42 とある結社の冬休暇
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グレッグに2人が投票した。
クラリッサに5人が投票した。
クラリッサは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、ラディスラヴァ、グレッグ、ネル、ケヴィン、ピッパ、シメオンの6名。
― 街道 ―
[結社の本拠地より北へ、馬車は走った。
曇天の下、林道をくぐる。
薄氷の川。霜の下りた草木の上には、浅く雪が乗っている。
冷えた空気は肌や手先足先に痛みを与え、じきに温度と感覚を奪う。
空気中には、冷えて清む水のかおりのようなものが、仄かに漂っていた。
地図を確認する。
占い師とは既に合流を果たし、後は「パメラ」が居るとされる場所へと急ぐのみとなった。
とっくに、ネルの声はこの耳へは届かぬ距離まで来ている。
馬車の中で、ピッパ・フランシスが書いたものであろう文字を追う。
狂人の報せた内容を、じっくりと、何度も、読み返した。
吐き出した息が、煙草の煙と寒気が混じり、馬車の中で白く濁る。
ヒューバートが、ユリシーズへと、声をかけた。]
『ネルは連れて来なくて正解だったな。』
[その言葉で、険しい表情をしていたのに気づいた。]
『お前に殺されかねん。』
[返す言葉も無く、目を伏す。
ヒューバートのいつもと変わらぬ声色が、馬車の車輪の音と共にこの耳へ入る。]
『冷静になれ。いつもの仕事をしろよ。』
[考えるような間。煙草の煙がなくとも、寒気に白く濁る息を吐く。]
………。 わかってるさ。
[二度夜が来たりて、また日が昇る。
パメラ・ミラーことキャサリン・クロフォードの居るという
辺鄙な田舎の農村に到着したのは、昼過ぎの事だった。]
― 農村 ―
[丘陵地帯のなだらかな景色のなかに、ぽつらぽつらと小さく質素な家がまばらに建つ。
小川。古い水車小屋。風で崩れてしまいそうな納屋。
枯れ草が広がる景色。葉を落とした殆ど裸の楡の木。
寂しい、景色だ。
靴底が乾いた土を踏みしめる。]
田舎は嫌いだよ。
[まるでまっさらな空気を、愚痴が白く濁す。
あまりにも静かだったから、傍らに居た者達の耳にも、その小さなぼやきが届いたろう。]
[厳しい冬を堪え、春を待つ。
当前のように、死人や行方不明者などという血生臭さとは縁遠く、
村の家々からは、かすかな生活の音が、外へも届いていた。]
[既に村にはキャサリン・クロフォードを
監視するための結社員が数名配備されていた。
村の周辺にも、取り逃がさないよう、幾人かが待機をしているはずだ。
旅人のふりをしてたどり着いた四名は、
監視を行っている結社員へ、先ずは話を通しておくことと相成る。
監視を行っている若い結社員とは、誰も面識はなかったが、
ピッパ・フランシスの名を出すだけで、相手はすぐさま了解してくれた。
もう一度被害について尋ねるも、返る返事はピッパと同様。
「被害は無い」というもの。
若い結社員は、キャサリン・クロフォードの住んでいる家をユリシーズ達に教えた。
水車小屋の傍らの小ぢんまりとした家に、
夫婦で住んでいるのだそうだ。
クロフォードは、夫の姓であるらしい。]
[キャサリン・クロフォードの夫、グレン・クロフォードは、農夫だ。
歳は見た目に、四十五位。
キャサリンの家を訪れた際に少し声を交わすも、これといって目立った印象もない。
強いて挙げるとするならば、ユリシーズとメアリーと占い師を
家にあげることを、戸惑いはしても拒む事は無かったこと。
もしかすると御人好しで、人を信じやすいのかもしれないと感じた位のものだった。
グレン・クロフォードは、ユリシーズ達を寝室まで案内した。
キャサリン・クロフォードは原因不明の病を患い、体が弱く、
今では一日の殆どをベッドの上で過ごしているのだという。
狭い室内に、仄かに漂うのは、病人がいる部屋特有の、何の臭いとも言い難いそれ。
篭った空気が、扉を開けた瞬間、ゆらりとこちら側へ流れ出でて顔へとかかる。
部屋には、一人の女が、ベッドで横になっていた。]
[来客に、女は身を起こした。
ユリシーズ達に向けたのは、青白い顔だった。頬がこけていた。
生来の顔の骨の形のせいか、顔が小さい印象はあれど、細長い印象はない。
やつれ、目が落ち窪み、くまが出来ている。
あぶらの抜けたような肌は、粉をふいたように、白い。
茶の髪には、幾本も白髪が混じり、まだらとなっていた。
