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―ミタマ電機前・地下街―
上は入れるけど、こっちは俺ら認識されないんだよな…
[ミタマ電機は地図上に記載されていて、自分達が出入りできるエリアとして記入されていたが。
ここでは自分達は幽霊のような存在。
人々は、振り返りもせず無意識に自分達を避け歩いている。
通路の端に寄り、皆方の話す様子を、顔を見ながらじっと聞く。]
あのまま…留まっていれば…
輝にいが俺を引っ張ってくれなければ。
そうなってたかもしれないな。
俺はわかる、じゃない。
輝にいも、苦しむのは駄目だろ。
[そこはむすっとした表情でツッコミを入れた。]
ん。できるのだったらそうしてる。
[お前なんかが…との言葉に頷いて。
俺が…の所では視線を伏せる。
それから、さらに思考を巡らせ…]
…これって、最初は死神のゲーム…だったよな。
最初に来たメッセージで、UGは死後の世界として書かれてある。
記名はない。
逆に、死んだ世界で死んだ後…
コンポーザーの記名のあるメッセージでは
「一時的にUGよりも次元の高い空間にいる、
消え行く寸前のあなたたちにしかできないことなのです。」
……UGのゲームと、ここのゲーム。
もしかして、開催元が…違う?
[
ぽつり。思い浮かんだ違和感を言葉にしてみた。]
メモを貼った。
【見】 ランタン職人 ヴェスパタイン[>>77、笑い飛ばす上司に、愛想笑いの一つでもできたらいいとは思うのだが] (@19) 2016/06/15(Wed) 22時半頃 |
―― 回想:5day/終わりの直後 ――
[
痛ましげに見えて、それでも確かに笑っていた。
いつものような恐ろしい笑顔ではなく、
男と同じように目に涙を湛えた笑みだった。
何故、笑うのだろう。
男には分からなかった。
しかし、最期に聞こえたテレパシーにまた顔を歪める]
―――― …… っ。
[けれど、伝えるべき言葉が見つからずに、
男はただ、肩を震わせるしかなかった。
命の灯が消える、その時まで]*
【見】 ランタン職人 ヴェスパタイン[>>86白上の、無双してやる、の言葉に、薄く、本当に薄く笑みを浮かべて。 (@20) 2016/06/15(Wed) 23時頃 |
―― File2:新秋の少年と迷い猫――
[迷い猫を探す方法その1。
名前を呼ぶ事。
迷い猫を探す方法その2。
その猫が好きなお菓子を持ち歩く事。
とりあえずはその二つの方法で、類と日暮れまで猫を探した。
路地の隙間、庇の上、駐車場の車の下、
ごみ集積所、飲食店の裏、ベランダ。
猫が集まりそうな場所を探したが、
結局その日は猫を見つけることが出来なかった]
[男は特に落ち込む様子も見せずに、
明日は警察署に行ってみようと決める。
赤く染まる空の下。
今日はありがとうと類に告げて別れようとしたが、
一つ思い出したように言葉を吐いた]
猫探しはできる限りは諦めない方が良い。
その猫の安否を案じている飼い主がいるのだからな。
―― だが、人生においては時に諦めた方がいい事もある。
諦めを忘れると周りが見えなくなり、
諦めてばかりだと何も手に入らない。
どちらを選択すべきかは、その時々で考えたまえ。
[そう類に教え諭したのは、
自分のようになって欲しくなかったから。
美術品収集を諦めきれずに、
家族とバラバラになってしまった男のようには。
その事を彼が覚えているかは、男には与り知らぬところである]*
メモを貼った。
俺が苦しむ?
まー、そうねぇ。
えっちできなくなるのは残念だな!
[にかっ]
なんてな。
でも、お前がいるから、わりと、しっかりしてられるんだけど。
わかってる?
[そして、地下街きょろきょろ、だーれも、こっちには気がつかない。そうか。いてもいなくても同じってやつか。
つまりは、これこそ、幽霊ってやつかな。]
[肯定されて、そうだろうそうだろうと頷きつつ、
思案ののち、圭一が言った言葉に納得した。]
なるほど、地上は死神のゲーム。
幾何ちゃんとか沙音ちゃんとかがやってるけど、
ここは、またそことは違う開催元。
しかも、パワーは強いと。
[眉間をぐいぐい押されつつ、負けぬよう押し返しながら、うーんと考える。]
あのコンポーザーの言葉を額面通りうけとったんなら、
あいつはもう、引退したがっているということだ。
けれど、バカみたいな、力をもってる。
要は、後釜ほしくても、その巨大な力を受け入れる皿が必要ってことかな?
