212 冷たい校舎村(突)
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……日付、変わってない。
[時計が狂ってしまったのでしょうか? いいえ、そんな筈はありません。 誰かの精神世界に居る所為だからでしょう。
……此処に居れば、 おとな にならなくて、済むのかしら。 あんな、薄汚い おんな にならなくて、良いのかしら。
薄暗い考えは、今は無視してしまいましょう。 優先すべきは、今は居ない二人の事。 ……それに、幾ら時が止まっていたとしても こんな学校じゃ、落ち着けませんし ね*]
(124) 2017/03/14(Tue) 20時頃
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─ 廊下 ─
[トイレを見ても、保健室付近を探しても、 二人の姿は見えません。 何処を探したら良いだろう、人手はもっと必要かしら ぐるぐる、そんな事を考えていた所に、 救いの手が差しべられました>>107。
ぼんやりとでも、居場所に心当たりが出来れば、 希望が出来たみたいな心地で]
……そっか。 解った、行ってみよう。
[ささらが絵崎先生の補習を 受けていた事は、知っています。 逆を言えば、私はそれしか知りませんでした]
(125) 2017/03/14(Tue) 20時頃
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[噂話とか、恋バナとか。 そういうものは、元々、何処か他人事に感じられて 嫌いでもないし、苦手でもありませんが、 積極的に参加したりっていう事も、無くって。
……今にして思えば、禄に恋もした事がありません。 でも、それは私にとって、幸運でした。 "誰か"を好きになってしまっていたら きっと、きっと、私は自分の性を意識してしまって
今よりもっと、辛い思いをしていたでしょうから]
(126) 2017/03/14(Tue) 20時頃
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[ささらが美術準備室に居る理由を、 私は察する事が出来ませんでしたが、 悠がそこに向かおうとするなら、引き止めはしません。
場違いな青色に足を止めたのは、不可抗力。 そのまま、彼女の後に付いて行くべきだったのに。 見えてしまえば、無視なんて出来るわけもなく。
物言わぬマネキンを、じ っと、見詰めて 悠の声>>108も、何処か遠く。
手を取られれば、反射的に此方からも、手を取って 縋る様にしては、駄目。 "ちゃんとしなくちゃ"。 女々しくしてちゃ、絶対、駄目、だから。
私は、震えを隠して、悠を見ます]
(127) 2017/03/14(Tue) 20時頃
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……居なくなった人の、代わりみたいに こうやって、マネキンがあって。
……って、いう、事は。 此方で死ねば、帰れるのかな? マネキンは、帰っちゃった人の、代わり、じゃない?
[これは、推測とは違う。 ただ、"そうであって欲しい"と 思っただけ。 ……そうじゃなかったら、 居なくなった人達は、どうなったか 考えるのが、怖くて、怖くって。
"だったら、怖い事なんか無いよね"。 言って、笑うつもりが、どうしてだか、出来なくって]
(128) 2017/03/14(Tue) 20時頃
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…………そうやって考えるのは、変かな。 だって、でも…… この中の誰が"ホスト"でも、その人が 皆を傷付けようとしているなんて────… [考えたくない。 続ける言葉は、微かに空気を震わせるだけで。
ふらふらと、何処か頼りなげに 悠に付いて、歩き出そうとしたでしょうか*]
(129) 2017/03/14(Tue) 20時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2017/03/14(Tue) 20時頃
[ねえ、あの校舎(せかい)にいたあお姉。
わたしを刺してみた気分はどうだった? せいせいした?