それでも、なぜだか。酷く老けている印象もない。
尖るほどに細い肩にはストールを引っかかっている。
枯れ枝のような細い腕が、手指が、起き上がるために、
シーツに皺を作りながら、ベッドを押す。
腕や手の皮膚には、シミのようなまだらが出来ていた。]
[白く皮膚が剥がれかかった唇が、小さく開いた。
笑みが浮かんでいる。
多分、今部屋から出て行った、夫へと向けたもの。
――老けた印象がないのは表情のせいかも、しれない。
眠たげな、花もほころぶ笑み。
唇の隙間から、空気がゆったりと吐きだされると同時、か細い声が、漏れ聞こえた。]
どちらさま
[ユリシーズは、指先が、ひくりと引きつるのを感じた。
表情が強張る。
―――ああ、と驚きを声として漏らすことも、成らなかった。
声に。表情に。「なにもない」と言った、あの時のパメラ・ミラーが重なる。
面影というのは、こんなにも、残るものか。
暫し、言葉を失った。見えない手に心臓を捕まれたかのようだ。
耳が遠くなったように感じる。
言葉を選ばなければと、脳を急かす。
間を埋めるように、後ろ手で、部屋の扉を閉めた。
ゆっくりと、扉が閉まる音が、部屋に響く。]
――――
[唾液を飲みこむ。喉が申し訳程度に湿る。]
パメラ・ミラーに 会いにきました。
[ベッドの上の女のこけた頬が、ひくりと、強張った。
眠たげな笑みが消え失せ、隠せぬ驚きが鮮烈にその面に浮かび上がった。
青ざめた唇が、わななくも、言葉はない。]
ユリシーズ。
名前に、覚えは?
[女は、呆然と、ユリシーズの顔を見ていた。]
『――――』
[わななく唇が、かすかに音をたてた。]
『しらないわ。』
[落ち窪んだ眼窩のなか、暗く陰険な眼差しが、
三人の客人達を、特にユリシーズを、睨み付けている。]
[ユリシーズが、一歩前に踏み出した。
女から視線を外すことはない。
――こんな姿は、想像していなかった。
未だ、あの花のような笑みで人を食い殺し続けている化け物であると、
そう、思っていた。
眉根が寄る。
痩せこけて、ベッドから起き上がるのに苦労する姿など。
自分が一歩近づくごとに、こんな怯えた表情をするなど。
――こんな姿は……、想像していなかった。
22年前の当時、彼女の疲弊した様子のすべてが演技だったことを思う。
同時、「被害なし」という報告が脳裏を掠める。
極力、落ち着いた声音であるよう、ゆっくりと、言葉を吐きだした。]
僕は、あなたが人で無いことを確かめにきた。
その為に、22年。
あなたを探していたんです。
[ベッドの傍らに、屈んだ。
キャサリン・クロフォードの瞳を、覗きこんだ。]
知らないと仰るのなら、すみませんが髪を一本拝借したい。
それで、僕にはわかります。
……。
元々、この村ではよそ者のあなたが、
かつて大量に人を殺めた化け物だなんて、
根も葉もない噂を流すことは、僕達だってしたくない。
[田舎の性質は、よく知っている。
噂は瞬く間に広がり、あらぬことでそしりを受ける。
大概は家族ごと。まして、病に臥しているのでは――…]
事実、パメラ・ミラーでなければ、それでいいんです。
どうか。
『
その後『キャサリン・クロフォード』の部屋から退出した我々は、
「旅人」として村の宿に一泊する。
※私見
キャサリン・クロフォードと面会した後のユリシーズさんは
冷静であろうとしている様子が伺えるものの、やはり動揺した
様子であった。
『パメラ』の名が呼ばれた際にキャサリン・クロフォードの様子から
しても、当の本人である可能性は高いようにこの時点で思われた。
』
『
占い師の安全を確保するため、交代で2人ずつの見張りを布いて
いたが、その晩は何事も起こらぬまま夜が明けた。
※ユリシーズさんと二人で見張っている際に、気でも解そうと何度か
働きかけたが効果を得られた様子は無し。
翌朝、我々は村外れの石切り場へと場所を移した。
今は使われておらず、村人が寄ることもほとんど無いと言うそこは、
先行していた結社員が打ち合わせ場所――そして、もしもの際の
処刑場所として相応しいと調査していた場所だ。
そして、占いの結果が、占い師の口から告げられた。
』
――……、ん。
[手記に走らせていたペンを一度止める。
後に報告書を書く時のための走り書き程度の物だが、
こまめに取らないと後で自分の記憶を掘り起こす作業が
必要となってしまう。]
しかし、まあ。
――『アタリ』、でしたね。
[占いの結果は『キャサリン・クロフォードは人狼』というもの。]
……どうします?
