88 めざせリア充村3
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ライジに4人が投票した。
モニカに1人が投票した。
ライジは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
モニカが無残な姿で発見された。
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[血溜まりが広がっていく。 骨が見えた左腕は、もうほとんど動かない。 鋏の傷も、焼け焦げていて]
ん……だれ……?
[目を閉じていれば、足音が聞こえた。 くしくしと目をこすり、視線を向けて、不思議そうに首を傾ぐ。
ぽたり。ぽたり。 上げた腕から垂れた血が、真っ白なカップを汚した]
(0) 2013/07/05(Fri) 00時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/05(Fri) 00時頃
……んな痛ぇ顔すんなよ。
[慰めは半ば成功半ば失敗か。
微笑んでくれたのには安心したが、志乃の憂いをたたえた表情は癒えず。
言葉で人を癒すのはこんなにも難しい。]
俺は――何もできなくて、そっちにいてぇなって思った。
[死ぬことは後悔があまりなかった。
殺せなかっただろうから、殺してもらってよかったのかもしれない。
それでも、大切な人が辛い時に側に居れなかったのは悲しくて、辛かった。]
……生きてれば、何か出来たかもしれねぇって。
死んで、泣かせるだけとか、ダセぇことはもうしねぇ。
………そ、う。
[この能力を、本当なら無くしてしまいたかった。
できないなら、弱めてしまいたかった。
力が強くなった原因は、あの時眼に何かさらたからだと何となく分かっていた。
夢の中の自分は、自分自身が知っているリッキィよりも、強かったから。]
眼を、潰してしまえば、………ごめん、何でもない。
[ミナカタの謝る声に絶望を覚えて。
きっと、人を殺めてしまえるような力が弱まる事も無くなる事も無いのだと悟る。]
―実験室―
[鳴り響く音。
目を覚ませば]
…。
[カプセルの中にいて、私はそこで、身を起こしていた。
そこには、オスカーがいただろうか?
服装を見れば、3年前の、いつもの服装で。場所?
知らない場所。
えーと…混乱中。]
……手、出して。
[もし、手を差し出されれれば。
神妙な顔しながら、むにむにと手を揉んだり触ったりしていくだろうか。]
― 実験室・カプセルの中 ―
[死の暗闇に落ちたはずの意識は、
耳障りな電子音に呼び起こされて浮上する。
それでも暫くは瞼を開く事はなく、
仮初の死の中を彷徨っていた。
失くした左腕の軽さも、
胸に空いた穴の空虚さも、
まるで今もそこにあるように鮮明だ。]
|
[腕に残る引き攣った跡は、 そのうち消えてしまうだろうか。 手袋をなくした左手は何を掴むこともなく。
火に溢れた世界で、 そこだけが本から切り抜かれたような世界。
唯一の登場人物は、机に突っ伏して眠っているよう。 その足元に、赤がぽたぽたと。]
……チアキ。
[ただいま。]
(1) 2013/07/05(Fri) 00時半頃
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どうしたの?
[ うん、混乱しているみたいだ。
尋ねながら、言われるままに手を差し出すと何やら神妙な顔もちで手を弄られた]
おかえり、モニカ。
[反対の手でぽむぽむと頭を撫でてみる]
……潰したいのか?
[リッキィの呟いた言葉にはそう返す。
確かに力は失われるかもしれない。
だが――残るかもしれない。
それは己にも、誰にもわからない。]
リッキィの眼だ、好きにしろ――といいたいが。
助手が眼をなくしたら俺が困るな。
だからやめとけ。
[そんな軽い調子の、軽い理由だけしか差し出してやれない。
本当にどうすればいいかは彼女自身が決めること。]
うぁ……オスカー、おすかー
[撫でられて、現実味を知らされる。
ぽたぽたと涙をこぼしながら
手を掴んで彼にしがみ付いて
泣いた。]
[ようやく瞼を開いても、
そこに何があるのか解らなかった。
ここは夢か地獄か。
そんな事はどうでも良く。
蓋の開いたカプセルの中で身を起こし、
なぜだか再生されている左腕を揺らす。
感覚は正常だ。
両手に拳を握り、
パチン、と雷の火花を散らす。
光が見える。胸の奥に鼓動を感じる。]
―――……… まだ、
[――― 戦える。
そう呟いて。
酷く落胆した顔で息を吐いた。]
[オスカーにしがみついて泣くモニカは
彼に任せておこうと思いながら。
火花を散らしたライジを
少し離れたところから見つめる。
彼がこちらを見て視線が合えば、
唇だけで囁いた。]
[ しがみついてくるモニカの身体を抱きしめ、ただただ頭を撫で続ける――。
モニカに伝えなければならないことがあった。
でも、涙を流している今、伝えることはできない――]
|
……ソフィアちゃん?
[疑問系]
……おかえり
[後の、笑み。 まるで、午後の日溜まりにいるような、平和な]
どこいってたの?……どこかいたいの? 大丈夫……?
[彼女を心配する声は、掠れて小さいけれども]
……ねえ、みんなはどこ……?