顔が見えなかったせいで思いを推し量れなかったのは残念でならない。
本当はせいせいさせるより……なんて言ったらいいんだろう、
困らせたかった、っていう方が近かった。
死んじゃった方がましかなって思ったのもそれが理由。
わたしを殺してしまった後の後始末をさせたくなかった、っていう、
なけなしの妹心もあったんだけどね。一応。
だけど現実(こっち)のあお姉にまだわたしは何もできていない。
盛大に喧嘩して以来、ずっと。
でも、逃げたり避けたりばっかりしている時間はもう終わり。
そろそろ、向き合う時が来ているんじゃないだろうか]
[今度は、あんなバッドエンドじゃなくて、
ちゃんと終わらせることができればいいけれど。
できるだろうか]
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[強がってる<<179、とか そういうの 大和蝶美には、似合わないんじゃないかしら。 だから、それに気付かれてしまうのって、 結構、不本意だったり、するんですけれど。
色々、考える事が多くって 衝撃的な事も、多くって。 どうにも、取り繕うのが難しいもので]
……だよね そう思える、よね。
[都合の良い解釈だと、私もそう思います。 端的位に言って、"死ねば戻れる"っていうなら それはそれで、酷い話だと憤りも覚えますが。
……目の前のコレが、 つばさが、莉緒が、本当に死んでると考えるよりは、ずっと]
(208) 2017/03/14(Tue) 23時半頃
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うん。解ってる。 ……ごめんね。私、平気だから。 あんまり、心配しないで。
[言い聞かせるみたいな言葉>>180は、 きっと私を宥める為に言ってくれているのでしょう。 ああ、これじゃ逆じゃないですか。 安心させるみたいに、笑いたくっても こんな状況じゃ、作り笑いも難しくって。
大丈夫という彼女に、肯きます。 これ以上、心配させない為に。 足取りはきっと、少しずつ、普段通りに戻っていって]
(209) 2017/03/14(Tue) 23時半頃
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[……教室へ向かう途中、那由多>>192に出会いました。 昨日、あんなやり取りをしましたけれど 気不味いとかは無くって、ただ、謝らなきゃな なんて 悠>>193がマネキンの話をしている間、考えたり。
こういう事を伝えるのも、私の役目なのかもしれません。 マネキンになった彼女達が帰ったと思うなら、 もっとしっかりしなきゃとも、思うのですが。
何となく、ふわふわ していて]
帰ったんだと、思うよ。
[二人の会話の邪魔にならない様に、 暫くは口を噤んでいた所に。 問いかけ>>202が聞こえてきたものですから、 まるで、断言するみたいに、強い口調]
(210) 2017/03/14(Tue) 23時半頃
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[一拍遅れて、同意を求められた事>>206に、気付いて。 そうだよ なんて、曖昧に笑うんです。
だって、帰ったんじゃなかったら、 二人は、どうしたっていうんでしょう。 答えなんて、私には解りませんけれど そうやって言う以外、無いじゃありませんか]
私、わたしも、 マネキンの方、掃除、させて
ごめんなさい、我儘かも、しれないけど
[心配そうな悠にも気付いていました。 だけど、だからこそ、一緒にささらを探す って 言えないんです。
彼女に、弱々しい私を見せるのが、辛くって。 一緒に探して来いっていう那由多の言葉に、 反する事になってしまいますが]
(212) 2017/03/15(Wed) 00時頃
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マネキン、一階にあるし… 道具は、保健室から持ってくるね。
ごめんね、悠。 ささらの事、よろしくね。
[昨日までの私だったら、絶対に、 悠を一人で行かせようなんてしませんでした。 だけど今は、どうにも、付いて行くって言えないまま。
皆の視線から逃げるみたいに、 ぱたぱた、階段を駆け下りて*行きました*]
(214) 2017/03/15(Wed) 00時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2017/03/15(Wed) 00時頃
[どのくらい、ベッドの上で起き上がったままぼんやりしていただろうか。
ともかく、勉強する気にはなれないまでも、
机に近付いた時、充電しているスマートフォンを見て首を傾げた。
着信を示すランプが点滅していたから。
こんな時間に誰だろうか、と思いながら見てみる。
つばさちゃんからで、留守録も残されていた。
図らずも彼女の無事を確認することになったと思いつつ。
留守録を再生状態にしたスマートフォンを耳に当てる]
…………。
[つばさちゃんの慌てた声は否が応にも嫌な予感をかきたてる。
りーくんが落ちたって、何に? それとも――]
[次にメールが来ていることにも気付いて確認する。
差し出し人はこれまたつばさちゃん。時間はわたしに電話をかけてきた後。
流石に落ち着いたんだろうか、連絡事項的な文面で、
りーくんが学校の屋上から自分で落ちたことを伝えていた]
………、嘘、じゃあ、あれは……。
[あの校舎にわたし達を招き入れた、
“ホスト”たる条件を満たしていたのはりーくんだったってことになる。
そっかあ、って小さい呟きを零して、それから]
……もうっ!