今一番危ないのって、ユリシーズさんですよね。
[彼女が人狼――パメラであるのならば、昨日の対話の際に
かつての事件を知る『ユリシーズ』の名を明かし、更には
まるで自身が占い師であるかのような言葉を重ねた彼の身は
危険であると言える。]
あの弱った身体の様子は、あまり、演技とかには見えませんでしたけど。
やるなら……その、逃げられたりしない内にやっちゃった方が――
[先輩結社員へと顔を向け、方針を仰ぐ。]
|
― 廊下 ―
――、……
[余談ではあるが、この青年には趣味と言う趣味が無い。 余暇の過ごし方というのも、こうして廊下を徘徊するのみである。 だが、勿論それだけでは退屈をしてしまう。なので彼は、]
………減ったな。
[『徘徊中に聞こえた自分以外の足音の数』―― それを、頭の中で数えるようにしていた。 毎日寝る前に、この回数を手記に記録するようにしており、 この数で、この建物に戻ってきている結社員の人数のおおよそを 量ることができるまでになっていた。]
……、……
[暇の過ごし方も人それぞれというだけの、余談である。**]
(0) 2012/01/15(Sun) 15時頃
|
― 石切り場 ―
――そうだね。
[「どうします?」という問いかけへ、相槌を打った。
昨夜の占いは『アタリ』だった。
占い師より告げ知らされた結果は、黒。
キャサリン・クロフォードが人狼だというもの。
殆ど、確信へと変わっていた疑いは、ほぼ、事実へと置き換わる。
あれがパメラ・ミラー。
もう、居ないのではと諦めかけていた。駆除しなければとは思えど、復讐とも違う。
一言で言い表すには、煩雑に過ぎる。
キャサリンが人狼であるなら、十中八九、パメラ本人だとして。
今まで抱いてきたパメラの像が偶像であった事を目の当りにした形となる。
今、被害がない理由は?当時、何を思いながらああした?
考え続けようとも答えが、己の中にあるはずもない。]
危険が占い師でなく僕にあるのは望むところだけれど、……
[昨夜、殺しに来るのではとも考えた。この通り、今朝も命はある。
村も喧騒とは程遠い静けさを保ったまま、いつも通りの朝を始めている。
何も起きていない。
メアリーの言葉を耳に入れながら、視線は煙草の火へと落ちた。
ただ、頷く。]
……。
なんにせよ、もう一度本人に会ってからだね。
処刑の準備は、
しておいて貰おう。
[今は使われていない村外れの石切り場。
石が、棚のような段差をつくっているのを、仰ぎ見た。]
|
― 奥広間 ―
ぐしゅっ
[広い部屋でくしゃみをし鼻を鳴らす。 温かい飲み物により身体は暖まっているし、 このままフェードアウトして欲しいと願う。
広間には昨夜使われた宴会による酒臭さがまだ残っていた。 雑用の一つである部屋の掃除をしながら、辺りを見回す。
グレッグは参加していないので解らなかったが、 その時と今とでは、雲泥の差なのだろう。
その時との違いはまだあった。 今は暖炉に、火が入っていない。
賑やかだったんだろうなと思ったけれど、 それよりも、大きな別の事が頭の中を占めている。]
(1) 2012/01/16(Mon) 20時半頃
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