(2) 2013/07/05(Fri) 00時半頃
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[不快なブザー音がまた、鳴り響いた。
やたらと不安を煽る音に、胸がざわめく。
起きて間もなく、
混乱のまま涙を流すモニカの姿に目を伏せる。
ゆっくりと身を起こした
ライジの手元がパチリと光るのが見えた。]
ライジ…おはよう。
もう、ここは…戦場じゃない。
[彼は死んで尚、戦おうとしているのだろうか、
そう思うとやりきれない。]
[眼を潰す、腕を、足を失くしてしまう。
要するに、「使えない」形に自分をしてしまえば良いと。
そこまで思考が至ってそして考える事をやめた。
もしも、の話しでしか無いのだから。]
ん。また、手伝いしなきゃだしね。
………やめとく。
[先生の言葉に、素直に頷いた。
……それより、少し後の事だっただろうか、アラームが鳴り響いたのは。]
[辺りへゆるく巡らせた視線の先に、
ミナカタ先生の亡霊を見る。
唇の動きから読み取った言葉にも、
何を返すでもなく。
ただ見つめるだけで。
カプセルの縁に手をかけて、
そこを抜けだして固い床を踏む。立つ。
足の具合を確かめるために
コツコツと爪先で床を蹴った。
ナユタの声()を聞いたのは
その直後か。]
………… ?
[気怠げなまま、
彼の言葉に、首を捻った。]
[ナユタの視線とは一瞬眼があっただろうか。
志乃と会話を交わしていた最中、または少し後のこと。
アラームが鳴り響く。意味は知っている。
カプセルから起き上った人をじっと見て。]
――……
[視線はそのまま。しかし近寄ることはない。
ヤニクよりも先に側に行きたい人がいるだろうから。]
[不思議そうにしていれば、
ナユタかミナカタ先生が説明をくれたか。
あるいはナユタの言葉に、
ミナカタ先生が補足を入れる形で。
何にせよ、
静かにその言葉を聞いて
状況を呑み込む。理解する。
ここが現実。あれは悪夢。
未来の可能性。潜在意識の露呈。
シミュレーション実験。
まあ、そんなところか。]
[撫でられて落ち着いたのか。
よくよく見れば。
ミナタカ、ナユタ、ヤニクの姿が見えて。
ライジの姿も見えた。]
…どういうこと?
[殺した人がここにいて、死んだと言われてた人もここにいて。]
要は何?
どっちが夢?
[説明を求めれば、オスカーの手を握ったまま、掴んだまま聞いていただろう。]
[起きたすぐの者からすれば、
ここは死者が集う場所に見えるだろう。
首を捻るライジに、ここは死者の国だと言えば
信じるのではないだろうか。
ライジが起きたら言おうとしていたことがあったのに、
いざ目の前にするとどうでもいい事ばかりが過る。]
ライジ…ここが、本当の現実だ。
少なくとも、俺が聞いた話では、そういうことだ。
[ゆっくりと、噛み締めるように、説明をし始めた。]
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[ふわふわとして聞こえる声は穏やかで。 まるで、夢を見ているような。 ……もしかしたら、本当に見ているのかもしれない。
たくさんある空席の中で、 チアキの隣の席を選んで座る。
チアキの傍のポットの中で眠る、 緑色のリボンで首元を飾ったねずみは今。 幸せそうな夢の中にいるのだろうか。]
(3) 2013/07/05(Fri) 01時頃
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|
……会いたかった人に、会ってきたよ。 チアキこそ、痛くないの?
[手袋をつけた手で、腕の痕に触れて。 チアキが拒まなければ止血を施すだろう。 ほんの気休めにしかならないかもしれないが。]
みんな、は。 ちょっとだけ先に。虹の向こうに行ったんだって。
[少し、声に詰まった。**]
(4) 2013/07/05(Fri) 01時頃
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[兄のカプセルが開けば、近くへ寄って顔を見たいと、ミナカタから離れただろうか。
けれど、数歩歩いた所で足は止まる。
思い出すのは悪夢の戦場。雷、鳥篭、兄の辛そうな顔と声。
フラッシュバックする全てが、彼女の足を動かなくさせていた。
だから、ミナカタとナユタとライジ兄との会話は、眺めるだけ。]
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/05(Fri) 01時頃
[是非とも
ここは地獄だとお聞かせ願いたかった。
ナユタの言葉で説明された内容は、
実に悪趣味で、
実にこの研究所には似合いの実験について。
奥歯を噛んで
一瞬沸き起こった気持ちを抑えこみ、
深く深く息を吐いた。]
ありがと、ナユタ。
………ははっ お前、ちっせぇの。
[戦場で並んでいた記憶は鮮やかの残っている。
その中に在るナユタの姿は頼もしかった。
確かに過去の記憶としてあるものは
作り物の夢の記憶で、
なおかつ未来の記憶かもしれない。
そんな不思議な感覚も合わさって。
乾いた笑いを零す。
こんなに小さかったっけ?…と
揶揄めいた言葉をかけてようやく、安心した。]
[足を止めたリッキィが誰を見ているかなんて、彼女の視線を追わなくてもわかっている。
彼女が何を考えて足を止めているかも。少しはわかるつもりで。
ナユタとミナカタが一通り説明を終えたのを見れば、近づいてそっとその小さな背中を押す。
行って来いと言いたげに。]
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