[ってあたり散らすみたいに言ってから、部屋を出る。
廊下から、この時間はリビングにいるだろう母に呼びかける]
お母さん大変! クラスの子が病院に運ばれたって!
ちょっと様子見てくる!
[返事は訊かないで部屋に引き返すと、
寝間着は脱いで目についた私服を身に着けて、
スマートフォンと財布だけコートのポケットに突っ込んで、
最後にお気に入りのマフラーをぐるっと巻き付けて準備完了]
[さすがに気になったのか母はリビングから出てきていた。
気をつけてね、と言われた]
大丈夫。
学校よりは遠いけど走っていけばすぐだよ。
無事……だって分かったらちゃんと戻ってくるから。
[わたしはちゃんと気付いている。
あお姉と喧嘩をしてから、わたしを見る母の眼差しに、
申し訳ないと思う色合いも含まれているって。
安心させるためなら家にいた方がいいんだろう。
だけどやっぱりじっとしていられない]
……いってきます。
[そうして、飛び出す。冷たい風が吹く冬の夜の中に**]
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─ 保健室 ─
[保健室に駆け込んで、誰も居ないそこに安堵します。 やっと正常に呼吸が出来る様になった気がして、 息を整えるみたいに、深く吐き出しました。
掃除をすると言った手前、掃除道具入れに向かい バケツと、モップもありましたから、 それも拝借する事にしました。
"委員長なんだから"って それはまるで、魔法の呪文みたい。
こうして言い聞かせていれば、 どんなに心が乱れていたって、行動出来るんです。 自分がか弱い女の子だって事を、忘れられます。
委員長という役職に、こんなに感謝した事はありません]
(260) 2017/03/15(Wed) 17時半頃
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[バケツに水を入れていたら、伺う様な声>>244が聞こえて 一瞬躊躇ってから、いつも通りの声で]
何?入ってくれば良いのに。
[掃除、一緒にしてくれる? って何気ない口調。 返事をしたら、彼は中に入って来てくれたでしょうか。 何となく、顔を向け辛くって 私の視線は未だ、水道の方へと向けられていたでしょう]
モップがあったから、それ使おう。 雑巾とかより、そっちの方が楽だよね。
[バケツに水が張れたら、気不味いだなんて言っていられず モップを指し示して、その一本を、彼に手渡しましょうか。
そこで一拍、言葉を止めて。困った風に、笑いかけます]
(261) 2017/03/15(Wed) 17時半頃
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さっきはごめんね。 しっかりしなきゃいけないのに。
……でも、悠も心配性なんだから。
[もう大丈夫だよ。 そう言う声だって、きっと震えてはいません。
ただ、バケツを持つ為に袖を捲くれば、 細い、如何にも"女らしい"腕が露出して。 それに重なるのは、あの日絡められた、" "の腕。
ぞわぞわして、曖昧に笑ったまま 私はそっと、捲くった袖を*下ろすのです*]
(262) 2017/03/15(Wed) 17時半頃
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[那由多の言葉>>269は、言い訳っていうより、 気遣いだと感じられて。 「そこまで気にする人居ないよ」 なんて、返しましょう。 実際、女子の皆が気にするとも思いませんし そうでなくとも今は、私しかいませんものね]
……ああ、那由多も上の掃除してくれたんだね。 ありがとう。ごめんね、手伝えなくって。
モップだと、ゴミ箱には入れられないけど…… 血の着いたのって、もう使いたくないよね。
[モップを手渡しつつ>>270、そんな返事。 後半は冗談めいて、軽い口調で。 口調はそうでも、この状況じゃ、 冗談にもならないかもしれませんが]
(289) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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[間を置いて、落とした言葉。 それに返される表情を、帽子の下から見詰めて 困った様な笑みは、深くなるばっかり。
心配してる って>>271 言葉を尽くしてくれる人>>272が居るのは、喜ばしい事。 だから、それを遮れるわけもなく。
かといって、どんな表情をしていれば良いのか 解らなくって、私は微かに俯きました。
那由多の言う事は、尤もです。 人が追い詰められた結果が、"この世界"。 この世界を作り上げてしまった"誰かに"、 私が頼って欲しいと思った様に。 彼もそう思ってくれていると、そういう事なのでしょう]
(290) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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…………うん。ありがとう。 そうだね、……うん。
