181 アイスソード伝記
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きみは自らの正体を知った。さあ、村人なら敵である人狼を退治しよう。人狼なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていくのだ。
どうやらこの中には、村人が1人、囁き狂人が5人、人狼が1人いるようだ。
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逃げろ。逃げろ!おまえらだけでも逃げろ。
(0) 2016/01/20(Wed) 08時半頃
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──これはとある世界のお話。
大陸があり、海があり、人が国をつくり、
地図に目視のできぬ線を敷くどこにでもありそうなひとつの世界。
そしてその名も無い世界で、
もっとも広い面積を持つバーラエナ大陸の中央に広がる
スタルト砂漠の遺跡から一振りの剣が見出された。
(#0) 2016/01/20(Wed) 09時頃
それは古代の遺産。
魔法の剣。
人の言葉を操り、人の姿に化け、
同時に人ならざる力を秘めた武器だった。
(#1) 2016/01/20(Wed) 09時頃
風を、空気を操るその剣は、
人々の間でこう呼ばれた。
古き四大元素の一角を名に与え、
即ち「エア」、と。
(#2) 2016/01/20(Wed) 09時頃
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(#3) 2016/01/20(Wed) 09時頃
──と、そこまでは、まるで英雄譚の始まり文句で、
だが、この世界のこの魔法の武器御話には、
幸か不幸か続きがあった。
(#4) 2016/01/20(Wed) 09時頃
つまり、砂漠に埋もれた遺跡にあった魔法の剣は、
それひとつきりではなかった。
──否、空気を扱う力は確かに、そのとき発見された
最初の一振りのみの個性ではあった。
しかし。
この世界に埋もれた魔法の武器は、
それきりではなかった どころではなかったのだ。
(#5) 2016/01/20(Wed) 09時頃
それでも数十ならば、貴重な品と扱われたろう
数百ならば、限られたものの手にのみ渡るだけだったろう
数千ならば、それでも一般の人間は美術館や
一部の試合でのみ見るだけだったかもしれない。
だが、しかし。
この世界に埋蔵されていた「魔法の武器」は、
数万でも数え切れるかどうか、
はたしてなんとも、怪しまれるものだった。
(#6) 2016/01/20(Wed) 09時頃
そのうえ、各地の土を一定以上掘り進めば、
必ずといっていいほど古代の遺跡にあたる。
しかも、全てが特別に強い武器なのかと思えば、
そうではなかった。
さながら玉石混交の態を示すそれらは、
魔法を体現するものからしゃべれるただの剣まで、
みごとなまでにピンキリだったのだ。
(#7) 2016/01/20(Wed) 09時頃
はじめこそ始まりのひとつになぞらえ
「エア」と呼ばれる武装たちは、
敬われ権力者の持ち物と看做されたが
やがては一般の武器屋に平然と並ぶようにまでなった。
(#8) 2016/01/20(Wed) 09時頃
かくして「魔法の武器」は、伝説の存在ではなく、
この世界の日常の一部となる。
(#9) 2016/01/20(Wed) 09時頃
そうしてこれは、そんな世界で目覚めた
一本の剣にまつわる話。
氷を、冷気を操る力をもった、
人語を解し人に化ける武器の話。
(#10) 2016/01/20(Wed) 09時頃
否、
ただしくは、
その剣に関わった、人間たちの 話となる。
(#11) 2016/01/20(Wed) 09時頃
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■西暦786年
スタルト砂漠のアーエール遺跡から、 氷を操る力をもった剣が発掘される。
(1) 2016/01/20(Wed) 09時頃
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──その剣の発掘者の名前は、サイモン・ガラハッド。
かつて最初の魔法武器「エア」が発見された遺跡で 古代文明の風俗について研究していた考古学者だった。
(2) 2016/01/20(Wed) 09時頃
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発掘後に初めて迎えた新月の夜。 虎視眈々と遺跡の財宝を狙っていた野党の一団を撃退。
サイモンが拠点にしていたオアシスがひとつ 盗賊の一団もろともに氷づけとなった。
(3) 2016/01/20(Wed) 09時頃
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剣の助けを得て、命からがら逃げ延びた サイモン・ガラハッドは砂漠の端の町にて、 キャラバンの商人たちにその剣を売った。
学者である彼にとって、過ぎたる力は 危機を呼び込むものと思われたか。
訳は定かではなけれど、剣は小さな武勇伝と共に 武器を商う者たちの手に渡った。
(4) 2016/01/20(Wed) 09時頃
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史上に初めて残された逸話から、その一振りは 「アイスソード」と呼ばれることになった。
(5) 2016/01/20(Wed) 09時頃