[コンポーザーのことは声しかきいていない。
あのマスターであったことなどは、気がつくはずもなく]
[ 玲瓏たるベルの音が鳴り響き、男の意識は覚醒した ]
―― 北エリア/カフェぱせり ――
[緩やかに流れるジャズピアノ。
芳しいコーヒーの香り。
雰囲気が良く、事務所とも近かったため
よく通っていたカフェぱせり。
―― そして男が死んだ場所でもある。
あの日と同じようにテーブルの前の椅子に腰かけていて。
違うのは、向かいに座る相手がいない事。
何故、此処に居るのだろうか。
美術館の前で怒鳴と共に脱落したはずなのに。
周りを見渡すも、怒鳴の姿はない]
[そしてその時、声が聞こえてきた。
携帯への着信も、ほぼ同時に。
"ゲームからの脱落"
"諦めきれない方は、僕のところに"
コンポーザーからのミッション。
3日以内に倒せ。ゲーム終了と同時に消滅。
―― サイキックも、パートナー契約も、
完全に消滅するまではまだ生きている]
生き返ることも……
エントリー料を取り戻すことも……
[それは男の胸に僅かばかりの希望を灯した。
まだ、終わってしまったわけではない。
生き返るチャンスがあるならば、掴みに行くべきだ。
ただ、男は躊躇していた。
"どんな目に合ってもいい覚悟さえおありなら"
その言葉に、腹に包丁を受けた怒鳴の姿を思い出す]
( もうあんな光景を見るのは、御免なのだよ…… )
[テーブルに手のひらを組んで額を押し付ける。
しかし選択肢はどう考えても一つしかない。
ただ、最初の一歩を踏み出すのに躊躇して。
しばし、そうしてカフェの片隅で唸っていることだろう]*
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【見】 ランタン職人 ヴェスパタイン[>>107、死神さん、は自分のことか] (@24) 2016/06/16(Thu) 00時頃 |
そ…そこは確かに、輝にい的には!一大事!だな……
……へぇ。そうか。
俺がいるから…。
[赤くなりつつ、思い切り頷いて。
自分がいるから、との言葉にすとんと、
納得できるものがあった。
自分も、三人兄弟の長男なので弟妹の前ではかなりしっかりとした兄ぶったりしているので。
小さい頃から兄代わりのような皆方も、そんな感じなのかと。
代わりに自分は甘えもあって、明らかにへたれてしまうのだが、それは内緒。]
死神は皆、ある程度俺達にクリアーできるよう手伝ってくれたしな。
コンポーザーは、全力で攻撃にかかってる。
最初から、本気出してる感じだし…
………ん。なんか、そんな風に聞こえたな。
[押し返す手に対抗しつつ、頭皮マッサージに移行。
こんな時こそ、目指せリラックス。]
もう、どうにでもなーれで放り出そうとしてやめたみたいな。
どっちにしても、その力をどっかで受け取らないと…
すげー大変な事になりそう…なんだよな。
多分…
[コンポーザーの話を総合して考えると、そんなあまり良くない予想になってきた。]
【見】 ランタン職人 ヴェスパタイン……… (@25) 2016/06/16(Thu) 00時頃 |
【見】 ランタン職人 ヴェスパタイン[>>109、どうすればいいか、を問われれば、「どうしたいか?」を問うだろう。 (@27) 2016/06/16(Thu) 00時頃 |
どっちにしても…あの鮫…もう一度、向かうしかないんだろうなー…あー…頭いてーけど。
他に方法ないし。
[はーっとため息をついて。
最初の問題へと思考が戻っていった。**]
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【見】 ランタン職人 ヴェスパタイン ………殴ってみろ。 (@28) 2016/06/16(Thu) 00時半頃 |
メモを貼った。
【見】 ランタン職人 ヴェスパタイン ……… (@29) 2016/06/16(Thu) 00時半頃 |
メモを貼った。
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―回想・中学一年夏―
うー…嫌だなー。転校、嫌だなー。
友達皆こっちの中学だし。
俺、中学の時だけ輝にいの家の子になりたい。
親父だって、2〜3年のお仕事だから、単身赴任でいいって言ってるのに。
母さんが聞かないんだよ。
家族皆、一緒じゃないと駄目ーって。
輝にい、母さん説得してー!
[父親の仕事の都合で、都外の中学に転校する事になったのは、中学一年の夏。
学期半ばの転校で、かなりごねた記憶があるけど、母親の鶴の一声で引越し断行。
父親は、実はその方が嬉しいとかでさっさと丸め込まれてしまった。
最初に、その新しい学校に来たときは、蝉時雨がすごくて驚いたのを覚えている。]
…そのゲームって、そんな面あった?
え、裏技!?本当に???
そんなん見つけられるんだ。
ヒトシって頭良いなー。すげーや。
[我が家は代々、成長が遅いらしく。
自分もそんな例に漏れず身長も150cm台。
ちょこまかと動いてはいたものの、都会のもやしっ子範疇からは抜け出せず。
必然的に、つるむのはインドア系のグループ。
鳥飼寿は、その中でも特に頭が良く、色んな事を知っていて。
同年代の仲間からは、一目置かれる存在だった。
自分も彼を手本にして、色々学んだものである。]
―回想・中学三年夏―
ふっふー!今回!国語と歴史は俺が勝ったーーー!!
でも、理数系はさーっぱり届かねー。
今回も、ヒトシの壁は厚かった…
進路? 先生には○○高校行けっだろって勧められた…けど。
…ん、なんでもない。
[夏休み前の期末テスト。
友人達とわいわいガヤガヤ結果の発表。
この頃になると進路の話題も出てきはじめたのだが。
父親のこちらでの仕事が今年度で終了予定。
自分はもう、彼らと同じ高校に行けない事は知っていた。
ただ、言い出せなくて。
この時は話を合わせ、担任にお墨付きをもらった近くの高校名を出したのだった。]
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