齢、とか。
それこそシーシャ程であっても。
あるいはどれだけ幼子であっても、
私はあの数日で充分だったって、
そう思ったし、そうである事実には変わりないし
それを、言われても、どうにもならない から、
怒ってる、訳じゃあ 無いけれど。
気持ち強めに、言葉を紡ぎ。
視線を死神に戻した。 ]
[ そして死神が語るには どうやら。
私たちは死んでも尚ゲームに参加させられるらしい。
…幸運というよりしぶといに近かった とは、
あくまで私の感想。
死神も血眼になって、──と、いう言葉には
例の鉄パイプ野郎の姿が浮かんだけれど、
コンポーザーなるオンナノコについては初耳だった。
どう思うか、と聞かれたのなら
── 随分若くで死んだんだな、くらい。 ]
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>>100>>102 [すごくもったいないが
そのフログは想像以上に早くて、 しかも適切にこちらの急所を狙うそのノイズは、 明らかに今までのものと違った。
走っていくも、 振り向けば、全くその衰えはないフログたち。
すぐに何匹かになっているのには、 さすがにぞおっとしなければならない。
ヒナに連絡をいれる間もなく、 南にいったのち、西に進んでいますが
さて、考えながら、逃げている。 が、なかなか反撃の方法がみつからない。 とりあえず、十王ストリートにぶち当たれば、 そのまま西に逃げ続けることにした。]**
(111) 2017/06/20(Tue) 00時頃
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[ しかし賞金首になったところで、
迎え撃てば良いのか?と、
思うのは随分ふんわりした対策で。
考えているうちに、
死神は去ろうとしてしまっていたから、 ]
あ、──まって、
[ 咄嗟に、
雑踏の中に消えそうな死神の手首を掴んだ。
視線が合えば、
シーシャに聞こえないように、小さく続ける。
…どうして って そりゃあ
内容があまりよろしくないことくらい、
私だって分かったからだ。 ]
── ねえ、あのさ。
たとえば殺されるとか、
そういうのじゃなくて、……
参加者の中で、
敢えて消滅を選んだ人、って いたの?
[ ……… 少しは、
沈黙があったように思う。
思案気な死神は どんな反応だっただろう。
答えが聞けたのなら 私は手を離して、
( …ついでにカメラも向こうに渡って、 )
振り向いた。 ]
……賞金首とかは、別に良いけど、
というか動き回れるなら鉄パイプ野郎探す。
あと これ、着替えられるの?
[ 二重に死んでしまっているなんて、
どう動けば良いのかな なんて。
ぼろきれみたいになったスカートの裾を摘まんだ** ]
[
同じように、
苦笑交じりでバッジを見つめる目の、
その奥の事は分からない、けど。
( 何かを回顧するような、そんな顔に見えた )
その後。
何故か、きょろきょろと辺りを見回した後、
彼が伝えてくれた事に、微かに眉根を寄せる ]
まだ、終わってない …… ?
[
それに“ 特別 ”だと。
どういう意味か分からず、鸚鵡返すも、
聞かされた説明に、目を瞠った。
『 生きる権利 』を掴むチャンス、と。
そして、]
ちょっと待って……
コンポーザーって、装花ちゃんの事なの!?
[「死神でいちばんつよくて、えらいから」
まだこの世界に来て日も浅い時に出会った、
カエルをペットみたいに従えて居た少女。
あの時、あの目を見て、
ただの死神ではないとは思ったけど、
人の命まで自在に操れるのか。
そしてとても分かりやすい結論に、呆気に取られて、
三ヶ峯はカメラ片手に、踵を返した ]
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