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[告げた望みは、受け容れられた]
[戸惑いもあったのだろう
──判った。
けれど、貴女が義妹に連絡したことを
他者に伝えないよう、言い添えておいて欲しい。
[それはココアの行く先を隠すための対応で、まだ捕まらぬ“犯人”がパン屋の次にココアを襲えないよう、身を護るための手段とも言える]
[ココアがここに居てくれるための事ならば、出来る限り受け容れたかった。外への連絡には危険が伴うけれど、それでも叶えたい。ここがココアにとっての全てになるように
[だからこそ──別れを前提とした言葉
……わたし、は
[ココアが感謝を告げた瞬間、鏡を見ずとも、自分が酷い顔をしたのが判る。苦痛に喘ぐような、拒絶を示す様な。他者に安堵を与えたいときには、絶対にそぐわないもの。
けれど今は、嘘でだって、ココアの言葉に応じられない。一度は言えた
[彼女は弱々しくでも、笑顔を向けてくれているけれど。
いなくなっても──だなどと、そんな]
[がたん、と椅子が鳴る。
続く最後の願い
[動悸が酷い。
彼女の後頭部を撫でる腕は、朝と違ってぎこちない]
……だいじょうぶ、だ。
貴女は……大丈夫だ、から。
[食事が冷めてしまうとしても、自分からは離れがたい。
セイルズの心臓が落ち着くのと、彼女が何か声を上げるのと──一体どちらが早かっただろう]*
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【人】 奴隷運び ヌヴィル 正直なところ、憎くて仕方が無かった。 (265) 2018/12/10(Mon) 00時半頃 |
【人】 奴隷運び ヌヴィル
(266) 2018/12/10(Mon) 00時半頃 |
[イルマさんに連絡してもいいって言ってくれるから。
ほっと一息つくの]
ありがとうございます。
なら、後で連絡する事にしますわ。
[私を護ろうとしてくれる気持ちはすごく伝わるもの。
だから、その優しさを大切に胸に抱いて。
そうしてお別れの挨拶をするの。
その時の貴方の顔は、とても辛そうで。
せめて、笑顔を送りましょう。
これが最後になってもいいように。
私のありったけの想いを込めて]
[最後のお願いをしたのなら。
貴方が急に席を立ってこちらへと。
私、びっくりして見つめて、そして――]
あっ……、
[腕を引かれて声が上がる。
抱きしめる強さは驚くほど強くて。
胸元に身を寄せて、
ぎこちなく撫でてくれる手の感触を感じて。
私、私――]
[気付いてしまったの、セイルズさんの気持ちに。
ここまでされて、気付かないはずがないわ。
セイルズさんは私を、好きでいてくれたのね。
温かい、離れがたい、愛おしい。
目を閉じて、貴方の胸の鼓動を聞くの。
……嘘のつけない人、優しい人。
私、貴方の事が大好きでしたわ……。
[どうか、お元気で、なんて。
今の貴方に言うのは、辛くって。
私、そのまま貴方の温もりを感じていたの。**]
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【人】 奴隷運び ヌヴィル 包帯したまま放置していると (268) 2018/12/10(Mon) 01時頃 |
【人】 奴隷運び ヌヴィル [困ったように笑う。] (269) 2018/12/10(Mon) 01時頃 |
【人】 大太刀源流 タツミ[ああ、そうだ。 (272) 2018/12/10(Mon) 01時頃 |
【人】 大太刀源流 タツミ
(273) 2018/12/10(Mon) 01時頃 |
【人】 大太刀源流 タツミ[男が次に必要とされている場所は、宮廷だ。 (274) 2018/12/10(Mon) 01時頃 |
【人】 大太刀源流 タツミ[薬学書を、女の影に向かって投げた。 (275) 2018/12/10(Mon) 01時頃 |
【人】 大太刀源流 タツミ[そうして、苛立ちをそのままに、 (276) 2018/12/10(Mon) 01時頃 |
【人】 大太刀源流 タツミ[いや、良くないか。 (278) 2018/12/10(Mon) 01時半頃 |
【人】 大太刀源流 タツミ[少ししか"おまけ"をしなかった理由は知らなくていい。 (279) 2018/12/10(Mon) 01時半頃 |
[おずおずと、貴方の背に腕をまわして抱き締めて。
そっと目を閉じるの。
せっかくのお料理が冷めちゃうけれど、でも。
お別れの時はもうすぐそこまで来ているんですもの。
だから、もう少しだけこのままで。**]
メモを貼った。
メモを貼った。
[包帯を巻かれた傷は直ぐに治るもので
[だから気付かない。
彼女が、居場所を失ったと感じていること
それ故に、“使い物にならない人間”の行く先を、見据えていたことを
[彼女はセイルズを引き離すでもなく、腕の中の温もりは、セイルズの心拍が落ち着くまでの間、ずっとそこにあった。それどころか彼女の腕がおずおずと此方の背に回されて、抱きしめ返してくれる。瞬間胸に湧いた暖かな感情が、痛みと混じって溢れ出しそうだった。抑えきれず身体が一度震えたのも、彼女にきっと伝わっただろう]
[そうして、セイルズの吐息と彼女の呼吸音が重なり、腕の中の身体と鼓動が交わるのを──一体何分聞いていただろうか]
……す、まない。
冷めてしまったな……
[漸く身を離した時には、時計の針も明らかに進んでしまっていた]
[食事はその後も少し続いたけれど、折角の時間だというのにココアが最初に話し掛けてくれた
[どうやって彼女を引き留めようか──そればかり考えていた]
[だから、食後に取った手段も半ば無理矢理だった。
珈琲か紅茶かミントティーか、食後の飲み物を尋ねて、後でと言っていた義妹への連絡
[ただ片付けるだけの時間も、待ってもらう事が不安になっていた。
だってもし、彼女が出て行ってしまったなら。
言う通りにしてくれると
[地下に置いていた工具類を上の物置へと移動させ、叔父のベッドをばらして、地下に運び入れて、地下倉庫を人が休める状態にする。半日はかかるであろうその仕事の間、そのままで目を離しているのは耐えられない]
[食器を流し台へと運んだあと、工具箱の所へ行って真っ先に探し出したのは──彼女の足を戒められる、鋼製の鎖だった]*
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