[贈られた言葉>>273を、噛み締めるみたいに呟けば。 困った風な笑みは消え、穏やかな表情を浮かべました。 視線は、彼の彷徨うそれも気にせず、 真っ直ぐ、相手を見据えて]
でも、私は、逆なの。 無理をしてなきゃ、きっと崩れちゃう。
ああ、だからって、これからも 一人で頑張ろうとするかっていうと、違くて。
[辿々しい言葉に、返すみたいに。 私も考え考え、ゆっくり口を動かしました。 その時覚えた気不味さは、 彼の覚えたものとは別種でしょうが]
(291) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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頼れる所では、ちゃんと、皆を頼るね。 ……一人で、何でもしようとしない、から。
[そんな、結論。 無理をして突っ走って、その結果、心配をかけるなんて そんなの、本意ではないのです。
まだちょっと、難しいかもしれませんが せめて彼の気遣いだけは、ちゃんと受け取らなくちゃ]
昴は流石だね。後でお礼言わないと。 パンケーキなんて、私よりよっぽど女子力あるや。
[くすくす笑って相槌を打っていた所に、 ふ と変わる話題。きょとり、目を瞬いて。 ああ って、私も思い出した様な顔]
(292) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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食べ物の事を一番に言い出したのは、莉緒だから、 お礼なら莉緒に……ね。
飴だって、ブレザーのお礼だったのに。 那由多は律儀だなあ。
[今は居ない、莉緒の事を口に出す時、 微かな躊躇いが生じましたけれど でも、もう会えないとも、思っていないんです。 だって彼女は、"帰った"んですから。
今度会った時にでも、お礼を言ってね なんて ちょっとだけ、肩を竦めながら伝えました。
モップとバケツの交換は……やっぱり、少し迷ってから でも、ほら。私より彼の方が ムキムキなのは、本当ですからね。 「ありがとう」って、素直に受け入れておきましょう]
(293) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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─ 廊下 ─
[そうして、先導して、莉緒らしきマネキンの所に。 保健室から持ってきていたタオルで、 その首元を覆い、これ以上血が溢れない様に。
マネキンを移動させるのには、 素直に彼の手を借りましょう。 「足の方、持ってもらえる?」 って 私は上半身を持って、空き教室にでも運ぶつもりで。
……これが"本物"の莉緒だったら 男子に足を持たれるのって、嫌がるかしら。 そんな考えは浮かべど、口にはしないまま]
(294) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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…………私、那由多に謝らなきゃ。
昨日は、責めるみたいな言い方、しちゃって。 あれじゃ、那由多が悪者みたい。
[彼の手を借りながら、ぽつりと零します。 謝って済ませようなんて、虫が良いかもしれませんが そのまま知らんぷりをするのは、どうにも]
今の私は、これが"本物"とは、思えないけど
あの時は、確かに、そうかもしれない って、 そう思ったから、つい 強く否定しちゃったの。 だから、すごく……狡かったと、思って
[マネキンを運びながら、取り留めも無く、口を動かし 視線は、窺うみたいに那由多の方へ]
(295) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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……だから、ごめんね。
[例え少数派でも、思った事を 素直に口に出来る那由多は、強いなあ と思うのです。
……"そのまま"の貴方で、 いてほしいなあ と、思うのです*]
(296) 2017/03/15(Wed) 22時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2017/03/15(Wed) 22時頃
― 回想/諍いの話 ―
………あお姉、ただいま。
[文化祭の片付けも無事に終わって間もない日のこと。
いつも通りに閉じられた扉ごしに声をかけた。
返事はなくって、ただ微かにすすり泣く声が聞こえるだけ。
また泣いている。
今思えばそっとしておけばよかったのかもしれないけど、
あの時のわたしはやたらと気が立っていた。
文化祭が楽しくて、名残惜しかった気分を、
一気に台無しにされたような気分になっていた。
だからノックをした後あお姉の部屋に足を踏み入れた。
前に置いていった文化祭のパンフレットが、
打ち捨てられたみたいに転がっているのがやたらと目についた]
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