105 CLUB【_Ground】
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―聖なる夜に―
[夜の街には軽快なクリスマスソングが流れ、賑やかな電飾のきらめきと、たくさんの人たちの笑顔で溢れている。 手を繋ぐ親子連れ。腕を組み肩を寄せ合う恋人たち。 その賑わいの中を小走りに、両腕に荷物いっぱいですり抜ける。冬の風は頬を刺せど、その冷たさも今の自分には気にならず]
ただいま!
[辿りついたアパート。両腕が塞がっていて、ドアが上手く開けられない。 ノックをして、ドアが開いて、上がる息のままに大きな声で]
メリークリスマス!
[ケーキと、ターキーと、その他諸々の御馳走やパーティーグッズ。そして50センチほどのツリーの鉢植えまで抱えて。 テレビでいろんな「クリスマス」を見ても、実際の形がわからない。わからないなり、自信のないまま、ヤニクが喜びそうなものを片っ端から寄せ集めた。
不器用なサンタクロース。どれもこれも、大切な君のために*]
(@82) heinrich 2013/12/27(Fri) 12時半頃
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―それからの話―
[読み書きのうまくなったヤニクのために、仕事から早く帰れた日には図書館に寄って、本を借りて帰るのが習慣となった。自分が昔読んで面白かったものを中心に選ぶので、感想を聞いたり、昔自分が感じたことを話したりもして]
ん……、この本は……。
[ちょっと難しい本もと、文学の棚を眺めた時。見覚えのあるタイトルに足をとめた。そのままなんとなく借りて帰り、料理本を読むヤニクの隣でその本をぱらぱらとめくる。
『あなたの名前はね、この本から付けられたのよ』
母と2人で暮らしていた頃、言われた言葉を思い出す。 ハッピーな物語ではないし、なんで脇役から名前をつけたんだろうと、その時は思ったものだ。 そういえば父の本棚にも、この本があった気がする]
(@87) heinrich 2013/12/27(Fri) 15時半頃
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"timshel"……。
[終盤。主人公が父の死の床で聞く言葉――"timshel"。
それは旧約聖書の一節に出てくる言葉。 カインとアベル。神に愛された弟を憎み、罪を犯したカインが、エデンの東へ、楽園を追放される時に。神がカインに告げる。
ある訳では、「人は罪を克服する“だろう”」という予言。 また別の訳では、「罪を克服“せよ”」という命令。 ならばと原典のヘブライ語に立ちかえったとき、 現れる言葉が「timshel」。「人は罪を克服する“ことができる”」。
予言ではなく、命令でもなく。 運命の最後に人は、自分の力で、結末を選ぶことができる]
最後に選ぶのは……、
[どんな運命の中でも、最後の選択は己の手に残されている]
(@88) heinrich 2013/12/27(Fri) 15時半頃
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………、
[本を置いて、背に被さるように、ヤニクを後ろから抱きしめた。 今、自分の中にある感情を、言葉にすることができない。 肩口に顔を埋め、泣くでも笑うでもなく。ただじっと抱きしめる]
ヤニク……、
["timshel"――…父親が口にしたその言葉によって、主人公は己を縛る運命から逃れた。 この腕の中の希望。選び、選ばれたもの]
キスしていい?
[ヤニクがこの本を読むようになった時に、自分は何を話そうか。その日は遠くないかもしれない。それまでに、もっとよく考えようと思う**]
(@89) heinrich 2013/12/27(Fri) 15時半頃
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― いつかの未来 ―
んー、ちょっと風あるな。
[コートのポケットに片手突っ込んで、サクサクと雪を踏む。一面に雪化粧された丘の小道。風遮るものはほとんどなく、低い位置で雪が静かに舞っている]
寒くないか?
[隣を見上げて問いかける。この場所の話をして、誘う前に「一緒に」と言ってくれた。 大きな耳に合わせて作った猫耳みたいなフードの端が、風を受けて微かに靡いている]
(@108) heinrich 2013/12/28(Sat) 01時半頃
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[あの日、静かな微笑みと共に口付けを受け入れられたその時から。自分の中の小さな歯車がまたひとつ、ゆっくりと動き始めた。 過去の全てを許すわけではないし、その必要があるとも思わないけれど。ヤニクが自分のあるがままを受け入れてくれるのと同じだけ、自分で自分を受け入れられるようになってきた]
あぁ、あれだ。雪に埋まってら。
[小道を登った先。教会の敷地の外れに置いたささやかな石碑。 もう長い間訪れていなかった場所だ。積もった雪を払って花を置く]
フィリップ……、久しぶり。
(@109) heinrich 2013/12/28(Sat) 01時半頃
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[墓参り自体は然程時間はかからなかった。 あとは見晴らしのいい丘の上から街を眺めたり、雪玉を作って投げ合ってみたり。ただゆっくりと時間を共有して]
手。真っ赤になってる。
[冷えた指先を両手で包む。そのままじっと、熱が伝わるのを待った]
……ありがとう。
[目を伏せたまま、小さく呟く言葉。口元は緩やかに微笑んで]
帰ろうか。
[俺たちの家に。 今日は温かいスープがいい。ロールキャベツがいいかもしれない。林檎も甘く煮てみようか]
(@110) heinrich 2013/12/28(Sat) 02時頃
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