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我は佇む 冷えにし暗き雑木林に 冷たき水は密やかに 森の間に間に流れ行く
見よ あれは遠きひかり 一振りの剣の放ちし 祈りの氷の その行く末の水は 星を映して 暗く輝く
─── 無名詩歌集 第1集「アルビオン」より抜粋
(6) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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■西暦789年
ウィリディス領主、アルフレッド・ウィリデ、 武器商人よりアイスソードを購入す。
(7) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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アルビオンという土地がある。 湖沼の多い湿地帯として知られるこの土地は、 かつてウィリディスと呼ばれていた。
ウィリディスとは即ち緑、或いは緑の園とでも訳せようか。 土地の規模は然程大きなものではない。 大きさといえば人の足でも一昼夜、 馬で駆ければ更に短く日のあるうちに抜けられるほど。 三方を山に囲まれ、西の一方は広く開ける平地である。 山間を道が通っている。三方への近道だ。
この土地を、ヴェリデと名乗る一族が治めていた。 この小さな土地に、危機が迫りつつある。
(8) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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ヴィリディスの北側は、山というには少し低い丘である。 この北の向こうを迂回して、東西に大きな街道が通っている。
アルフレッドがヴィリディスを治める当時の八世紀後半、 西の領主アウァールスが、北の地を攻め取った。 アウァールス家は、これまでも度々ヴィリデ家と干戈を交えている。
これを機にヴィリデ家を滅ぼしヴィリディスまでも攻め取れば、 アウァールス家は一気にレグルス地方の大領主となり得るだろう。 アウァールスは、ヴィリデを攻め滅ぼすことを決意した。
(9) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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────この剣は、氷を生む剣である。
そんな売り文句と共に、アルフレッド・ヴィリデの元に アイスソードが齎されたのは西暦789年のこと。 この年代は近隣との戦闘の記録から見て、 ほぼ間違いないと見て構わぬだろう。
兵力に劣るヴィリデにとって、アイスソードの力は天恵だった。 ヴィリデは、この年から翌年にかけて続く幾つかの戦闘に勝利する。
(10) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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アイスソードの齎した戦力は著しかった。 ある戦いにおいては、剣は敵兵の一群を凍らせたといい、 ある戦いにおいては、なんと街ひとつ分の地を氷に閉ざしたという。
敵わぬと見たアウァールスは、ヴィリデに和平を申し出た。 これより、西暦973年にヴィリデが滅亡するまでの184年間、 小競り合いはあったものの、ヴィリディス平地は、 ヴィリデ家の治める地として平和を享受することとなる。
(11) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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西暦790年。 アルフレッドは一連の勝利を喜び、アイスソードを家宝と定めた。 剣は女の姿へ変化し、人語を解する能力を有していた。 アルフレッドは剣を手に取り、宣言した。
汝の名をオーレリアと定める、と。
以後、アイスソードはオーレリアと呼び習わされることとなる。 アイスソード「オーレリア」の始まりである。
(12) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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[西暦790年、春。
ヴィリデの城にある広間の床に、 高い窓から陽光が差し込んでいた。
敷かれた緑の絨毯の上にも落ちた明るい光は 濃い緑を萌える若葉色に見せている。
広間には尖らぬ静けさが満ち、そこに居並ぶ並ぶ者たちの上にたゆたっていた。]
(13) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[その日、広間に列席した人間たちは いずれもヴィリデ家に関わる者たちであった。
その人間らの視線は、敬意を故とする 柔らかな静謐さをもって、一様に奥へと向けられている。
開かれた両開きの扉のその奥、列席者たちの視線の先には、 壇になった床に立つ領主の姿があった。]
(14) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[そうしてその領主アルフレッド・ヴィリデの一歩手前では、 白金の髪を持った少女がひとり、 祈りを捧げるように手を組み膝を折っていた。]
(15) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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